薄毛の悩みに発毛剤は使える?育毛剤との違いと使う前の確認

洗面台に置かれたラベルの無いボトルとノート

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鏡を見るたびに分け目や頭頂部が気になって、『そろそろ発毛剤を使ったほうがいいのかな』と迷っていませんか。

結論から言うと、薄毛の悩みすべてに発毛剤が使えるわけではありません。市販の発毛剤は「壮年性脱毛症」という種類の薄毛を対象にした医薬品で、年齢や性別、薄毛の出方によっては使えない人の条件に当てはまるんです。

この記事では、自分の薄毛が発毛剤の対象に近いかの考え方と、使う前に確かめたいこと、育毛剤との違いを紹介します。

目次

薄毛の悩みに発毛剤は使える?先に答え

先に結論
  • 市販の発毛剤が効能・効果に掲げているのは、壮年性脱毛症への「発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防」
  • 薄毛の悩みがあっても、使えない人の条件に当てはまれば使えない
  • 自分で決めきれない時は、買う前に薬剤師、薄毛の出方が気になる時は皮膚科に相談する

「薄毛」とひとことで言っても、気になり方は人によって違いますよね。少しずつ生え際が上がってきた、全体のボリュームが減った、急にまとまって抜けた。どれも同じ「薄毛の悩み」ですが、発毛剤の対象になるかどうかは別の話なんです。

ここでは、悩みの出方と発毛剤の関係をざっくり並べておきます。

悩みの出方発毛剤との関係まずやりたいこと
何年もかけて少しずつ薄くなってきた対象の薄毛に近い可能性がある添付文書の条件を読み、薬剤師に相談
急に抜け毛が増えた使用しない人の条件に当たることがある皮膚科で相談
円形や斑状に抜けている使用しない人の条件に当たる皮膚科で相談
頭皮のかゆみ・赤みが気になる炎症がある頭皮には使わない頭皮の状態を先に整える・皮膚科へ
20歳未満で気になる市販の発毛剤は使わない生活と頭皮ケアの見直し・皮膚科へ

表の右の列を見ると分かるとおり、発毛剤を買う前に「確かめる」「相談する」の段階があります。ここを飛ばさないのが遠回りしないコツですよ。

発毛剤が対象にしている「薄毛」とは?

市販の発毛剤の多くは、ミノキシジルという有効成分を配合した第1類医薬品です。効能・効果には「壮年性脱毛症における」と書かれていて、どの薄毛にも使える物ではないんです。

では、壮年性脱毛症とはどんな薄毛なのでしょうか。大正製薬のリアップのよくある質問では、次のように説明されています。

壮年性脱毛症とは一般的に遺伝性の薄毛または抜け毛で、ゆっくりと何年もかかって進行し、目立つようになるものです。

出典:大正製薬 リアップ よくあるご質問

同じページでは、家系に薄毛・抜け毛の人がいない場合や、脱毛症の種類の判断が難しい場合は、薬剤師に相談するよう案内しています。発毛剤の添付文書にも、家族や兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない人は「相談すること」の欄に入っているんです。

添付文書・公式で見かける言葉どういうこと
壮年性脱毛症市販の発毛剤が効能の対象としている薄毛
ゆっくりと何年もかかって進行急に抜けるタイプとは違うということ
壮年性脱毛症以外の脱毛症円形脱毛症や甲状腺の病気による脱毛など。使用しない
原因のわからない脱毛症使用しない人に入っている
家系に薄毛の人がいない使う前に薬剤師に相談する

自分の薄毛が壮年性脱毛症かどうかを、ネットの画像や診断テストだけで決めるのは難しいですよね。迷う時こそ、薬剤師や皮膚科の出番なんです。

「薄毛=発毛剤」ではない理由

日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、脱毛症は一つの病気ではなく、感染症や甲状腺の病気、薬や放射線治療の副作用など、いろいろな原因があると説明されています。

