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育毛剤を調べていると、「日本皮膚科学会のガイドラインで〜」という言葉を見かけることがありますよね。『学会がすすめている育毛剤があるの?』と気になった方もいるはずです。
結論から言うと、日本皮膚科学会は育毛剤の商品をすすめたり選んだりする団体ではありません。診療ガイドラインは主に皮膚科医の診療のための資料で、一般の人には、学会が公開している皮膚科Q&Aや、皮膚科専門医を探す仕組みのほうが役に立ちます。
この記事では、日本皮膚科学会が公開している情報の違いと、ガイドラインの読み方、相談先の探し方を順番にお話ししますね。
日本皮膚科学会と育毛剤の関係は?先に答え
日本皮膚科学会は、皮膚の病気や診療について、医師が集まって研究や情報の発信をしている学会です。髪や頭皮も皮膚の一部なので、抜け毛や脱毛症についての情報も公開されています。
ただ、店頭や通販で買える育毛剤の商品を、学会が一つひとつ評価したり、すすめたりしているわけではありません。ここは最初に押さえておきたいところです。
- 日本皮膚科学会は、育毛剤の商品をすすめる団体ではない
- 診療ガイドラインは、主に皮膚科医の診療を想定した資料
- 一般の人向けには、皮膚科Q&Aという解説が公開されている
- 抜け毛が気になる時は、皮膚科専門医に相談できる
| よくある思い込み | 実際のところ |
|---|---|
| 学会がすすめる育毛剤がある | 学会は商品をすすめる立場ではない |
| ガイドラインを読めば自分に合う商品が分かる | ガイドラインは診療の進め方を示す医師向けの資料 |
| ガイドラインに名前が出ていれば安心 | 実際の治療は一人ひとりの状況で決まる |
| 学会の情報は専門家しか読めない | 一般向けの皮膚科Q&Aがある |
育毛剤の区分や特徴は、育毛剤の基本をまとめた記事で読めます。
日本皮膚科学会が公開している3つの情報
日本皮膚科学会のサイトには、目的の違う情報がいくつも載っています。育毛剤や抜け毛のことを調べる時に関係が深いのは、次の3つです。
| 情報 | どんな内容? | 主な読み手 | 育毛剤を調べる時の使い方 |
|---|---|---|---|
| 皮膚科Q&A | 皮膚の病気や毛のしくみを、質問と答えの形で解説 | 一般の人 | 抜け毛の基本や受診の目安を知る |
| 診療ガイドライン | 病気ごとの標準的な診療と推奨度をまとめた資料 | 主に皮膚科医 | 医師が何を基準に考えるかを知る参考にする |
| 皮膚科専門医MAP | 地域や施設名から皮膚科専門医を探せる | 一般の人 | 相談できる皮膚科を探す |
『どれから見ればいいの?』と迷ったら、まずは一般の人向けの皮膚科Q&Aから読んでみてください。言葉がやさしく、抜け毛についての基本がまとまっていますよ。
皮膚科Q&Aを読む時のコツ
皮膚科Q&Aは、脱毛症のほかに、かぶれやにきびなど、テーマごとに分かれています。抜け毛のことなら脱毛症のQ&Aから、育毛剤で頭皮がかぶれた時のことならかぶれのQ&Aから読むと探しやすいです。
一度に全部読もうとせず、今いちばん気になっている質問を1つ選んで読むだけでも十分ですよ。
学会と医会は別の団体
髪の話題では、日本産婦人科医会のように「医会」という名前の団体の情報が出てくることもあります。学会と医会は別の団体なので、どこが出している情報かを確かめてから読むようにしましょう。
診療ガイドラインは誰向けの資料?
