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ニュースやSNSで「育毛の最先端」という言葉を見て、もう店頭で買えるのか、自分にも関係があるのか気になった。そんな方も多いはずです。
結論から言うと、育毛の最先端と呼ばれる話題の多くは、研究の途中の段階です。店頭で買える医薬品や医薬部外品の育毛剤とは、国の審査を受けているかどうかで大きく違うんです。
この記事では、研究から店頭までの段階の違いと、ニュースや「最先端」と書かれた広告を読む時のコツが分かります。
育毛の最先端とは?先に答え
- 「最先端」は研究の話題に使われることが多く、すぐ買える物とは限らない
- 研究には、細胞や動物での研究、人での試験、国の承認と段階がある
- 店頭の育毛剤は、医薬品・医薬部外品・化粧品のどれかの区分で売られている
- 広告の「最先端」「研究から生まれた」は、決まりに沿っているかを見る
- 今の悩みには、区分と表示を確かめて選ぶのが近道
育毛剤の区分や、表示できる効能の範囲の全体像は育毛剤とはどんな商品かにまとめています。ここでは「最先端の話」と「店頭の商品」をどう見分けるかに絞って話しますね。
『最先端の物なら、今の物より期待できそう』と思うのは自然なことです。ただ、研究で分かったことと、商品として表示できることは別の話なんです。
研究から店頭まで、どんな段階がある?
新しい薬が世に出るまでには、いくつもの段階があります。厚生労働省は、薬の候補は試験管の中での実験や動物実験で選ばれ、人での効果と安全性を調べた成績を国が審査して、承認されたものが「くすり」になると説明しています。
| 段階 | どんなことをしているか | 店頭で買えるか |
|---|---|---|
| 基礎研究 | 毛や毛包の仕組みを、細胞や動物で調べる | 買えない |
| 非臨床試験 | 人での試験に進む前の段階で、動物などを使って安全性を調べる | 買えない |
| 臨床試験・治験 | 健康な人や患者の協力で、人での効果と安全性を調べる | 買えない |
| 承認申請・審査 | 集めた成績を国が審査する | 買えない |
| 承認・発売 | 承認された医薬品として売られる | 区分のルールに沿って買える |
「治験」は、くすりの候補を使って承認の審査に出す成績を集めるために、人で行う試験のことです。ニュースで見かける研究がどの段階なのかを見るだけで、自分との距離がつかみやすくなります。
『ニュースになったなら、もうすぐ使えるのでは?』と期待してしまいますよね。実は、細胞や動物での研究の発表から、人での試験、承認まで進むには長い時間がかかります。途中で進まなくなる研究もあるんです。
医薬部外品にも審査がある
医薬部外品の育毛剤も、製造販売には原則として厚生労働大臣の承認が必要です。大臣の承認が必要な品目は、PMDAが審査を受け持っています。
研究の話題に出てきた成分が、そのまま有効成分として承認されているとは限りません。商品の有効成分の欄に、その成分の名前があるかを見てみてください。
研究の発表と承認の発表は、出どころが違う
研究の成果は、大学や研究機関、企業のプレスリリースで発表されることが多いですよね。いっぽう、国の承認を受けた市販薬は、PMDAのサイトで添付文書を検索できます。
新しく承認された市販薬や医薬部外品のうち、国の審議会の部会で審議された品目は、PMDAで審査報告書も公開されています。「承認された」と書かれた話題を見たら、こうした公的なページに名前があるかを確かめてみてください。
店頭の育毛剤は3つの区分で見分ける
店頭やネットで買える頭皮用の商品は、医薬品・医薬部外品・化粧品のどれかの区分で売られています。「最先端」と言われた時も、まずは区分の表示を見るのが出発点です。
| 区分 | 国の決まり | 表示できること | 「最先端」と言われた時に見る所 |
|---|---|---|---|
| 医薬品(発毛剤など) | 製品ごとに承認。リスク区分に沿って薬剤師などが売る | 製品ごとに承認された効能・効果 | 販売名・リスク区分・添付文書 |
