発毛剤を塗りすぎたら?量を守る理由と多く使ってしまった時の対応

発毛剤の量を守るために使った日をメモするイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

発毛剤を塗っていて、『あ、いつもより多く出ちゃった』『昨日の分を忘れたから、今日は多めに塗ろうかな』と思ったことはありませんか。気になる所ほど、たっぷり使いたくなりますよね。

結論から言うと、発毛剤は添付文書の用法・用量の範囲で使うのが基本で、塗りすぎても効果は上がりません。多く使ってしまった時は、塗り直したり次の回を減らしたりと自分で調整せず、体調の変化に気をつけながら、迷えば薬剤師や販売元の相談窓口に聞いてみてください。

この記事では、量を守る理由と、塗りすぎを防ぐ工夫、多く使ってしまった時の相談先を順番にお話ししますね。

目次

発毛剤を塗りすぎたら?先に答え

先に答え
  • 発毛剤の量と回数は、添付文書の用法・用量のとおりに使う
  • 多く塗っても、回数を増やしても、効果は上がらないと添付文書に書かれている
  • 塗りすぎた時は、手や顔についた液を洗い落とし、次の回からいつもの量に戻す
  • 自己判断で塗り直したり、次の回を抜いたりして調整しない
  • 体調の変化があれば使うのをやめ、説明書を持って医師・薬剤師に相談する

『少しくらい多くても、効きそうだからいいのでは』と思う気持ちは自然です。ただ、発毛剤は第1類医薬品で、量と回数が決められている医薬品なんです。

まずは、よくある「塗りすぎた」場面ごとに、最初にすることを表にしました。

よくある場面最初にすること迷った時の相談先
1回分より多く出てしまった手や顔についた液を洗い落とす買った店の薬剤師
うっかり2回続けて塗った次の回はいつもの時間・量に戻す買った店の薬剤師
忘れた分を取り返そうと多く塗った次の回から用法どおりに戻す販売元の相談窓口
塗った後に体調が変わった使うのをやめる医師・薬剤師
子どもや家族が口に入れた量と時刻を確かめ、すぐに相談する医療機関・中毒110番

なぜ量を守る?添付文書に書かれている理由

発毛剤の添付文書には、量を守る理由がはっきり書かれています。ここを一度読んでおくと、『多めに塗りたい』と思った時のブレーキになりますよ。

スカルプD メディカルミノキ5 プレミアムの添付文書の「用法関連注意」には、次のように書かれています。

添付文書の用法関連注意(原文)

「用法・用量の範囲より多量に使用しても,あるいは頻繁に使用しても効果はあがりません。定められた用法・用量を厳守してください。[決められた以上に多く使用しても,効果の増加はほとんどなく,副作用の発現する可能性が高くなります]」

大正製薬のリアップのよくある質問でも、「1日2回より多く使っても効果は変わりません」とされています。回数を増やしたり多く塗ったりしても毛の成長が速くなることはなく、かえって副作用の頻度を上昇させるおそれがある、という説明です。

つまり、塗りすぎは「損をするだけ」になりやすいんです。効果は変わらないのに、副作用の可能性だけが上がってしまう。そう考えると、量を守る意味がぐっと分かりやすくなりますよね。

添付文書で決まっていること書かれている内容の例守る理由
1回の量「1回1mL」(市販の男性用の例)多くしても効果は上がらない
1日の回数「1日2回」(同上)頻繁に使っても効果は上がらない
塗る場所「脱毛している頭皮に塗布」頭皮以外には使わない
塗る範囲と量の関係「脱毛範囲の大小に関係なくお守りください」範囲が広くても量は増やさない
使えない人女性・未成年者(20歳未満)など(男性用の例)対象外の人は使わない

範囲が広くても1回の量は同じ

『自分は薄い範囲が広いから、量も多めにしないと足りないのでは』と考える方もいるはずです。ここは誤解しやすいところなんです。

先ほどの添付文書には、「1回1mLのご使用は,脱毛範囲の大小に関係なくお守りください。1mLは塗り広げれば,頭皮全体に十分に行きわたる量として設計してあります」と書かれています。範囲が広い人ほど、量を増やすのではなく、塗り広げ方を工夫するのがポイントですよ。

