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抜け毛が気になって『髪はタンパク質でできているなら、もっと食べた方がいいの?』と考えている方も多いはずです。
結論から言うと、タンパク質は髪や皮膚の材料になる大切な栄養素ですが、たくさん食べれば抜け毛が減る、というものではありません。抜け毛対策としてできるのは、厚生労働省の食事摂取基準を目安に、毎食に少しずつタンパク質の食品を組み込んで、食事全体のバランスを整えることです。
この記事では、1日の目安量の読み方、食品の組み合わせ表、3食に分ける献立の組み方、プロテインを足す前の確認をお話しします。
抜け毛対策にタンパク質は必要?先に答え
- 髪の毛は、いくつかの種類のたんぱく質からできている
- タンパク質を多くとるほど抜け毛が減る、とは言えない
- 目安は厚生労働省の食事摂取基準。1日分を3食に分けてとる
- プロテインを足す前に、まず普段の食事を見直す
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、髪の毛はいくつかの種類のたんぱく質からできていると紹介されています。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚、毛髪などの体を作る成分とされています。
一方で、同じ皮膚科Q&Aでは、これをすれば髪の毛が抜けなくなるという特別な予防法はなく、バランスのとれた食生活を心がけることが挙げられています。タンパク質だけを特別扱いするより、食事全体で考えるのが近道なんです。
| 食事でできること | 食事に期待しすぎないこと |
|---|---|
| 体を作る材料を毎日の食事から補う | 特定の食べ物で髪を増やす |
| 偏った食べ方や極端な食事制限を見直す | 急に増えた抜け毛を食事だけで抑える |
| 体調を整えて、生活のリズムを作る | 育毛剤や医療機関の代わりにする |
食事と髪の関係をもっと広く知りたい方は、薄毛対策と栄養素の関係も参考になりますよ。
1日にどれくらい?食事摂取基準の読み方
『そもそも、1日にどのくらい食べればいいの?』と気になりますよね。目安になるのは、厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」です。
この基準には、推定平均必要量・推奨量・目安量・目標量・耐容上限量など、いくつかの指標があります。たんぱく質の推奨量は、次のように示されています。
| 年代・性別 | たんぱく質の推奨量(1日) |
|---|---|
| 18〜64歳の男性 | 65g |
| 65歳以上の男性 | 60g |
| 18歳以上の女性 | 50g |
| 授乳中の女性 | 上の量に20gを足す |
数字は、1日の食事全体でとる量の目安です。1回の食事でまとめてとる必要はなく、3食に分けて考える方が無理がありません。
数字をそのまま計算しなくて大丈夫
『毎日グラムを計算するのは無理…』と思った方、安心してください。毎食グラムを量る必要はありません。
農林水産省の「食事バランスガイド」では、肉・魚・卵・大豆製品などを主材料にした料理を「主菜」と呼び、たんぱく質のとり方の目安にしています。まずは「毎食、主菜が1品あるか」を見るだけで、大きく外れることは少なくなります。
年代や暮らし方で気をつけたいこと
年齢を重ねて食が細くなった方や、食事を抜きがちな方は、知らないうちにたんぱく質が少なくなっていることがあります。朝は飲み物だけ、昼は麺だけ、という日が続いていないか振り返ってみてください。
妊娠中・授乳中の方、持病で食事の指示を受けている方は、自己判断で量を変えず、医師や管理栄養士に相談しておきましょう。
食事摂取基準に出てくる言葉
食事摂取基準を調べると、似た言葉がいくつも出てきて迷いますよね。この記事に関係する物だけ、表にしておきます。
| 言葉 | ひと言でいうと |
|---|---|
| 推奨量 | この記事で目安にしている、1日にとりたい量の指標 |
| 推定平均必要量 | 推奨量と並んで示される、必要量の目安となる指標 |
| 目標量 | たんぱく質では、エネルギー全体に占める割合の範囲で示される指標 |
| 耐容上限量 | とりすぎによる健康への害のリスクに関わる指標 |
| エネルギー産生栄養素 | たんぱく質・脂質・炭水化物のこと |
