発毛剤の店頭販売はどんな流れ?第1類医薬品の陳列と説明の受け方

発毛剤の店頭販売で薬剤師から説明を受けるイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

ドラッグストアで発毛剤を買おうとしたら、棚には商品が無くて、カウンターで薬剤師さんにいろいろ質問された。『育毛剤みたいにレジに持って行くだけじゃないんだ』と驚いた方もいるかもしれませんね。

結論から言うと、発毛剤の店頭販売は「薬剤師が使う人の状況を確かめ、書面で説明してから売る」という流れで進みます。発毛剤は第1類医薬品で、陳列の仕方も説明の仕方も法律で決まっているからなんです。

この記事では、店頭で何が起きるのかを流れに沿って説明し、薬剤師に聞かれること・こちらから伝えることを表にまとめますね。

目次

発毛剤の店頭販売はどんな流れ?先に答え

先に答え
  • 発毛剤(第1類医薬品)は、薬剤師だけが店頭販売できる
  • 売り場では、ほかの医薬品と分けて陳列され、手の届かない棚に置かれることもある
  • 買う前に、薬剤師が年齢やほかに使っている薬などを確かめる
  • 薬剤師から書面で、用法・用量や使用上の注意の説明を受ける
  • 買った後に困った時は、説明してくれた薬剤師や店に相談できる

店頭販売の流れを、店の中で起きることと、その理由に分けて表にしてみました。

店頭で起きることなぜそうなる?
棚に商品が無く、空箱だけが置かれている店もある第1類医薬品は手の届かない棚などに置くことができるため
薬剤師に声をかけるよう案内される第1類医薬品を販売できるのは薬剤師だけだから
年齢や使っている薬を聞かれる情報提供の前に確かめることが決まっているから
紙やタブレットで説明を受ける書面(電磁的記録を含む)で情報提供することになっているから
説明した薬剤師の名前を伝えられる販売した専門家の氏名等を伝えることになっているから

『質問されるのは、何か疑われているから?』と心配になる方もいるはずです。でも実は、どのお客さんにも同じように確かめる決まりなんです。安心して答えてくださいね。

店頭販売のルールはどう決まっている?

発毛剤の店頭販売の流れは、医薬品医療機器等法と、それに基づく省令などで決まっています。ポイントを押さえておくと、店でのやりとりがぐっと分かりやすくなりますよ。

決まっていること中身
販売できる人第1類医薬品は薬剤師
売る前の確認使う人の年齢、他の薬剤又は医薬品の使用の状況などを確かめる
情報提供の方法薬剤師が書面(電磁的記録を含む)で必要な情報を提供する
売った後の記録品名・数量・販売日時・薬剤師の氏名・購入者が理解した旨の確認などを記録して保存する
伝えること情報提供・販売した専門家の氏名等を伝える

販売の記録は、第1類医薬品では作って保存することが義務とされていて、保存期間は2年です。購入者の連絡先を記録することは努力義務とされています。

『そこまで記録されるの?』と思うかもしれません。ただ、これは後から副作用などの問い合わせがあった時に、誰がどう説明したかをたどれるようにするための仕組みです。買う側にとっても、相談しやすくなる決まりなんです。

店頭販売とネット販売はどこが違う?

第1類医薬品は、ネットでも買えます。ただ、店頭とネットでは、説明の受け方が少し違うんです。

比べる点店頭販売ネット販売(特定販売)
販売する人薬剤師薬剤師
確認の受け方その場で質問に答える画面の質問票に答え、薬剤師の確認を待つ
説明の受け方対面で書面を見ながら聞く画面やメールで説明を読む
販売した専門家の氏名伝えられる伝えられる
向いている人その場で相談しながら決めたい人店に行く時間が取りにくい人

その場で表情や頭皮の様子を見ながら相談できるのは、店頭販売ならではの良さです。初めて使う時は店頭で、続けて買う時はネットも、という使い分けをする方もいますよ。

発毛剤そのものがどんな医薬品か、区分の表示の見分け方は発毛剤とは?店頭で見分ける表示で紹介しています。

第1類医薬品の陳列はどうなっている?

