発毛剤の成分とは?有効成分の種類と添付文書での確かめ方

テーブルに置かれた説明書の紙と虫眼鏡とラベルの無い瓶

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

発毛剤の箱を手に取ってみたものの、成分の欄にカタカナの名前がずらりと並んでいて、『結局どれが大事な成分なの?』と戸惑ったことはありませんか。

結論から言うと、市販の発毛剤の中心になる有効成分はミノキシジルです。製品によっては、ほかにビタミンの仲間やメントールなどの有効成分を一緒に配合していて、その違いは添付文書の「成分・分量」の欄で確かめられるんです。

この記事では、発毛剤の有効成分の種類と、添付文書で成分を確かめる手順、成分を比較する時の見方を紹介します。

目次

発毛剤の成分とは?先に答え

先に結論
  • 市販の発毛剤(第1類医薬品)の有効成分の中心はミノキシジル
  • 製品によって、ミノキシジルのほかに複数の有効成分を配合している
  • 作用は、その製品が承認された効能・効果の文言の範囲で読む
  • 成分は添付文書の「成分・分量」と「添加物」の欄で確かめられる

「発毛剤」と呼ばれる物は、医薬品の中でもいくつかの区分に分かれます。区分ごとに、よく見かける有効成分を並べてみました。

区分よく見かける有効成分製品の例
第1類医薬品(男性用)ミノキシジル(100mL中5g)+製品によりほかの成分リアップX5チャージ、スカルプD メディカルミノキ5、リグロEX5
第1類医薬品(女性用)ミノキシジル(1%)+製品によりほかの成分リアップリジェンヌプラス、リザレックコーワ for Lady
第2類医薬品(頭皮用の外用液)カルプロニウム塩化物+ほかの成分千萬之素、ハツモールSP無香料、ニューZ
医療機関で出される薬医師が診察して判断する飲み薬など

一番下の医療機関で出される薬は、市販の発毛剤とは別の話です。飲み薬の名前を見かけても、効き目や入手の方法は医療機関で相談する領域だと考えておきましょう。

ミノキシジルとはどんな成分?

ミノキシジルは、市販の発毛剤の多くに配合されている有効成分です。ミノキシジル5%の外用液(一般用医薬品)の効能・効果は、次のように書かれています。

壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。

出典:PMDA 一般用医薬品の添付文書情報(ミノキシジル5%外用液)

『ミノキシジルは、具体的に頭皮でどう働くの?』と気になりますよね。ただ、医薬品の作用は承認された効能・効果の範囲で説明されるもので、この記事でもその範囲で書いています。

日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、男性型脱毛症の外用療法で最も薦められる薬剤としてミノキシジルが挙げられています。女性型脱毛症でも、最も勧められる薬剤はミノキシジルの外用剤とされているんです。

日本の市販薬になったのは1999年

ミノキシジルについて大正製薬が発表した内容によると、もとは米国のアップジョン社(現 Johnson & Johnson 社)が研究開発していた成分で、大正製薬が1985年に導入契約を結びました。そして1999年、日本での発毛剤第1号として「リアップ」が発売されています。

医療用医薬品として使われた経験を経ずに、はじめから市販薬として開発された物は「ダイレクトOTC医薬品」と呼ばれます。今では、ほかの会社からもミノキシジル配合の発毛剤が出ていますよ。

男性用と女性用で量が違う

同じミノキシジルでも、男性用と女性用では配合量が違います。

対象ミノキシジルの量(公式・添付文書の記載)用法
成人男性(20歳以上)100mL中5g(5%と表示されることもある)1日2回、1回1mLを脱毛している頭皮に塗布
成人女性(20歳以上)1%(100mL中1.0gなど)1日2回、1回1mLを脱毛している頭皮に塗布

男性用の発毛剤は、女性は使わないと書かれています。『量が多いほうが効きそう』と考えて、女性が男性用を使うのは避けてください。

頭皮にだけ使う成分

ミノキシジル5%外用液の添付文書には、「本剤は頭皮にのみ使用し、内服しないでください」と書かれています。理由として、血圧が下がる等のおそれがあることが添えられているんです。