細かな定義まで覚える必要はありません。「推奨量を目安に、とりすぎにも気をつける」とだけ押さえておけば十分です。
タンパク質がとれる食品の組み合わせ表
e-ヘルスネットでは、良質なたんぱく質食品として、卵類・肉類・豆類が挙げられています。ここに魚や乳製品も加えて、組み合わせで考えると献立が組みやすくなります。
| 食品のグループ | 例 | 組み合わせのコツ |
|---|---|---|
| 肉 | 鶏むね肉、豚もも肉、ひき肉 | 野菜と一緒に炒める・煮る |
| 魚 | 鮭、さば、ツナ缶 | 焼くだけ・缶詰で手間を減らす |
| 卵 | ゆで卵、目玉焼き、卵焼き | 朝の1品にしやすい |
| 大豆製品 | 豆腐、納豆、厚揚げ | みそ汁や冷ややっこで足しやすい |
| 乳製品 | 牛乳、ヨーグルト、チーズ | 間食や朝食に |
同じ食品ばかりにならないよう、動物性の食品と大豆製品を交互に使うのがおすすめです。たんぱく質はアミノ酸がつながってできていて、食品によってアミノ酸の組み合わせが違うので、いろいろな食品からとる方が偏りにくくなります。
主食・主菜・副菜をそろえる
タンパク質だけに目が行くと、ごはんや野菜が減ってしまうことがあります。食事バランスガイドでは、主食はごはんやパン・麺、副菜は野菜やきのこ・海藻などの料理とされています。
主菜でタンパク質をとり、主食でエネルギーを、副菜でビタミンやミネラルをとる。この3つがそろうと、食事全体のバランスが整いやすくなります。
汁物でひと品足す
主菜が少ないと感じた日は、汁物に具を足すのも手軽な方法です。みそ汁に豆腐や油揚げ、溶き卵を入れるだけで、主菜をもう1品作らなくても済みます。
スープなら、鶏肉や豆、野菜をまとめて煮込めば、主菜と副菜を1つの鍋で用意できます。寒い季節や食欲が落ちた日にも食べやすいですよ。
1日の献立の組み方:3食に分ける手順
ここからは、1日の献立を組む手順です。難しく考えず、主菜を3食に1つずつ置くところから始めてみてください。
- 朝・昼・夜のそれぞれに、主菜を1品ずつ決める
- 3食の主菜が、肉・魚・卵・大豆製品で重なりすぎないようにする
- 主菜に合わせて、主食を決める
- 野菜・きのこ・海藻の副菜を1〜2品足す
- 足りない日は、牛乳やヨーグルトを間食に足す
| 食事 | 主菜の例 | 主食 | 副菜・汁物 |
|---|---|---|---|
| 朝 | 納豆、卵焼き | ごはん | 豆腐とわかめのみそ汁 |
| 昼 | 鶏肉の照り焼き | ごはん | 野菜のおひたし |
| 夜 | 鮭の塩焼き | ごはん | きのこのソテー、野菜スープ |
| 間食 | ヨーグルト | なし | 果物 |
献立は1つの例です。家にある物や好みに合わせて入れ替えてかまいません。大事なのは、3食それぞれに主菜があることなんです。
朝ごはんが食べられない人は
朝は食欲がない、時間がない、という方もいますよね。そんな時は、ゆで卵1個やヨーグルト、牛乳1杯など、手に取るだけで済む物を1つ置いておくだけでも違います。
「朝は牛乳とバナナだけ」という日でも、昼と夜で主菜をしっかりとれば、1日全体では整えやすくなります。完璧を目指さず、1日の合計で考えてみてください。
外食やコンビニで選ぶ時
外食やコンビニの日は、麺類やおにぎりだけになりがちです。そんな日は、サラダチキンやゆで卵、冷ややっこなど、主菜になる物を1つ足すのがコツです。
パッケージの食品には栄養成分表示があり、熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の表示が決められています。たんぱく質の欄を見る習慣をつけると、選ぶ時の目安になりますよ。
暮らし方別:タンパク質をとりやすくする工夫
同じ献立の組み方でも、暮らし方によってつまずく所は違います。自分に近い物を見て、取り入れやすい工夫から試してみてください。
| 暮らし方 | つまずきやすい所 | 取り入れやすい工夫 |
|---|---|---|
| 一人暮らし | 料理が面倒で主菜が抜ける | 卵・納豆・缶詰を常備しておく |
| 仕事が忙しい | 昼が麺やパンだけになる | ゆで卵やサラダチキンを1つ足す |
| 子育て中 | 自分の食事が後回しになる | 子どもの主菜を少し多めに作って一緒に食べる |
| 食が細くなった | 量が食べられない | 1回の量を減らして回数を増やす、乳製品を間食に |
| 運動をしている | 汗をかいて食欲が落ちる | 運動後の食事で主菜を忘れない |
