当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。
頭皮用のボトルを手に取って、『これは育毛剤なの?化粧品なの?』と迷ったことはありませんか。商品名だけでは、どちらか分かりにくいですよね。
結論から言うと、育毛剤の化粧品と医薬部外品は、成分表示の見出しを見れば見分けやすくなります。医薬部外品は「有効成分」と「その他の成分」に分けて書かれ、化粧品は「全成分」として1つのリストで書かれるのが基本です。
この記事では、成分表示の書き方の違いと、外箱や商品ページで見分ける手順を紹介します。読み終わるころには、成分表を見ただけで区分の見当が付くようになりますよ。
育毛剤の化粧品と医薬部外品、先に答え
- 医薬部外品は「有効成分」と「その他の成分」の2つに分けて書かれる
- 化粧品は「全成分」として、配合の多い順に1つのリストで書かれる
- 医薬部外品の容器には「医薬部外品」の文字が書かれる
- 育毛を効能として表示できるのは医薬部外品で、化粧品では表示できない
- 同じ成分でも、表示の名前が違うことがある
まず、区分そのものの違いを簡単に押さえておきましょう。医薬品医療機器等法では、医薬部外品の使用目的の一つに「脱毛の防止、育毛又は除毛」が書かれています。
一方、化粧品は「皮膚若しくは毛髪を健やかに保つ」ことなどを目的とした物です。東京都の講習会資料でも、化粧品では育毛の標ぼうは一切できないと書かれています。
区分の定義や買える場所の違いは、薬用育毛剤とは?医薬品・医薬部外品・化粧品の違いでくわしく紹介しています。この記事では「成分表示の書き方」に絞ってお話ししますね。
成分表示の書き方はどう違う?早見表
いちばん分かりやすい違いは、成分表の「見出し」と「並び順」です。並べて見ると、違いがはっきりします。
| 見るところ | 化粧品 | 医薬部外品 |
|---|---|---|
| 成分表の見出し | 全成分 | 有効成分/その他の成分 |
| 表示のルール | 全成分表示が法律上の義務 | 業界団体の自主基準で全成分を表示 |
| 並び順 | 配合の多い順(少量の成分は順不同) | 有効成分は承認書の順、その他の成分は企業の判断 |
| 区分の文字 | 「化粧品」と書かれないことも多い | 「医薬部外品」の文字が容器に書かれる |
| 効能の書き方 | 頭皮・毛髪をすこやかに保つ等の範囲 | 育毛・脱毛の予防・発毛促進等の範囲 |
『有効成分って書いてあれば医薬部外品?』と思った方、ほぼその理解で大丈夫です。ただし、最後の確認は「医薬部外品」の文字で行うのが確実なんです。
化粧品の全成分表示のルール
化粧品は、2001年4月の制度の改正で、全成分の表示が義務になりました。成分名は日本語で書き、記載の順番は製品の中の分量が多い順です。
ただし、1%以下の成分と着色剤は、互いに順不同で書いてよいとされています。抽出物は、抽出された物質と、抽出に使った溶媒や薄めた溶媒を分けて書く決まりもあります。
だから、化粧品の全成分では「水」「エタノール」「BG」のような成分が先頭近くに並ぶことが多いんです。先頭のほうにある成分ほど、たくさん入っていると読めます。
医薬部外品の成分表示のルール
医薬部外品は、もともと全成分の表示は法律上の義務ではありませんでした。2006年4月から、一部を除いて、日本化粧品工業連合会など関係団体の自主基準で全成分を外箱などに表示するようになっています。
書き方は「有効成分」「その他の成分」の順です。有効成分は承認書の順に書かれ、その他の成分の順番は企業の判断とされています。
つまり、医薬部外品の「その他の成分」は、化粧品のように多い順とは限りません。ここが、化粧品の全成分と読み方が変わるところですね。
外箱で見分ける手順
ドラッグストアの棚で迷った時は、次の順番で外箱を見てみてください。慣れれば数秒で見分けられますよ。
- 外箱の表か裏に「医薬部外品」の文字があるか探す
- 成分表の見出しが「有効成分」「その他の成分」に分かれているか見る
- 「全成分」とだけ書かれ、有効成分の欄が無ければ化粧品の可能性が高い
- 効能・効果の欄があれば、「育毛」「脱毛の予防」などの言葉を探す
- 「第1類医薬品」など医薬品の表示があれば、発毛剤など別の区分
医薬品医療機器等法では、医薬部外品の直接の容器や包みに「医薬部外品」の文字を書くことが決まっています。名称、製造販売業者、内容量なども書く事項です。
小さな容器の場合は、成分表示が台紙や添付の説明書に書かれていることもあります。50mL以下の小さい容器などは、そうした表示の仕方があると案内しているメーカーもあります。
- 「医薬部外品」の文字があるか
- 成分表の見出しが「有効成分」か「全成分」か
- 効能・効果の欄があるか
- 小さい容器なら、台紙や説明書に成分が書かれていないか
シャンプーやトニックも同じ見分け方でいい?