用量の数字は商品ごとに決まっています。女性用の発毛剤など、別の商品を使っている方は、手元の添付文書の「用法・用量」の欄をそのまま読んでくださいね。

育毛剤(医薬部外品)の「たっぷり」とは別物

育毛剤の使い方の欄には、「適量を頭皮にふりかけ」のように、量に幅を持たせた書き方をしている商品もあります。そのため、育毛剤から発毛剤に切り替えた方が、同じ感覚でたっぷり使ってしまうこともあるんです。

量の考え方発毛剤(第1類医薬品)育毛剤(医薬部外品)
量の決まり方添付文書の用法・用量で決まっている商品ごとの使い方の欄で目安が示される
回数決められた回数を守る目安の回数が書かれていることが多い
多く使った時効果はあがらず副作用の可能性が高くなると書かれている使い方の欄の目安に戻す
迷った時の相談先薬剤師・医師販売元・薬剤師・登録販売者

区分が違えば、量の考え方も違います。手元の箱に「第1類医薬品」と書かれていたら、育毛剤の感覚は一度リセットして、添付文書の数字どおりに使ってくださいね。

塗りすぎになりやすい場面

塗りすぎは、うっかりよりも「良かれと思って」起こることが多いものです。自分に当てはまる場面がないか、見てみてください。

塗りすぎになりやすい場面その時の心の声実際はどうする?
使い始めてしばらく変化を感じない『量が足りないのかも』添付文書には効果が分かるまで少なくとも4カ月毎日使うよう書かれている
前の日に塗り忘れた『2回分塗って取り返そう』忘れた分は取り返さず、次の回から戻す
気になる所が何か所もある『それぞれに1回分ずつ』1回分を気になる所に塗り広げる
計量の仕方がよく分からない『だいたいでいいか』容器の計量の仕組みを説明書で確かめる
塗った後に流れた気がする『もう一度塗っておこう』塗り直さず、次の決まった時間を待つ
育毛剤も一緒に塗っている『両方使えば効きそう』添付文書では他の育毛剤の頭皮への使用は避けるよう書かれている

とくに多いのが、変化が見えない時期の焦りです。添付文書の「その他の注意」には、「毛髪が成長するには時間がかかります。効果がわかるようになるまで少なくとも4カ月間,毎日使用してください」と書かれています。

量を増やすより、決まった量を毎日続けることの方が大切なんです。

『それでも変化がない時は?』という不安もありますよね。添付文書では、6カ月使って改善が認められない時は使用を中止し、説明書を持って医師又は薬剤師に相談するよう書かれています。量を増やすのではなく、相談するのが次の一歩です。

塗りすぎを防ぐ工夫の表

ここからは、毎日の中で塗りすぎを防ぐ工夫をまとめました。どれも今日からできるものばかりですよ。

工夫やり方防げる塗りすぎ
塗る時間を固定する朝起きてすぐ・夜寝る前など、生活の区切りに合わせる塗り忘れの取り返し
塗ったら印をつけるカレンダーやスマホのメモに印をつける2回続けて塗る
容器の計量の仕組みを知る説明書の「使い方」を一度通して読む1回分を超える
鏡で塗る場所を決めておく気になる所を2〜3か所に絞って塗り広げる何か所にも1回分ずつ塗る
頭皮用の物を1つにする他の育毛剤・外用剤を同時に使わない重ね塗り
家族と容器を分ける自分専用の物として保管する家族の分との取り違え

容器の形は商品によって違います。例えば、スカルプD メディカルミノキ5 プレミアムの添付文書では「容器は1mLを計量できるタイプです」とされ、塗布ヘッドを頭皮に軽くタップして計量塗布できると説明されています。手元の容器がどんな仕組みで1回分を量るのかを、一度ゆっくり確かめておきましょう。

塗る前の30秒チェック
  • 今日、この時間の分をもう塗っていないか
  • 手元の容器の1回分の量り方を分かっているか
  • 気になる所を決めてから塗り始めているか
  • ほかの育毛剤を同じ頭皮に使っていないか
  • 頭皮に傷・湿疹・赤みが無いか

