アゼライン酸は育毛に関係ある?成分の名前と育毛剤の成分表示の見方

アゼライン酸と育毛剤の成分表示の見方を表したアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

肌のケアでアゼライン酸という名前を知って、『育毛にも関係あるのかな?』と気になった方もいますよね。SNSや美容の記事で見かけると、頭皮にも使えそうな気がしてきます。

結論から言うと、アゼライン酸は育毛剤の効能を説明する成分として表示されているものではありません。国内では化粧品に使われる成分の一つで、皮膚科の資料で名前が出てくるのは主にニキビなど肌の話です。

この記事では、アゼライン酸の正体と、頭皮用品の成分表示でこの名前を見つけた時にどこを見ればいいかをお伝えします。

目次

アゼライン酸と育毛の関係は?まず答えから

先に結論
  • アゼライン酸は、国内では化粧品の成分の一つで、医薬品としては承認されていない
  • 皮膚科の資料で名前が出るのは、ニキビ・酒さ(赤ら顔)など顔の肌の話
  • 薬用育毛剤(医薬部外品)の効能は、有効成分と箱の効能・効果の表示で読む
  • 頭皮の悩みで迷ったら、成分名より先に「区分」と「使用部位」を確かめる

『育毛との関係はゼロってこと?』と思うかもしれません。ここは言い方が大事で、「育毛の効能を表示できる成分として扱われている、とは確かめられない」というのが正確なところです。

頭皮用品に入っていることがあっても、それは使い心地や肌を整える目的などで配合されている、という読み方になります。

気になる点答え確かめる場所
アゼライン酸で育毛できる?育毛の効能として表示される成分ではない箱の効能・効果の欄
国内で薬として使われている?医薬品としては承認されていない皮膚科学会の資料
どんな物に入っている?化粧品に使われる成分の一つ商品の全成分表示
頭皮に使っていい?商品の使用部位の表示しだい使用方法・使用上の注意

なぜ育毛の話にアゼライン酸が出てくるの?

頭皮も顔と同じ肌の一部なので、肌のケアで話題になった成分が「頭皮にもいいのでは」と一緒に語られやすいんです。美容の情報を追っている方ほど、名前を目にする機会が多いですよね。

ただ、肌の話題と育毛剤の効能は、分けて考えるのが安全です。頭皮のことは、頭皮用として作られた商品の表示で判断しましょう。

アゼライン酸ってどんな成分?名前の正体

日本皮膚科学会のニキビの診療ガイドラインでは、アゼライン酸は「小麦やライ麦などの穀類や酵母に含まれる飽和ジカルボン酸」と説明されています。名前に「酸」と付きますが、レモンの酸のような身近な酸とは別の種類です。

そして同じ資料には、国内では化粧品の含有成分の一つで、医薬品としては未承認だと書かれています。つまり、ドラッグストアで薬として売られている物ではないんです。

どんな場面で名前を見かける?

アゼライン酸の名前が出てくるのは、多くの場合、顔の肌のケアの話です。美容皮膚科の情報や、海外のスキンケアの紹介で見かけることが多いですよね。

見かける場面何の話か育毛剤との関係
顔用のクリーム・美容液肌のケアの化粧品頭皮用ではない
皮膚科のニキビの説明医療機関で相談する肌の話頭髪の治療の話ではない
海外の商品の紹介国によって扱いが違う日本の区分とは別
頭皮用品の全成分配合されている成分の一つ効能の根拠にはならない

ここが大事なところです。同じ名前でも、どの国の・どの区分の話なのかで、言えることがまったく変わります。

英語の表記や別の書き方を見かけた時

海外の商品や記事では、英語で「azelaic acid」と書かれていることがあります。日本の商品の全成分では、決められた日本語の名前で書かれるのが基本です。

『カタカナの名前が少し違うけど同じ物?』と迷ったら、自分で判断せずに販売元に聞いてみるのが確実ですよ。

皮膚科の資料では、どう扱われている?