日本皮膚科学会のガイドラインのページでは、ガイドラインは「わが国における最も標準的かつ最善と思われる診療を提示するもの」と説明されています。そのうえで、主として皮膚科医による診療を想定していて、皮膚科医以外の医師による診療には当てはまらないこともあると書かれています。
さらに、実際の治療は一人ひとりの状況を踏まえて行われるもので、ガイドラインに書かれていない診療が行われることも、書かれている内容が行われないこともある、とも説明されています。
| ガイドラインの性格 | 読む時に意識したいこと |
|---|---|
| 標準的な診療を示す | 「一般的にはこう考える」という目安 |
| 主に皮膚科医向け | 専門用語や推奨度の読み方に慣れが必要 |
| 推奨度が示されている | 治療の考え方の強さを示すもので、商品の格付けではない |
| 改良が重ねられる | 年版を確かめ、新しい版が出ていないか見る |
脱毛症に関するガイドラインとしては、「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)」と「円形脱毛症診療ガイドライン2024」が、日本皮膚科学会のガイドラインのページに載っています。
ガイドラインは、新しい研究や意見をもとに見直されていきます。読む時は、タイトルの年版を確かめ、学会のページで最新の一覧を見ておきましょう。
「推奨度」は何を示している?
ガイドラインには、治療ごとに推奨度が付いています。これは、医師が治療を考える時に、その方法をどのくらいすすめられるかを示す目安です。
ただ、推奨度の意味を正しく読むには、研究の質や対象になった人の条件まで理解する必要があります。一部の言葉だけを切り取って『この成分が一番いい』と受け取ってしまうのは避けたいところです。
一般の人がガイドラインを読む時の注意
『せっかく公開されているなら、自分でも読んでみたい』と思う方もいますよね。読むこと自体は自由ですが、医師向けの資料なので、いくつか気をつけたい点があります。
- 医師が抜け毛の診療で何を大事にしているか
- 医療機関で相談できる治療の種類
- 自分で判断せず相談したほうがいい理由
- 自分の抜け毛の原因
- 自分に合う育毛剤の商品名
- 自分がどの治療を受けるべきか
- 何年版のガイドラインかを確かめた
- 医薬品の治療の話と、医薬部外品の育毛剤の話を混ぜていない
- 推奨度を、商品の順位として受け取っていない
- 気になった所は、自分で決めずに皮膚科で聞くつもりでいる
ガイドラインで扱われているのは、主に医療機関での診療です。ドラッグストアや通販で買える医薬部外品の育毛剤は、法律で認められた効能の範囲で使う物で、診療ガイドラインとは役割が違います。
自己流の治療につなげない
ガイドラインに医薬品の名前が出てきても、それを個人輸入などで手に入れて自分で使うのは避けてください。厚生労働省は、個人輸入される医薬品は国内の法律に基づく確認がされておらず、偽造品のおそれもあると注意をよびかけています。
医薬品の治療が気になる時は、医療機関で相談するのが確かな方法です。
学会やガイドラインの名前が出てくる広告の見方
育毛剤の広告やサイトで、「皮膚科学会のガイドラインで」「学会でも注目」といった言葉を見かけることがあります。『学会が言っているなら確かなのかな』と感じてしまいますよね。
厚生労働省の医薬品等適正広告基準の解説では、医薬関係者や団体が推せん・指導などしている旨の広告は、たとえ事実であっても不適当とされています。学会やガイドラインの名前が出てきたら、一度立ち止まって読み直してみてください。
| 広告の言い回しの例 | 読む時に確かめたいこと |
|---|---|
| 「学会のガイドラインで認められた成分配合」 | その成分の話が、その商品の区分や表示効能と同じ話か |
| 「皮膚科医も注目」 | 誰が、何について話しているのか |
| 「学会発表済み」 | 発表されたことと、商品の効能が認められたことは別 |
| 「医学的に証明」 | 表示できる効能の範囲を超えていないか |