厚生労働省の審議会資料でも、ミノキシジルの副作用として循環器系の副作用が最も注意すべき事項とされた記載が引用されています。高血圧・低血圧の人や心臓・腎臓に障害のある人が「相談すること」に入っているのは、このためだと考えると分かりやすいですね。

ミノキシジル以外に配合されている有効成分

発毛剤の中には、ミノキシジルに加えてほかの有効成分を配合した製品があります。公式サイトや添付文書で確認できる、主な製品の有効成分を並べました。

製品(すべて第1類医薬品)ミノキシジル以外の有効成分
リアップX5チャージ(大正製薬)ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、l-メントール、ジフェンヒドラミン塩酸塩、パンテノール、グリチルレチン酸、ヒノキチオール
スカルプD メディカルミノキ5 プレミアム(アンファー)ピリドキシン塩酸塩、トコフェロール酢酸エステル、l-メントール
スカルプD メディカルミノキ5(アンファー)なし(有効成分はミノキシジルだけ)
リグロEX5エナジー(ロート製薬)トコフェロール酢酸エステル、ピリドキシン塩酸塩、パントテニールエチルエーテルなど
リザレックコーワα5(興和)L-メントール、トコフェロール酢酸エステル、ピリドキシン塩酸塩、パントテニールエチルエーテル
リザレックコーワ for Lady(興和)パントテニールエチルエーテル、トコフェロール酢酸エステル、l-メントール

リアップX5チャージは、公式サイトで「8種の有効成分」と紹介されています。一方で、同じアンファーでも「メディカルミノキ5」と「プレミアム」では有効成分の数が違うんです。名前が似ていても中身は別なので、販売名まで見て確かめましょう。

それぞれの成分はどんな物?

表に出てきた名前を、どんな種類の成分かだけ整理しておきます。製品の中での役割は、その製品の添付文書や公式の説明で確かめてくださいね。

成分名どんな種類の成分か
ピリドキシン塩酸塩ビタミンB6の仲間
トコフェロール酢酸エステルビタミンE系の成分
パントテニールエチルエーテル・パンテノールパントテン酸の仲間
l-メントールハッカに含まれる清涼感のある成分
ジフェンヒドラミン塩酸塩かゆみ止めの薬にも使われる成分
グリチルレチン酸甘草由来の成分
ヒノキチオールヒノキ科などの木に含まれる成分

「添加物」の欄も読んでおきたい

有効成分とは別に、添付文書には「添加物」の欄があります。スカルプD メディカルミノキ5 プレミアムでは、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、エタノール、リン酸が添加物として書かれています。

アルコール(エタノール)やメントールの刺激が苦手な方は、有効成分だけでなく添加物の欄も見ておくと安心です。添付文書には、アルコールに溶けるおそれのある物(メガネわく・化学繊維等)につけないよう書かれている製品もありますよ。

第2類医薬品の外用液はどんな成分?

発毛剤のコーナーには、第1類医薬品のほかに、第2類医薬品の頭皮用の外用液が並んでいることもあります。こちらはミノキシジルではなく、カルプロニウム塩化物を有効成分に含む製品が見られます。

製品(第2類医薬品)有効成分(公式・添付文書の記載)用法の例
千萬之素カルプロニウム塩化物、ジフェンヒドラミン塩酸塩、サリチル酸、パントテニールエチルエーテル、L-メントール1日2〜3回、適量を頭髪地肌にすりこむ
ハツモールSP無香料カルプロニウム塩化物、ジフェンヒドラミン塩酸塩、サリチル酸、パントテニールエチルエーテル、l-メントール1回10〜15プッシュ、1日2〜3回
ニューZカルプロニウム塩化物、パントテニールエチルエーテル、ピリドキシン塩酸塩、ジフェンヒドラミン塩酸塩、サリチル酸、l-メントール1日2〜3回

第2類医薬品は、薬剤師か登録販売者が売ることができる区分です。第1類医薬品とは買い方の決まりも違うんです。

効能・効果の書き方も、第1類のミノキシジル外用液とは違います。たとえば千萬之素の効能・効果には、「脱毛(抜毛)の予防、育毛、発毛促進、若禿(壮年性脱毛症)、薄毛」などが並んでいます。