『全部は無理』と思っても大丈夫です。表の中から1つだけ選んで、まずは1週間続けてみてください。
作り置きで主菜を切らさない
平日に主菜を毎回作るのは大変ですよね。週末に、ゆで卵や鶏肉の下味付け、煮豆などをまとめて用意しておくと、平日は温めるだけで主菜がそろいます。
作り置きは、冷蔵庫で保存できる期間に気をつけて、早めに食べきるようにしましょう。冷凍できる物は小分けにしておくと、1食分ずつ使えて便利ですよ。
家族と同じ食事で整えるには
家族と同じ食事なら、家族全員の主菜を少しずつ意識するだけで、自分の分も整います。「今日の夜は魚だったから、明日の朝は納豆にしよう」というように、家族で話しながら決めるのも続けるコツです。
抜け毛が気になる時に見直したい食べ方
抜け毛が気になる時期は、タンパク質の量だけでなく、食べ方そのものを見直してみてください。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、過激なダイエットなどの後に、毛の抜けかわりが影響を受けて抜け毛が増える休止期脱毛という現象も知られている、と紹介されています。
| こんな食べ方 | 起きやすいこと | 直し方の例 |
|---|---|---|
| 食事を大きく減らすダイエット | 必要な栄養がまとめて足りなくなる | 主食・主菜・副菜をそろえて量を戻す |
| 麺やパンだけの食事が多い | 主菜が抜けやすい | 卵や大豆製品を1つ足す |
| 同じ物ばかり食べる | 食品の種類が偏る | 肉・魚・卵・大豆を交互に使う |
| 食事を抜いて夜にまとめて食べる | 1日の中で食事の量が偏る | 朝か昼に軽い主菜を置く |
| タンパク質だけを増やす | ごはんや野菜が減る | 副菜をいつもセットにする |
食事を見直しても抜け毛が続く時は、食事以外の理由があるかもしれません。急に増えた、丸く抜けた所がある、という時は、皮膚科で相談しましょう。
1週間だけ食べた物を書き出してみる
自分の食事の偏りは、書き出してみると見えてきます。1週間だけ、朝・昼・夜の主菜を一言ずつメモしてみてください。
- 主菜が無い食事が、何回あったか
- 肉・魚・卵・大豆製品のどれかに偏っていないか
- 副菜(野菜・きのこ・海藻)が入っていたか
- 食事を抜いた日がどのくらいあったか
例えば「昼が5日とも麺だけだった」と分かれば、昼に卵を1つ足す、というように直す所がはっきりします。
メモはスマホの写真でもかまいません。食べる前に1枚撮っておくだけで、あとから見返せます。
プロテインを足す前に確かめたいこと
『食事で足りないなら、プロテインを飲めばいいのでは?』と考える方もいますよね。プロテインは食品で、抜け毛を防ぐ効能をうたえる物ではありません。
足すかどうかを決める前に、次のことを確かめてみてください。
- 1週間の食事で、主菜が抜けている食事が多いか
- 食事で主菜を足すことはできないか
- 持病や治療中の病気で、食事の指示を受けていないか
- 妊娠中・授乳中・産後ではないか
- 商品の栄養成分表示と、1回の目安量を確かめたか
持病がある方、治療中の方、妊娠中・授乳中の方は、プロテインやサプリメントを始める前に、医師や薬剤師、管理栄養士に相談してください。
- 主食・主菜・副菜がそろい、ほかの栄養もとれる
- 食品の種類を変えやすい
- 食事のリズムが整う
- ほかの栄養が足りなくなりやすい
- 食事を抜くきっかけになることがある
- 量をとりすぎても気づきにくい
選ぶなら表示のここを見る
それでもプロテインを使ってみたい時は、パッケージの表示を確かめてから選びましょう。見ておきたいのは次のような所です。
| 確かめる項目 | 見る場所 | 見方 |
|---|---|---|
| 1回あたりのたんぱく質の量 | 栄養成分表示 | 何グラムあたりの表示かも一緒に見る |
| 1日の目安量 | 使い方の欄 | 書かれた量より増やさない |
| 原材料・アレルギー | 原材料表示 | 乳や大豆など、自分が避けたい物が入っていないか |
| 区分 | パッケージの表示 | 食品であり、効能をうたえる物ではない |
「髪にいい」「抜け毛に」といった言葉が書かれていても、食品で効能をうたうことはできません。言葉より、表示の中身で選ぶようにしてくださいね。
プロテインと抜け毛の関係は、プロテインで抜け毛対策になるかでも詳しく紹介しています。
食事と頭皮ケアはどう組み合わせる?
