抜け毛が少ないならハゲの心配はいらない?量だけで判断しない理由

抜け毛の量と髪の太さ・密度を見比べるイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

シャンプーの後も枕の上も、抜け毛はほとんど見かけない。それなら薄毛のことは考えなくていいはず。『抜け毛が少ないうちは、ハゲの心配はいらないよね?』と思いたくなりますよね。

結論から言うと、抜け毛の量が少ないことは安心材料の一つですが、それだけで「心配いらない」とは言い切れません。髪の見た目は、抜ける量のほかに、1本1本の太さと、生えている密度でも変わるからです。

この記事では、量・太さ・密度の3つの物差しと、自分で確かめる方法、相談の目安をお話しします。

目次

抜け毛が少なければ大丈夫?先に答え

先に答え
  • 抜け毛が少ないのは良いことだが、それだけで将来を決めることはできない
  • 髪の見た目は「量・太さ・密度」の3つで決まる
  • 量が変わらなくても、毛が細く短くなると見た目のボリュームは変わる
  • 抜けた毛の中身と、髪の写真を合わせて見ると判断しやすい
  • 気になる変化が続く時は、量に関係なく皮膚科で相談する

『じゃあ、何を見ればいいの?』という声が聞こえてきそうです。大丈夫です、見るポイントはそれほど多くありません。順番に見ていきましょう。

よくある相談:抜け毛が少ない間はハゲの心配はいらないか

知恵袋には「抜け毛が少ない間はハゲの心配はいらないか」、つまり抜け毛があまり増えていないのに薄くなることはあるのか、という相談がありました。

回答は、健康で病気でもなければ、そんなに早く薄くなることはない、という短いものでした。安心させてくれる言葉ですが、理由までは書かれていません。

回答の見方足りない点この記事で補うこと
健康なら早く薄くなることはない「健康」かどうかを自分で決めにくい頭皮や抜け毛のサインを見るチェック
病気でもない限り病気かどうかは見た目では分からない相談の目安表
抜け毛の量への言及が中心太さや密度の話がない量・太さ・密度の比較表

『回答で安心したけど、もやもやが残る』という方も多いはずです。その「もやもや」を、自分で確かめられる形にしていきましょう。

量・太さ・密度、3つの物差しの違い

髪のボリュームは、3つの物差しが組み合わさって見えています。抜け毛の量は、そのうちの1つにすぎません。

物差し何を見ている?変化に気づきやすい場面量だけ見ていると
量(抜け毛の数)毎日抜ける毛がどれくらいかシャンプー後の排水口、枕、ブラシここだけを見ている状態
太さ(毛の質)1本1本の太さ・コシ・長さ髪を指でつまんだ感触、根元の立ち上がり細くなっても気づきにくい
密度(生えている数)頭皮のある範囲にどれだけ生えているか分け目や頭頂部の地肌の見え方少しずつの変化は分かりにくい

例えば、抜け毛の数がまったく同じでも、生えてくる毛が前より細ければ、全体のボリュームは少しずつ控えめになります。逆に、抜け毛が多めの時期があっても、太さと密度が変わらなければ見た目はほとんど変わりません。

だから、量はあくまで「入口の目安」として見るのがちょうどいいんです。

太さが変わることもある

日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、毛は成長とともに太くなり、中年期になると特に男性では髪が細く短く変化することがある、と紹介されています。その程度には個人差があるともされています。

3つの物差しで自分を採点してみる

ここで一度、今の自分の髪を3つの物差しで見てみましょう。それぞれ「前と同じ」「少し変わった気がする」「はっきり変わった」の3段階で付けてみてください。

物差し前と同じ少し変わった気がするはっきり変わった
量排水口や枕の毛はいつもどおり多い日がたまにある多い日が続いている
太さ指でつまんだ感触は変わらないやわらかくなった気がする細い毛が明らかに増えた
密度地肌の見え方は前の写真と同じ光の加減で気になる日があるどの写真でも地肌が目立つ

量が「前と同じ」でも、太さや密度に「少し変わった気がする」が付いたなら、その2つを中心に記録していくと良いですよ。「はっきり変わった」が1つでもあれば、記録を持って皮膚科で相談してみてください。

