発毛剤に処方箋は必要?市販の医薬品と処方薬の違い・買い方

薬局のカウンターに置かれた白い紙袋と書類を受け取る手元

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

『発毛剤って、病院で処方箋をもらわないと買えないの?』と気になっていませんか。医薬品と聞くと、なんとなく病院に行かないといけない気がしますよね。

結論から言うと、ドラッグストアや薬局で売られている発毛剤は、処方箋がなくても買える一般用医薬品(第1類医薬品)です。ただし薬剤師から説明を受けて買う決まりがあり、医療機関で医師が処方する薬とは別の物として考える必要があります。

この記事では、処方箋がいる薬といらない薬の分け方と、それぞれの買い方の違いを紹介します。

目次

発毛剤に処方箋は必要?先に答え

先に結論
  • 薬局・ドラッグストアの発毛剤は、処方箋がなくても買える第1類医薬品
  • 第1類医薬品は薬剤師が販売し、買う人の年齢や使っている薬を確かめる
  • 医療機関で処方される薬は医療用医薬品で、医師の診察と判断が前提
  • 「処方箋なしで処方薬が買える」とうたう海外通販には注意が必要

ここで言う発毛剤は、ミノキシジルを有効成分にする頭皮用の塗り薬のことです。大正製薬のリアップ、ロート製薬のリグロEX5、アンファーのスカルプD メディカルミノキ5 プレミアムなどが、第1類医薬品として売られています。

処方箋がいるかどうかは、「その薬がどの区分に入っているか」で決まります。まずは全体の地図を見てみましょう。

区分処方箋主な買い方
医療用医薬品必要(医師の処方)医療機関で診察を受け、処方された薬を受け取る
要指導医薬品不要薬剤師から対面などで指導を受けて買う
第1類医薬品(市販の発毛剤など)不要薬剤師から書面で説明を受けて買う
第2類・第3類医薬品不要薬剤師または登録販売者のいる店で買う
医薬部外品(育毛剤)不要医薬品の売り場以外でも買える

医薬品の分け方:処方箋がいる薬・いらない薬

厚生労働省の解説では、医薬品は病院で処方される「医療用医薬品」と、処方箋なしで薬局・ドラッグストアで買える「OTC医薬品」に分かれます。OTC医薬品の中に、要指導医薬品と一般用医薬品(第1類〜第3類)があるんです。

『同じ医薬品なのに、なぜ処方箋がいる物といらない物があるの?』と不思議に思いますよね。一般用医薬品は、法律で「薬剤師その他の医薬関係者から提供された情報に基づく需要者の選択により使用される」ことが目的とされている薬だからです。

つまり、医師が診察して選ぶのが医療用医薬品で、専門家の説明を受けて自分で選ぶのが一般用医薬品、という違いです。

処方箋なしで買える一般用医薬品
  • 自分で選び、薬剤師から説明を受けて買う
  • 効能・効果は添付文書に書かれた範囲
  • 使ってはいけない人の条件が説明書に載っている
  • 店頭・ネットの販売サイトで買える
処方箋が必要な医療用医薬品
  • 医師が診察して必要と判断した時に処方される
  • 薬の選び方・量は医師が決める
  • 一般の人向けの広告は認められていない
  • 医療機関や調剤薬局で受け取る

医療用医薬品は、一般の人を対象とする広告を行ってはならないと、厚生労働省の医薬品等適正広告基準で決められています。テレビCMで見かける発毛剤が、どれも一般用医薬品なのはこのためなんです。

要指導医薬品とはどんな薬?

要指導医薬品は、医療用医薬品からOTC医薬品に移って間もないものなどが入る区分です。厚生労働省の資料では、一般用医薬品とは違う「医療用に準じたカテゴリーの医薬品」とされ、薬剤師による対面での情報提供と指導が必要とされています。

2026年5月1日施行の改正で、要指導医薬品は薬剤師の判断でオンライン服薬指導による販売もできるようになりました。対面が適切な品目は、これまでどおり対面です。

処方箋はいりませんが、第1類医薬品よりさらに慎重に扱う区分だと覚えておくと分かりやすいですよ。

処方箋なしで買える発毛剤はどんな物?

