発毛剤は予防に使える?添付文書の対象と育毛剤で予防する考え方

朝の洗面台に並ぶラベルの無いボトルとくし、白いタオル

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

今はまだそれほど気にならないけれど、父親も薄毛だったし、早めに何か始めておきたい。『発毛剤を予防のつもりで使うのはありなのかな』と考えている方もいるはずです。

結論から言うと、発毛剤の添付文書は、すでに抜け毛が進んでいる人を対象に書かれています。まだ気にならない段階の予防として使う物という書き方ではないので、先回りのケアを考えるなら、育毛剤(医薬部外品)の「脱毛の予防」の表示から考えるのが自然なんです。

この記事を読むと、発毛剤の効能の言葉の意味と、予防したい時に何から始めればいいかが分かります。

目次

発毛剤は予防に使える?先に答え

先に答え
  • 発毛剤の効能・効果は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。」
  • 用法は「脱毛している頭皮に塗布」と書かれている
  • つまり、抜け毛が進んでいない頭皮に先回りで使う想定の書き方ではない
  • 気になり始めの段階なら、育毛剤(医薬部外品)の「脱毛の予防」の表示から考える
  • 迷う時は、薬剤師や皮膚科で自分の状態を見てもらう

『でも、効能に「予防」って書いてあるのに?』と思いますよね。ここが一番まぎらわしいところなんです。

発毛剤の「予防」は、「脱毛(抜け毛)の進行予防」という言葉の一部です。すでに始まっている抜け毛が進むのを防ぐ、という意味で、まだ何も起きていない頭皮のための言葉とは読めません。

発毛剤の基本は発毛剤とはにまとめています。この記事は「予防」という言葉の読み方にしぼってお話ししますね。

発毛剤の効能・効果を言葉ごとに読む

発毛剤の効能・効果は、短い一文の中に大事な言葉がいくつも入っています。区切って読むと、対象がはっきりしてきますよ。

言葉意味の読み方予防との関係
壮年性脱毛症における壮年性脱毛症がある人に向けた効能まず、この状態に当てはまることが前提
発毛毛が生えてくることに向けた効能の言葉予防ではなく、今の状態に向けた言葉
育毛毛を育てることに向けた効能の言葉同じく、今の状態に向けた言葉
脱毛(抜け毛)の進行予防すでにある抜け毛が進むのを防ぐ「始まる前」ではなく「進むのを」防ぐ

大正製薬のリアップのよくある質問では、壮年性脱毛症を、一般的に遺伝性の薄毛または抜け毛で、ゆっくりと何年もかかって進行し、目立つようになるもの、と説明しています。効能の一文全体が、この状態がある人を前提にしているんです。

用法の「脱毛している頭皮」も見ておく

ミノキシジル5%の外用液の用法は「成人男性(20歳以上)が、1日2回、1回1mLを脱毛している頭皮に塗布する。」です。塗る場所が「脱毛している頭皮」と決められています。

効能と用法の両方を読むと、まだ抜け毛が気にならない頭皮に塗る使い方は、書かれている対象から外れると分かります。予防のつもりで自己判断で使い始めるのは、避けておきたいですね。

製品ごとの添付文書で確かめる

上の効能・用法は、ミノキシジル5%の外用液の例です。女性用の発毛剤など、製品によって用法の年齢や性別が違うので、使う前にその製品の添付文書を読んでおきましょう。

添付文書で見る、発毛剤の対象になる人・ならない人

添付文書の使用上の注意には、使わない人や相談する人が書かれています。予防を考える時も、まずここで自分の位置を確かめておくと安心です。

添付文書の項目書かれている内容の例予防を考える人への意味
使用しない人女性(男性用の製品)、未成年者(20歳未満)若いうちの先回りの使用は対象外
使用しない人壮年性脱毛症以外の脱毛症の人抜け方によっては別の相談先が必要
使用しない人脱毛が急激、髪が斑状に抜けている人皮膚科での相談が先
相談すること家族、兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない人当てはまるか分からない時も相談
相談すること65歳以上の人など使う前に医師・薬剤師へ