| 医薬部外品(薬用育毛剤) | 承認を受けて売る | 育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛の範囲 | 「医薬部外品」の表示と有効成分の欄 |
| 化粧品(頭皮用の美容液・トニックなど) | 承認は不要 | 頭皮・毛髪をすこやかに保つ、フケ・カユミを抑えるなど決められた範囲 | 全成分の表示。育毛をうたえない |
東京都が公開している広告の講習資料にも、化粧品で育毛をうたうことは一切できないと書かれています。化粧品の頭皮用品に「最先端の育毛」と書かれていたら、少し立ち止まって表示を見直してみましょう。
区分の詳しい違いは医薬品・医薬部外品・化粧品の違いで確かめられます。
- 箱や商品ページに「医薬部外品」「第1類医薬品」などの表示があるか
- 有効成分の欄があるか(医薬部外品・医薬品)
- 全成分だけが並んでいるか(化粧品の場合が多い)
- 販売名と、広告で使われている呼び名が違わないか
医薬品は「使える人の条件」も見る
発毛剤のような医薬品には、使ってよい人の条件が決められています。例えば、ミノキシジル配合の男性用の発毛剤の添付文書には、女性や20歳未満は使用しないこと、ほかの育毛剤や外用剤の頭皮への使用は避けることが書かれています。
最先端かどうかより、自分が使える物かどうかの方が先です。買う前に薬剤師に相談してみてください。
効能の言葉は、表示どおりに読む
医薬部外品の育毛剤の効能は、「育毛」「脱毛の予防」「発毛促進」のように決まった言葉で書かれます。自治体の参考資料には、「〇〇を防ぐ」という効能で承認を受けた物は、単に「〇〇に」という表現は認められないとの注記もあります。
『発毛促進と書いてあるから、髪が増えるはず』と読み替えたくなるかもしれません。ただ、表示は表示のまま受け取り、効き方には個人差があると考えておくのが安心です。
研究のニュースはどう読む?
研究のニュースを読む時は、いくつかの点を押さえるだけで中身が分かりやすくなります。難しい専門用語を全部理解しなくても大丈夫です。
- 発表したのは誰か(大学・研究機関・企業)を見る
- 何を使った研究か(細胞・動物・人)を見る
- 上の段階の表のどこに当たるかを考える
- 商品名や「発売」という言葉が出ているかを見る
- 発表元の公式ページで、元の文章を読む
| ニュースの書き方 | 読み取れること |
|---|---|
| 細胞で〜を確認 | 細胞の実験の段階。人での効果はまだ分からない |
| マウスで〜を確認 | 動物での研究の段階 |
| 臨床研究・治験を開始 | 人での試験を始めた段階。結果はこれから |
| 承認を取得 | 国の審査を通り、医薬品などとして売れるようになった |
| 応用が期待される | 今後の可能性を書いた言葉。商品化が決まったわけではない |
見出しだけで判断しない
ニュースの見出しは短くまとめられているので、研究の段階が省かれていることがあります。
「髪の毛を再生する研究が成功したんだって。もう使えるのかな」
「見出しだけだと分からないね。細胞の研究なのか、人で試したのか、元の発表を読んでみようか」
こんなふうに、本文や発表元のページまで読むと、どこまで進んだ話なのかが見えてきます。
最先端の話題で出てくる言葉
研究のニュースには、毛の仕組みに関する言葉がよく出てきます。日本皮膚科学会の一般向けの解説をもとに、短くまとめました。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 毛包 | 毛穴を中心に、皮膚に埋め込まれたような小さな円筒形の構造。ここで毛が作られる |
| 毛乳頭 | 毛包の下端にある細胞の塊 |
| 毛母細胞 | 毛のもとになる細胞。毛乳頭に促されて数を増やし、毛を押し出していく |
| 毛周期 | 伸びる時期・止まる時期・休む時期をくり返す、毛の生え変わりの流れ |
| 幹細胞 | 毛包にもあり、軽いダメージなら修復できるとされる細胞 |
| 非臨床試験 | 人で試す前に、動物などで行う試験 |
| 治験 | 承認の審査に出す成績を集めるために、人で行う試験 |
研究者自身が注意を呼びかけた例