医薬品医療機器等法では、医師などが効能を保証したと誤解されるおそれのある広告も、虚偽・誇大な広告にあたるとされています。広告の言葉より、箱に書かれた区分・有効成分・効能の表示を見るほうが確実です。
「医薬部外品」と書かれた育毛剤が表示できる効能は、育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛の範囲です。学会の名前が広告に出てきても、表示できる効能が広がるわけではありません。
SNSや動画で学会の名前を見た時は
SNSや動画でも、「皮膚科学会によると」という話を見かけることがあります。話の中身が気になったら、元の皮膚科Q&Aやガイドラインのページを自分で開いて、本当にそう書かれているかを確かめてみてください。
元のページが示されていない話や、商品の購入ページにすぐつながる話は、広告の可能性も考えて読むのが安心です。広告であることを隠した表示は、景品表示法の不当表示にあたるとされています。
一般向けの皮膚科Q&Aで分かること
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aには、抜け毛や脱毛症についての質問と答えがまとまっています。育毛剤を選ぶ前に、髪の基本を知っておくのに役立ちますよ。
| テーマ | 皮膚科Q&Aで紹介されていること |
|---|---|
| 毛のしくみ | 毛は1日におよそ0.4mm伸び、成長期・退行期・休止期をくり返す |
| 抜け毛の量 | 人や季節で差はあるものの、1日におおよそ100本程度まで |
| 受診の目安 | 心配な時は、なるべく早めに医療機関へ |
| 髪型 | 強く引っぱる髪型を毎日続けると、抜け毛につながることがある |
| 生活上の注意 | 特別な予防法はなく、髪に負担の少ない髪型やバランスのよい食生活を心がける |
『これをすれば抜けない、という方法はないの?』と思いますよね。皮膚科Q&Aでも、これをすれば髪の毛が抜けなくなるという特別な予防法があるわけではない、と書かれています。
だからこそ、抜け毛が気になる時は皮膚科など専門の医療機関を受診して対策を知ることが大切だ、と案内されているんです。
皮膚科専門医の探し方と受診の準備
日本皮膚科学会のサイトには「皮膚科専門医MAP」があり、都道府県や、所在地・施設名などのキーワードから皮膚科専門医を探せます。
- 皮膚科専門医MAPで、住んでいる都道府県を選ぶ
- 通いやすい地域の医療機関を、いくつか候補に挙げる
- 医療機関のサイトや電話で、抜け毛の相談ができるか確かめる
- 抜け毛の様子や使っている育毛剤をメモにまとめる
- 予約をして受診し、聞いたことをメモに書き足す
| 持っていきたい物 | 理由 |
|---|---|
| 抜け毛に気づいた時期と様子のメモ | 経過を短い時間で伝えられる |
| 頭皮の写真(同じ条件で撮ったもの) | 診察の日に様子が変わっていても、経過を見せられる |
| 使っている育毛剤やシャンプーの名前 | 頭皮のトラブルとの関係を見てもらえる |
| お薬手帳 | 飲んでいる薬を確かめてもらえる |
皮膚科で育毛剤の相談をする時の流れは、皮膚科で育毛剤の相談はできるかの記事でくわしく紹介しています。
診察での聞き方の例
診察では、学会の情報を読んで気になったことを、そのまま質問にしてかまいません。例えば次のような聞き方です。
「抜け毛が増えた気がして、皮膚科Q&Aを読んで受診しました。市販の育毛剤を使っていますが、続けていいか見てもらえますか」
使っている育毛剤のボトルの写真を見せながら聞くと、区分や成分も一緒に確かめてもらえます。ガイドラインで気になった言葉があれば、「この言葉の意味を教えてください」と聞いてみるのもいいですよ。
費用は受診の前に確かめる
皮膚科Q&Aでは、男性型脱毛症について、有効な治療法の多くは保険診療で受けることができないと説明されています。治療を相談する時は、費用がどのように決まるかを受診前に医療機関に確かめておくと安心です。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る育毛剤を選ぶ時、学会の情報をどう生かす?