この採点は、月に1回くらいでかまいません。毎回同じ表で付けると、自分の中の変化に気づきやすくなります。

なぜ量だけでは分からない?髪の生えかわりのしくみ

髪は、1本ずつ自分のリズムで伸びて、休んで、抜けて、また次の毛に入れかわります。この流れを毛周期といいます。

毛周期の段階どんな時期?皮膚科Q&Aで紹介されていること
成長期毛が伸び続けている時期2〜6年ほど続くと考えられている
退行期伸びるのをやめていく時期成長期の後にくる
休止期毛が休んでいる時期2〜3か月
抜ける・生えかわる次の毛に押し出されるように抜ける1日の抜け毛はおおよそ100本程度までといわれる

皮膚科Q&Aでは、頭髪は約10万本あり、そのほとんどが伸びている毛だとされています。毎日抜ける毛は、全体から見ればほんの一部なんです。

量が少なくても見た目が変わる場合

男性の薄毛でよく知られるのは、成長期が短くなって、毛が短く細い毛に変わっていく「ミニチュア化」です。皮膚科Q&Aで紹介されているこの変化は、抜ける量より、生えている毛の太さや長さに表れます。

成長期が短い毛は、太く長く育つ前に抜けていきます。そのため「抜け毛の量」より「抜け毛の中身」に変化が出やすいんです。

女性の場合は、前髪が残り、その少し奥から頭頂にかけて薄くなることが多いとされています。こちらも、量より地肌の見え方で気づくことが多い変化です。

どちらにしても、自分がそれにあたるかを見た目で決めることはできません。医療機関で見てもらって分かることなので、ここでは「量以外にも物差しがある」とだけ覚えておいてください。

量が多くても心配しすぎなくていい場合

反対に、抜け毛が多く見えても、すぐに心配しなくていい場面もあります。持田ヘルスケアのスキンケア講座でも、髪を結んで過ごした日や、シャンプーを1日あけた次の日は、洗う時に抜け毛が多いと感じやすいと説明されています。

量は、その日の洗い方や髪型で簡単に揺れます。だからこそ、量だけで安心したり不安になったりしない方がいいんですね。

量が少なくても思い出しておきたいこと

抜け毛の量は、体の出来事のあと、時間をおいて変わることもあります。皮膚科Q&Aでは、大きな手術、重い感染症、妊娠、過激なダイエットなどの後に、毛の抜けかわりが影響を受ける休止期脱毛という現象も知られている、とされています。

『最近は少ないから関係ない』と思っていても、数か月前の出来事が後から影響することがあるんです。思い当たることがあれば、日付と一緒にメモに残しておいてください。

もう一つ、髪型も見ておきたいポイントです。皮膚科Q&Aでは、ポニーテールや編み込み、お団子などで毛が引っぱられ続けると抜けやすくなることがある、とされています。毎日同じ結び方をしている方は、結ぶ位置や強さを日によって変えてみましょう。

抜けた毛の「中身」を見る方法

量のかわりに注目したいのが、抜けた毛そのものです。白い紙と数分の時間があれば、家で見ることができます。

抜けた毛を見る手順
  1. シャンプーの後か、乾いた髪をブラシでとかした後の毛を集める
  2. 白い紙(ティッシュでも可)の上に、1本ずつ並べる
  3. 長い毛と短い毛、太い毛と細い毛に分けてみる
  4. スマホで紙ごと写真を撮り、日付を残す
  5. 2週間後、同じ場面で集めた毛と写真で見比べる
見るポイント気にしなくていいことが多い様子相談の時に伝えたい様子
長さ自分の髪の長さに近い毛が多い短い毛が前より多く混じる
太さほかの髪と同じくらいの太さ細くやわらかい毛が目立つ
色ふだんの髪と同じ色色の薄い毛が増えた気がする
抜け方洗う・とかす時に自然に抜けるまとまって抜ける、触るだけで抜ける