補足

ハツモールの公式ページでは、副作用の可能性として頭皮の症状のほかに「全身性の発汗、それに伴う寒気、ふるえ、吐き気、頭痛」が挙げられ、出たら使用を中止して相談するよう案内されています。同じ「発毛」の棚にあっても、成分が違えば注意書きも違います。

添付文書で成分を確かめる手順

成分を確かめる一番確かな場所は、製品の添付文書です。PMDA(医薬品医療機器総合機構)のサイトでは、一般用医薬品の添付文書を販売名や成分名で検索できます。

添付文書で成分を確かめる手順
  1. 箱や商品ページで、区分(第1類医薬品・第2類医薬品など)を確かめる
  2. 販売名をメモする(商品名と販売名が違うこともある)
  3. PMDAの検索ページに販売名か成分名を入れて、その製品の添付文書を開く
  4. 「成分・分量」の欄で、有効成分と100mLあたりの量を読む
  5. 「添加物」の欄で、苦手な成分が入っていないかを見る
  6. 「してはいけないこと」「相談すること」の欄で、自分が当てはまらないかを確かめる

添付文書の欄と、成分に関わる読みどころ

添付文書の欄成分に関わる読みどころ
成分・分量有効成分の名前と、100mL中の量
添加物エタノールなど、有効成分以外に入っている物
効能・効果その製品の成分で承認された内容
用法・用量1日の回数と1回の量(量を増やしても効果はあがらない)
してはいけないこと他の育毛剤・外用剤との併用など
相談すること成分でアレルギーを起こしたことがある人など

使い始めてからも、成分に関わる注意がある

成分を確かめるのは、買う前だけではありません。ミノキシジル配合の発毛剤の添付文書には、使ったあとに気をつけたい症状や保管の仕方も書かれています。

添付文書に書かれていること読者がしておきたいこと
頭皮の発疹・発赤・かゆみ・かぶれ・ふけ・熱感が出たら中止して相談塗った場所の様子を数日おきに見ておく
頭痛・めまい、胸の痛み、心拍が速くなる、急な体重増加、手足のむくみ等が出たら中止して相談体調の変化も頭皮とあわせてメモする
保存状態により薬液が微黄色に変わることがあるが、品質への影響はない色が変わっても慌てず、保管場所を見直す
直射日光や高温を避け、他の容器に入れ替えない洗面所の窓際など暑くなる場所に置かない
使用期限を過ぎた製品は使わない箱の期限を確かめ、古い物は使わない

副作用が疑われる症状が出た時は、使うのをやめて、説明書を持って医師か薬剤師に相談してください。成分の名前が分かる箱や説明書があると、相談先でも話が早いですよ。

検索は、PMDAの一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書等の検索から使えます。同じ会社から名前の似た製品がいくつも出ていることがあるので、販売名で見分けてくださいね。

発毛剤の成分を比較する時に見るところ

『成分の数が多いほうがいいのかな』と思う方も多いはずです。ただ、有効成分の数だけで発毛剤の優劣は決まりません。成分を比較する時は、次の点を順に見ていくと迷いにくいですよ。

成分を比較する時のチェック
  • 区分は同じか(第1類医薬品同士で比べているか)
  • ミノキシジルの量は同じか(男性用5%・女性用1%など)
  • ミノキシジル以外の有効成分は何か
  • 添加物に苦手な物(エタノール・メントールなど)が入っていないか
  • 対象の年齢・性別と用法は同じか
  • 容器(ノズル・スプレー等)が自分の塗りやすさに合うか

成分比較の表や記事を見た時は

ネットには、発毛剤の成分を並べた比較表もよく見かけますよね。読む時は、表の成分が添付文書の記載どおりか、販売名が合っているかを確かめてから参考にしましょう。

「強い」「最強」といった言葉で成分を比べている広告や記事もあります。医薬品等の広告では「強力な」「強い」という表現は原則として認められていないので、言葉の勢いで選ばないのがコツです。