日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡治療ガイドライン2016」では、ニキビの外用の選択肢の一つとしてアゼライン酸が取り上げられています。ただし、保険が使えない点に配慮が必要だと書かれています。

一方で、薄毛の診療で使われる「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」には、アゼライン酸の項目が見当たりません。頭髪の話としては取り上げられていない成分なんです。

資料を読む時の注意

診療ガイドラインは、医師が患者さんを診る時に使う資料です。書かれている内容を、自分で商品を選ぶ根拠にそのまま使うのはおすすめしません。

『ネットでは育毛に良いって書いてあったけど…』という方もいるかもしれません。研究の話題として紹介されていることはあっても、それは商品に表示できる効能とは別物です。

研究で話題になったことと、国が認めた効能として商品に書けることは、まったく違う段階の話だと覚えておきましょう。薄毛の治療そのものが気になる時は、皮膚科で相談するのが確実です。

頭皮のぶつぶつが気になる時は

アゼライン酸を調べている方の中には、生え際や頭皮のニキビのようなぶつぶつが気になっている方もいるはずです。こうした肌の症状は、自分で成分を選んで塗るより、皮膚科で診てもらうほうが近道です。

育毛剤は、頭皮に傷や湿疹などの異常がある時は使わないよう注意書きされている物が多いです。ぶつぶつがある間は、まず相談を先にしておきましょう。

区分ごとに、言えることの範囲はどう違う?

成分の話で迷った時に、いちばん頼りになるのが「区分」です。同じ頭皮用品でも、区分によって表示できる効能の範囲が決まっています。

区分表示できる効能の範囲アゼライン酸との関係
医薬品(発毛剤など)承認された効能・効果国内では医薬品として未承認
医薬部外品(薬用育毛剤)育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛有効成分として表示される例は確かめられない
化粧品(ヘアトニックなど)頭皮・毛髪をすこやかに保つ、フケ・カユミを抑える 等配合されることがある

化粧品は、育毛をうたうことが一切できない決まりになっています。ですから、化粧品にアゼライン酸が入っていても「育毛のため」とは書けないんです。

医薬部外品の育毛剤は、有効成分の組み合わせごとに効能・効果が承認されています。育毛剤と発毛剤の違いが気になる方は、育毛剤と発毛剤の違いも読んでみてください。

育毛剤の成分表示でアゼライン酸を探す手順

実際に手元の商品や気になる商品を見る時は、次の順番で確かめると迷いません。

成分表示を読む順番
  1. 箱やボトルで「医薬部外品」「化粧品」などの区分を確かめる
  2. 医薬部外品なら「有効成分」と「その他の成分」の欄を分けて見る
  3. アゼライン酸がどちらの欄にあるか、または全成分のどこにあるかを確かめる
  4. 効能・効果の欄に何と書かれているかを読む
  5. 分からない点は販売元のお客様窓口に問い合わせる

薬用育毛剤は、まず有効成分、次にその他の成分の順で書かれるのが一般的です。化粧品には有効成分の欄がなく、全部の成分が並びます。

欄ごとの読み方

見つけた場所どう読むか
医薬部外品の「有効成分」の欄承認された効能のもとになる成分(育毛剤でアゼライン酸がここに入る例は確かめられない)
医薬部外品の「その他の成分」の欄使い心地や品質を保つ目的などの成分
化粧品の全成分表示配合されている成分の一覧。効能の根拠ではない
広告の「〇〇配合」の文字成分表示と照らし合わせてから受け止める

成分の全体的な読み方は育毛剤の成分はどう働く?有効成分の一覧と成分表示の読み方でも取り上げています。区分の違いから知りたい方は医薬品・医薬部外品・化粧品の違いもあわせてどうぞ。

成分表が長くて見つからない時は

化粧品の全成分表示は、基本的に入っている量が多い物から順に書かれます。ただし、少ない量の成分は順不同でよい決まりがあるので、後ろのほうにまとめて書かれていることがあります。

