育毛剤とマイクロニードルは一緒に使える?頭皮に傷を作るケアの注意

育毛剤のボトルとタオルを置いた洗面台のイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

「マイクロニードルで頭皮に小さな穴を開けてから育毛剤を付けると、なじみやすい」という話を見かけて、『試してみてもいいのかな』と迷っている方も多いはずです。

結論から言うと、育毛剤や発毛剤の多くは、使用上の注意で「傷のある頭皮には使わない」としています。針で頭皮に傷を作るケアと育毛剤を組み合わせるのは、その注意に当たる使い方なので、自己判断ではおすすめできないんです。

この記事を読むと、「ニードル」と呼ばれる物の違いと、育毛剤と一緒に使う前に確かめたいことが分かります。

目次

育毛剤とニードル、先に結論

先に結論
  • 「ニードル」と呼ばれる物には、刺さらない突起・溶ける針のパッチ・皮膚に穴を開ける器具・医療機関の施術がある
  • 育毛剤や発毛剤の注意書きには「傷・湿疹・炎症のある頭皮には使わない」旨が多い
  • 針で頭皮に傷を作った直後は、その「傷のある頭皮」に当たる
  • 発毛剤(医薬品)では、他の外用剤との組み合わせにも注意がある。重ねる前に薬剤師か医師に相談

この記事では、器具の使い方や針の長さ、使う頻度はお伝えしません。『やり方を知りたかったのに』と感じる方もいるかもしれませんが、頭皮に傷を作るやり方は、自宅で安全に続けられる方法として説明できるものではないからです。使う前に知っておきたい注意と、相談の仕方に絞ってお話しします。

器具そのものの特徴や、手入れの心配については、ダーマローラーと育毛剤は併用できる?自宅で使う前に知りたい注意で詳しく紹介しています。

「ニードル」と呼ばれる物は何種類ある?

『ニードル』という言葉は、実はかなり違う物に使われています。名前が同じでも、頭皮に傷を作るかどうかが全く違うんです。

呼ばれ方どんな物か頭皮に穴を開けるか区分の例
ニードル付きボトル容器の先に細い突起があり、頭皮に当てて液や泡を出す開けない(突起を軽く当てるだけ)中身の育毛剤が医薬部外品など
マイクロニードルパッチ保湿成分などで作った細かい針状のシートを貼る溶ける針を肌の表面にとどめる作り化粧品として売られている物がある
家庭用の針の器具ローラーやスタンプに並んだ針で皮膚に穴を開ける開ける商品によって扱いが違うので、表示と販売元を確かめる
医療機関の施術医師などが器具を使って行う開ける医療行為として医師の判断で行う

例えば、カミストロという医薬部外品の育毛剤は、泡が出るボトルの先にニードルが付いています。ボトルの使い方は、ニードルを頭皮に1〜2秒軽く押し当てて泡を出すもので、刺して使う物ではありません。

商品ページで「ニードル」という言葉を見かけたら、まず「頭皮に穴を開ける物か、当てるだけの物か」を確かめてみてください。この違いが分かるだけで、育毛剤と組み合わせていいかどうかの考え方がずいぶん変わります。

ニードル付きのボトルの使い方は、カミストロ育毛剤とは?販売元・区分の確かめ方と使う前に知りたいことで紹介しています。

マイクロニードルの化粧品はどんな物?

マイクロニードルの化粧品は、保湿成分で作った細かい針をシートに並べた物です。例えば大正製薬のクリニラボ マイクロニードルパッチは「区分:化粧品」で、針の部分はヒアルロン酸Na(保湿成分)でできており、貼った直後から溶け始めると案内されています。

このパッチは顔の目もとや口元に使う物で、「まぶたや粘膜など、皮膚が薄い部分へのご使用はおやめください」とあります。頭皮用のパッチも売られていますが、化粧品なので、育毛の効能をうたうことはできない区分なんです。

育毛剤の「傷のある所に使わない」はどう読む?

