海外のまつ毛育毛剤を個人輸入する時の注意点は?目の周りに使う前の確認

洗面台の上でラベルの無い小瓶を手に取る手元と手鏡

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

海外のまつ毛用の育毛剤が、SNSや通販で紹介されているのを見かけることがありますよね。『国内の物より効きそう』『取り寄せれば手軽かも』と気になる方もいるはずです。

結論から言うと、海外のまつ毛育毛剤の個人輸入は、慎重に考えてほしい買い方です。厚生労働省は、個人輸入の医薬品等には国内の法律に基づく品質や安全性の確認がされておらず、通常はメリットより危険性のほうが大きい場合が多いとしています。

この記事では、個人輸入の決まりと危険性、目の周りに使う前に確かめたいこと、国内で選ぶ時に見ることをお伝えします。

目次

海外のまつ毛育毛剤は個人輸入していい?先に答え

先に答え
  • 個人輸入の医薬品等は、国内の法律に基づく品質・有効性・安全性の確認がされていない
  • 偽造品のおそれや、表示が外国語で正しく理解しにくいことがある
  • 取り寄せた物で体を悪くしても、医薬品副作用被害救済制度は使えない
  • 目の周りは特にトラブルが起きやすい場所なので、異常が出たら使うのをやめて眼科医や皮膚科医へ

海外製と国内で売られている物の違いを、先にまとめておきますね。

比べる点国内で売られている物個人輸入した海外製
国内の法律に基づく確認区分に応じた確認がされているされていない
表示の言葉日本語の表示外国語のことが多い
区分の表示医薬部外品・化粧品などが分かる日本の区分の表示はない
健康被害の救済制度医薬品なら対象になりうる対象外
困った時の相談販売店・メーカーの窓口海外の販売元・代行業者で、やり取りが難しいことも

育毛剤そのものの基本は、育毛剤とはどんな商品かで先に確かめておくと、区分の話が分かりやすくなります。

「まつ毛育毛剤」と呼ばれる物は、国内ではどう扱われる?

『まつ毛育毛剤』という言葉は、実はいろいろな物をまとめて呼んでいる言い方なんです。国内の区分に当てはめて整理しておきましょう。

国民生活センターは令和元年8月に、まつ毛美容液の危害についての注意を公表しました。その中で、医薬部外品として承認されたまつ毛美容液はないと説明しています。

調べた商品の中には「医薬部外品」と表示された物もありましたが、それらは本来、頭髪用の育毛剤で、まつ毛への効能効果が承認された物ではないとされています。東京都の広告の講習会資料でも、育毛剤(医薬部外品)をまつ毛に使えるとうたうことは承認された効能から外れる、と示されています。

呼ばれ方国内での扱い気を付けたいこと
まつ毛美容液化粧品として売られている物がよく見られる化粧品の効能の範囲を超えた言い方はできない
頭髪用の育毛剤医薬部外品まつ毛への効能は承認されていない
医療機関で扱うまつ毛用の薬医師が扱う医薬品自分で取り寄せて使う物ではない
海外製の「まつ毛育毛剤」国内の区分の確認がない中身や成分を正しく確かめにくい

まつ毛に使う物の基本は、まつ毛に育毛剤は使えるかでもくわしく扱っています。

海外で化粧品として売られていても

厚生労働省の情報サイトでは、海外で食品として売られている製品でも、医薬品の成分が含まれていたり、医薬品のような効能をうたっていたりすれば、日本では医薬品に当たる場合があると説明しています。海外での売られ方と、日本での扱いは同じとは限らないんです。

個人輸入の国の決まりは?まつ毛用品の場合

『自分で使う分なら、自由に取り寄せていいのでは』と思うかもしれませんね。個人輸入には、厚生労働省が示す決まりがあります。

厚労省によると、自分で使う目的で一定の数量までなら、税関で確認を受けて輸入できます。この「個人輸入」には、海外旅行先で買って持ち帰る場合も含まれます。

品目輸入確認証なしで輸入できる目安
化粧品(まつ毛美容液など)1品目につき標準サイズで24個まで
塗る・つけるタイプの医薬品・医薬部外品(毒薬・劇薬・処方箋薬は除く)1品目につき標準サイズで24個まで
毒薬・劇薬・処方箋薬用法・用量から見て1か月分まで
上記以外の医薬品・医薬部外品使う量で2か月分まで