同じように見える薄毛でも、原因が違えば向き合い方も変わります。発毛剤は、そのうちの一つの種類に向けた医薬品だと覚えておくと迷いにくいですよ。

自分の薄毛はどれに近い?状況別の考え方

『自分の場合はどうなの?』というところが一番知りたいですよね。よくある状況ごとに、考え方と相談先を並べました。

これは診断ではなく、次に何をすればいいかの目安です。

今の状況考え方相談先
20代〜30代の男性で、生え際がじわじわ後退してきた年齢の条件は満たす。家系や進み方を薬剤師に伝えて相談薬剤師
40代以降の男性で、頭頂部が透けてきた対象の薄毛に近いことがある。持病や飲んでいる薬も伝える薬剤師・かかりつけ医
65歳以上で薄毛が気になる使う前に医師か薬剤師に相談する人に入っている医師・薬剤師
女性で分け目や頭頂部が気になる男性用の発毛剤は使わない。女性用は別の製品薬剤師・皮膚科
産後に抜け毛が増えた女性用発毛剤の添付文書では、妊娠・出産に伴う脱毛は使用しない人に入る皮膚科・産婦人科
高血圧や心臓の病気で治療中相談することの欄に入っている治療中の医師・薬剤師
10代で薄毛が気になる20歳未満は市販の発毛剤を使わない皮膚科・保護者

女性の薄毛の場合

女性の薄毛に向けては、ミノキシジルの量を変えた女性用の発毛剤が別に売られています。大正製薬のよくある質問でも、女性にはミノキシジル1%を配合したリジェンヌブランドの製品を使うよう案内されています。

女性用の発毛剤の注意書きには、妊娠中・授乳中の人は使わずに医師か薬剤師に相談すること、避妊用ピルの使用をやめたことによる脱毛の人は使わないことなども書かれています。女性の場合は、なおさら買う前の相談が大切ですね。

若い世代の薄毛の場合

高校生や10代で薄毛が気になる方もいますよね。市販の発毛剤は20歳未満は使わない決まりで、大正製薬のよくある質問でも、未成年者は国内での使用経験がないと書かれています。

10代の薄毛の悩みは、高校生の薄毛対策の記事で詳しく紹介しています。

使う前に確かめたい「使えない人」チェック

発毛剤を買う前に、自分が使えない人の条件に当てはまらないかを確かめておきましょう。ミノキシジル配合の発毛剤の添付文書から、主な条件をチェックリストにしました。

使う前のチェック(ひとつでも当てはまれば使わずに相談)
  • 女性である(男性用の発毛剤の場合)
  • 20歳未満である
  • 円形脱毛症や甲状腺の病気による脱毛など、壮年性脱毛症以外の脱毛だと言われている
  • 原因のわからない脱毛である
  • 短期間に急に抜けた、または髪がまだらに抜けている
  • 頭皮にきず・湿疹・炎症(赤み)がある
  • 薬や化粧品でアレルギー症状を起こしたことがある

次の項目は、使えないわけではありませんが「相談すること」の欄に入っている人です。

相談することに入っている人相談したい相手
高血圧・低血圧の人治療を受けている医師・薬剤師
心臓や腎臓に障害のある人治療を受けている医師・薬剤師
むくみのある人医師・薬剤師
家族・兄弟姉妹に壮年性脱毛症の人がいない人薬剤師
高齢者(65歳以上)医師・薬剤師
甲状腺機能障害の診断を受けている人医師・薬剤師

『こんなに条件があるなんて』と驚いた方もいるかもしれません。第1類医薬品は、使用に特に注意が必要な医薬品として国が指定している区分なんです。

だからこそ、法律で薬剤師が年齢やほかの薬の使用状況などを確かめ、書面で説明してから売ることになっています。

薄毛対策として、育毛剤と発毛剤はどう違う?

『発毛剤が使えないなら、育毛剤でいいのかな』と考える方も多いはずです。薄毛の悩みに向き合う道具として、両者は区分も目的も違います。

比べる点薬用育毛剤(医薬部外品)発毛剤(第1類医薬品)
表示されている効能育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛 の範囲壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防
対象の決まり商品ごとの案内による年齢・性別・薄毛の種類の条件がある
続ける期間の目安メーカーごとの案内少なくとも4か月(製品により6か月)毎日使用と書かれている
やめた時商品ごとの案内使用を中止すると徐々に元に戻ると書かれている
買う時店頭・通販で買える薬剤師の説明を受けて買う

医薬部外品の育毛剤にも「発毛促進」「薄毛」という言葉が効能に入っていることがあります。ただ、これは医薬部外品として表示できる範囲の言葉で、発毛剤と同じ効能という意味ではありません。