学会の情報は、育毛剤の商品を選ぶ答えではなく、「自分で選んでいい場面」と「相談したほうがいい場面」を見分けるための手がかりになります。
| 場面 | 学会の情報からの手がかり | 次にすること |
|---|---|---|
| 抜け毛が少し気になる程度 | 毛の生え変わりや1日の抜け毛の目安を知る | 区分と表示を見て育毛剤を選ぶ |
| 円形に抜けている所がある | 脱毛症は一つの病気ではなく原因がいろいろ | 育毛剤より先に皮膚科へ |
| 頭皮に赤みやかゆみがある | かぶれなど皮膚のトラブルの可能性もある | 新しい物を試さず皮膚科へ |
| 医薬品の治療が気になる | 医療機関での診療の領域 | 皮膚科専門医に相談する |
円形の抜け毛が気になる時の考え方は、円形の脱毛に気づいた時の相談の記事で紹介しています。
自分で選ぶ時は区分から
自分で育毛剤を選ぶ場面では、学会の情報より先に、箱の区分を見るのが近道です。区分によって、表示できる効能や買い方が変わります。
| 区分 | 表示できる効能の範囲 | 買う時のポイント |
|---|---|---|
| 頭皮用の化粧品 | 頭皮・毛髪をすこやかに保つ など | 育毛の効能はうたえない |
| 医薬部外品の育毛剤 | 育毛、薄毛、脱毛の予防 など | 有効成分の名前を確かめる |
| 一般用医薬品の発毛剤 | 添付文書に書かれた効能 | 薬剤師の説明を受けて買う |
医薬部外品と医薬品の違いは、医薬品と医薬部外品の違いの記事でくわしく紹介しています。
よくある質問
日本皮膚科学会がすすめている育毛剤はありますか?
日本皮膚科学会は、育毛剤の商品をすすめる立場ではありません。広告で学会の名前が出てきても、箱の区分や表示効能を自分で確かめるようにしましょう。
診療ガイドラインは一般の人も読めますか?
学会のサイトで公開されていて、読むことはできます。ただ、主に皮膚科医の診療を想定した資料なので、気になった所は自分で判断せず皮膚科で聞いてみてください。
脱毛症のガイドラインには何がありますか?
日本皮膚科学会のガイドラインのページには、男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン(2017年版)と、円形脱毛症診療ガイドライン2024が載っています。読む時は年版を確かめましょう。
ガイドラインの推奨度が高い成分の育毛剤を選べばいいですか?
推奨度は医師が治療を考える時の目安で、商品の順位ではありません。医薬部外品の育毛剤は、区分と有効成分、使い心地や続けやすさで選び、迷う時は薬剤師や皮膚科に相談しましょう。
学会の名前が入った育毛剤の広告は信じていいですか?
医薬関係者や団体が推せんしている旨の広告は、事実であっても不適当とされています。広告の言葉より、箱に書かれた区分・有効成分・表示効能を確かめて選びましょう。
皮膚科専門医はどうやって探せばいいですか?
日本皮膚科学会の皮膚科専門医MAPで、都道府県や所在地などから探せます。抜け毛の相談ができるかは、受診前に医療機関に確かめておくと安心です。
皮膚科Q&Aにはどんなことが書かれていますか?
毛のしくみや1日の抜け毛の目安、受診の目安、髪型や生活上の注意などが、質問と答えの形でまとめられています。育毛剤を選ぶ前の基本を知るのに役立ちます。
まとめ
- 日本皮膚科学会は、育毛剤の商品をすすめる団体ではない
- 診療ガイドラインは、主に皮膚科医の診療を想定した標準的な診療の資料
- 一般の人には、皮膚科Q&Aと皮膚科専門医MAPが役に立つ
- 推奨度は治療の考え方の目安で、商品の順位ではない
- 学会やガイドラインの名前が出てくる広告は、区分と表示効能で確かめる
- 円形の抜け毛や頭皮の赤みがある時は、育毛剤より先に皮膚科へ
学会の情報は、正しく読めば心強い味方になります。育毛剤を選ぶ時も、迷った時は皮膚科専門医に相談しながら、自分に合うケアを探してみてくださいね。





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