『家族に薄毛の人がいるから、自分も予防したい』という気持ちは自然です。ただ、家族の様子は「相談すること」の判断材料の一つで、使ってよい理由そのものにはならないんです。

未成年の方が予防を考えた時

10代のうちから気になる方もいますよね。発毛剤は20歳未満の人は使わないと書かれていて、リアップのよくある質問でも、未成年者は国内での使用経験がないとされています。

若いうちに気になる時は、まず頭皮の洗い方や生活のリズムを整えるところから始めてみてください。心配が強い時は、家族に話したうえで皮膚科で相談するのが安心です。

女性が予防を考えた時

女性用の発毛剤リアップリジェンヌプラスの使用上の注意には、使わない人として、妊娠・出産に伴い脱毛している人や、避妊用ピルの使用をやめたことで脱毛している人が挙げられています。妊娠中・授乳中の人も、使わずに医師または薬剤師に相談するよう書かれています。

産後の抜け毛が心配で『今のうちに予防を』と考える方もいるかもしれません。その場合も、発毛剤を先回りで使うのではなく、医師や薬剤師に相談してから考えるのが安心です。

発毛剤の「進行予防」と育毛剤の「脱毛の予防」の違い

育毛剤(医薬部外品)にも、「予防」の入った表示があります。言葉が似ているので、違いを並べておきましょう。

発毛剤(第1類医薬品)の「進行予防」
  • 効能は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」
  • 対象は壮年性脱毛症があり、脱毛している頭皮
  • 薬剤師から説明を受けて買う
育毛剤(医薬部外品)の「脱毛の予防」
  • 効能の範囲は育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛
  • 特定の脱毛症を対象にした表示はできない
  • 一般の売り場で買える物が多い

東京都の資料では、育毛剤(医薬部外品)の広告で「〇〇型脱毛のあなたにお奨め」とうたうことは、特定の症状に対する効果になるので医薬品の効能にあたる、として認めていません。だから育毛剤の「脱毛の予防」は、特定の脱毛症のための言葉ではなく、頭皮と髪のケアの範囲の表示なんです。

「脱毛の予防」という表示の読み方そのものは、抜け毛を抑える方法と脱毛の予防の表示で詳しく紹介しています。

化粧品には「予防」の表示はない

ヘアトニックなどの化粧品は、効能が56項目の範囲に限られていて、育毛をうたうことはできません。頭皮・毛髪をすこやかに保つ、フケ・カユミを抑える、といった表示までです。

区分予防に関わる表示買い方
発毛剤(第1類医薬品)脱毛(抜け毛)の進行予防(壮年性脱毛症における)薬剤師から説明を受ける
育毛剤(医薬部外品)脱毛の予防一般の売り場で買える物が多い
頭皮用化粧品予防の表示はできない(頭皮・毛髪をすこやかに保つ 等)一般の売り場で買える

今の状態別、何から考える?

予防といっても、今の頭皮の状態は人によって違います。状態ごとに、考える物と相談先を表にしました。

今の状態考える物相談先
まだ気にならないが、家族の様子が心配毎日の洗い方と生活の見直し、育毛剤の「脱毛の予防」の表示必要なら薬剤師・登録販売者
抜け毛が少し増えた気がする記録をつけて様子を見る、育毛剤を考える薬剤師、気になれば皮膚科
生え際や頭頂部が薄くなってきた発毛剤の対象に当てはまるかを確かめる薬剤師、皮膚科
急に抜ける、まだらに抜ける自己判断で何かを塗る前に受診皮膚科
頭皮に赤み・かゆみ・湿疹がある頭皮の相談を先に皮膚科