薬用育毛剤が向きやすい場面
  • 薄毛が気になり始めた段階で、頭皮のケアから始めたい
  • 発毛剤の使えない人の条件に当てはまった
  • 頭皮のかゆみやふけも一緒に気になる
育毛剤だけで済ませず相談したい場面
  • 急に抜け毛が増えた、斑状に抜けている
  • 頭皮に赤みや痛みが続いている
  • 何年もかけて進んでいて、発毛剤も考えたい

育毛剤と発毛剤の違いをもっと細かく知りたい方は、育毛剤と発毛剤の違いの記事を読んでみてください。そもそも育毛剤とはどんな物かは、育毛剤の基本を紹介した記事にまとめています。

両方を一緒に使うのは?

『育毛剤と発毛剤を重ねれば、もっといいのでは』と思うかもしれません。ところが、ミノキシジル配合の発毛剤の添付文書には、ほかの育毛剤や外用剤の頭皮への使用はさけるよう書かれているんです。

今使っている育毛剤がある方は、発毛剤に切り替えるかどうかを薬剤師に相談してから決めましょう。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

発毛剤を使うと決める前の流れ

条件に当てはまらず、発毛剤も考えたいと思ったら、次の流れで進めると安心です。

発毛剤を考える時の流れ
  1. 薄毛がいつごろから、どこから、どんなペースで進んだかをメモする
  2. 家族に薄毛の人がいるか、持病や飲んでいる薬があるかを書き出す
  3. 気になる製品の添付文書を読み、使えない人の条件を確かめる
  4. 薬剤師のいるお店か、薬剤師が確認する通販で相談する
  5. 使い始めたら、毎月同じ条件で頭頂部や生え際の写真を撮る
  6. 6か月使って変化がない時や、脱毛が悪化した時は使用を中止して相談する

添付文書には、6か月使って脱毛の程度、生毛・軟毛の発生、硬毛の発生、抜け毛の程度のどれにも改善が見られない時は、使用を中止して医師か薬剤師に相談するよう書かれています。始める前から、やめどきの目安を知っておくと気持ちが楽ですよね。

決める前に、今の薄毛を記録しておく

『もう少し様子を見るべきか、今すぐ始めるべきか』で迷う時は、まず今の状態を残しておくのがおすすめです。記録があると、薬剤師や皮膚科に相談する時の材料にもなりますし、使い始めてからの比べ方もぶれにくくなります。

記録すること記録の仕方相談の時に役立つ点
気になる場所生え際・分け目・頭頂部のどこかをメモ薄毛の出方を伝えやすい
写真同じ照明・同じ角度・乾いた髪で撮る進み方が早いか遅いかを見せられる
抜け毛の様子枕や排水口の抜け毛が急に増えていないか急激な脱毛かどうかの目安になる
頭皮の状態かゆみ・赤み・ふけ・痛みの有無炎症があるかを伝えられる
体や生活の変化新しい薬、体調を崩した時期、出産など薄毛以外の原因を考える材料になる

特に「体や生活の変化」の欄は大事なところです。日本皮膚科学会は、大きな手術や重い感染症、妊娠、過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える休止期脱毛という現象も知られていると説明しています。

値段はどう比べればいい?

発毛剤は、内容量と1日の使用量(1日2回・1回1mL など)が製品ごとに決まっています。値段を比べる時は、公式の価格ページで内容量を確かめ、何日分になるかに直してから比べると分かりやすいですよ。

通販の定期購入やまとめ買いを選ぶ時は、最終確認画面で2回目以降の代金や解約の方法も見ておきましょう。

薬剤師にはこう聞いてみよう

カウンターで何を話せばいいか迷う方も多いはずです。こんなふうに切り出してみてください。

「頭頂部が何年か前から少しずつ薄くなってきて、発毛剤が使えるか相談したいです」
「父も薄毛なんですが、血圧の薬を飲んでいても使えますか」

メモを見せながら話すと、短い時間でも伝わりやすいですよ。通販で買う場合も、薬剤師の確認の時に同じことを伝えておきましょう。

皮膚科に相談したほうがいい時

抜け毛が気になる時は、皮膚科などの専門の医療機関で対策を知ることが大切だと日本皮膚科学会も案内しています。急に抜けた、円形に抜けた、頭皮が赤くかゆいといった時は、発毛剤を探す前に皮膚科で相談してみてください。

