塩酸ジフェンヒドラミン配合の育毛剤とは?有効成分の役割と配合商品の確かめ方

机の上のラベルの無いボトルと箱を指先で確かめる手元とノート

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

育毛剤の成分表を見ていて、「塩酸ジフェンヒドラミン」という長い名前が気になった方もいるのではないでしょうか。『かぜ薬に入っている成分と同じ?眠くならない?』と心配になりますよね。

結論から言うと、塩酸ジフェンヒドラミンは薬用育毛剤(医薬部外品)の有効成分としてよく見かける成分です。頭皮のかゆみを防ぐ目的で配合されていることが多いんです。

この記事を読むと、成分表での名前の見分け方、育毛に関わる役割、配合商品の確かめ方、飲み薬の注意との違いが分かります。

目次

塩酸ジフェンヒドラミン配合の育毛剤とは?先に答え

先に結論
  • 塩酸ジフェンヒドラミンは、ジフェンヒドラミン塩酸塩などと同じ成分の別の書き方
  • 薬用育毛剤では、有効成分の欄に書かれていることが多い
  • メーカーの説明では、頭皮のかゆみを防ぐ目的で配合されている例がある
  • 眠気の注意は主に飲み薬の話。気になる時や薬を飲んでいる時は薬剤師に相談する

成分表では、同じ成分でも商品によって書き方が違います。まずは「同じ物」と分かるように、よく見る名前を並べておきますね。

成分表での書き方よく見かける場所
塩酸ジフェンヒドラミン薬用育毛剤(医薬部外品)の有効成分の欄
ジフェンヒドラミン塩酸塩医薬品(発毛剤・育毛の医薬品・かぜ薬など)の成分欄
ジフェンヒドラミンHCl・ジフェンヒドラミンHCl薬用育毛剤の有効成分の欄
塩酸ジフェンヒドラミン(ジフェンヒドラミン塩酸塩)両方を併記している商品

厚生労働省の登録販売者向けの手引きでも、「○○塩酸塩」と「塩酸○○」は同じ物質の呼び方の違いだと説明されています。名前の順番が入れ替わっていても、同じ成分だと考えて大丈夫ですよ。

ジフェンヒドラミンはどんな成分?

ジフェンヒドラミンは、「抗ヒスタミン成分」と呼ばれる成分の仲間です。かゆみや鼻水などに関わる「ヒスタミン」という物質の働きを抑える役割があります。

厚生労働省の手引きでは、外用薬(肌に塗る薬)の抗ヒスタミン成分は、塗った部分の組織に浸透して、ヒスタミンの働きを局所で抑えると説明されています。湿疹・かぶれ・あせも・虫さされなどによる、一時的で部分的なかゆみなどをやわらげる目的で使われる成分です。

使われ方体への入り方主な目的
かゆみ止めの塗り薬(医薬品)肌に塗る湿疹・虫さされなどのかゆみをやわらげる
かぜ薬・鼻炎薬(医薬品)飲むくしゃみや鼻水を抑える
睡眠改善薬(医薬品)飲む一時的な寝つきの悪さをやわらげる
薬用育毛剤(医薬部外品)頭皮に付ける頭皮のかゆみを防ぐ目的の有効成分として

同じ成分でも、飲むか塗るかで使われ方はまったく違います。

『眠くなる成分なのでは』という心配は、主に飲み薬の話から来ているんです。この違いは、あとで詳しくお話ししますね。

「抗ヒスタミン」と聞いて不安になる必要はない

『薬の成分が育毛剤に入っているの?』と驚く方もいるかもしれません。ただ、医薬部外品は、人体への作用が穏やかな物と法律で決められていて、国が認めた範囲の効能だけを表示できます。

医薬部外品と医薬品の違いは、育毛剤が医薬品・医薬部外品のどちらかの記事で詳しく紹介しています。

育毛剤に配合される目的は?

ここが大事なところです。育毛剤に入っている塩酸ジフェンヒドラミンは、髪を生やすための成分として入っているわけではありません。

薬用育毛剤(医薬部外品)で表示できる効能の範囲には、「育毛」「脱毛の予防」などと並んで「かゆみ」「ふけ」が含まれています。いくつかの有効成分を組み合わせて、こうした効能を目指しているんですね。

ジフェンヒドラミンHCl 頭皮のかゆみを防ぎ

出典:マイナチュレ 公式サイト(有効成分の紹介)

例えば、マイナチュレの商品ページでは、有効成分の一つとしてジフェンヒドラミンHClを挙げ、頭皮のかゆみを防ぐ成分として紹介しています。

効能は商品全体で見る

育毛剤の効能は、1つの成分ではなく、商品全体として承認された内容で表示されます。「ジフェンヒドラミンが入っているから○○に効く」とは言えないので、効能は外箱や公式の効能・効果の欄で確かめましょう。