医薬部外品でも、その他の成分の欄が長く続く商品は珍しくありません。指でなぞりながら、最後の行まで見てみてくださいね。

販売元に問い合わせる時の聞き方

成分の欄を見ても分からない時は、販売元のお客様窓口に聞くのがいちばん確実です。聞きたいことを先にメモしておくと、短い時間で済みますよ。

「この商品は医薬部外品ですか、化粧品ですか?」

「アゼライン酸は、どんな目的で入っているのか教えてもらえますか?」

「頭皮や生え際に使っても大丈夫な商品でしょうか?」

この3つを聞けば、区分・配合の目的・使用部位がそろいます。答えをメモしておくと、ほかの商品と見比べる時にも役立ちます。

「アゼライン酸配合」の頭皮用品を見かけたら

頭皮用のローションやシャンプーで「アゼライン酸配合」と書かれた物を見かけることもあるかもしれません。そんな時は、広告の言葉をそのまま受け取らず、表示と照らし合わせてみてください。

買う前に確かめたいこと
  • 区分が医薬部外品か化粧品かを確かめる
  • 効能・効果の欄に書かれた言葉を読む
  • 頭皮に使う商品か(使用部位の表示)を確かめる
  • 使用上の注意に、異常が出た時の対応が書かれているか見る
  • 定期購入なら、最終確認画面で回数や解約の条件を確かめる

化粧品で特定の成分を目立たせる時は、有効成分と誤解されないよう配合の目的を添えて書くことが求められています。「保湿成分」「整肌成分」などの書き添えがあれば、その目的で入っていると読めますよ。

定期購入で申し込む前に

成分が気になって通販で申し込む時は、定期購入かどうかも確かめておきたいところです。「縛りなし」とあっても、実は解約するまで続く定期購入だったという相談が、国民生活センターに寄せられています。

申し込みの最終確認画面で、2回目以降の代金や解約の連絡先・期限を確かめ、画面を保存しておくと安心です。やりとりで困ったら、局番なしの「188」に電話して、お住まいの地域の消費生活相談の窓口を案内してもらいましょう。

広告の言葉の読み替え例

広告で見かける言い方落ち着いた読み方
「話題の成分配合」配合はされている。効能は表示で確かめる
「肌の悩みに使われる成分」顔の肌の話かもしれない。使用部位を確かめる
「海外で人気」日本の区分・表示とは別に考える
「頭皮環境に着目」着目と効能は別。効能・効果の欄を読む

顔用のアゼライン酸製品を頭皮に使ってもいい?

『顔に使っているクリームがあるから、ついでに頭皮にも塗ってみようかな』と考える方もいますよね。気持ちは分かりますが、ここは慎重にいきましょう。

よくある失敗

顔用の化粧品を、表示に無い頭皮や生え際に自己判断で使ってしまうこと。髪に付くとべたついたり、頭皮に合わずかゆみが出たりすることもあります。

商品は、使う場所と使い方を決めて作られています。使用方法に「顔」と書かれている物は、頭皮には使わないのが基本です。

初めての頭皮用品を使う前に

新しい頭皮用品を試す時は、使用上の注意を先に読んでおくと安心です。肌が弱い方は、いきなり頭皮全体に使わず、少ない量から様子を見るのも一つの方法です。

パッチテストの方法が商品に書かれている時は、その案内どおりに行いましょう。書かれていない時は、購入先の薬剤師や販売元に聞いてみてください。

合わない時はどうする?

頭皮用・顔用を問わず、赤み・かゆみ・はれなどが出たら使うのをやめて、皮膚科で相談してください。使っていた商品を持っていくと、話が早く進みます。

こんな時どうするか
塗った所がかゆい・赤い使用をやめて皮膚科へ
頭皮にニキビのような物がある自己判断で塗らず皮膚科で相談
妊娠中・授乳中、または持病がある使う前に医師か薬剤師へ
子どもに使いたい対象年齢の表示を確かめ、医師に相談

皮膚科では、こんなふうに伝えるとスムーズです。

「顔用のアゼライン酸入りのクリームを、頭皮にも使っていいか聞きたくて」

「生え際にぽつぽつができていて、自分で何か塗っていいか迷っています」

状況別:こんな時はどう考える?