食事は体の内側から、頭皮ケアは外側から、と役割が違います。どちらか一方だけで何とかしようとせず、両方を無理のない範囲で続けるのがおすすめです。
| 内側から | 外側から |
|---|---|
| 3食に主菜を置く | 指の腹でやさしく洗う |
| 極端な食事制限をしない | すすぎを丁寧にする |
| 睡眠と食事の時間をそろえる | ぬれたまま寝ない |
睡眠と生活のリズムも一緒に
皮膚科Q&A(日本皮膚科学会)は、食生活に加えて、適度な休息と規則正しい生活も挙げています。食事の時間がばらばらな方は、寝る時間と起きる時間をそろえるところから始めると、食事のリズムも整いやすくなります。
夜遅くに食べる日は、揚げ物より、豆腐や卵を使ったやさしい主菜にしておくと、寝る前の負担を感じにくいですよ。
育毛剤を使ってみたい方は、医薬部外品として表示できる効能の範囲を知っておくと選びやすくなります。食事と同じく、効き方には個人差があることも覚えておいてください。
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よくある質問
タンパク質をたくさん食べれば、抜け毛は減りますか?
多くとるほど抜け毛が減る、とは言えません。髪の材料になる栄養素なので、食事摂取基準を目安に、毎食に少しずつとることが大切です。
1日にどのくらい食べればいいですか?
厚生労働省の食事摂取基準(2025年版)では、推奨量は18〜64歳の男性で1日65g、18歳以上の女性で1日50gなどと示されています。毎食に主菜を1品置くことから始めてみてください。
肉と大豆製品、どちらがいいですか?
どちらか一方に決める必要はありません。食品によってアミノ酸の組み合わせが違うので、肉・魚・卵・大豆製品をいろいろ組み合わせる方が偏りにくくなります。
プロテインは飲んだ方がいいですか?
まずは普段の食事で主菜をとれているかを確かめてください。プロテインは食品で、抜け毛を防ぐ効能はうたえません。持病がある方や妊娠中・授乳中の方は、始める前に相談しましょう。
ダイエット中でも抜け毛を気にせず食事を減らせますか?
過激なダイエットの後に抜け毛が増える休止期脱毛という現象も知られています。食事を大きく減らさず、主食・主菜・副菜をそろえる形で調整してください。
タンパク質はとりすぎても大丈夫ですか?
食事摂取基準には、とりすぎによる害に関わる指標もあります。推奨量を目安に食事でとり、プロテインなどで大きく上乗せする時は、医師や管理栄養士に相談してください。
食事を見直しても抜け毛が減りません。
抜け毛には食事以外の理由もあります。急に増えた、丸く抜けた所がある、地肌に赤みやかゆみがある時は、皮膚科で相談してください。
まとめ
- 髪はたんぱく質からできているが、多くとるほど抜け毛が減るわけではない
- 目安は厚生労働省の食事摂取基準。1日分を3食に分けて考える
- 毎食に主菜を1品。肉・魚・卵・大豆製品を交互に使う
- 主食・副菜もそろえて、食事全体のバランスを整える
- プロテインを足す前に、普段の食事を書き出して見直す
食事は、毎日の積み重ねです。まずは明日の朝ごはんに、主菜を1つ足すところから始めてみてくださいね。
1週間続いたら、昼と夜の主菜が重なっていないかも見てみましょう。食品の種類が増えるほど、献立を考えるのも楽しくなりますよ。
食事を整えても抜け毛が気になる時は、ひとりで抱えこまず、皮膚科で相談してみてください。
食事の量の考え方をもう少し詳しく知りたい方は、薄毛対策にタンパク質は大事かも参考になりますよ。





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