処方箋なしで買える発毛剤は、第1類医薬品に区分されています。リスク区分は法律で決められていて、第1類医薬品は副作用などの面で特に注意が必要なものとされているんです。

国内の代表的な製品の効能・効果は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。」と書かれています。用法・用量は「成人男性(20歳以上)が、1日2回、1回1mLを脱毛している頭皮に塗布」です。

確かめる項目市販の発毛剤(第1類医薬品)の例
対象成人男性(20歳以上)。女性用は成人女性向けの別製品
使えない人女性(男性用の場合)、未成年者、壮年性脱毛症以外の脱毛症の人 など
相談が必要な人高血圧・低血圧、心臓・腎臓の障害、65歳以上 など
続ける期間の書き方効果がわかるまで少なくとも4か月(製品により6か月)
効き方「本剤は誰にでも効果があるわけではありません」と書かれている

処方箋がいらないからといって、気軽に使っていい薬という意味ではありません。使えない人の条件に自分が当たらないかを、買う前に確かめておくことが大切です。

発毛剤がどういう医薬品かは発毛剤とはで、育毛剤との違いは育毛剤と発毛剤の違いでくわしく紹介しています。

第2類医薬品の育毛向けの薬もある

頭皮に使う医薬品には、第2類医薬品のものもあります。例えば日本生薬漢方の千萬之素や、ファーマフーズが販売するニューZは、第2類医薬品の外用液です。

第2類医薬品は、薬剤師または登録販売者が販売できます。ミノキシジルの発毛剤とは有効成分も効能・効果の書き方も違うので、添付文書でそれぞれ確かめてみてください。

区分頭皮用の例売る人
第1類医薬品ミノキシジルを配合した塗る発毛剤薬剤師
第2類医薬品カルプロニウム塩化物などを配合した外用液薬剤師または登録販売者
医薬部外品薬用育毛剤医薬品の販売の決まりの対象外

第1類医薬品の買い方:店頭とネット

処方箋のいらない発毛剤も、買い方には決まりがあります。医薬品医療機器等法では、第1類医薬品は薬剤師が販売し、書面で必要な情報を伝えることになっているんです。

厚生労働省の資料では、薬剤師が情報を伝える時に確かめる事項が挙げられています。

薬剤師が確かめる事項準備しておくこと
年齢・性別使う本人の年齢を伝える
ほかの薬の使用状況飲んでいる薬・塗っている薬をメモする
症状、医療機関の受診の有無いつから・どこが気になるかをまとめる
現にかかっている病気持病があれば伝える
妊娠・授乳の有無該当すれば伝える
購入・使用の経験、副作用の経験以前に使った薬と、その時の様子
処方箋なしで発毛剤を買う流れ
  1. 薬剤師がいる時間を確かめて、店頭か販売サイトを選ぶ
  2. 店頭なら薬のカウンターで、ネットなら注文画面の質問で、自分のことを伝える
  3. 書面(画面でも可)を見ながら、使い方と注意の説明を受ける
  4. 分からない点を聞き、理解したことを伝える
  5. 購入後も、書面と箱は捨てずに取っておく

薬剤師が「売れない」と判断することもある

第1類医薬品は、薬剤師が使う人の状態を確かめてから販売します。ネットの注文でも、薬剤師が問診の内容を確認し、販売できないと判断されることがあるんです。

また、「説明はいりません」と伝えても、薬剤師が適正に使われると判断した場合でなければ説明は省かれません。この判断は薬剤師自身が行う決まりです。

ネットで買う時は、薬局・薬店の許可を持つ店舗の販売サイトであることが前提です。厚生労働省の一般用医薬品の販売サイト一覧で、正規のサイトかどうかを確かめられます。

例えば、薬のカウンターではこんな会話になります。

「発毛剤を考えているのですが、血圧の薬を飲んでいても使えますか」
「使う前に相談が必要な方に当たるので、飲んでいる薬の名前を教えてください」

店頭での買い方のくわしい流れは塗る発毛剤を薬局で買う時で紹介しています。

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処方薬とは何が違う?