育毛剤の箱や商品ページには、使用上の注意が書かれています。多くの商品に入っているのが、傷や湿疹など頭皮に異常がある時は使わない、という一文です。

商品(区分)注意書きの書き方の例
ミノキシジル5%外用液(第1類医薬品)きず、湿疹あるいは炎症(発赤)等がある頭皮には使用しない
千萬之素・ニューZなど(第2類医薬品)傷や湿疹のある頭皮、頭皮以外には使わない
NFカロヤンガッシュ(第3類医薬品)きず、しっしんあるいは炎症(発赤)等のある頭皮には使わない
FUSARI 薬用育毛剤(医薬部外品)傷・はれもの・湿疹がある所には使わない
カミストロ(医薬部外品)頭皮に傷や湿疹などの異常がある場合は、その部分を避ける

区分が違っても、傷のある頭皮を避けるという考え方は共通しています。『小さな穴くらいなら傷のうちに入らない』と考えたくなりますが、針で皮膚に穴を開ければ、その場所は傷のある状態です。

器具を使った直後は「傷のある頭皮」

針の器具で頭皮に穴を開けた直後に育毛剤を付けると、注意書きの「傷のある所」に付けることになります。メーカーが想定した使い方から外れるので、しみる、赤くなる、といったトラブルが起きても相談しにくくなるんです。

例えばこんな場面です。

「器具を転がしたあとに育毛剤を付けたら、すごくしみたんだけど」
「説明書に傷のある所には使わないって書いてあるよ。いったんやめて、皮膚科で見てもらった方がいいかも」

育毛剤の基本的な付け方は、育毛剤の使い方・正しい塗り方で確かめてみてください。

発毛剤とマイクロニードルは?医薬品の注意

発毛剤とマイクロニードルを組み合わせる話もネットで見かけますよね。ミノキシジル配合の発毛剤は第1類医薬品で、添付文書の注意はさらに細かく決められています。

PMDAで読めるミノキシジル5%外用液の添付文書では、「してはいけないこと」に次の内容があります。

してはいけないこと(要約)理由として書かれていること
きず、湿疹あるいは炎症(発赤)等がある頭皮には使わないきず等を悪化させることがある
使う時は、他の育毛剤及び外用剤(軟膏、液剤等)の頭皮への使用はさけるこれらの薬剤は本剤の吸収に影響を及ぼす可能性がある
頭皮にのみ使用し、内服しない血圧が下がる等のおそれがある

ここが大事なところです。医薬品は、決められた使い方で使った時の安全性を前提に作られています。針で穴を開けて吸収のされ方を変えるような使い方は、その前提から外れてしまうんです。

自己判断で組み合わせない

『しっかり届けば早く変わるはず』と考える気持ちは分かります。ただ、医薬品で用法・用量から外れた使い方をすると、副作用が出た時の救済制度の対象からも外れるおそれがあります。発毛剤を使っている、または使いたい時は、器具を使う前に薬剤師か医師に相談してください。

発毛剤の注意の読み方は、発毛剤の副作用は?添付文書の読み方と気になった時の相談先で詳しく紹介しています。

家庭用の器具と医療機関の施術、何が違う?

マイクロニードルは、美容医療の場で医師が行う施術にも使われます。家庭用の器具と同じ「マイクロニードル」という言葉でも、中身は違うと考えておきましょう。

医療機関の施術
  • 医師が頭皮の状態を見て、行うかどうかを決める
  • 器具の洗浄や針の交換の方法を聞いて確かめられる
  • トラブルが起きた時に、その場で相談できる
家庭用の器具
  • 自分の頭皮の状態を自分で判断することになる
  • 衛生を保つ管理を自分で続ける必要がある
  • 赤みやしみる感じが出ても、相談先をすぐに決めにくい

米国食品医薬品局(FDA)は消費者向けの記事で、店頭・一般向けの販売を認めたマイクロニードルの医療機器はないと伝えています。ほかの製品と組み合わせて使う安全性・有効性も審査していないとしていて、出血・赤み・かゆみ・感染などが起こりうると挙げています。

確かめたいこと家庭用の器具医療機関の施術
行うかどうかを決める人自分医師
頭皮の状態の確認鏡で自分で見る診察で確かめる
衛生の管理自分で洗う・保管する施設の管理。方法を聞ける
育毛剤との組み合わせ注意書きから外れやすい医師に相談して決める
費用の確かめ方器具の価格の表示施術前の説明で確かめる