飲み薬など医療機関で出される治療は、市販の発毛剤とは別の話です。気になる方は、育毛剤とクリニックの治療の違いの記事も参考になります。

薄毛の悩みでよくある失敗と防ぎ方

焦りがある時ほど、つまずきやすいポイントがあります。よく見かける失敗を、防ぎ方と一緒にまとめました。

よくある失敗防ぎ方
家族の発毛剤を借りて使う使えない人の条件は人によって違う。自分で薬剤師に相談して買う
早く変化がほしくて量や回数を増やす多量・頻繁に使っても効果はあがらないと書かれている
1〜2か月で変化がないとやめる少なくとも4か月は毎日使用と書かれている製品が多い
育毛剤と発毛剤を重ねて塗る他の育毛剤の頭皮への使用はさけると書かれている
海外の安い発毛剤を取り寄せる国内の法律による確認がなく、救済制度の対象外
定期購入の条件を読まずに申し込む申し込む前の最終確認画面で、回数と代金、解約の方法を読む
個人輸入には気をつけて

厚生労働省は、個人輸入の医薬品は国内の法律に基づく確認がされておらず、偽造製品のおそれもあると注意を呼びかけています。個人で輸入した物による健康被害は、医薬品副作用被害救済制度で給付を受けられません。

「誰でも効く」と書かれた広告を見た時は

発毛剤の添付文書には「本剤は誰にでも効果があるわけではありません」と書かれています。医薬品等の広告でも、効き目が確実だと保証する表現は認められていません。

広告の言葉に心が動いた時は、その製品の区分と添付文書を見てから考えてみてください。

薄毛の悩みで出てくる言葉

言葉意味
発毛剤一般にはミノキシジルを配合した第1類医薬品のこと
薬用育毛剤医薬部外品の育毛剤
添付文書医薬品の説明書。使用上の注意が書かれている
第1類医薬品買う時に薬剤師から書面の説明を受ける区分
壮年性脱毛症市販の発毛剤が対象にしている薄毛

よくある質問

薄毛が気になったら、まず発毛剤を買えばいいですか?

先に使えない人の条件に当てはまらないかを確かめてください。急な抜け毛や斑状の脱毛、頭皮の赤みがある時は、発毛剤より先に皮膚科で相談するのが安心です。

薄毛には育毛剤と発毛剤のどちらがいいですか?

区分も目的も違うので、一概には言えません。発毛剤は壮年性脱毛症を対象にした第1類医薬品で、条件が合わない人は使えません。迷う時は薬剤師に相談してみてください。

女性の薄毛にも発毛剤は使えますか?

男性用の発毛剤は女性が使わない物とされ、女性向けにはミノキシジルの量を変えた別の製品があります。妊娠中・授乳中や産後の脱毛などは使わない条件に入っているので、買う前に薬剤師や医師に相談してください。

発毛剤はどのくらい使えば変化が分かりますか?

ミノキシジル配合の発毛剤の添付文書には、効果がわかるまで少なくとも4か月間(製品により6か月間)毎日使用するよう書かれています。変化の出方には個人差があります。

発毛剤をやめるとどうなりますか?

やめた時のことも添付文書に書かれていて、効果の維持には使い続けることが必要で、中止すると徐々に元に戻るとされています。始める前に、続けられるかも考えておきましょう。

持病の薬を飲んでいても発毛剤は使えますか?

高血圧・低血圧の人、心臓や腎臓に障害のある人などは「相談すること」に入っています。自己判断で始めずに、治療を受けている医師か薬剤師に相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 市販の発毛剤は壮年性脱毛症を対象にした第1類医薬品で、薄毛の悩みすべてに使えるわけではない
  • 女性・20歳未満・急な脱毛や斑状の脱毛・頭皮の炎症などは使わない条件に入る
  • 薬用育毛剤とは区分も効能も違い、重ねて使うことはさけるよう書かれている
  • 使う前に薄毛の経過をメモし、薬剤師に相談してから買う
  • 抜け方が急だったり頭皮に異常があったりする時は、皮膚科へ
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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