育毛剤と一緒に、頭皮用のシャンプーやトニックを選ぶこともありますよね。見分け方は同じで、「医薬部外品」の文字と成分表の見出しを見れば大丈夫です。
ただ、医薬部外品のシャンプーで表示できる効能は、育毛剤とは違います。厚生労働省の通知にある薬用シャンプーの範囲は、ふけ・かゆみを防ぐ、毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ、毛髪・頭皮を清浄にする、などです。
| 商品の種類 | 見分けた後に見ること |
|---|---|
| 医薬部外品の育毛剤・育毛トニック | 育毛・脱毛の予防などの効能の欄 |
| 医薬部外品のシャンプー | ふけ・かゆみを防ぐなどの効能の欄 |
| 化粧品のシャンプー・頭皮用美容液 | 全成分と、使い心地の説明 |
同じブランドのシリーズでも、シャンプーは化粧品、エッセンスは医薬部外品と区分が分かれていることがあります。シリーズ名で決めず、1品ずつ外箱を見てみてくださいね。
店頭で迷ったら、聞き方を決めておく
外箱の字が小さくて読みにくい時は、お店の人に聞いてしまうのも手です。ドラッグストアには、薬剤師や登録販売者がいることも多いですよね。
例えば、こんな聞き方なら答えてもらいやすいです。
「この頭皮用のボトルは、医薬部外品の育毛剤ですか?それとも化粧品ですか?」
「有効成分の欄がある物の中で、アルコールが少なめの物はありますか?」
区分と一緒に、自分の困りごと(かゆみ・べたつき・香りが苦手など)を伝えると、成分表のどこを見ればいいかも教えてもらえますよ。
同じ成分でも名前が違う?表示名の注意
成分表を見比べていると、『同じ成分なのに名前が違う』と気づくことがあります。実は、化粧品と医薬部外品では、同じ成分でも表示の名前が違うことがあるんです。
持田ヘルスケアの成分表示の解説でも、化粧品と医薬部外品で同じ成分でも表示名称が異なることがあると説明されています。
| 成分 | 化粧品での表示の例 | 医薬部外品での表示の例 |
|---|---|---|
| 甘草由来の成分 | グリチルリチン酸2K | グリチルリチン酸ジカリウム |
| 高麗人参由来のエキス | オタネニンジン根エキス | ニンジンエキス |
| ビタミンB6の仲間 | ピリドキシンHCl | 塩酸ピリドキシン |
表は、メーカーや成分の解説で確認できた例です。商品によっては、医薬部外品でも「グリチルリチン酸2K」「ピリドキシンHCl」のような書き方をしていることがあります。
ですから、成分の名前の書き方だけで区分を決めるのはおすすめしません。区分は、見出しと「医薬部外品」の文字で判断するのが確実です。
原料の商品名は成分表に出てこないことも
広告で見かける成分の名前が、成分表には見当たらないこともあります。原料メーカーが付けた原料の商品名は、成分表では表示名称に分かれて書かれるからです。
例えば、ある医薬部外品の育毛剤の成分表では、広告で目にする原料名ではなく、チャ葉エキスやグリシンなど個別の成分名で並んでいました。『広告の成分が入っていない』と早とちりせず、販売元に聞いてみるのがおすすめです。