ただし、抜けた毛の見た目だけで原因を決めることはできません。記録として残しておき、気になる時は皮膚科で見てもらいましょう。

『短い毛が混じっていたらどうしよう』と、見るのが怖くなる方もいるかもしれません。毛先が切れた切れ毛が混じることもあるので、1回の結果で落ち込まなくて大丈夫です。

太さと密度を自分で確かめる方法

抜けた毛を見たら、次は今生えている髪を見てみましょう。太さと密度は、毎日の感触と写真で確かめられます。

太さ・密度のセルフチェック
  • 髪を指でつまんだ時、前よりコシがなく、やわらかい感じがする
  • 乾かしても、根元がぺたんとして立ち上がりにくい
  • 同じ髪型なのに、まとめた髪の束が細くなった気がする
  • 分け目や頭頂部の地肌が、前の写真より見えやすい
  • 美容院で「髪がやわらかくなりましたね」と言われた

当てはまる項目があっても、それだけで薄毛と決まるわけではありません。髪の乾かし方や季節の湿気で、コシの感じ方は日によって変わります。

部位ごとの見方

部位見方写真の撮り方
生え際おでこの形と、生え際の産毛の様子前髪を上げて、正面と斜めから
分け目分け目の線の幅、地肌の見え方乾いた髪で、頭の真上から
頭頂部(つむじ)つむじのまわりの地肌の広さ家族に頼むか、タイマーで真上から
後頭部・えり足ほかの部位と比べた太さ合わせ鏡で確かめる

後頭部の髪は、比べる時の「物差し」になります。ほかの部位の太さが後頭部と同じくらいかどうかを、指先で触って比べてみてください。

写真は2週間に1回、同じ場所・同じ明るさで撮ると比べやすくなります。比べる相手は、ネットの誰かではなく、過去の自分です。

年代によって太さの見え方も変わる

太さの変化は、年代によっても起こります。皮膚科Q&Aで紹介されている内容を、表にしてみました。

年代の目安皮膚科Q&Aで紹介されている変化見ておきたいこと
子どものころ成長とともに太くなり、小学生頃には大人とほぼ同じくらいの太さになる大人の物差しで心配しすぎない
中年期特に男性では髪が細く短く変化することがある量より太さとボリュームの変化
高齢期髪が一様に細くなり、色も失われていく(白髪化)全体のやわらかさ、まとまり

皮膚科Q&Aは、これらがホルモンや代謝の変化によると考えられ、どの程度かは人それぞれだとしています。年齢のせいかどうかを自分で決めず、気になる時は相談の材料にしておきましょう。

抜け毛の量に関係なく相談したい目安

ここまで見てきたように、量が少なくても相談した方がいい場面があります。目安を表にまとめました。

こんな時量が少なくても相談?相談先
写真で地肌の見え方が2か月以上少しずつ変わる相談したい皮膚科
抜けた毛に細く短い毛が目立ち、それが続く相談したい皮膚科
頭皮のかゆみ・赤み・フケが続く相談したい皮膚科
円形に抜けた所がある早めに相談皮膚科
見た目は変わらないが、なんとなく不安不安が強ければ相談してよい皮膚科、美容院で見え方を確認
髪型やボリュームの出し方を知りたい医療の相談でなくてよい美容院

皮膚科Q&Aでは、心配な時はできるだけ早く医療機関を受診するとよいとし、医師の役割として、なぜ毛が抜けるのか理由をつきとめ、毛包の状態を評価することが大切だとしています。

自分で見られるのは「見た目の変化」までです。その先の見立ては、皮膚科にお願いしてしまいましょう。

相談の時の伝え方

診察では、こんなふうに話せば十分です。

「抜け毛の量は少ないと思うんですが、髪が細くなった気がします。2か月分の写真と、抜けた毛の写真があります」

量・太さ・密度のどれが気になっているかを一言添えると、話が進みやすくなります。相談先の皮膚科専門医は、日本皮膚科学会の皮膚科専門医MAPで地域ごとに調べられます。

受診の準備については抜け毛対策で皮膚科に行くにはで紹介しています。

毎日のケアと育毛剤の考え方

量が少ない今のうちから、髪と頭皮をいたわる習慣をつくっておくのは良いことです。皮膚科Q&Aでは、特別な予防法があるわけではないとした上で、髪に負担のかかる髪型や極端に頻回のカラーリングを避けること、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくならない頻度で洗うことを勧めています。