医療機関で施術をすすめられた時は、「今使っている育毛剤はいつまで、いつから使えますか」と聞いておくと安心です。施術の内容や、終わった後に頭皮をどう扱えばいいかも、その場で確かめておきましょう。

『先生に聞くのは気が引ける』と感じる方もいますよね。ただ、施術の前後の過ごし方を聞くのはごく普通のことなので、遠慮せずメモを見ながら聞いてみてください。クリニックでの治療と育毛剤の関係は、育毛剤とクリニックのAGA治療はどちらがいい?も参考になります。

「針で育毛」の広告を見かけたら、どう読む?

SNSや通販サイトでは、針のパッチや器具を頭皮ケアと結びつけた広告を見かけることがあります。読む時は、その商品がどの区分なのかを先に確かめるのが近道です。

東京都が開いた広告の講習会の資料にも、化粧品では育毛をうたえないと書かれています。育毛・脱毛の予防などの効能を表示できるのは、医薬部外品の育毛剤や医薬品なんです。

広告で見かける言い方確かめたいこと
「頭皮に直接届ける」商品の区分と、どこまでの効能が表示できる区分か
「育毛剤と一緒に使うと効率的」育毛剤側の注意書きに、傷のある頭皮についての記載がないか
「医療でも使われる技術」医療機関の施術と家庭用の物は別だと考える
「痛くない」「誰でも簡単」使用上の注意と、肌に合わない時の対応が書かれているか

『こんなにはっきり書いてあるなら大丈夫そう』と感じた時ほど、区分の表示を見てみてください。区分が分からない物は、問い合わせ先が書かれているかも確かめておくと安心です。

ニードル付きのボトルやパッチを使う時のチェック

刺さらないニードル付きのボトルや、化粧品のパッチは、頭皮に穴を開ける器具とは別物です。それでも、頭皮の状態によっては使わない方がいい日があります。

使う前に見ておきたいこと
  • 頭皮に傷・湿疹・赤み・かゆみがないかを鏡で見た
  • ボトルの先や容器を清潔に保ち、家族と共用していない
  • パッチは商品の保管の注意(湿気や温度変化を避ける等)を読んだ
  • 敏感肌で赤みが出たことがあるなら、少しの範囲から試す
  • 育毛剤とパッチを同じ日に使ってよいか、商品の説明で確かめた

例えば、化粧品のマイクロニードルパッチを販売するコスメディ製薬のファーサ スキャルプパッチでは、湿気や温度変化に弱いので洗面所での使用・保管を避けるよう案内されています。敏感肌の人は赤みが出ることがある、という注意もあります。

『パッチだから、何も気にせず貼っていい』と思わず、商品ごとの注意を読んでから使ってみてください。

頭皮を傷めずに育毛剤をなじませるコツ

『穴を開けないと、なじまない気がする』という不安から器具に目が向く方もいます。けれど、育毛剤はメーカーが決めた付け方で使うことを前提に作られています。

頭皮をいたわる付け方
  1. 髪をかき分けて、液や泡が頭皮に届くようにする
  2. 爪を立てず、指の腹でやさしくなじませる
  3. 強くこすったり、同じ場所を長く押したりしない
  4. 付けた後は手を洗い、目に入らないようにする

量や回数は、商品ごとの使い方の表示に合わせてください。決められた量より多く付けても、早く変わるわけではありません。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

もう使ってしまった時・赤みが出た時は

すでに器具を使ったあとに育毛剤を付けてしまった、という方もいるかもしれません。慌てなくて大丈夫ですが、頭皮の様子はしばらく気にかけておきましょう。

気になった時の手順
  1. 育毛剤や器具を使うのを、いったんやめる
  2. 頭皮をこすらず、鏡で赤み・はれ・出血・じゅくじゅくした所がないか見る
  3. 使った商品の箱と説明書、器具をまとめておく
  4. 赤みやしみる感じが続く時は、皮膚科で相談する
  5. 医薬品を使っていた時は、説明書を持って医師か薬剤師に相談する
状況相談先
赤み・かゆみ・しみる感じが続く皮膚科
出血やじゅくじゅくした所がある、熱っぽい早めに皮膚科を受診
発毛剤(医薬品)を使っていた説明書を持って医師か薬剤師
器具を買った店とのやり取りで困った消費者ホットライン188