「有効成分」と「その他の成分」の読み方
医薬部外品の成分表は、2つの欄で役割が違います。それぞれの欄から読み取れることを整理しておきましょう。
- 承認を受けた、効能・効果を担う成分
- 承認書の順で並んでいる
- 同じ成分が入った商品を探す手がかりになる
- 多い順とは限らない
- 保湿剤・清涼剤など、役割が添えて書かれることもある
- 有効成分の働きをするとは書かれていない
その他の成分の欄で、成分名の後ろに「(保湿剤)」「(清涼剤)」のように役割が添えられている商品もあります。この役割の言葉は、その成分を入れた目的を示すもので、育毛の効能を示すものではありません。
例えば、植物のエキスが「その他の成分」の欄に「湿潤剤」として書かれていることがあります。その場合、そのエキスは有効成分としてではなく、うるおいを与える目的で入っていると読めます。
成分ごとの働きや、有効成分の一覧は、育毛剤の成分の働きと成分表示の読み方でまとめています。
商品ページで見分ける時の注意
通販で買う時は、外箱を手に取れません。商品ページで見分ける時は、いくつか気をつけたいことがあります。
| 気をつけたいこと | 確かめ方 |
|---|---|
| 成分表が画像の中にしか無い | 画像を拡大して見出しを読む |
| 「薬用」とあるが「医薬部外品」の文字が無い | 問い合わせ窓口で区分を聞く |
| 「育毛」の文字が商品名だけに入っている | 効能・効果の欄があるか確かめる |
| 通販モールで出品者がメーカーでない | 公式サイトの商品ページと見比べる |
| 販売名と商品名が違う | 外箱の販売名の欄と照らし合わせる |
「薬用」は医薬部外品を指す言い方として使われますが、商品ページの本文に「医薬部外品」の文字が見当たらないこともあります。迷った時は、メーカーの窓口に「この商品の区分は医薬部外品ですか?」と聞いてみてください。
化粧品の頭皮用品の中には、育毛剤のような見た目や名前の物もあります。化粧品の頭皮用品の効能の範囲や向く場面は、化粧品の育毛剤はある?で紹介しています。
練習:この成分表示はどっち?
ここまでのポイントを使って、見分けの練習をしてみましょう。成分表示の書き方の例を並べてみます。
| 成分表示の書き方 | 区分の見当 | 理由 |
|---|---|---|
| 「有効成分:○○、△△ その他の成分:水、エタノール…」 | 医薬部外品 | 2つの欄に分かれている |
| 「全成分:水、BG、グリセリン、○○エキス…」 | 化粧品 | 全成分の1つのリスト |
| 「成分:○○(有効成分)、△△、水…」 | 医薬部外品の可能性 | 有効成分の印がある。区分の文字で確認 |
| 「全成分:水、エタノール…」で商品名に「育毛」 | 化粧品の可能性 | 化粧品は育毛を標ぼうできないので要確認 |
| 「第1類医薬品 有効成分:○○ 100mL中○g」 | 医薬品 | 医薬品の表示と分量の記載 |
実際の商品では、ここまできれいに分かれていないこともあります。最後は「医薬部外品」の文字で確かめる、と覚えておいてくださいね。
こんな時はどう考える?
