育毛剤は外用薬?塗る商品の区分(医薬部外品・医薬品)と表示の見分け方

木のテーブルの上のラベルの無いスポイト瓶と白い小箱、手元の液のしずく

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頭皮に塗る育毛剤を調べていると、「外用薬」「外用剤」という言葉を見かけて、『育毛剤って薬なの?』と迷うことがありますよね。

結論から言うと、育毛剤は「頭皮に外から付ける物」という意味では外用の製品ですが、多くは医薬品ではなく「医薬部外品」です。外用の医薬品(発毛剤など)とは区分が違うので、外箱の表示で見分けてから選ぶのが安心です。

この記事では、「外用」という言葉の意味、頭皮に塗る商品の区分の違い、外箱で見る場所が分かります。

目次

育毛剤は外用薬?先に答え

先に答え
  • 「外用」は、飲まずに体の外側から塗る・付ける使い方のこと
  • 薬用育毛剤の多くは「医薬部外品」で、法律上は医薬品ではない
  • 頭皮に塗る医薬品(第1類・第2類医薬品の外用液)もあり、こちらは「外用薬」と呼べる
  • 区分は外箱の「医薬部外品」「第1類医薬品」などの表示で見分ける

『塗る物だから、全部まとめて外用薬でしょ?』と思う方もいるはずです。ただ、日常の言葉としての「外用」と、法律上の区分は別の話なんです。

厚生労働省の通知では、医薬部外品の育毛剤(養毛剤)の使用目的を「脱毛の防止及び育毛を目的とする外用剤」と書いています。つまり、育毛剤は「外用剤」ではあるけれど、区分は医薬部外品、という関係です。

呼び方何を指している?区分との関係
外用飲まずに外から使うこと区分とは関係なく使い方を表す
外用剤外から使う製剤医薬部外品にも医薬品にも使われる
外用薬外から使う医薬品一般には医薬品を指すことが多い
育毛剤育毛・脱毛の予防などを目的とする物多くは医薬部外品

「外用」とはどういう意味?飲む物との違い

「外用」は、口から飲む「内服」に対して、皮膚や粘膜に外から使うことを指す言葉です。塗り薬・湿布・目薬・点鼻薬などが身近な例ですね。

例えば日本赤十字社の献血の案内でも、外用薬として点鼻薬・点眼薬・塗り薬・湿布などが挙げられています。どれも「体の外から使う」点が共通しています。

使い方主な形頭髪のケアでの例
外用(塗る・付ける)液剤・エアゾール・ローション頭皮用の育毛剤、頭皮に塗る発毛剤
内服(飲む)錠剤・カプセル飲むタイプの医薬品、食品のサプリメント

頭皮用の製品は、液体やスプレーのように頭皮に直接付ける形がほとんどです。厚生労働省の通知でも、育毛剤の主な剤型は「液剤、エアゾール剤」とされています。

飲む物と混同しないために

育毛剤を調べていると、「飲む育毛剤」という言葉も見かけますよね。ただ、飲む物の中には医薬品もあれば、食品のサプリメントもあります。

食品のサプリメントは、育毛の効能を表示できる物ではありません。塗る育毛剤とは別の物として考えておきましょう。飲む物については飲む育毛剤・サプリとの違いでくわしく紹介しています。

頭皮に塗る商品は3つの区分に分かれる

頭皮に付ける商品は、法律(医薬品医療機器等法)の上で、主に医薬品・医薬部外品・化粧品の3つに分かれます。どの区分かで、外箱に書ける効能も、売り場での買い方も変わってきます。

区分頭皮用の例表示できる効能の範囲買う時の流れ
医薬品(外用薬)第1類医薬品の発毛剤、第2類医薬品の頭皮用外用液製品ごとに承認された効能第1類は薬剤師が書面で説明して販売
医薬部外品薬用育毛剤、薬用育毛トニック育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛店頭・通販で自分で選んで買える
化粧品ヘアトニック、スカルプエッセンス頭皮・毛髪をすこやかに保つ、フケ・カユミを抑える など店頭・通販で自分で選んで買える

