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抜け毛が気になってくると、『どうせ使うなら世界一の育毛剤がいい』と思いますよね。広告で「世界一」「世界で選ばれる」という言葉を見ると、つい気になってしまうものです。
結論から言うと、世界中の育毛剤を同じ物差しで比べた「世界一」は決められません。国ごとに薬の区分やルールが違い、効き方にも個人差があるからなんです。
この記事では、広告の「世界一」の言葉の読み方、海外で売られている育毛剤を買う前の注意、自分にとっての一番を決める方法が分かります。
世界一の育毛剤とは?先に答え
『細かいことはいいから、結論だけ知りたい』という方のために、先に要点をまとめますね。
- 世界中の育毛剤を同じ条件で比べた「世界一」は決められない
- 医薬品の広告では「世界一を誇る」のような最大級の表現は認められていない
- 「世界一」「ナンバーワン」の表示を見たら、何を、どの範囲で比べたかを確かめる
- 海外の育毛剤の個人輸入は、健康被害などの危険性があると国が注意している
- 選ぶ時は、区分・有効成分・使い心地・続けやすさで「自分の一番」を決める
| よくある疑問 | 答え |
|---|---|
| 世界一の育毛剤はどれ? | 同じ物差しで比べた世界一は決められない |
| 広告の「世界一」は本当? | 何を比べたかの根拠を確かめて読む |
| 海外で人気の物は日本の物より上? | 国ごとに区分もルールも違うので比べられない |
| 結局どう選べばいい? | 国内の区分の表示を見て、自分の条件で選ぶ |
この記事でも、順位や「一番」を付けることはしません。その代わりに、自分で選ぶための物差しを紹介しますね。
「世界一」と言い切れる育毛剤がない理由
『どこかに世界一のランキングがあるのでは?』と思うかもしれませんね。でも、育毛剤を世界中で比べようとすると、いくつも壁があるんです。
| 比べる時の壁 | どういうことか |
|---|---|
| 区分が国ごとに違う | 日本の医薬部外品のような区分は、ほかの国には無いことがある |
| 表示できる効能が違う | 国ごとのルールで、書ける言葉が変わる |
| 何で比べるかが決まらない | 売れた数・使った人の感想・成分など、物差しがばらばら |
| 効き方に個人差がある | 同じ物でも、人によって感じ方が違う |
| 調べる範囲が広すぎる | 世界中の商品を同じ条件で調べるのは現実的でない |
日本では、育毛剤は大きく分けて医薬部外品・医薬品・化粧品のどれかとして売られています。同じ「育毛剤」という呼び名でも、表示できる効能の範囲がまったく違うんです。
物差しを変えると「一番」も変わる
例えば、売れた本数で比べるのか、使った人の満足で比べるのか、配合されている成分の数で比べるのかで、一番になる物は変わります。どれも「一番」と言えてしまうんです。
さらに、売れた本数も、国内だけか、ある通販サイトだけか、ある月だけかで結果が違います。だからこそ「何で比べた一番なのか」を確かめないと、言葉の意味が分からないままになってしまいます。
日本の区分で見ると
| 区分 | よくある商品 | 書ける効能の範囲 |
|---|---|---|
| 医薬部外品 | 薬用育毛剤(育毛ローション等) | 育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛 |
| 一般用医薬品 | 発毛剤 | 製品ごとの添付文書の文言 |
| 化粧品 | 頭皮用エッセンス・ヘアトニック | 頭皮・毛髪をすこやかに保つ、フケ・カユミを抑える など |
区分が違えば、そもそも目的も使える人の条件も違います。ひとつの順位に並べること自体に無理があると分かりますよね。医薬品と医薬部外品の違いをもっと知りたい方は、育毛剤は医薬品・医薬部外品のどちら?もどうぞ。
広告の「世界一」「世界初」はどう読む?