『有効成分の印は付いているけど、医薬部外品の文字が見当たらない』という時もあるはずです。その場合は、外箱の別の面や、商品ページの区分の欄を探してみましょう。
それでも見つからない時は、区分を決めつけずに販売元へ問い合わせるのが安心です。問い合わせの時は、商品名と販売名を伝えると話が早いですよ。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る成分表示を見る時によくある勘違い
成分表には情報がたくさん詰まっています。だからこそ、読み違えやすいポイントもあるんです。
- 成分の数が多いほど、効き目が強いと思ってしまう
- その他の成分の欄の植物エキスを、有効成分だと思い込む
- 医薬部外品の「その他の成分」も多い順だと思ってしまう
- 成分の名前の書き方だけで区分を決めてしまう
成分の数や並び方は、効き目の強さを示すものではありません。医薬部外品の効能は、区分で表示できる範囲が決まっています。
医薬部外品の育毛剤について、厚生労働省の通知が示す効能の範囲は「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」です。化粧品の頭皮・毛髪の効能は「頭皮、毛髪をすこやかに保つ」などの範囲です。
| 区分 | 表示できる効能の例 |
|---|---|
| 医薬部外品(育毛剤) | 育毛、薄毛、脱毛の予防、発毛促進、ふけ、かゆみ |
| 化粧品(頭皮用) | 頭皮、毛髪をすこやかに保つ/フケ、カユミを抑える |
肌に合うか心配な時の成分表の使い方
成分表示は、区分を見分けるだけでなく、肌トラブルを避けるのにも役立ちます。以前かぶれたことのある成分がある方は、買う前に成分表を確かめておきましょう。
- 以前かぶれた商品の成分表を、スマホで撮って残しておく
- 新しい商品の成分表と並べて、同じ成分が無いか見る
- アルコールが苦手なら、エタノールの記載を探す
- 気になる時は、腕の内側などで試してから使う
使っている途中で赤みやかゆみが出たら、いったん使うのをやめて皮膚科で相談しましょう。その時に外箱か成分表の写真を持っていくと、どの成分が合わなかったかを一緒に考えてもらいやすくなります。
妊娠中・授乳中の方や、持病がある方は、区分にかかわらず使う前に医師か薬剤師に相談しておきましょう。
成分表示に出てくる言葉の早見表
最後に、成分表示を読む時によく出てくる言葉をまとめておきます。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 全成分 | 化粧品で配合されている成分をすべて書いた表示 |
| 有効成分 | 医薬部外品で、効能・効果を担う成分として承認された成分 |
| その他の成分 | 医薬部外品で、有効成分以外の成分 |
| 表示名称 | 成分表に書くための決められた名前 |
| 販売名 | 承認を受けた正式な名前。商品名と違うことがある |
| 薬用 | 医薬部外品を指して使われる言い方 |
区分の話を含めた育毛剤の全体像は、育毛剤とは?で見られます。
よくある質問
育毛剤の化粧品と医薬部外品は、どこを見れば見分けられますか?
外箱の「医薬部外品」の文字と、成分表の見出しを見てください。「有効成分」「その他の成分」に分かれていれば医薬部外品、「全成分」の1つのリストなら化粧品の可能性が高いです。
化粧品の頭皮用エッセンスは、育毛剤ですか?
化粧品は育毛を効能として表示できません。育毛を目的に選ぶなら、医薬部外品の表示がある物から選ぶのがおすすめです。
医薬部外品の成分表も、多い順に並んでいますか?
有効成分は承認書の順、その他の成分の順番は企業の判断とされています。化粧品の全成分のように多い順とは限りません。
同じ成分なのに名前が違うのはなぜですか?
化粧品と医薬部外品で、同じ成分でも表示名称が違うことがあるためです。名前の書き方だけで区分を決めず、見出しと区分の文字で確かめましょう。
商品名に「薬用」と入っていれば、医薬部外品と考えていいですか?
薬用は医薬部外品を指して使われる言い方です。ただ、確実に知りたい時は「医薬部外品」の文字を探すか、メーカーに問い合わせてください。
医薬部外品の育毛剤には、成分の量も書かれていますか?
医薬部外品の外箱には、成分の名前は書かれていても、分量までは書かれていないことが多いです。分量が書かれている医薬品の発毛剤とは、この点も違います。
広告で見た成分が成分表に見当たりません。
原料の商品名は、成分表では表示名称に分かれて書かれることがあります。気になる時は販売元に、どの成分がそれにあたるかを聞いてみましょう。
まとめ
- 医薬部外品は「有効成分」「その他の成分」、化粧品は「全成分」で書かれる
- 化粧品の全成分は多い順、医薬部外品のその他の成分は多い順とは限らない
- 区分の最終確認は、容器の「医薬部外品」の文字で
- 同じ成分でも表示名が違うことがあるので、名前だけで判断しない
- 育毛を目的に選ぶなら、医薬部外品の育毛剤から
- 肌が心配な時は、成分表を残しておき相談に使う





コメント