医薬品の副作用で重い健康被害が出た時には、PMDAの医薬品副作用被害救済制度の相談窓口があります。ただ、用法・用量から外れた使い方は対象外になることがあるので、使い方は説明書どおりにしておきましょう。

育毛剤の選び方や区分の全体像は、育毛剤とは?効果の範囲・種類・選び方にまとめています。

ニードルの話で出てくる言葉

針を使うケアの話は、カタカナや専門の言葉が多くて分かりにくいですよね。よく出てくる言葉をまとめておきます。

言葉意味気をつけたいこと
マイクロニードルとても細かい針、またはその針を使うケアの総称溶ける針のパッチも、穴を開ける器具も同じ言葉で呼ばれる
ダーマローラー針が並んだローラーを肌の上で転がす器具皮膚に穴を開けるので、育毛剤の「傷」の注意に関わる
ニードル付きボトル容器の先に細い突起がある育毛剤の容器突起を軽く当てるだけで、刺す物ではない
使用上の注意商品を安全に使うための注意書き医薬部外品は箱や商品ページ、医薬品は添付文書で読む
用法・用量医薬品で決められた使う量と回数外れた使い方は副作用の救済の対象外になることがある
外用剤皮膚に塗ったり付けたりして使う薬発毛剤では他の外用剤を頭皮に重ねないよう注意がある

言葉の意味が分かると、広告や記事の言い回しに振り回されにくくなります。迷った時は、商品名と区分をメモして相談してみてください。

よくある質問

育毛剤とニードルの器具を一緒に使ってもいいですか?

多くの育毛剤は、傷のある頭皮には使わないと注意しています。針で穴を開けた直後はその状態に当たるので、自己判断で組み合わせず、皮膚科で相談してください。

発毛剤とマイクロニードルを組み合わせると、よく届くのでは?

ミノキシジル外用液の添付文書には、傷・湿疹・炎症のある頭皮に使わないことや、他の外用剤の使用をさけることが書かれています。医薬品は決められた使い方が前提なので、組み合わせたい時は薬剤師か医師に相談してください。

ニードル付きのボトルの育毛剤は、頭皮に刺さりますか?

例えばカミストロは、ニードルを頭皮に1〜2秒軽く押し当てて泡を出す使い方です。刺して使う物ではないので、強く押し付けないようにしましょう。

マイクロニードルのパッチは医薬品ですか?

化粧品として売られている物があります。化粧品は育毛の効能をうたえない区分なので、育毛剤とは役割が違うと考えておきましょう。

頭皮に小さな傷がある日は、育毛剤を休んだ方がいいですか?

傷がある部分には付けないよう注意している商品が多いです。その部分を避けるか休むかは商品の説明に従い、傷が気になる時は皮膚科で相談してください。

医療機関でマイクロニードルの施術をすすめられました。育毛剤はどうすればいいですか?

施術の前後で育毛剤をいつまで、いつから使えるかを医師に聞いておきましょう。今使っている育毛剤の名前を伝えると、話が進みやすくなります。

顔用のマイクロニードルパッチを頭皮に貼ってもいいですか?

顔用として売られている物は、使う場所が商品ごとに決められています。説明に書かれた場所以外には使わず、頭皮用かどうかを確かめてから選びましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 「ニードル」には、刺さらない突起・溶ける針のパッチ・穴を開ける器具・医療機関の施術がある
  • 育毛剤や発毛剤の多くは「傷・湿疹・炎症のある頭皮には使わない」と注意している
  • 針で頭皮に穴を開けた直後に育毛剤を付けるのは、その注意に当たる
  • 発毛剤(医薬品)は他の外用剤との組み合わせにも注意がある。器具を使う前に相談する
  • 赤みやしみる感じが続く時は、使うのをやめて皮膚科へ

新しいケアの話を聞くと、早く試してみたくなりますよね。まずは今使っている育毛剤の注意書きを読み直すところから始めてみてください。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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