習慣見直しの例
洗う指の腹でやさしく洗い、すすぎ残しをなくす
乾かす根元から乾かして、濡れたまま寝ない
結ぶきつく引っぱる髪型を毎日続けない
生活バランスのとれた食事、規則正しい生活、適度な休息

育毛剤を考えるなら、まず区分を確かめましょう。医薬部外品の育毛剤は、承認された範囲で、育毛・薄毛・脱毛の予防・ふけ・かゆみなどの効能を表示しています。

育毛剤を考える前にできていること
  • 量・太さ・密度の記録を始めている
  • 頭皮にかゆみや赤みがない
  • 区分と有効成分、使い方の案内を読んでいる
先に皮膚科で相談したいこと
  • 円形の脱毛や、急にまとまって抜けることがある
  • 頭皮のかゆみ・赤み・フケが続いている
  • 原因が分からず不安が強い

どの育毛剤も、使えば髪が増えると決まっている物ではありません。効き方には個人差があるので、メーカーが案内する使い方と期間を守って使うことが前提です。

育毛剤がどんな商品かは育毛剤とはどんな商品か、効果の考え方は育毛剤は効果があるのかでお話ししています。

使う前に

妊娠中・授乳中の方、持病で通院中の方は、使い始める前に医師や薬剤師の意見を聞いておきましょう。使っていて赤みやかゆみが出た時は、使うのをやめて医師や薬剤師に相談しましょう。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

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この記事で出てきた言葉

言葉ひと言でいうと
毛周期髪が伸びて、休んで、抜けて、また生える流れ
成長期毛が伸びている時期。大体2〜6年とされる
休止期毛が休んでいる時期。2〜3か月とされる
ミニチュア化成長期が短くなり、毛が短く細く変わること
毛包皮膚の中にある、毛をつくる小さな筒のような部分
密度頭皮のある範囲に、どれだけ髪が生えているか

よくある質問

抜け毛が少ない間はハゲの心配はいらないですか?

抜け毛が少ないのは安心材料の一つですが、それだけで決めることはできません。太さや密度も合わせて見て、気になる変化が続く時は皮膚科で相談してください。

抜け毛が少ないのに髪が薄く見えるのはなぜですか?

1本1本が細くなったり、根元が立ち上がりにくくなったりすると、量が同じでもボリュームが控えめに見えます。分け癖や乾かし方でも見え方は変わります。

抜け毛は何本以下なら安心ですか?

皮膚科Q&Aでは、1日おおよそ100本程度までといわれていますが、個人差や季節差があります。本数だけで安心・心配を決めず、抜けた毛の中身や写真も見てください。

細い抜け毛が混じっていたら、すぐ病院に行くべきですか?

1回だけなら、切れ毛などが混じっていることもあります。2週間ごとに見て、細く短い毛が目立つ状態が続く時は皮膚科で相談しましょう。

若いうちは抜け毛が少なければ大丈夫ですか?

年齢に関係なく、見た目の変化が続く時や頭皮に異常がある時は相談の目安です。円形の脱毛や急な抜け毛は、年齢を問わず早めに皮膚科へ。

抜け毛が少ないうちから育毛剤を使ってもいいですか?

医薬部外品の育毛剤には「脱毛の予防」を効能として表示している物もあります。使い方の案内に従い、頭皮にかゆみや赤みがある時は先に皮膚科で相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 抜け毛が少ないのは安心材料の一つだが、量だけで将来は決められない
  • 髪の見た目は、量・太さ・密度の3つの物差しで決まる
  • 抜けた毛の長さや太さを白い紙の上で見て、写真で残す
  • 太さと密度は、指先の感触と同じ条件の写真で確かめる
  • 量が少なくても、変化が続く時や頭皮に異常がある時は皮膚科へ

量が少ない今は、落ち着いて記録を始められる良いタイミングです。3つの物差しで自分の髪を見てあげて、気になることがあれば早めに相談してくださいね。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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