ここが大事なところです。広告で「世界」の付く言葉を見かけたら、それが何を言っているのかを分けて読んでみてください。
医薬品等適正広告基準の解説では、最大級の表現として「最高のききめ」「無類のききめ」「世界一を誇る○○KKの○○」などは認められないとされています。安全性を言い切る「比類なき安全性」のような表現も不可です。
| 広告で見かける言葉 | 読み方 | 確かめること |
|---|---|---|
| 「世界一の育毛剤」 | 何を比べたかが分からない言葉 | 比べた物・範囲・時期の注記があるか |
| 「世界初の成分」 | 新しさをうたう言葉。効き目の大きさとは別 | 有効成分かその他の成分か |
| 「世界の国で販売」 | 売られている場所の話 | 日本での区分と販売元 |
| 「海外で話題」 | 人気の話。根拠は書かれていないことが多い | 誰が、どこで話題にしたか |
| 「新発売」 | 発売からの時期の話 | 発売時期の目安は12か月 |
『世界初』という言葉は、新しいという意味で使われることが多いですよね。ただ、新しいことと、自分に合うことは別の話です。成分が新しくても、外箱の効能の欄に書ける言葉は区分の範囲のままなんです。
同じ解説では、「売上げナンバーワン」が認められない例に挙がっていますが、注として医薬部外品(新指定医薬部外品を除く)と化粧品は除くとされています。ただ、景品表示法はすべての商品にかかるので、根拠のない「一番」の表示が許されるわけではありません。
景品表示法では根拠が問われる
景品表示法では、商品の品質などを実際より著しくよいと示す表示は、優良誤認として禁止されています。消費者庁は、表示の裏付けとなる合理的な根拠の資料を出すよう求めることができます。
つまり「世界一」と書くなら、そう言える根拠が必要ということです。根拠が見当たらない時は、その言葉を割り引いて読んでおきましょう。
SNSや動画で「世界一」と紹介された時
SNSや動画で、誰かが「これが世界一」と紹介しているのを見ることもありますよね。令和5年10月からは、広告であることを隠す表示は景品表示法の不当表示にあたります。
紹介の投稿を見た時は、「PR」「広告」の表示があるかを確かめてみてください。広告でない個人の感想だとしても、その人に合った物が自分にも合うとは限りません。
「ナンバーワン」の表示で、範囲を確かめるコツ
「世界一」と並んでよく見かけるのが、「ナンバーワン」「1位」の表示です。消費者庁は令和6年に、ナンバーワン表示の実態調査の報告書を公表しています。
報告書では、合理的な根拠と認められるには、比べる商品の選び方や調査の方法が適切で、表示と調査結果が対応している必要があるとされています。表示の注記の読み方は、育毛剤の「ナンバーワン」表示とは?でも詳しく紹介しています。
ここでは「世界」と「範囲」の関係に絞って見てみますね。
- 表示の近くにある小さな注記を探す
- 調べた範囲が「世界」なのか、「国内」や「特定の通販サイト」なのかを見る
- 比べた物が、育毛剤全体なのか、ある分類の中だけなのかを見る
- 調べた時期がいつなのかを見る
- 注記が見つからない時は、販売元に根拠を問い合わせる
例えば、大きく「世界一」と書かれていても、注記を読むと特定の国の、特定の時期の話だった、ということもあり得ます。『世界中の誰もが一番と認めた』という意味ではないことが多いんです。
「イメージ調査」にも気をつけて
報告書では、実際に使った人ではなく、ウェブサイトを見た印象で答えてもらう「イメージ調査」をもとにした表示も、問題となる例に挙げられています。
『満足した人が一番多かった』のように見えても、使った人の感想とは限りません。注記に「イメージ調査」とあったら、そのつもりで読んでおきましょう。
海外で人気・海外で売られている育毛剤を見た時
『日本で一番がないなら、海外で人気の物がいいのでは?』と考える方もいるかもしれませんね。でも、海外の育毛剤を選ぶ時は、日本の物とは別の注意が必要なんです。
- 日本の区分(医薬部外品・医薬品・化粧品)の表示がある
- 効能・使用上の注意が日本語で書かれている