店頭で発毛剤が見つけにくいのは、陳列の決まりがあるからです。ここを知っておくと、棚の前で迷う時間が減りますよ。

医薬品医療機器等法では、医薬品を他の物と区別して陳列し、一般用医薬品は第1類・第2類・第3類の区分ごとに陳列することになっています。さらに施行規則では、第1類医薬品は「第一類医薬品陳列区画」の内部の陳列設備に陳列することとされています。

陳列の決まり店頭での見え方の例
医薬品を他の物と区別して陳列する化粧品や医薬部外品の棚とは別の売り場にある
一般用医薬品は区分ごとに陳列する第1類・第2類・第3類の棚が分かれている
第1類は第一類医薬品陳列区画の内部に陳列するカウンターの後ろなど、決まった区画にある
鍵をかけた陳列設備なら区画の外でもよい鍵付きのガラスケースに入っている
購入者が直接手の触れられない陳列設備でもよい手の届かない棚に置かれている
第1類・第2類・第3類を混在させない同じ棚に区分の違う医薬品が混ざらない

つまり、発毛剤は「お客さんが自分で手に取ってレジに持って行く」形にならないよう工夫されていることが多いんです。

育毛剤の棚と混同しないために

医薬部外品の育毛剤は、化粧品やヘアケア用品の近くに並んでいることがよくあります。同じ頭皮用の商品でも、発毛剤は第1類医薬品の区画にあるので、育毛剤の棚を探しても見つからないのは自然なことなんです。

売り場の探し方や、薬剤師がいる時間の確かめ方は発毛剤の売ってる場所で詳しく紹介しています。

店頭販売の流れ:声をかけてから受け取るまで

では、実際に店頭で発毛剤を買う時は、どんな順番で進むのでしょうか。店によって細かい違いはありますが、大きな流れは次のとおりです。

店頭販売の流れ
  1. 薬剤師がいる時間に店へ行く
  2. 名札で薬剤師を探すか、店員さんに薬剤師を呼んでもらう
  3. 買いたい発毛剤の商品名を伝える
  4. 薬剤師から、年齢やほかに使っている薬などを聞かれて答える
  5. 書面やタブレットを見ながら、用法・用量や使用上の注意の説明を受ける
  6. 分からない所を質問し、理解したことを伝える
  7. 会計をして商品を受け取る

全体の時間は、混み具合や質問の多さで変わります。時間に余裕を持って行くと、落ち着いて説明を聞けますよ。

最初の声かけは、こんな感じで十分です。

「すみません、発毛剤を買いたいのですが、薬剤師さんはいらっしゃいますか」

「はい、私が薬剤師です。どの商品をお考えですか。使われるのはご本人ですか」

ここで本人が使う物だと伝えると、そのまま確認の質問に進みます。

店頭販売でよくあるつまずき

よくあるつまずきなぜ起こる?こうすれば防げる
行ったら薬剤師がいなかった店の営業時間だけ見ていた薬剤師がいる時間を電話で確かめる
使っている薬の名前が言えないメモを持っていないお薬手帳か薬のメモを持って行く
育毛剤の棚を探し続けた発毛剤も同じ棚にあると思った第1類医薬品の区画で薬剤師に聞く
説明を急いで聞き流した時間が足りなかった時間に余裕のある日に行く