医薬部外品は、法律で「人体に対する作用が緩和なもの」とされていて、その使用目的の一つに「脱毛の防止、育毛」が書かれています。だから、薬用育毛剤は医薬部外品として作られていることが多いんです。

化粧品は育毛をうたうことができません。東京都の講習会資料でも「化粧品では、育毛の標ぼうは一切不可」と説明されています。

化粧品のヘアトニックが言えること

化粧品が名乗れる効能は、国の通知に並ぶ項目の中だけです。頭皮や髪に関係するものでは「頭皮、毛髪をすこやかに保つ」「フケ、カユミを抑える」「毛髪にはり、こしを与える」などです。

「清涼感を与える」のような使い心地の説明は、事実に反しない限り認められています。スーッとする感じが売りのヘアトニックでも、育毛の効能を言っていなければ、化粧品の可能性があるということですね。

「薬用」と書いてあれば医薬品?

「薬用育毛剤」の「薬用」は、医薬部外品の商品によく付く言葉です。「薬用」とあっても医薬品とは限らないので、区分は外箱の表示で確かめてみてください。

区分全体の違いは医薬品・医薬部外品・化粧品の違いで一覧にしています。

外箱で区分を見分ける場所

売り場で手に取った時、どこを見れば外用の医薬品か医薬部外品かが分かるのか、迷いますよね。見る場所は、おおむね次のとおりです。

外箱で区分を見分ける順番
  1. 外箱の正面か側面で「医薬部外品」「第1類医薬品」「第2類医薬品」などの文字を探す
  2. 「有効成分」の欄を見る(医薬品は成分と分量が書かれていることが多い)
  3. 「効能・効果」の欄の言葉を、区分の範囲と見比べる
  4. 医薬品なら、中の説明書(添付文書)か商品ページの「使用上の注意」を読む
見る所医薬部外品の育毛剤外用の医薬品(頭皮用)
区分の表示「医薬部外品」「第1類医薬品」「第2類医薬品」など
成分の欄有効成分の名前(分量は書かれないことが多い)有効成分の名前と分量
効能の言葉育毛、脱毛の予防、ふけ、かゆみ など製品ごとに承認された言葉
説明書外箱や商品ページの使用上の注意添付文書(「使用上の注意」の決まった形)

例えば、医薬品の発毛剤の外箱には「第1類医薬品」の表示があります。医薬部外品の育毛剤なら「医薬部外品」と書かれているので、ここを見るだけで区分の違いがはっきりします。

通販の商品ページでは、区分が商品名の近くや、成分表示の欄に書かれていることが多いです。どこにも書かれていない時は、販売元に聞いてみるのが確実です。

商品名と「販売名」が違うこともある

外箱には、目立つ商品名とは別に「販売名」が小さく書かれていることがあります。販売名は、国に届け出たり承認を受けたりした時の正式な名前です。

例えば、チャップアップ育毛ローションの販売名は「薬用チャップアップ-04」、アース製薬のモルティ 薬用育毛剤は「モルティ育毛リキッドB-a」です。区分を問い合わせる時や、皮膚科で使っている物を伝える時は、販売名も一緒に伝えると話が早いですよ。

通販の商品ページで区分を探すコツ

通販では外箱を手に取れないので、商品ページの中を探すことになります。区分は、商品名のすぐ下、「商品詳細」「成分」「仕様」の欄、または商品画像の中に書かれていることが多いです。

画像の中にしか書かれていない時は、拡大して外箱の写真を見てみてください。それでも見つからなければ、購入前に販売元へ問い合わせておくと安心です。

外用の医薬品(頭皮用)にはどんな物がある?