- 販売元と問い合わせ先が分かる
- 品質・有効性・安全性を、日本の法律にもとづいて確かめていない
- 表示が外国語で、正確に理解しにくい
- 体調を崩しても、国の救済制度が使えない
厚生労働省は、個人輸入される医薬品などは、日本の医薬品医療機器等法にもとづく確認がされていないと案内しています。正規のメーカー品を偽った偽造品や、不衛生な場所で作られた物かもしれないとも書かれています。
「海外で承認」と「日本で使える」は別の話
海外のニュースで、新しい薬が認められたという話を見ることもありますよね。ただ、日本で医薬品として売るには、日本の承認が必要です。
海外で承認されていても、日本の承認を受けていない物は、国内では確認がされていない物として扱われます。海外の情報が先に出ても、日本で使えるかどうかは別だと受け止めておきましょう。
日本語のページでも、海外から届くことがある
日本語で書かれた通販サイトでも、商品は海外から発送される、いわゆる個人輸入の代行のこともあります。『日本語だから国内の店だろう』と思い込みやすいところですよね。
申し込む前に、発送元の国、販売している会社の所在地、外箱の表示が日本語かどうかを確かめてみてください。説明が見つからない時は、そのページで買うのはいったん保留にしておきましょう。
個人輸入を考える前に知っておきたいこと
厚生労働省は、医薬品などの個人輸入には健康被害などの危険性があり、通常はメリットよりも危険性のほうが大きい場合が多いと案内しています。
- 偽造品や、表示と中身が違う物が届く
- 効き目や安全性を大げさにうたって売られている
- 医師の診察や経過観察が必要な医薬品を、自己判断で使ってしまう
- 体に害が出ても、医薬品副作用被害救済制度で救済されない
国の啓発サイトには、インターネットで入手した未承認の飲み薬を使ったあと、肝機能の異常などで入院が必要になった事例も載っています。『みんな使っているから大丈夫』とは言えないんです。
| 個人輸入の決まり | 厚生労働省の案内 |
|---|---|
| 外用剤(医薬品・医薬部外品)の数量の目安 | 標準サイズで1品目24個以内(毒薬・劇薬・処方箋薬を除く) |
| 化粧品の数量の目安 | 標準サイズで1品目24個以内 |
| 目安を超える時 | 地方厚生局で輸入確認の手続きが必要 |
| 人に売る・譲る | 認められていない |
| まとめて取り寄せる | 他人の分をまとめて輸入することは認められていない |
『家族の分も一緒に頼もう』『余ったら友だちに譲ろう』というのは、決まりの上でもできないんです。個人輸入の決まりやトラブルの時の相談先は、海外の育毛剤を個人輸入する時の注意点で詳しく紹介しています。
国内で買う医薬品の販売サイトを見分けるには
国内のネット通販で医薬品の発毛剤を買う時は、販売サイトが正規かどうかも確かめておきましょう。厚生労働省は、自治体から届けられたサイトを一般用医薬品の販売サイト一覧で公開しています。
「自分にとっての一番」を決める採点表
世界一は決められなくても、自分にとっての一番は決められます。『迷って選べない』という方は、候補を2〜3本に絞って、次の表で点数を付けてみてください。
| 見る項目 | 確かめる場所 | 自分の点(0〜2点) |
|---|---|---|
| 区分が自分の目的に合っている | 外箱の区分表示 | |
| 有効成分が書かれている | 外箱の有効成分の欄 | |
| 香り・アルコールが気にならない | 商品ページ・店頭のテスター | |
| 容器が塗りたい場所に使いやすい | 商品ページの容器の説明 | |
| 1日の回数を続けられそう | 使い方の欄 | |
| 買い方と解約の条件が分かる | 最終確認画面・利用規約 | |
| 問い合わせ先がはっきりしている | 販売元の表示 |
採点の例
例えば、ドラッグストアで見つけた2本を比べる場面を考えてみましょう。どちらも医薬部外品で有効成分が書かれていたので、ここは同じ点です。
