当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。
育毛剤の広告で「ピディオキシジル配合」という言葉を見て、『ミノキシジルと名前が似ているけど、同じような物なの?』と気になった方もいるかもしれませんね。
結論から言うと、ピディオキシジルは化粧品の原料として扱われている成分の呼び名で、全成分表示では「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」という名前で書かれます。医薬品の発毛剤の有効成分であるミノキシジルとは、名前の響きが似ていても区分がまったく違うんです。
この記事では、ピディオキシジルという成分名の確かめ方と、ミノキシジルとの違い、配合された育毛剤を選ぶ前に見ておきたいことをまとめています。
ピディオキシジルとは?先に答え
- ピディオキシジルは、原料メーカーが化粧品の原料として扱っている成分の呼び名
- 化粧品の表示名称は「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」
- ミノキシジルは一般用医薬品(第1類医薬品)の発毛剤の有効成分で、別の成分
- 配合された商品の区分や効能は、成分名ではなく箱の区分表示で確かめる
原料メーカーの株式会社ホルスは、自社の原料情報で、ピディオキシジルについて次のように載せています。
| 項目 | 原料情報の内容 |
|---|---|
| 原料名 | ホルス ピディオキシジル(液体の原料) |
| 表示名称 | ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド |
| INCI名(国際的な成分名) | Pyrrolidinyl Diaminopyrimidine Oxide |
| 規格 | 化粧品 |
| 使われる商品 | ヘアケア、まつげ・眉毛のケア向けの処方 |
『ピディオキシジルって、正式な名前じゃなかったの?』と驚く方も多いはずです。実は、広告や商品説明でよく見る名前と、箱の成分表示に書かれる名前が違う、というのはよくあることなんですよ。
なぜ呼び名が2つあるの?
化粧品の成分は、決められた「表示名称」で書くルールになっています。一方で、原料メーカーは原料に呼びやすい名前を付けて紹介していることがあるんです。
ピディオキシジルの場合、広告や商品説明では呼びやすい「ピディオキシジル」が使われ、箱の全成分表示では表示名称の「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」が使われる、というわけですね。
全成分表示での確かめ方
ピディオキシジル配合とうたう商品を手に取ったら、箱の成分表示で実際の名前を探してみましょう。長い名前なので、最初は見落としやすいんです。
- 箱の表か裏で「医薬部外品」の表示があるかを先に見る
- 表示がなければ、全成分が並んだ化粧品の表示を読む
- 一覧の中から「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」を探す
- 見つからなければ、販売元の問い合わせ窓口で配合の有無を聞く
化粧品の全成分表示は、成分を邦文名(日本語の名前)で、配合している量の多い順に書くのが原則です。ただし、配合量が1%以下の成分や着色剤は、順不同で書いてもよいとされています。
なので、一覧の後ろのほうに書かれていても、それだけで「ほとんど入っていない」と決めつけることはできません。並び順は量の目安にはなりますが、細かい配合量までは分からないんです。
原料の呼び名が表示に出てこない例はほかにも
広告の呼び名と全成分表示の名前が違うのは、ピディオキシジルだけではありません。たとえば、ある育毛剤の全成分表示では、広告でよく見る「リデンシル」という名前は出てこず、もとになる成分が別々の名前で並んでいました。
| 広告や商品説明の呼び名 | 全成分表示での書かれ方 |
|---|---|
| ピディオキシジル | ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド |
| リデンシル(原料の商品名) | 複数の成分がそれぞれの表示名称で並ぶ |
| センブリエキス | 医薬部外品の有効成分の欄に「センブリエキス」などと書かれる |