頭皮に塗る医薬品には、主に2つのタイプがあります。この記事は医薬品を勧めるものではなく、区分の違いを知ってもらうための紹介です。

タイプ区分の例有効成分の例使える人の条件の例
ミノキシジル配合の発毛剤第1類医薬品ミノキシジル成人男性(20歳以上)用の製品では、女性・20歳未満は使わない
カルプロニウム塩化物配合の外用液第2類医薬品カルプロニウム塩化物 など小児は保護者の指導監督のもとで使うと書かれた製品がある

ミノキシジルの外用液は第1類医薬品で、薬剤師が書面で説明して販売するルールになっています。使用上の注意には、他の育毛剤や外用剤(軟膏、液剤等)の頭皮への使用はさけること、と書かれています。

『医薬部外品と医薬品、両方使えばいいのでは?』と思うかもしれません。ただ、発毛剤の説明書でこうした注意がある以上、自己判断で重ねないで、薬剤師に相談してから考えるのが安心です。

発毛剤とは何かは育毛剤と発毛剤の違いを読むと整理しやすいです。

第2類医薬品の頭皮用外用液の外箱には何が書いてある?

例えば、日本生薬漢方の「千萬之素」は第2類医薬品の頭皮用の外用液です。有効成分の欄には、カルプロニウム塩化物などの成分と、100mL中の分量が並んでいます。

用法・用量は「1日2~3回、適量を頭髪地肌にすりこみ、軽くマッサージしてください」と書かれています。医薬部外品の育毛剤と比べると、成分の分量や用法の書き方が決まった形になっているのが分かりますね。

医薬品には、正しく使っても重い副作用が出た時のために、医薬品副作用被害救済制度という公的な制度があります。こうした制度の対象になるかどうかも、区分によって違う点の一つです。

処方される外用薬は別の領域

皮膚科などで処方される塗り薬もありますが、これは医師が診察した上で出す医療用医薬品です。市販の育毛剤の代わりに考える物ではありません。

円形に抜けた、急に抜け毛が増えた、頭皮に赤みや湿疹がある、といった時は、まず皮膚科で相談してみてください。

医薬部外品の育毛剤と外用薬、使い方の注意は似ている

区分は違っても、頭皮に外から付ける物には、使い方の注意で共通する点があります。外箱や説明書で見かけたら、そのとおりに守っておきましょう。

外用の物に共通しやすい注意
  • 頭皮以外(顔・まつ毛・体など)に使わない
  • 傷・湿疹・炎症がある頭皮には使わない
  • 目に入ったら、こすらずに水かぬるま湯で洗い流す
  • 付けたあとに赤み・かゆみ・ヒリヒリが出たら使うのをやめて相談する
  • 子どもの手の届かない所に、直射日光を避けて保管する

例えば、アース製薬のモルティの案内には、目に入った時はこすらずに、水かぬるま湯で十分に洗い流すよう案内されています。医薬品の発毛剤の説明書でも、薬液のついた手で目などの粘膜にふれると刺激がある、と注意されています。

付けたあとの手と、身の回りの物

付けたあとの手は、そのままにせず洗っておきましょう。ミノキシジルの外用液の説明書では、アルコールに溶けるおそれのある物(メガネわく・化学繊維等)につけないよう注意されています。

育毛剤の中にも、衣類や寝具に付くと色が付くことがあるので、寝る前はよく乾かすよう案内している物があります。外用の物は「付けたあと」まで含めて注意書きを読んでおくと、思わぬトラブルを防げます。

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買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

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「外用薬」と思い込んだ時によくある失敗

言葉のイメージだけで選ぶと、思わぬつまずきにつながることがあります。よくある失敗を先に知っておきましょう。

よくある失敗どうして起こる?防ぎ方
発毛剤を「強い育毛剤」と思って買うどちらも塗る物なので同じ仲間に見える外箱の区分の表示を先に見る
家族の発毛剤を借りて使う外用だから気軽に使えると思う使える人の条件があるので借りない
医薬部外品と発毛剤を重ねて塗る両方使えば早いと思う発毛剤の説明書の注意を読み、薬剤師に相談する
頭皮用の物をまゆ毛やまつ毛に使う同じ毛だから使えると思う使用部位は表示どおりにする
海外の外用薬を通販で取り寄せる国内の物より強そうに見える個人輸入はせず、国内で薬剤師に相談する
個人輸入の外用薬に注意