研究の話題が、商品の宣伝に使われてしまうこともあります。例えば、東京医科歯科大学(現在の東京科学大学)の研究室は「17型コラーゲン」に関する研究成果について、注意を呼びかけるページを公開しています。
そこでは、市販されている製品の中に17型コラーゲンを配合しているものはないこと、研究成果は頭皮に塗ったり食べたりして薄毛・脱毛を改善するとうたったものではないことが書かれています。研究と商品が結びつけられた時は、発表元の言葉を確かめる大切さが分かる例ですよね。
研究機関の名前が商品と一緒に出てくる時の読み方は、理化学研究所と育毛剤の関係で詳しく紹介しています。
「最先端」と書かれた広告の読み方
育毛剤の広告には、医薬品等の広告の基準や業界の自主基準があります。決まりを知っておくと、広告の言葉に振り回されにくくなるんです。
| 広告で見かける書き方 | 決まりの上ではどうか | 自分で確かめること |
|---|---|---|
| まだ承認されていない成分や薬の効き目 | 承認前の医薬品等の名称や効能の広告は法律で禁じられている | 販売名がPMDAなどで見つかるか |
| 研究データやグラフを大きく見せる | 一般の人向けの広告で臨床データや実験例を見せることは、原則として控えるよう基準の解説に書かれている | 区分と、表示されている効能の範囲 |
| 〇〇大学との共同研究から生まれた | 化粧品等の広告では、医薬関係者等の推せんに当たるとして認められないとされている | 有効成分の欄に何が書かれているか |
| 特許取得の技術 | 業界の自主基準では、化粧品等の広告で特許をうたうことは、事実でも控えるとされている | 商品の区分と使い方 |
| 細胞に働きかける | 化粧品等では、細胞レベルの表現は効能の範囲を逸脱するので行わないとされている | 化粧品か医薬部外品か |
| 最高の、比べるものがない | 最大級の表現は認められていない | 根拠の書き方と区分 |
『広告に書いてあるなら、本当なんでしょ?』と思う方もいるかもしれません。ただ、決まりから外れた広告もあり得ます。書かれている言葉より、区分と有効成分の表示を信じる方が確かなんです。
広告なのにそれを隠す表示は、2023年10月から景品表示法で禁じられる不当表示の一つになっています。SNSの紹介でも、広告かどうかの表示を見ておきましょう。
体験談やビフォーアフターの写真にも決まりがある
医薬品等の広告の基準の解説では、使用経験や体験談的な広告は、客観的な裏付けにならず誤解を与えるおそれがあるため、原則として行ってはならないとされています。使用前後の写真も、承認されていない効能を思わせる物などは認められません。
「最先端」の言葉と一緒に体験談や写真が並んでいる時は、表示されている区分と効能の範囲を落ち着いて見直してみましょう。
医療機関で受けるものと、店頭の商品の違い
「最先端」という言葉は、医療機関で受ける施術の宣伝にも使われることがあります。店頭の育毛剤とは、そもそもの仕組みが違う話なんです。
厚生労働省は、幹細胞の培養上清液やエクソソーム等を用いた医療について、現時点で有効性・安全性が示され薬事承認を得て製造販売されている医薬品はないと周知しています。こうした医療は、実施する医師の責任のもとで安全性に留意する必要があるとされています。
医療機関で受けるものを考える時は、説明を受けて、費用やリスクも含めて自分で判断する必要があります。この記事では特定の施術をすすめることはしません。抜け毛に不安がある時は、最初に皮膚科を頼ってみるのがおすすめです。
| 比べる点 | 店頭の育毛剤・発毛剤 | 医療機関で相談するもの |
|---|---|---|
| 誰が判断するか | 区分に沿って、自分で選ぶ(医薬品は薬剤師の説明あり) | 医師が診察して判断する |
| 確かめる資料 | 箱の表示、添付文書、商品ページ | 医師の説明、同意書など |
| 相談先 | 薬剤師・登録販売者 | 受診した医療機関 |
市販の育毛剤とクリニックでの相談の違いは、育毛剤とクリニックのAGA治療の違いでも紹介しています。
最先端の話題に振り回されない選び方
『結局、今の自分は何を選べばいいの?』というのが一番知りたいところですよね。最先端の話題を待つより、今ある商品の中から表示を確かめて選ぶ方が、毎日のケアにつながります。