薬剤師に聞かれること・伝えることの表

ここがこの記事のいちばんの中心です。厚生労働省の資料では、第1類医薬品の情報提供の時に確かめる事項として、次の項目が挙げられています。

確かめる事項聞かれ方の例こちらから伝えるとよいこと
年齢「おいくつですか」20歳以上かどうかがはっきり分かるように
他の薬剤・医薬品の使用状況「ほかに使っている薬はありますか」飲み薬・塗り薬・育毛剤も含めて
性別「使われるのは男性ですか」使う人の性別
症状、医療機関の受診の有無「どんなことが気になっていますか」気になり始めた時期、受診したことがあるか
現にかかっている疾病名「治療中の病気はありますか」血圧・心臓・腎臓・甲状腺などの治療の有無
妊娠の有無、妊娠週数「妊娠の可能性はありますか」当てはまるかどうか
授乳の有無「授乳中ですか」当てはまるかどうか
その医薬品の購入や使用の経験「使ったことはありますか」初めてか、続けて使っているか
副作用の経験やその内容「薬でかぶれたことはありますか」薬や化粧品でかゆみ・かぶれが出たこと
その他「ほかに気になることは」頭皮の傷・湿疹、使う時間帯など

全部を覚えておく必要はありません。ただ、「ほかに使っている物」と「治療中の病気」は、前もってメモにしておくとスムーズです。

というのも、発毛剤の添付文書の「相談すること」には、高血圧・低血圧の人、心臓又は腎臓に障害のある人、むくみのある人、高齢者(65歳以上)、甲状腺機能障害の診断を受けている人などが並んでいるからなんです。

店に行く前に用意しておくメモ
  • 使う人の年齢と性別
  • 飲んでいる薬・塗っている薬(お薬手帳があれば持って行く)
  • いま使っている育毛剤やヘアトニックの名前
  • 治療中の病気や、健康診断で言われたこと
  • 薬や化粧品でかゆみ・かぶれが出たことがあるか

『聞かれたことに正直に答えたら、売ってもらえないかも』と不安に思う方もいるかもしれません。でも、使えない条件に当てはまる人が使ってしまう方がずっと心配です。正直に答えて、その場で相談に乗ってもらう方が、結果的に自分を守ることにつながりますよ。

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受け取る書面・説明で確かめること

確認が終わると、薬剤師から書面で説明を受けます。書面は紙に限らず、タブレットなどに表示して示す形でもよいとされています。

書面に載せる項目も、厚生労働省の資料で決められています。

書面に書かれる事項聞く時に意識したいこと
名称買おうとしている商品と同じか
有効成分の名称・分量箱の表示と合っているか
用法・用量1日の回数と1回の量を自分の言葉で言えるか
効能・効果何のための医薬品として承認されているか
使用上の注意のうち、危害の発生を防ぐために必要な事項使えない人、相談すること、やめる時の目安
薬剤師が適正な使用のため必要と判断する事項自分に向けた個別の注意

説明を聞いていて分からない所があったら、その場で聞いてしまいましょう。例えば、こんな質問がしやすいですよ。

  • 「育毛剤と一緒に使ってもいいですか」
  • 「塗る時間は朝と夜のどちらがいいですか」
  • 「どんな症状が出たら使うのをやめればいいですか」
  • 「何か月くらい使って、どうなったら相談すればいいですか」

使う時の量と回数を守る理由は発毛剤を塗りすぎた時の対応、塗った後の過ごし方は発毛剤を塗った後の過ごし方で紹介しています。

「説明はいらない」と言ったらどうなる?

2回目以降の購入や、急いでいる時には、『説明はもう聞いたから』と言いたくなることもありますよね。

法律では、購入者から「説明を要しない」という意思の表明があった時は、第1類医薬品の書面での説明を省けることがあります。ただし、それは薬剤師が「その第1類医薬品が適正に使用される」と判断した場合に限られるんです。

説明が省かれることがある場合
  • 薬剤師が、適正に使用されると判断した
  • 判断したのは薬剤師本人
  • 以前の説明を理解していて、状況も変わっていない
説明が省かれない場合
  • 薬剤師が、説明が必要だと判断した
  • 登録販売者や一般の従業員が判断しようとしている
  • 前回から体調や使っている薬が変わっている