この数量を超える時は、地方厚生局で輸入確認の手続きがいります。また、輸入した物を他の人に売ったり譲ったりすること、他の人の分をまとめて輸入することは認められていません。

『友だちの分も一緒に頼んであげよう』と思った時は、ここで立ち止まってください。善意からでも、決まりに反するおそれがあります。

数量の目安は「安全の目安」ではない

数量の目安は、手続きなしで輸入できる範囲を示すものです。その範囲なら安全に使える、という意味ではありません。

個人輸入代行のサイトを使う場合

海外の商品は、個人輸入を取り次ぐ「代行」のサイトから頼むことも多いですよね。厚生労働省の情報サイトでは、代行業者とのトラブルが起きた時、業者は責任を負わず、購入した人の責任とされることがあると説明しています。

また、承認されていない医薬品の一覧を不特定多数に示して注文を集めることは、違法になりうるとされています。代行のサイトが便利そうに見えても、困った時に頼れる相手かどうかは別に考えておきましょう。

海外の育毛剤全般の個人輸入の注意は、海外の育毛剤を個人輸入する時の注意点にまとめています。

海外のまつ毛用品で起こりうること

個人輸入でよく心配されるのは、届いた物が本物かどうかですよね。厚生労働省は、個人輸入の医薬品等について、次のようなおそれを挙げています。

厚労省が挙げている個人輸入のおそれ
  • 正規のメーカー品のふりをした偽造品の可能性がある
  • 衛生的でない場所や方法で作られている可能性がある
  • うその効能や、大げさな効能・安全性をうたって売られていることがある
  • 表示が外国語で、正しく理解しにくい
  • 使うのに医師の診察や経過の確認が必要な医薬品もある

まつ毛用品は目のすぐ近くに使う物なので、こうしたおそれの影響を受けやすい場所でもあります。使い方や注意書きを読み違えるだけでも、トラブルにつながりかねません。

国民生活センターには、まつ毛美容液を使って「目の周りが腫れた」などの相談が多く寄せられていると公表されています。角膜潰瘍になって手術が必要になった事例もあったとされています。

例えばこんな場面です。外国語の説明書を翻訳アプリで読んで使い方を決めたものの、目に入った時の対処や、使えない人の条件を読み落としていた、というケースですね。

値段や手軽さで海外製に目が向いた時

『国内の物より手に入れやすそう』と感じて、海外製に目が向くこともありますよね。そんな時は、届くまでの日数や、困った時に日本語で相談できるかもあわせて考えてみてください。

国内で売られている物なら、日本語の表示を読んで選べて、販売店やメーカーに相談もできます。値段だけで比べず、こうした安心の部分も含めて比べるのがおすすめです。

目の周りに使う前に確かめたいこと

海外製に限らず、まつ毛に使う物を目の周りに使う前には、いくつか確かめておきたいことがあります。ここは国内で買った物でも同じです。

使う前の確認
  1. その商品が、まつ毛に使う物として売られているかを確かめる(頭髪用の育毛剤をまつ毛に使わない)
  2. 使用上の注意を読み、使えない人・使う場所・目に入った時の対処を確かめる
  3. 目の周りに傷や湿疹、赤みがないかを見る
  4. コンタクトレンズやまつ毛エクステをしている時の使い方を確かめる
  5. 使い始めの数日は、目の周りの様子をよく見ておく

国内のまつ毛美容液の中には、使っていない成分を商品ページで明記している物もあります。例えば、スカルプDまつ毛美容液ピュアは、プロスタグランジン類似物質などの8つの成分を使っていないと公式ページで案内しています。