呼び名で探して見つからない時は、販売元に「全成分表示ではどの名前で書かれていますか」と聞いてみるのが確実ですよ。
成分の名前で検索する時のコツ
成分名で調べる時は、「ピディオキシジル」だけでなく、表示名称の「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」でも検索してみてください。表示名称で調べると、成分表示の書き方を確かめるのに役立ちます。
ただ、検索で出てくる解説には、販売のための記事もまざっています。成分の作用をうたう説明は、その商品の区分で表示できる範囲かどうかを考えながら読むのがコツですよ。
医薬部外品の時は表示のしかたが違う
医薬部外品では、効能に関わる「有効成分」と、それ以外の「その他の成分」に分けて書かれるのが一般的です。しかも、化粧品か医薬部外品かで、同じ成分の呼び方が変わる場合もあるんです。
ピディオキシジル配合とうたう商品が医薬部外品だった場合は、有効成分の欄とその他の成分の欄の両方を見てみてください。
ミノキシジルとの違い
ここが一番気になるところですよね。名前の後ろ半分がよく似ているので、同じような物だと思ってしまいがちです。
ピディオキシジルについては、ミノキシジルと名前や形が似ていると紹介されることもあります。でも、成分としての扱いは、表示名称も区分も別なんです。
| 見比べる点 | ピディオキシジル | ミノキシジル |
|---|---|---|
| 箱での書かれ方 | 全成分表示に「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」 | 有効成分の欄に「ミノキシジル」と分量 |
| 原料・成分の扱い | 化粧品の原料として扱われている | 一般用医薬品(第1類医薬品)の発毛剤の有効成分 |
| 配合した商品の効能 | 商品の区分で決まる。化粧品なら育毛はうたえない | 製品の添付文書の効能・効果(例:壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛の進行予防) |
| 買う時の決まり | 化粧品なら医薬品の販売の決まりはない | 第1類医薬品は薬剤師が書面で情報を提供して販売 |
| 使えない人の条件 | 箱の使用上の注意で確かめる | 添付文書で決められている(例:女性、20歳未満は使わない製品がある) |
『名前が似ているなら、ピディオキシジル配合の物でも同じことが期待できるの?』と考える方もいるかもしれません。ただ、配合された商品の効能は、成分の名前ではなく、その商品の区分で決まるんです。
「ミノキシジルの代わり」と考えない
ミノキシジル配合の発毛剤は、医薬品として審査を受けた製品で、効能・効果や使えない人の条件が添付文書で決められています。化粧品の原料として扱われる成分を、その代わりのように考えるのはやめておきましょう。
ミノキシジル配合の発毛剤にはどんな物がある?
国内で一般用医薬品として売られているミノキシジル配合の発毛剤には、大正製薬のリアップや、アンファーのスカルプD メディカルミノキ5、ロート製薬のリグロなどがあります。どれも第1類医薬品で、薬剤師がいる時にしか買えない決まりです。
こうした製品は、箱に「第1類医薬品」と書かれていて、有効成分の欄にミノキシジルとその分量が載っています。ピディオキシジル配合とうたう商品と見比べる時は、この表示の違いを手がかりにしてみてください。
発毛剤がどんな医薬品かは、発毛剤とは何かの記事で紹介しています。
ミノキシジル配合の発毛剤は、製品によって女性や20歳未満の人が使わない人として書かれています。買う時は添付文書を読み、薬剤師に相談してください。ここでは区分の違いを説明しているだけで、発毛剤を使うようすすめているわけではありません。
区分で変わる「表示できる効能」
同じピディオキシジル配合でも、商品が化粧品か医薬部外品かで、パッケージに書けることが変わります。区分ごとの違いを見ておきましょう。
| 区分 | 箱の目印 | 表示できる効能の範囲 |
|---|---|---|
| 化粧品(ヘアトニック・スカルプエッセンスなど) | 区分の表示なし。全成分が並ぶ | 頭皮・毛髪をすこやかに保つ、フケ・カユミを抑える、毛髪にはり・こしを与える など |