厚生労働省の資料でも、この判断は薬剤師自らが行う必要があり、登録販売者や一般従事者が行うことはできないとされています。

続けて買う時でも、前回から変わったことがあれば自分から伝えておきましょう。新しく飲み始めた薬がある、健康診断で血圧のことを言われた、といった変化は、説明を受け直すきっかけになります。

店頭販売で買った後に困った時は

店頭販売のいいところは、買った後も相談しやすいことです。販売の時に、説明した薬剤師の氏名や店の名前・連絡先を伝えることになっているので、困った時の問い合わせ先がはっきりしています。

買った後の困りごと相談先伝えること
使い方が分からなくなった買った店の薬剤師商品名・買った日
頭皮にかゆみや発疹が出た使うのをやめて医師又は薬剤師症状が出た時期・説明書
頭痛・めまい・胸の痛みなどがある使うのをやめて医師又は薬剤師症状と説明書
商品そのものについて聞きたい添付文書に書かれた販売元の相談窓口製品名・製造番号
6か月使っても変化が分からない使うのをやめて医師又は薬剤師使った期間と様子

添付文書には、使用後に副作用の可能性がある症状が出た時や、6カ月間使っても改善が認められない時は、使用を中止し、説明書を持って医師又は薬剤師に相談するよう書かれています。箱や説明書は、使い終わるまで捨てずに取っておきましょう。

自己判断で続けない

かゆみや体調の変化を「少しだから」と我慢して使い続けるのは避けてください。店頭販売で説明してくれた薬剤師は、使い始めた後の相談相手でもあります。迷った時こそ、買った店に連絡してみてくださいね。

ドラッグストアで薬剤師と登録販売者のどちらに相談すればいいか迷う方はドラッグストアで育毛剤・発毛剤を買う時の相談の仕方、育毛剤との違いから確かめたい方は育毛剤とはどんな商品かも参考にしてみてください。

よくある質問

発毛剤の店頭販売では、どのくらい時間がかかりますか?

混み具合や質問の多さで変わります。年齢やほかに使っている薬などの確認と、書面での説明があるので、時間に余裕を持って行くと落ち着いて相談できます。

棚に発毛剤の箱が無いのはなぜですか?

第1類医薬品は、決められた区画に陳列するか、鍵をかけた棚や手の届かない棚に置くことができるからです。見当たらない時は薬剤師に商品名を伝えて聞いてください。

薬剤師に聞かれることに答えたくない時はどうすればいいですか?

年齢やほかに使っている薬などは、発毛剤を安全に使うために確かめる事項です。答えにくいことがあれば、その気持ちも含めて薬剤師に伝えて相談してみてください。

2回目からは説明を省いてもらえますか?

「説明はいらない」と伝えても、省けるのは薬剤師が適正に使用されると判断した場合だけです。体調や使っている薬が変わった時は、自分から伝えて説明を受け直しましょう。

書面は紙でもらえますか?

書面は紙のほか、タブレットなどに表示して示す形でもよいとされています。手元に残したい時は、その場で薬剤師に聞いてみてください。

家族の代わりに店頭で買えますか?

第1類医薬品は、使う人の年齢や使っている薬などを薬剤師が確かめてから売ります。使う人の情報を答えられないと相談が進みにくいので、できれば本人と一緒に行くと安心です。

まとめ

この記事の要点
  • 発毛剤の店頭販売は、薬剤師が確認し、書面で説明してから売る流れ
  • 第1類医薬品は区分ごとに陳列され、鍵付きや手の届かない棚に置かれることもある
  • 年齢・ほかに使っている薬・治療中の病気などを聞かれるので、メモを用意する
  • 「説明はいらない」と言っても、省けるかを判断するのは薬剤師
  • 買った後に困った時は、説明してくれた薬剤師や販売元の窓口に相談する

店頭販売の流れを知っておくと、カウンターでのやりとりが「説明を受けて納得して買う時間」に変わります。気になることは遠慮せずに聞いて、安心して使い始めてくださいね。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

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