ここまでの話を、よくある状況ごとにまとめておきますね。自分に近い行から読んでみてください。

状況考え方次の一歩
薄毛が気になり、成分で育毛剤を選びたいアゼライン酸より有効成分の欄で選ぶ医薬部外品の育毛剤を見比べる
頭皮のべたつきやニキビが気になる肌の症状は医療機関で相談する領域皮膚科で相談
海外の商品の口コミを見た日本の区分・表示とは扱いが違う個人輸入はせず国内の表示品から選ぶ
すでに配合品を使っている使い心地が合っているなら続けてよい効能は表示どおりに受け止める

『結局、育毛剤は何を選べば?』と迷ったら、まずは医薬部外品の中から、使い方と続けやすさで候補を絞るのがおすすめです。

海外の医薬品や化粧品を個人で取り寄せるのは、品質や表示の面で注意が必要だと厚生労働省も呼びかけています。くわしくは海外の育毛剤・個人輸入の注意で取り上げています。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

育毛剤そのものの種類や選び方の全体像は、育毛剤とは?効果の範囲・種類・選び方と使い方の基本で確かめられますよ。

成分の名前より先に見たい3つのこと

『結局、何を基準に選べばいいの?』という方は、次の3つから見てみてください。成分の名前は、そのあとで確かめれば十分です。

  • 区分:医薬部外品か化粧品か、医薬品か
  • 使い方:1日の回数や量が、自分の生活に合うか
  • 続けやすさ:香り・アルコールの有無・容器の形・定期の条件

育毛剤は、毎日の習慣として使い続ける前提で作られています。毎朝の支度や夜の入浴後に無理なく組み込めるかを、買う前に思い浮かべておきましょう。

育毛剤と肌用品を一緒に使う時は

育毛剤と顔用のスキンケアを両方使っている方は、塗る場所を分けておくと混乱しません。育毛剤は頭皮に、顔用の物は顔に、とシンプルに考えましょう。

育毛剤は、洗髪後に水気をふいた清潔な頭皮に使うよう案内されている物が多いです。生え際に付ける時は、顔に垂れないよう少しずつなじませてくださいね。

よくある質問

アゼライン酸が入った育毛剤はありますか?

アゼライン酸を有効成分として表示した薬用育毛剤は確かめられません。頭皮用品の全成分に名前があることはあっても、効能は有効成分と効能・効果の欄で読みましょう。

アゼライン酸を頭皮に塗ると抜け毛対策になりますか?

抜け毛対策の効能として表示されている成分ではありません。抜け毛が心配なら、薬用育毛剤の効能・効果の欄を見て選ぶか、皮膚科で相談するのが確かです。

アゼライン酸は薬ですか?

日本皮膚科学会の資料では、国内では化粧品の含有成分の一つで、医薬品としては未承認と書かれています。薬局で薬として売られている物ではありません。

顔用のアゼライン酸クリームを生え際に使ってもいいですか?

使用方法に頭皮や生え際への使用が書かれていなければ、使わないのが基本です。迷う時は購入先の薬剤師か皮膚科に聞いてみましょう。

アゼライン酸入りのシャンプーは育毛シャンプーですか?

シャンプーで表示できる効能は区分で決まり、薬用シャンプーの効能の範囲にも育毛は入っていません。洗い心地で選ぶのはよいですが、育毛の効能は育毛剤の表示で確かめましょう。

小麦やライ麦を食べると、髪にいいのですか?

アゼライン酸が穀類に含まれるという説明はありますが、食べることで髪が変わるとは言えません。日本皮膚科学会は、髪のためにはバランスのとれた食生活と規則正しい生活を心がけるよう案内しています。

成分の名前で育毛剤を選ぶ時のコツは?

まず区分が医薬部外品かを見て、有効成分の欄の名前と効能・効果の言葉を確かめます。使い心地や続けやすさ、定期の条件もあわせて見ると選びやすくなります。

まとめ

この記事の要点
  • アゼライン酸は国内では化粧品の成分の一つで、医薬品としては承認されていない
  • 皮膚科の資料で名前が出るのはニキビなど肌の話で、薄毛のガイドラインには項目が無い
  • 頭皮用品で見かけたら、区分・欄・効能・効果の言葉の順に確かめる
  • 顔用の製品を頭皮に流用せず、合わない時は使用をやめて皮膚科へ
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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