医療機関で処方される薬は、医師が診察したうえで、その人に必要だと判断した時に出される医療用医薬品です。薬の名前や効き目、量は医師が決める領域なので、この記事では紹介しません。

日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、男性型脱毛症の有効な治療の多くが保険診療の外にあると書かれています。主な治療として外用療法・内服療法・自家植毛術が挙げられているんです。

比べる点市販の発毛剤医療機関の処方薬
処方箋不要医師の処方が必要
誰が選ぶか本人が薬剤師の説明を受けて選ぶ医師が診察して判断する
相談する相手薬剤師医師(調剤は薬剤師)
費用の考え方製品の価格診察・薬などの費用。保険がきかないことが多い
広告一般向けの広告がある一般向けの広告は認められていない

医療機関には、医療機関専用として扱われ、一般の人は購入できない発毛剤もあります。どれを使うかは医師が決めることなので、気になる時は診察の場で相談してみてください。

受診する時に持って行きたい物

医療機関で相談する時は、今使っている物を正確に伝えられるよう準備しておくと話が早く進みます。

受診の時に持って行きたい物
  • 使っている発毛剤・育毛剤の箱か説明書
  • お薬手帳(今使っている薬がひと目で分かる物)
  • 気になり始めた時期と場所のメモ
  • 頭皮の写真(同じ場所・同じ明るさで撮った物があれば)

オンライン診療で申し込む前に

国民生活センターは、オンライン診療で処方薬を申し込んだら定期購入になっていた、という相談が目立つと注意を呼びかけています。AGAの事例では、途中で服用をやめたのに、医師の問診なく再び薬が届いたという相談もありました。

申し込む前に確かめること
  • 治療の内容と、副作用などのリスクの説明を医師から受けたか
  • 定期購入になっていないか、解約の条件はどうか
  • 費用の総額と、支払いの時期
  • 副作用が出た時に、どこへ連絡すればいいか

不安を感じた時は、消費者ホットライン「188」で、お住まいの地域の消費生活センターに相談できます。

「処方箋なしで処方薬が買える」広告に注意

ネットでは、「処方箋なしで買える」とうたって海外の医薬品を売るページを見かけることがあります。『病院に行かずに済むなら楽そう』と感じる方もいるかもしれません。

ただ、こうしたページの多くは個人輸入の代行という形をとっています。厚生労働省は、個人輸入される医薬品は品質・有効性・安全性が国内の法律に基づいて確認されていないと注意しているんです。

気をつけたいこと
  • 偽造製品や、不衛生な場所で作られた物が混ざっていることがある
  • 外国語の表示で、使い方や注意を正確に読みにくい
  • 医師の診察や経過観察が必要な薬もある
  • 取り寄せた薬で体調をくずしても、公的な救済制度の対象にならない

ミノキシジルは、含有量が5%を超えると劇薬の扱いになると厚生労働省の質疑応答集にあります。処方箋が必要な薬や劇薬は、税関で確認すれば輸入できる量の目安も、ほかの医薬品より少なく決められています。

広告の言葉はこう読み替える

処方箋なしをうたうページには、気持ちが動く言葉が並びがちです。よく見かける言葉を、確かめるべきことに置き換えてみましょう。

広告で見かける言葉確かめたいこと
処方箋不要・診察なし国内の一般用医薬品か、海外からの個人輸入か
病院と同じ薬国内で承認された販売名か(PMDAの添付文書検索)
国内発送事業者の所在地と、商品がどこから届くか
医師監修推せんの表示は国内の医薬品の広告では不適当とされている

海外の製品を取り寄せる時の注意点は海外の育毛剤・個人輸入にまとめています。

どこで相談するか迷った時は

『薬局で発毛剤を買えばいいのか、病院に行くべきなのか分からない』という時もありますよね。そんな時は、今の状態から相談先を選んでみてください。

今の状態まず相談したい所
成人男性で、頭頂部や生え際がゆっくり薄くなってきた薬局・ドラッグストアの薬剤師
円形に抜けた所がある・抜け毛が急に増えた皮膚科
頭皮のかゆみや赤み、湿疹が続いている皮膚科
持病で治療中・飲んでいる薬がある主治医か、かかりつけの薬剤師
女性で、分け目や全体が気になる薬剤師に相談し、必要なら皮膚科
20歳未満保護者と一緒に皮膚科