塗り忘れた時は「2回分」にしない

塗り忘れに気づいた時は、その分を取り返したくなりますよね。でも、取り返そうとして多く塗ると、それはそのまま塗りすぎになってしまいます。

忘れた回はあきらめて、次の決まった時間から、いつもの量で再開すれば大丈夫です。忘れることが続く時は、塗る時間を生活の区切りに結びつけ直してみてください。

塗る時間の決め方は発毛剤を塗るタイミング、塗った後の過ごし方は発毛剤を塗った後の過ごし方で詳しく紹介しています。

多く使ってしまった時の対応

では、実際に塗りすぎてしまった時はどうすればいいのでしょうか。慌てずに、次の順番で落ち着いて対応してみてください。

塗りすぎに気づいた時の流れ
  1. 手・顔・首についた液を、水かぬるま湯と石けんで洗い落とす
  2. 目に入っていれば、すぐに水又はぬるま湯で洗う
  3. どのくらい多く使ったか、何時に塗ったかをメモする
  4. 次の回は、いつもの時間・いつもの量に戻す
  5. 頭皮の発疹・かゆみ、頭痛、めまい、胸の痛みなどが無いか気をつけて過ごす
  6. 気になる時は、箱か添付文書を持って薬剤師・販売元の相談窓口に聞く

ここで大事なのは、「次の回を抜いて帳尻を合わせる」「すぐに洗い流して塗り直す」といった自己流の調整をしないことです。どうするのがいいかは商品によっても違うので、迷ったら専門家に聞くのが一番確実なんです。

電話や店頭では、例えばこう切り出すとスムーズです。

「発毛剤を、いつもより多く塗ってしまいました。塗ったのは今朝の7時ごろで、商品はこれです」

「今、体調で気になることはありますか。頭皮の様子や、頭痛、めまいなどはどうですか」

育毛剤えらび

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医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

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体調が変わった時・口に入った時の相談先

塗りすぎた後に体調が変わった時は、使うのをやめて相談するのが基本です。添付文書には、使用後に次のような症状が出たら副作用の可能性があるので、直ちに使用を中止し、説明書を持って医師又は薬剤師に相談するよう書かれています。

気づきやすい場所添付文書に挙がっている症状の例気づいた時にすること
頭皮・肌発疹・発赤、かゆみ、かぶれ、ふけ、塗った所の熱感使うのをやめ、箱を持って相談
頭・気分頭痛、気が遠くなる感じ、めまい使うのをやめ、医師・薬剤師へ
胸胸の痛み、心拍が速くなる使うのをやめ、早めに受診
体重・手足理由の分からない急な体重増加、手足のむくみ使うのをやめ、医師・薬剤師へ

また、発毛剤は「頭皮にのみ使用し,内服しないでください」と書かれています。理由は「血圧が下がる等のおそれがあります」とされているんです。

誤って口に入った時

子どもや家族が誤って口に入れた時は、何を・どのくらい・いつ口にしたかを確かめ、すぐに医療機関に相談してください。日本中毒情報センターの「中毒110番」は、一般用医薬品を含む医薬品の誤飲などで実際に事故が起きている時に、24時間電話で情報提供をしています。問い合わせの時は、正確な商品名・会社名と、口にした量・時刻を伝えます。具合が悪そうな時は、迷わず救急の受診を考えてください。

相談先を表にまとめました。どこに連絡すればいいか迷った時の地図にしてみてください。

連絡する先こんな時に伝えること
買った店の薬剤師塗りすぎた後の過ごし方を聞きたい商品名・多く使った量・時刻
販売元の相談窓口商品の使い方を確かめたい箱の製品名・製造番号
医療機関(皮膚科・内科など)頭皮の症状や体調の変化がある添付文書・症状が出た時期
中毒110番子どもや家族が誤って口に入れた商品名・会社名・量・時刻・年齢
PMDA(医薬品医療機器総合機構)副作用による重い健康被害の救済制度を知りたい使った医薬品・受診の記録