比較表で見かける書き方確かめたいこと
有効成分の数で順位を付けている数の多さは効能の違いを表すものではない
ミノキシジルの量だけを並べている対象の性別と用法も合わせて見る
海外製品と国内品を同じ表で比べている国内の承認品かどうかは添付文書で確かめる
「〇〇配合だから効く」と書いている効能・効果は製品ごとに承認された文言で読む

価格を比べる時は、内容量と1回の使用量から何日分になるかに直し、公式の価格ページで確かめると分かりやすいですよ。

育毛剤えらび

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医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

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育毛剤や化粧品の成分とはどう違う?

ドラッグストアでは、医薬部外品の薬用育毛剤や、化粧品の頭皮用ローションも近くに並んでいます。成分の表示のされ方にも違いがあるんです。

医薬品の発毛剤
  • 有効成分と100mL中の量が書かれる
  • 添付文書に使用上の注意がまとまっている
  • 第1類は薬剤師が書面で説明して売る
医薬部外品・化粧品
  • 医薬部外品は有効成分の名前は書かれるが、量は書かれないことが多い
  • 化粧品は全成分がまとめて並ぶ
  • 化粧品は育毛の効能をうたえない

医薬部外品の育毛剤で見かける有効成分は、育毛剤の成分の記事で一覧にしています。発毛剤と育毛剤の違いそのものは育毛剤と発毛剤の違いの記事、育毛剤の基本は育毛剤とは何かをまとめた記事で紹介しています。

名前が似ている成分に注意

化粧品の原料には、ミノキシジルと名前の響きが似た物もあります。たとえば「ピディオキシジル」は化粧品の原料名で、全成分表示では「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」という別の名前で書かれます。

ミノキシジルとは別の成分なので、名前の響きだけで同じ物だと思わないでくださいね。ミノキシジルを有効成分とする物は、区分の欄に「第1類医薬品」と書かれています。

発毛剤と育毛剤を重ねて使わない

発毛剤の添付文書では、ほかの育毛剤や外用剤を頭皮に使うことはさけるよう求めています。成分が違うからと重ねて塗らず、どちらを使うかを薬剤師に相談して決めましょう。

よくある質問

発毛剤の有効成分で一番よく使われているのは何ですか?

市販の第1類医薬品の発毛剤では、ミノキシジルが中心の有効成分です。男性用は100mL中5g、女性用は1%などと、対象によって量が違います。

有効成分がたくさん入っている発毛剤のほうがいいですか?

有効成分の数だけで優劣は決まりません。区分・ミノキシジルの量・対象・用法・添加物を合わせて見て、迷う時は薬剤師に相談してください。

発毛剤の成分は飲み薬と同じですか?

市販の発毛剤は頭皮に塗る外用剤で、添付文書には内服しないよう書かれています。飲み薬は医療機関で医師が判断する薬なので、市販の発毛剤とは別に考えましょう。

成分の正確な量はどこで確かめられますか?

添付文書の「成分・分量」の欄に書かれています。PMDAのサイトで、販売名や成分名から一般用医薬品の添付文書を検索できます。

アルコールが苦手でも発毛剤は使えますか?

添加物にエタノールを含む製品があります。添加物の欄を確かめ、刺激が心配な方は買う前に薬剤師に相談してください。

ミノキシジル入りの化粧品はありますか?

ミノキシジルは医薬品の発毛剤の有効成分として使われています。名前の似た化粧品の原料もありますが別の成分なので、区分と成分表示で確かめてください。

まとめ

この記事の要点
  • 市販の発毛剤の有効成分の中心はミノキシジルで、男性用と女性用で量が違う
  • 製品によって、ビタミンの仲間やメントールなどの有効成分を一緒に配合している
  • 第2類医薬品の外用液は、カルプロニウム塩化物を含む製品が見られ、注意書きも違う
  • 成分は添付文書の「成分・分量」「添加物」で確かめ、PMDAで検索できる
  • 成分を比較する時は、数ではなく区分・量・対象・用法・添加物を合わせて見る
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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