- 気になる場所(分け目・つむじ・生え際)と、気になり始めた時期をメモする
- かゆみ・赤み・急な抜け毛があれば、先に皮膚科で相談する
- 区分を決める(医薬部外品の育毛剤か、医薬品の発毛剤か)
- 有効成分・使い心地・容器・続けやすさで候補を比べる
- 申し込む前に、最終確認画面で定期の回数と解約の方法を読む
研究のニュースは、楽しみに見守るくらいがちょうどいい距離感です。今の悩みには、今買える物の表示を確かめるのが一番確かな方法なんです。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る研究の話題を見かけた時のメモ
気になる研究ニュースを見かけたら、発表元・発表日・研究の段階をメモしておくと、あとで続報を探しやすくなります。続報は、発表元の公式ページで確かめてみてください。
よくある失敗と防ぎ方
最先端の話題で起きやすい失敗をまとめました。どれも、少し立ち止まれば防げるものです。
| よくある失敗 | どうなるか | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 研究ニュースの成分名で商品を探す | 研究と関係のない商品を選んでしまう | 有効成分の欄と、発表元の説明を確かめる |
| 「最先端」の言葉だけで定期を申し込む | 条件をよく読まずに続けてしまう | 最終確認画面で回数と解約方法を読む |
| 海外の未承認の物を取り寄せる | 品質や安全性が確かめられない | 日本で承認・販売されている物から選ぶ |
| 研究の段階を「もう使える」と思い込む | 待つだけで今のケアが止まる | 段階の表で、どこにいる研究かを見る |
| 細胞や動物の結果を自分に当てはめる | 期待と結果がずれる | 人での試験か、承認を受けたかを見る |
海外の情報は特に慎重に
海外で研究が進んでいるという話題から、個人輸入の商品にたどり着くこともあります。厚生労働省は、個人輸入される医薬品は国内での品質・有効性・安全性の確認がされておらず、偽造品のおそれもあると注意しています。詳しくは育毛剤を個人輸入する時の注意点を見てみてください。
よくある質問
育毛の最先端の研究は、いつ商品になりますか?
時期は研究ごとに違い、商品化が決まっていない研究も多くあります。細胞や動物の研究、人での試験、国の審査と段階を踏む必要があるためです。続報は発表元の公式ページで確かめてください。
「最先端」と書かれた育毛剤は、ほかの物より効果がありますか?
「最先端」という言葉だけでは判断できません。区分と有効成分、表示されている効能の範囲を確かめてみてください。効き方には個人差があります。
研究ニュースに出た成分が入った商品を買えば同じ結果になりますか?
研究の条件と、商品として使う条件は違います。研究ニュースの結果を、そのまま商品に当てはめないようにしましょう。
化粧品の頭皮用品に「育毛」と書かれているのは問題ないのですか?
化粧品は表示できる効能の範囲が決められていて、育毛をうたうことはできないとされています。まずは箱の区分の表示を見て、引っかかる点はメーカーの窓口で聞いてみましょう。
クリニックの最先端の施術と育毛剤、どちらを選べばいいですか?
どちらがよいかは、頭皮や髪の状態によって違います。気になる時は、まず皮膚科で相談して自分の状態を知ることから始めてみてください。
最先端の育毛の話はどこで確かめられますか?
研究は発表した大学・研究機関の公式ページ、承認された医薬品はPMDAの検索ページで確かめられます。SNSのまとめより、元の発表を読むのがおすすめです。
まとめ
- 育毛の最先端と呼ばれる話題の多くは、研究の途中の段階
- 研究には、細胞・動物の研究、人での試験、国の審査と段階がある
- 店頭の商品は、医薬品・医薬部外品・化粧品の区分で表示できることが違う
- 「最先端」「共同研究」「特許」などの広告の言葉は、決まりと照らして読む
- 今の悩みには、今買える物の区分と表示を確かめて選ぶのが近道





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