成分のことが気になる方は、こうした公式の表示を見て選ぶのもひとつの方法です。使っていない成分の案内は、商品ページのよくある質問や成分の欄に書かれていることがあるので、探してみてください。海外製で同じことを確かめようとしても、外国語の表示だけでは難しいことが多いんです。

まつ毛エクステをしている時は

まつ毛エクステをしている方は、使える物かどうかを先に確かめておきましょう。国内のまつ毛美容液でも、すべてのエクステに合うわけではないとして、目立たない所で試すよう案内している商品があります。

厚生労働省は、まつ毛エクステの施術の後に目や周りに異常を感じたら、すぐに医療機関を受診し、施術を受けたことを医師に伝えるよう呼びかけています。エクステと美容液を両方使っている時は、どちらも使っていることを伝えてくださいね。

目の周りに出た様子まずやること相談先
赤み・かゆみ使うのをやめる皮膚科医
腫れ・痛み使うのをやめる皮膚科医・眼科医
目の痛み・違和感使うのをやめ、目を洗う眼科医
見え方がおかしい使うのをやめる眼科医

国民生活センターは、肌に赤み・かゆみ・痛み・腫れが出たり、目に痛みや違和感があったりした時は、直ちに使うのをやめ、程度によって皮膚科医や眼科医を受診するよう呼びかけています。受診の時は、使った物の容器や説明書を持っていくと伝わりやすいですよ。

届いてしまった時・使ってしまった時は

『もう注文してしまった』という方もいますよね。その場合も、慌てずにできることがあります。

届いた後にやること
  1. 使う前に、商品名・製造元・成分の表示を写真に撮って残す
  2. 使用上の注意を、自分で読める言葉に直してメモする
  3. 不安があれば使わずに、薬剤師や眼科医に相談する
  4. 使ってしまったなら、使った日・回数・目の周りの様子を記録する
  5. 異常が出たら使うのをやめて受診し、容器と記録を見せる

個人輸入について分からないことは、厚生労働省のページで、都道府県の薬務を担当する課や地方厚生局が相談先として案内されています。厚労省の情報サイト「あやしいヤクブツ連絡ネット」には、コールセンター(03-5542-1865)もあります。

困りごと相談先
目や肌の異常眼科医・皮膚科医
使ってよいか迷う薬局の薬剤師
個人輸入の決まり都道府県の薬務担当課・地方厚生局
怪しい販売サイト・代行業者あやしいヤクブツ連絡ネット
届かない・返金されないなどの契約トラブル消費者ホットライン188

使い終わった後や途中でやめた後も、容器はしばらく残しておきましょう。後から体調の変化に気付いた時に、何を使ったか伝えられます。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

国内でまつ毛用品を選ぶ時に見ること

海外製をやめて国内で選ぶなら、日本語の表示で確かめられることがたくさんあります。ここでは、選ぶ時に見ておきたい所をまとめておきますね。

国内で選ぶ時に見る所
  • まつ毛用として売られているか
  • 区分の表示(化粧品か、医薬部外品の表示があるか)
  • 全成分と、使っていない成分の案内
  • 使用上の注意と、目に入った時の対処
立ち止まりたい広告の言葉
  • 「まつ毛が伸びる」と効き目を言い切る
  • 頭髪用の育毛剤をまつ毛にも使えるとうたう
  • 体験談やビフォーアフターの写真が中心
  • 「医師がすすめる」と推せんを強調する

化粧品の効能の範囲は、国の通知で決められています。まつ毛を伸ばす・増やすといった効き目をうたう広告を見たら、区分の表示と見比べてみてください。

まつ毛美容液の効果の考え方は、まつ毛の育毛剤の効果と続け方で扱っています。

医療機関で相談するという選び方も

まつ毛のことで本格的に悩んでいる時は、皮膚科や眼科などの医療機関で相談するのもひとつの方法です。まつ毛用の医薬品は医師が扱う領域で、自分で海外から取り寄せて使う物ではありません。