| 医薬部外品(薬用育毛剤) | 「医薬部外品」の表示と有効成分 | 育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛 |
| 一般用医薬品(発毛剤) | 「第1類医薬品」などの表示 | 添付文書に書かれた効能・効果 |
東京都の広告講習会の資料にも、化粧品で育毛を標ぼうするのは一切不可とはっきり書かれています。化粧品のトニックに期待していいのは、頭皮や髪をすこやかに保つといった範囲なんですね。
「育毛成分」と紹介されている原料が入っていても、商品が化粧品なら、パッケージで育毛の効能はうたえません。商品を選ぶ時は、まず箱の区分表示を見る習慣をつけておきましょう。
区分の違いをもっとくわしく知りたい方は、医薬品と医薬部外品と化粧品の違いの記事を読んでみてください。
ピディオキシジル配合の商品を見つけた時の確認
ピディオキシジル配合をうたう商品の例として、フィンジアがあります。公式サイトでは「ピディオキシジルを配合した毛髪トニック」と紹介されています。
商品そのものの情報は、フィンジアの記事にまとめています。ここでは、どの商品にも共通する確認のしかたを見ておきましょう。
- 箱かページに「医薬部外品」「医薬品」の表示があるか、ないか
- 全成分表示に「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」が載っているか
- 効能の書き方が、その区分で表示できる範囲におさまっているか
- 成分について聞ける販売元の窓口が書かれているか
- 定期便なら、2回目以降の条件と解約の方法が最終確認画面で読めるか
広告の言葉を読む時のコツ
広告では、成分の名前が大きく書かれていることがよくあります。でも、名前の大きさと、その商品で表示できる効能は別の話です。
『ミノキシジルに似た成分』『発毛成分』のような言葉が目立つ時ほど、いったん箱の区分表示に戻って読んでみてください。
海外の商品や個人輸入で見かけた時
海外の通販サイトなどで、ピディオキシジルやミノキシジルの名前が入った商品を見かけることもあるかもしれません。厚生労働省は、個人輸入される医薬品などは国内の法律にもとづく品質や安全性の確認がされておらず、偽造品のおそれもあると注意を呼びかけています。
表示が外国語で正しく読み取りにくいこともあります。名前だけで判断せず、国内で区分の表示がはっきりした商品を選ぶほうが安心です。くわしくは個人輸入の注意の記事で紹介しています。
定期便で申し込む前に
ピディオキシジル配合とうたう商品には、通販の定期便で売られている物もあります。申し込む前に、届く間隔、2回目以降の代金、回数の約束、解約の方法を最終確認画面で確かめておきましょう。
申し込んだ時の画面は、スクショにしてアルバムに残しておきましょう。条件のことでもめてしまったら、「188」に電話すると地元の消費生活相談窓口につないでもらえます。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見るまつげ・眉毛用の商品でも見かける理由
原料メーカーの情報では、ピディオキシジルの使い道として、ヘアケアのほかに、まつげ・眉毛のケア向けの処方も挙げられています。そのため、まつげ美容液や眉毛美容液の成分表示でも見かけることがあるんです。
| 商品の種類 | 区分の見方 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 頭皮用のトニック・エッセンス | 箱の区分表示で確かめる | 化粧品なら育毛はうたえない |
| まつげ美容液 | 医薬部外品・医薬品の表示がない物(化粧品の扱い)がよく見られる | 目に入らないように使う |
| 眉毛美容液 | まつげ美容液と同じく、箱で確かめる | 肌に合わない時はすぐにやめる |
東京都の資料では、医薬部外品の育毛剤をまつ毛に使えるとうたうことは、承認された効能から外れるので認められないとされています。頭皮用の育毛剤を、まつげや眉毛に使うのはやめておきましょう。
家族の物を借りて使う時
家族が使っている頭皮用の物を、まつげや眉毛に少しだけ試したくなることもあるかもしれません。でも、頭皮用と目のまわり用では、作られた目的も使い方の注意も違います。
使う場所に合った商品を選び、それぞれの箱の使い方どおりに使うのがいちばん安心ですよ。
目のまわりに使う時の注意