市販の発毛剤は、未成年者(20歳未満)や女性(男性用の場合)は使えないと添付文書に書かれています。円形の抜け毛や急に増えた抜け毛は、壮年性脱毛症以外の脱毛症である可能性があるとして、使わない人に挙げられているんです。

家族の代わりに買いに行く時は

第1類医薬品は、使う人の年齢や体調、ほかの薬の使用状況を薬剤師が確かめてから販売します。家族に頼まれて買いに行く時は、使う本人の情報を聞いておきましょう。

本人の様子が分からないと、その場で買えないこともあります。お薬手帳の写真や、本人の年齢・持病のメモを持って行くと安心ですよ。

処方箋のいらない医薬品にするか、医薬部外品の育毛剤にするかで迷う方は、育毛剤とはどんな商品かもあわせて読んでみてください。

処方箋の話で出てくる言葉

処方箋や医薬品の区分の話には、似た言葉がたくさん出てきます。意味をそろえておくと、薬局や医療機関での説明が頭に入りやすくなりますよ。

言葉意味
処方箋医師が薬の名前・量・使い方を書いて出す書類。調剤薬局で薬と引き換える
医療用医薬品医師が診察して処方する薬。一般向けの広告は認められていない
OTC医薬品処方箋なしで薬局・ドラッグストアで買える薬。要指導医薬品と一般用医薬品
第1類医薬品処方箋なしで買える薬のうち、薬剤師が書面で説明して売る区分
登録販売者第2類・第3類の医薬品の販売を任される専門の資格者
添付文書薬の使い方や注意が書かれた紙。PMDAのサイトでも読める
個人輸入海外の薬などを、自分で使うために自分で輸入すること

よくある質問

発毛剤は処方箋がなくてもドラッグストアで買えますか?

ミノキシジルを配合した市販の発毛剤は第1類医薬品で、処方箋なしで買えます。ただし薬剤師が販売する決まりなので、薬剤師がいる時間に薬のカウンターで相談してください。

ネットで発毛剤を買う時も処方箋はいりますか?

第1類医薬品は処方箋なしで、許可を受けた店舗の販売サイトから買えます。注文時に薬剤師の確認が入るので、質問には正直に答えてください。

病院で処方される薬と市販の発毛剤は同じ物ですか?

別の物として考えてください。医療用医薬品は医師が診察して判断する薬で、市販の発毛剤は薬剤師の説明を受けて自分で選ぶ一般用医薬品です。

処方薬を処方箋なしで買えるサイトは使ってもいいですか?

個人輸入の代行サイトの医薬品は、国内の法律に基づく確認がされていません。健康被害が出ても救済制度の対象外になるため、厚生労働省も注意を呼びかけています。

市販の発毛剤を使っていることを病院で伝えたほうがいいですか?

伝えてください。使っている薬や塗り薬は、診察や薬の判断に関わる大事な情報です。製品の箱か説明書を持って行くと正確に伝えられます。

発毛剤は保険で買えますか?

市販の発毛剤は製品を買う形で、保険の対象ではありません。医療機関の治療も、日本皮膚科学会は男性型脱毛症の有効な治療法の多くが保険診療ではないと説明しています。

まとめ

この記事の要点
  • 市販の発毛剤は第1類医薬品で、処方箋なしで薬剤師から買える
  • 処方箋が必要なのは、医師が診察して出す医療用医薬品
  • 第1類医薬品は、年齢やほかの薬の使用状況を薬剤師が確かめて販売する
  • 処方箋なしをうたう海外通販は個人輸入にあたり、救済制度の対象外
  • 円形の抜け毛・急な抜け毛・頭皮の異常は皮膚科へ。迷ったら薬剤師に相談
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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