医薬品を適正に使っても重い健康被害が出た時には、医薬品副作用被害救済制度という公的な制度があります。ただし、使い方が適正と認められない場合は対象外になることがある、とPMDAは説明しています。用法・用量を守ることは、もしもの時に自分を守ることにもつながるんです。

副作用について広く知りたい方は育毛剤・発毛剤の副作用も参考にしてみてください。

家族の誤用を防ぐ保管の仕方

塗りすぎは、自分だけの話ではありません。家族が別の物と取り違えたり、子どもが手に取ったりすることも防ぎたいですよね。

添付文書の「保管及び取扱い上の注意」には、次のようなことが書かれています。

添付文書の保管の注意家で気をつけたいこと
小児の手の届かない所に保管する洗面台の上に出しっぱなしにしない
他の容器に入れ替えない詰め替えボトルや小分け容器を使わない
直射日光や高温・寒冷の場所をさける窓辺や浴室の中に置かない
火気に近づけないコンロやストーブの近くに置かない
使用期限を過ぎた製品は使わない箱を捨てずに期限を確かめられるようにする

家族の中に、発毛剤を使えない人がいる場合もあります。男性用の発毛剤は、添付文書で女性と20歳未満の人が使わない人に挙げられています。『余っているから家族にも』と分けるのはやめておきましょう。

塗りすぎでよくある勘違い

最後に、塗りすぎにつながりやすい勘違いを整理しておきます。

添付文書に書かれていること
  • 多量・頻繁に使っても効果はあがらない
  • 1回の量は脱毛範囲の大小に関係なく守る
  • 決まった量を毎日続けることが大切
  • ほかの育毛剤や外用剤を同じ頭皮に重ねない
よくある勘違い
  • たくさん塗るほど早く変化が出る
  • 範囲が広いなら量も増やすべき
  • 忘れた分は次に足せばいい
  • 育毛剤と重ねればもっと効く

量を守ることは、我慢ではなく、医薬品と上手に付き合うためのルールなんです。発毛剤と育毛剤の違いから確かめたい方は育毛剤とはどんな商品かで紹介しています。

よくある質問

発毛剤を多く塗ると効果は上がりますか?

上がりません。添付文書には、用法・用量の範囲より多量に、あるいは頻繁に使用しても効果はあがらず、副作用の発現する可能性が高くなると書かれています。

うっかり2回続けて塗ってしまいました。次の回は休むべきですか?

自己判断で次の回を抜いたりせず、次の決まった時間からいつもの量に戻しましょう。迷う時や体調が気になる時は、買った店の薬剤師に相談してください。

薄い範囲が広いので、量を増やしてもいいですか?

増やさないでください。添付文書には、1回の量は脱毛範囲の大小に関係なく守るよう書かれており、決められた量で頭皮全体に行きわたるよう設計されていると説明されています。

塗り忘れた分は、次の回に足してもいいですか?

足さないでください。忘れた回はそのままにして、次の決まった時間からいつもの量で続ければ大丈夫です。

塗りすぎた後に頭が痛くなりました。どうすればいいですか?

いったん使うのをやめ、説明書を持って医師や薬剤師に相談しましょう。頭痛やめまいは、添付文書で副作用の可能性がある症状として挙げられています。

子どもが発毛剤をなめてしまいました。どうすればいいですか?

口にした量と時刻を確かめ、すぐに医療機関に相談してください。日本中毒情報センターの中毒110番でも、医薬品の誤飲について情報提供を受けられます。商品の箱を手元に用意しておくと話が早いです。

まとめ

この記事の要点
  • 発毛剤は添付文書の用法・用量のとおりに使い、多く塗っても効果は上がらない
  • 1回の量は、脱毛範囲が広くても増やさない
  • 塗り忘れた分は取り返さず、次の回からいつもの量に戻す
  • 塗りすぎた時は手や顔の液を洗い落とし、自己流の調整をせずに相談する
  • 体調の変化や誤飲の時は、使うのをやめて医師・薬剤師・中毒110番へ

『もっと塗れば』という気持ちは、髪のことを真剣に考えている証拠でもあります。その気持ちは量ではなく、毎日きちんと続けることと、迷った時に相談することに向けてみてくださいね。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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