違いが出たのは香りと容器でした。一方は香りが強めで、もう一方は頭皮に直接当てられるノズルで塗りやすい、という具合です。毎日の使いやすさを重く見るなら、後者のほうが点が高くなりますね。
点数の高い物が、今のあなたにとっての「一番」の候補です。点数が同じなら、続けやすさの項目を重く見てみてください。
- 円形に抜けた所や、急に増えた抜け毛がないか(あれば先に皮膚科へ)
- 頭皮に赤み・かゆみ・湿疹がないか
- 妊娠中・授乳中・持病があるなら、医師・薬剤師に相談したか
- 発毛剤(医薬品)を考えるなら、薬剤師に使える人の条件を聞いたか
育毛剤の基本の選び方は、育毛剤とはどんな商品?でも紹介しています。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る「一番」を探す時によくある失敗
一番を探す気持ちが強いほど、つまずきやすいポイントがあります。つまずきやすい場面と、その防ぎ方を表にしました。
| よくある失敗 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 大きな「世界一」の文字だけを見て申し込む | 注記と区分の表示を先に読む |
| 海外の口コミを見て個人輸入する | 国の注意を読み、国内の区分の表示がある物から選ぶ |
| 一番強そうな物を選んで、使える人の条件を見ない | 添付文書や使用上の注意で、自分が対象か確かめる |
| 定期の条件を見ずに申し込む | 最終確認画面で2回目以降の代金と解約の条件を確かめる |
| 数か月で別の「一番」に乗りかえ続ける | 見直す日を先に決めて、記録をとりながら続ける |
乗りかえる前に見直したいこと
『一番のはずなのに、手応えがない』と感じると、すぐ次の商品を探したくなりますよね。でも、髪は1日に約0.4mmずつ伸びるとされていて、見た目の変化には時間がかかるんです。
乗りかえる前に、量や回数を守れていたか、使い忘れが続いていないかを振り返ってみてください。迷った時は、記録を持って薬剤師さんに相談するのがおすすめです。
よくある質問
世界一の育毛剤はどれですか?
世界中の育毛剤を同じ物差しで比べた「世界一」は決められません。国ごとに区分やルールが違い、効き方にも個人差があります。区分や続けやすさで、自分に合う物を選んでみてください。
広告に「世界一」と書かれた育毛剤は、本当に一番ですか?
何を、どの範囲で、いつ比べたかによって意味が変わります。注記を読み、根拠が見当たらない時は販売元に問い合わせてみてください。
海外で人気の育毛剤を取り寄せてもいいですか?
厚生労働省は、個人輸入には健康被害などの危険性があると注意しています。個人輸入品による健康被害は救済制度の対象外なので、国内で区分の表示がある物から選ぶのが安心です。
「世界初の成分」が入った育毛剤なら効きますか?
新しい成分であることと、自分に合うことは別の話です。外箱の効能の欄と有効成分の欄を見て、区分の範囲で読んでみてください。
発毛剤は育毛剤より上ですか?
区分が違うので、上か下かでは比べられません。発毛剤(医薬品)は使える人の条件が決められているので、薬剤師に相談してから考えてください。
個人輸入した育毛剤を家族に分けてもいいですか?
輸入した物を人に売ったり譲ったりすることは認められていません。家族の分をまとめて取り寄せることもできないとされています。
店頭の「売れ筋1位」のPOPは信じていいですか?
その店の、ある期間の売れ行きの話であることが多いです。いつの、どの範囲の順位かを店の人に聞いてみて、区分の表示も一緒に確かめてください。
まとめ
- 世界中の育毛剤を同じ物差しで比べた「世界一」は決められない
- 医薬品の広告では、「世界一を誇る」のような最大級の表現は認められていない
- 「世界一」「ナンバーワン」の表示は、比べた物・範囲・時期の注記で読む
- 海外の育毛剤の個人輸入は、健康被害の危険性や救済制度の対象外に注意する
- 採点表で、区分と続けやすさから自分にとっての一番を決める





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