まつげや眉毛の美容液は、目に近いところで使います。かゆみや赤み、目に入って違和感がある時は、すぐに洗い流して使うのをやめ、眼科や皮膚科で相談してください。
使い始める前の確認と、相談先
ピディオキシジル配合の商品に限らず、頭皮につける物は、肌に合うかどうかが人それぞれです。使う前に、次のことをしておきましょう。
- 箱の区分表示と全成分表示を読む
- 腕の内側などに少しつけて、かゆみや赤みが出ないか見る
- 頭皮に傷や湿疹がないかを確かめる
- ほかの育毛剤や発毛剤と重ねる予定があれば、先に薬剤師に聞く
- 使い始めた日と、頭皮の写真を残しておく
妊娠中・授乳中・産後の方、持病がある方、治療中の方は、使う前に医師・薬剤師に相談してください。
薬剤師への聞き方
ドラッグストアで相談する時は、商品を手に取って見せながら聞くと話が早いです。たとえば、こんな聞き方があります。
「この商品にピディオキシジルが入っているそうですが、区分は何ですか?いま使っている育毛剤と一緒に使っても大丈夫ですか?」
先に皮膚科へ行きたい時
円い形に抜けている、抜け毛が短い間に増えた、頭皮のかゆみが治まらない。こんな時は、成分名で商品を探すより先に皮膚科で診てもらいましょう。
抜け毛が気になる時に専門の医療機関で相談するのは、日本皮膚科学会もすすめている方法です。
成分名を調べる時に出てくる言葉
ピディオキシジルを調べていると、聞き慣れない言葉がたくさん出てきますよね。よく出てくる言葉をまとめておきます。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 表示名称 | 化粧品の全成分表示で使う、決められた成分の名前 |
| INCI名 | 国際的に使われている化粧品成分の英語の名前 |
| 全成分表示 | 化粧品に入っている成分を、原則として多い順にすべて書いた表示 |
| 有効成分 | 医薬部外品・医薬品で、効能に関わる成分として表示される成分 |
| 原料名 | 原料メーカーが付けている原料の名前。表示名称と違うことがある |
| 第1類医薬品 | ミノキシジル配合の発毛剤が入る区分。買う時は薬剤師から説明を受ける |
| 添付文書 | 医薬品に付いている説明書。効能・使い方・使えない人などが書かれている |
よくある質問
ピディオキシジルとミノキシジルは同じ成分ですか?
別の成分です。ピディオキシジルは化粧品の原料として扱われ、表示名称は「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」です。ミノキシジルは第1類医薬品の発毛剤の有効成分です。
ピディオキシジルは医薬品の成分ですか?
原料メーカーの情報では、規格は「化粧品」とされています。配合された商品の区分は、それぞれの箱の表示で確かめてください。
箱の成分表示にピディオキシジルの名前がありません。入っていないのですか?
全成分表示では「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」という名前で書かれます。それでも見つからない時は、販売元に問い合わせてみてください。
ピディオキシジル配合の育毛剤は、発毛剤の代わりになりますか?
代わりにはなりません。配合された商品の効能は、その商品の区分で決まります。発毛剤を考えている時は、添付文書を読み、薬剤師に相談してください。
ピディオキシジル配合の商品と発毛剤を一緒に使ってもいいですか?
自己判断で重ねないでください。発毛剤の中には、ほかの頭皮用の物と一緒に使うのを避けるよう添付文書に書かれている製品もあるので、薬剤師に確認しましょう。
ピディオキシジルは女性も使えますか?
成分ではなく、商品ごとに確かめる必要があります。箱の使用上の注意を読み、妊娠中・授乳中・産後の方は使う前に医師・薬剤師に相談してください。
まとめ
- ピディオキシジルは化粧品の原料として扱われる成分の呼び名
- 全成分表示では「ピロリジニルジアミノピリミジンオキシド」と書かれる
- ミノキシジルは第1類医薬品の発毛剤の有効成分で、表示名称も区分も別
- 配合された商品の効能は、成分名ではなく箱の区分表示で決まる
- 発毛剤を考える時や重ねて使いたい時は、薬剤師に相談する
成分の話から一歩引いて、育毛剤全体の基本を知りたい方は育毛剤の基本の記事をどうぞ。





コメント