円形に抜けている所がある、まつ毛だけでなく眉毛なども急に抜けてきた、という時も、医療機関で相談してください。日本皮膚科学会の一般向けQ&Aでは、円形脱毛症は眉毛やまつ毛に起きることもあると説明しています。

妊娠中・授乳中の方や、目の治療中の方は

妊娠中・授乳中の方、目の病気で治療中の方、目薬を使っている方は、まつ毛に使う物を選ぶ前に医師や薬剤師に相談しておきましょう。海外製の場合は成分を正しく確かめにくいので、なおさら自己判断で使わないでほしいところです。

海外のまつ毛育毛剤で、よくある失敗

最後に、海外のまつ毛育毛剤をめぐって起きやすい失敗をまとめておきます。

取り寄せでの失敗起きうること避けるには
SNSの紹介だけで取り寄せる中身や区分が分からないまま使う国内の表示で確かめられる物から選ぶ
外国語の説明を読み飛ばす使えない人や対処の方法を見落とす使う前に注意書きを訳してメモする
友だちの分もまとめて頼む決まりに反するおそれがある自分の分だけにする
頭髪用の育毛剤をまつ毛に塗る目の周りのトラブルにつながるまつ毛用の物を使う
異常が出ても使い続ける症状が重くなるおそれ使うのをやめて眼科医・皮膚科医へ

『せっかく取り寄せたのにもったいない』と感じる気持ちは分かります。でも、目の周りの様子がおかしい時は、もったいなさより目を守ることを優先してくださいね。

よくある質問

海外のまつ毛育毛剤は、日本の物より効果がありますか?

海外製と国内の物を比べた効果は、ここでは言えません。個人輸入した物は国内の法律に基づく品質・有効性・安全性の確認がされていないので、効果も安全性も確かめにくいのが実情です。

自分で使う分だけなら、個人輸入しても問題ありませんか?

厚生労働省は、一定の数量までなら税関で確認を受けて輸入できるとしています。ただし、健康被害が出ても救済制度の対象外で、偽造品のおそれもあると注意しています。決まりの範囲かどうかと、安全かどうかは別に考えてください。

海外旅行で買ったまつ毛美容液を持ち帰るのも、個人輸入ですか?

はい。厚生労働省は、海外から持ち帰る場合も個人輸入に含めて説明しています。数量の目安も同じように考えます。

頭髪用の育毛剤をまつ毛に使ってもいいですか?

使わないでください。国民生活センターは、医薬部外品と表示された物は本来頭髪用の育毛剤で、まつ毛への効能効果が承認された物ではないとしています。まつ毛にはまつ毛用として売られている物を使いましょう。

使ったら目が赤くなりました。どうすればいいですか?

使うのをやめて、程度によって眼科医や皮膚科医を受診してください。使った物の容器や説明書を持っていくと、何を使ったかが伝わりやすくなります。

海外のまつ毛用品を、国内の通販サイトで買うのも個人輸入ですか?

国内の販売店が日本で売っている物なのか、海外から取り寄せる仕組みなのかで違います。商品ページに「海外から発送」「個人輸入」などと書かれていれば、個人輸入の扱いになることがあるので、申し込む前に販売元と発送元を確かめてください。

個人輸入で困った時は、どこに相談できますか?

決まりのことは都道府県の薬務担当課や地方厚生局、怪しい販売サイトのことは「あやしいヤクブツ連絡ネット」に相談できます。届かない・返金されないなどの契約トラブルは、消費者ホットライン188へ相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 海外のまつ毛育毛剤の個人輸入は、品質・安全性の確認がなく、偽造品のおそれもある
  • 取り寄せた物で体を悪くしても、医薬品副作用被害救済制度は使えない
  • 国民生活センターは令和元年の公表で、医薬部外品として承認されたまつ毛美容液はないと説明している
  • 頭髪用の育毛剤はまつ毛に使わず、まつ毛用の物を使う
  • 目の周りに異常が出たら、使うのをやめて眼科医や皮膚科医へ
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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