表の3段目くらいから、発毛剤を考える人が出てきます。その場合も、自分が対象に当てはまるかどうかは、薬剤師に確かめてもらってから決めましょう。

「予防のつもり」で起こりやすい失敗
  • 抜け毛が気にならないうちから、発毛剤を自己判断で使い始める
  • 家族の発毛剤を借りて、予防のつもりで塗ってみる
  • 育毛剤と発毛剤を重ねて使い、先回りしたつもりになる
  • まだらな抜け方なのに、予防の延長で市販品だけで様子を見る

薬剤師に伝える時の言い方

予防のつもりで相談したい時は、今の状態と心配の理由を短く伝えれば十分です。例えばこんな言い方です。

「今はまだ目立たないのですが、家族が薄毛なので、早めに何かしたいと思っています。発毛剤と育毛剤、どちらから考えればいいですか」

抜け毛が気になり始めた時期や、気になる場所も添えると、薬剤師が状態を想像しやすくなります。写真があれば見せてもかまいませんよ。

気になり始めの時期は記録から

『気になる気もするし、気のせいな気もする』という時期は、判断が難しいですよね。そんな時は、月に1回、同じ明るさで生え際と頭頂部の写真を撮ってみてください。

日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aによると、1日に抜ける毛はおおよそ100本程度までといわれています。数字にとらわれすぎず、前の月と比べてどうかを見るのが大事なんです。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

予防のために育毛剤を使う時の確かめ方

先回りのケアとして育毛剤を選ぶなら、箱の表示を順番に見ていきます。売り場で迷わないよう、確かめる所をまとめました。

予防のつもりで育毛剤を選ぶ時の確認
  • 箱に「医薬部外品」の表示があるか
  • 効能・効果の欄に「脱毛の予防」が入っているか
  • 有効成分の名前が箱の欄に載っているか
  • 1日に何回・どれだけ使うかが、無理なく続けられそうか
  • 使用上の注意で、自分が使わない人・相談する人に入っていないか

予防のケアは、すぐに目に見える変化を期待する物ではありません。だからこそ、香りや使い心地、容器の使いやすさなど「毎日続けられるか」が選ぶ時の大事な基準になります。

区分ごとの違いや選ぶ時の基本は、育毛剤とはにまとめています。

予防のつもりで何本も重ねない

『予防なら多いほうがいい』と、育毛剤を2本以上重ねたくなる方もいます。ただ、頭皮に付ける物が増えるほど、合わなかった時にどれが原因か分かりにくくなるんです。

まずは1本を、商品の用法どおりの回数と量で続けてみてください。発毛剤を使う場合は、説明書に他の育毛剤や外用剤の頭皮への使用は避けるよう書かれています。

メーカーが案内する続ける目安も見ておく

育毛剤には、メーカーが続ける期間の目安を案内している商品があります。例えば加美乃素本舗は、加美乃素Aについて概ね6ヶ月間をめやすに毎日根気よく、と案内しています。

目安が見当たらない商品は、公式サイトのよくある質問や問い合わせで確かめておきましょう。期間についての考え方は育毛剤の効果はいつからでも紹介しています。

頭皮と髪のために見直したい毎日のこと

日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aは、髪の毛が抜けなくなる特別な予防法があるわけではない、という立場です。そのうえで、毎日の注意をいくつか挙げているんです。

毎日の見直しを始める順番
  1. 頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくなったりしない頻度で洗えているかを見る
  2. 髪を強く引っぱる髪型を、毎日続けていないかを見直す
  3. カラーリングの頻度が極端に多くないかを考える
  4. 食事のバランスと、寝る時間・起きる時間のリズムを整える
  5. 抜け毛が気になってきたら、皮膚科で相談する

『特別な予防法がないなら、何をしても同じ?』と思うかもしれません。そうではなく、頭皮と髪に負担をかけにくい毎日を続けることが、できることの土台になるんですよ。

続けるための小さな工夫

予防のケアは、変化が見えにくいぶん、途中でやめてしまいやすいですよね。洗面台の決まった場所に置く、歯みがきの後に付けると決める、など毎日の流れに組み込むと続けやすくなります。