ほかの有効成分との組み合わせを見る

塩酸ジフェンヒドラミンは、たいていほかの有効成分と一緒に配合されています。メーカーが有効成分ごとに紹介文を付けている商品なら、それぞれが何を目指して入っているのかを読み分けられますよ。

マイナチュレの有効成分商品ページでの紹介
グリチルリチン酸ジカリウム「頭皮の炎症を抑え、かゆみを防ぐ抗炎症作用をサポート」
タマサキツヅラフジアルカロイド「発毛を促進する有効成分として配合」
ジフェンヒドラミンHCl頭皮のかゆみを防ぎ
酢酸DL-α-トコフェロール「ビタミンE」と併記
D-パントテニルアルコール「プロビタミンB5」と併記

このように見ると、塩酸ジフェンヒドラミンは「かゆみ」の担当として組み合わされていることが分かりますね。紹介文が無い商品は、メーカーの問い合わせ窓口で配合の目的を聞いてみるのもひとつの方法です。

かゆみが強い時は育毛剤より先に皮膚科へ

『頭皮がかゆいから、ジフェンヒドラミン入りの育毛剤を選べばいい』と考えたくなりますよね。でも、かゆみが強い、赤みや湿疹がある、ふけが急に増えたという時は、まず皮膚科で相談してみてください。

多くの育毛剤では、湿疹や傷など頭皮に異常がある時は使わないよう案内しています。かゆみの原因を確かめてから、育毛剤を使うかどうかを決めるのが安心です。

かゆみが気になる時に見直したい毎日のこと

頭皮のかゆみは、洗い方や乾かし方で変わることもあります。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでも、乾燥しすぎず脂っぽくもならない程度の回数で洗うよう、生活の注意として書かれています。

かゆみが気になる時の見直しポイント
  • 爪を立てず、指の腹でやさしく洗っている
  • シャンプーやコンディショナーを十分にすすいでいる
  • 洗った後は、頭皮までしっかり乾かしてから寝ている
  • かゆくても、かきむしらないように気をつけている

こうした見直しをしてもかゆみが続く時は、自己判断で育毛剤を増やさず、皮膚科で相談してみてください。

配合されている商品の確かめ方

塩酸ジフェンヒドラミンが入っているかどうかは、商品の成分表で確かめられます。公式サイトで有効成分の欄に名前が書かれていた商品をいくつか挙げておきますね。

商品名区分書かれ方
薬用加美乃素S-II(無香料)医薬部外品塩酸ジフェンヒドラミン
チャップアップ育毛ローション医薬部外品塩酸ジフェンヒドラミン
マイナチュレ 薬用育毛剤医薬部外品ジフェンヒドラミンHCl
ポリピュアEX医薬部外品塩酸ジフェンヒドラミン
薬用育毛剤アルガス医薬部外品塩酸ジフェンヒドラミン
薬用育毛剤 プランテルEX医薬部外品ジフェンヒドラミン塩酸塩
グローイング ショット エス(ポーラ)医薬部外品塩酸ジフェンヒドラミン

ここに挙げたのは一例で、ほかにも配合している商品はたくさんあります。並び順に意味はありません。

パッケージが新しくなった時に、成分の中身も変わっている場合があります。買う前には、公式サイトや外箱の最新の成分表で確かめておきましょう。

配合されているかを確かめる手順
  1. 外箱か商品ページで、区分(医薬部外品・医薬品・化粧品)を確かめる
  2. 医薬部外品なら「有効成分」の欄、医薬品なら「成分・分量」の欄を見る
  3. 「ジフェンヒドラミン」の文字を探す(塩酸・塩酸塩・HCl の書き方の違いは気にしない)
  4. 化粧品の全成分表示に似た名前が無いかも見ておく
  5. 分からない時は、メーカーの問い合わせ窓口か薬剤師に聞く

成分表の全体的な読み方は育毛剤の成分の読み方で紹介しています。

「有効成分○種配合」の数え方

商品によっては「有効成分○種配合」と紹介していることがあります。塩酸ジフェンヒドラミンも、その数の中に含まれている場合が多いです。

ただ、有効成分の数が多いほど良いとは言えません。自分の頭皮の悩み(かゆみ・ふけ・乾燥など)と、使い心地や続けやすさで選ぶほうが、満足しやすいですよ。

「眠くなる?」飲み薬の注意との違い

『かぜ薬を飲むと眠くなるから、育毛剤でも眠くなるのでは』と心配する方も多いはずです。

厚生労働省の手引きでは、ジフェンヒドラミン塩酸塩は抗ヒスタミン成分の中でも眠気を起こしやすい成分だと説明されています。そのため、抗ヒスタミン成分が入った飲み薬を飲んだ後は、乗り物や機械の運転を避けることになっています。