厚生労働省は、個人輸入した医薬品による健康被害は医薬品副作用被害救済制度の対象外だと案内しています。海外の発毛剤などを自分で取り寄せるのはやめておきましょう。

迷った時に売り場で聞くひと言

区分の表示を見ても自信が持てない時は、売り場で聞いてしまうのがいちばん早い方法です。薬剤師や登録販売者は、医薬品について相談を受けたら情報を伝えることになっています。

「これは医薬部外品の育毛剤ですか、それとも医薬品ですか?」と聞けば、区分と使える人の条件を教えてもらえます。持病がある方や、ほかに塗り薬を使っている方は、そのことも一緒に伝えておきましょう。

海外の育毛剤や医薬品の注意点は、育毛剤を個人輸入する時の注意点にも詳しく書いています。

外用の頭皮ケア商品で出てくる言葉

最後に、売り場や商品ページで出てくる言葉をまとめておきますね。言葉の意味が分かると、表示がぐっと読みやすくなります。

言葉意味
外用剤体の外から使う製剤。医薬部外品の育毛剤にも使われる言葉
外用液液体の外用剤。頭皮用の医薬品の販売名や説明でよく使われる
医薬部外品作用が緩和で、育毛や脱毛の防止などの目的が法律に書かれた区分
第1類医薬品薬剤師が書面で説明して売る医薬品。ミノキシジルの外用液など
第2類医薬品薬剤師か登録販売者が売る医薬品。頭皮用の外用液にもある
添付文書医薬品に付いている説明書。使用上の注意や用法・用量が書かれている
有効成分効能のもとになる成分。外箱や商品ページの欄に書かれる

『外用薬って書いてあったけど、本当に医薬品?』と迷ったら、この表の「第1類」「第2類」「医薬部外品」の言葉が外箱にあるかを見てみてください。

よくある質問

育毛剤は外用薬ですか?

頭皮に外から付けるという意味では外用の製品ですが、多くは医薬品ではなく医薬部外品です。区分は外箱の表示で確かめてください。

外用薬と書かれた育毛剤は、医薬部外品より効きますか?

区分が違うと表示できる効能の言葉が違いますが、どれも効き方には個人差があります。医薬品を考える時は、薬剤師に相談してください。

医薬部外品の育毛剤と外用の発毛剤を一緒に使えますか?

ミノキシジルの外用液の説明書には、他の育毛剤や外用剤の頭皮への使用はさけるよう書かれています。重ねて使う前に、薬剤師に相談してみてください。

外用の育毛剤を、まゆ毛やひげに使ってもいいですか?

使用部位は表示どおりにしてください。頭皮用と書かれた物を、表示にない部位に使うのはやめておきましょう。

外用の物でも、妊娠中や授乳中は相談したほうがいいですか?

はい。医薬部外品でも医薬品でも、使う前に医師か薬剤師に相談してください。医薬品の中には、妊娠中・授乳中は使わないと書かれた物もあります。

外用の育毛剤で頭皮が赤くなったら、どうすればいいですか?

使うのをやめて、外箱や説明書を持って皮膚科か薬剤師に相談してください。

外用薬と育毛剤は、どちらも薬局で相談できますか?

はい。ドラッグストアでは薬剤師や登録販売者に相談できます。区分が分からない物も、外箱を見せて聞いてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 「外用」は飲まずに外から使うことで、育毛剤も外用の製品
  • 薬用育毛剤の多くは医薬部外品で、外用の医薬品(発毛剤など)とは区分が違う
  • 区分は外箱の「医薬部外品」「第1類医薬品」「第2類医薬品」の表示で見分ける
  • 外用の物は、使用部位・傷のある頭皮・目に入った時の注意が共通しやすい
  • 医薬品を考える時や、赤み・急な抜け毛がある時は、薬剤師・皮膚科に相談する

外用かどうか以前に、育毛剤の基本を知りたい方は育毛剤とはどんな商品かをどうぞ。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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