カレンダーに印を付けるだけでも、使えた日数が分かります。後で相談する時の材料にもなりますよ。

予防の話で出てくる言葉

ここで、予防の話に出てきた言葉を表にしておきますね。

言葉意味
効能・効果その製品が表示を認められている働き
用法・用量1日の回数と1回の量、使う人や場所の条件
壮年性脱毛症一般的に遺伝性の薄毛・抜け毛で、ゆっくり何年もかかって進むもの(リアップの説明)
進行予防すでにある抜け毛が進むのを防ぐこと
脱毛の予防育毛剤(医薬部外品)の効能の範囲にある表示
使用上の注意使わない人、相談する人、やめて相談する目安が書かれた欄

「予防できる」と書かれた情報の読み方

ネットの広告や記事では、『今から使えば将来も安心』のような言い方を見かけることがあるかもしれません。読む時に気をつけたい点を表にしました。

見かける言い方どう読む?確かめる所
将来の薄毛を防げると約束する効き目を保証する表現は認められていない箱の効能・効果の欄
特定の脱毛の型に効く育毛剤医薬部外品の効能の範囲を超えている区分の表示
若いうちから発毛剤で先回り用法は脱毛している頭皮、20歳以上の製品が多い添付文書の用法と使用上の注意
体験談だけで予防の効果を語る個人の感想で、区分や使い方の情報が抜けやすい公式の使い方と注意

医薬品等適正広告基準では、効能効果や安全性を確実だと保証するような表現はしてはならない、とされています。強い言葉が並ぶ情報ほど、箱の表示に戻って確かめるくらいがちょうどいいんです。

『早く始めないと手遅れになる』とあおる言葉に、焦る必要はありません。今の状態を記録して、必要な時に相談できる準備をしておくことも、立派な先回りですよ。

よくある質問

発毛剤を予防のために早めに使い始めてもいいですか?

発毛剤の用法は「脱毛している頭皮に塗布」と書かれていて、まだ気にならない頭皮に先回りで使う想定ではありません。迷う時は、薬剤師に今の状態を伝えて相談してみてください。

家族に薄毛の人がいれば、発毛剤を使ってよいですか?

家族の様子は、添付文書の「相談すること」に関わる判断材料の一つです。使ってよいかどうかは、今の頭皮の状態とあわせて薬剤師に確かめてもらいましょう。

育毛剤の「脱毛の予防」で、抜け毛は止まりますか?

「脱毛の予防」は医薬部外品の効能の範囲の表示で、抜け毛が止まると約束する言葉ではありません。効き方には個人差があるので、続けやすさも含めて選んでみてください。

発毛剤をやめた後、予防のために育毛剤に替えてもいいですか?

替えること自体はできますが、発毛剤の説明書には使用を中止すると徐々に元に戻ると書かれています。替える前に、買った店の薬剤師に相談しておくと安心です。

20代でも予防は始めたほうがいいですか?

年齢に関係なく、まずは洗い方や生活のリズムを整えることから始められます。発毛剤は20歳以上が対象の製品が多いので、使うかどうかは薬剤師に相談して決めましょう。

予防のための育毛剤は、どのくらい続ければいいですか?

続ける目安は商品ごとに違い、メーカーが期間を案内している物もあります。箱や公式サイトの案内を確かめ、写真の記録で月ごとに見ていきましょう。

女性も発毛剤で予防できますか?

女性用の発毛剤も、効能は壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防です。妊娠中や授乳中の方、持病のある方は、使い始める前に医師か薬剤師へ相談しましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 発毛剤の効能は「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」
  • 用法は「脱毛している頭皮に塗布」で、先回りの予防として使う書き方ではない
  • 育毛剤の「脱毛の予防」は、医薬部外品の効能の範囲の表示
  • 急な抜け毛・まだらな抜け方・頭皮の赤みは、予防より受診が先
  • 予防のケアは、続けやすい育毛剤と毎日の習慣の見直しから
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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