飲み薬(内服薬)で言われていること
  • 飲んだ後に眠気が出ることがある
  • 飲んだ後は乗り物や機械の運転を避ける
  • 授乳中の人は飲まないか、飲むなら授乳を避ける
頭皮に付ける育毛剤で気をつけたいこと
  • 飲み薬の注意がそのまま当てはまるとは限らない
  • 商品ごとの使用上の注意を読む
  • 頭皮や体に気になる変化があれば中止して薬剤師に聞く

手引きでは、授乳中に避けるよう示されているのは、ジフェンヒドラミンを含む飲み薬・点鼻薬・坐薬・注入軟膏です。頭皮に付ける育毛剤はこの一覧には入っていませんが、授乳中に使って良いかどうかは商品ごとに判断が必要です。

かぜ薬や鼻炎薬を飲んでいる時は

かぜ薬や鼻炎薬、睡眠改善薬などを飲んでいる時に、ジフェンヒドラミン入りの育毛剤を使ってもいいか迷うこともありますよね。

そんな時は、育毛剤の外箱と飲んでいる薬の箱を持って、薬剤師に相談してみてください。例えば、こんなふうに聞くと伝わりやすいですよ。

「今この鼻炎薬を飲んでいるんですが、この育毛剤を一緒に使っても大丈夫ですか?どちらにもジフェンヒドラミンと書いてあって」

病院で処方された薬を飲んでいる時は、自己判断で薬をやめたり量を変えたりせず、主治医か薬剤師に相談しましょう。

使っていて「いつもと違う」と感じたら

育毛剤を使い始めてから、頭皮の赤みやかゆみが強くなった、なんとなく体調がいつもと違う、と感じることもあるかもしれません。そんな時は、もったいないと思っても使い続けないでくださいね。

いつもと違うと感じた時の流れ
  1. 育毛剤を使うのをやめる
  2. 頭皮に付いた液を、ぬるま湯でやさしく洗い流す
  3. 使い始めた日と、気になった症状をメモする
  4. 商品の外箱を持って、皮膚科か薬剤師に相談する

外箱があれば、成分も使用上の注意もその場で確かめてもらえます。捨てずに取っておきましょうね。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

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使う前に相談しておきたい人

塩酸ジフェンヒドラミン入りの育毛剤は、多くの人が使っている一般的な商品です。それでも、次に当てはまる方は、使い始める前に医師や薬剤師に相談しておくと安心です。

使う前に相談しておきたい人
  • 薬や化粧品でかゆみ・かぶれなどのアレルギーが出たことがある
  • 頭皮に湿疹・傷・強い赤みがある
  • 妊娠中・授乳中、または産後で体調が変わりやすい
  • 病気の治療中で、薬を飲んだり塗ったりしている
  • 子どもに使わせたいと考えている

肌が弱い方は、腕の内側などで少量を試してから頭皮に使うと安心です。使い始めて赤み・かゆみ・腫れなどが出たら、すぐに使うのをやめましょう。

子どもに使いたい時は

大人用の育毛剤を、子どもの頭皮に自己判断で使うのはやめておきましょう。子どもの抜け毛やかゆみが気になる時は、小児科や皮膚科で相談するのが先です。

医薬品の育毛剤・発毛剤に入っている時は

ジフェンヒドラミン塩酸塩は、医薬品の育毛剤や発毛剤の成分表にも出てくることがあります。医薬品の場合は、薬用育毛剤とは区分も買い方も違うので、分けて考えておきましょう。

商品の例区分買う時のポイント
千萬之素第2類医薬品薬剤師か登録販売者に相談できる。添付文書を読む
ハツモールSP無香料第2類医薬品使用上の注意で、妊婦やアレルギー体質の人は使用前に相談
リアップX5チャージ第1類医薬品(発毛剤)薬剤師から書面で説明を受けて買う。対象は20歳以上の男性

医薬品は、効能・使い方・使えない人の条件が添付文書に細かく書かれています。ジフェンヒドラミンが入っているかどうかで選ぶものではないので、購入する時に薬剤師へ相談してください。

発毛剤と育毛剤の違いを知りたい方は、育毛剤と発毛剤の違いを読んでみてください。

成分表で一緒に見かける言葉

塩酸ジフェンヒドラミンと一緒に、成分表や説明でよく見かける言葉をまとめました。

言葉意味
有効成分医薬部外品の成分表で「有効成分」として分けて書かれる、効能に関わる成分
その他の成分有効成分以外の成分。溶かす・保湿する・品質を保つなどの目的で入る
抗ヒスタミン成分かゆみなどに関わるヒスタミンの働きを抑える成分の仲間
外用薬・内服薬肌に塗る薬・飲む薬
添付文書医薬品に付いている説明書。使えない人や相談すべき人が書かれている
第2類・第1類医薬品一般用医薬品のリスクの区分。第1類は薬剤師が販売する

成分の名前が分かると、育毛剤選びがぐっと楽になります。育毛剤がそもそもどんな物かをおさらいしたい方は、育毛剤とはどんな商品かを読んでみてください。

よくある質問

塩酸ジフェンヒドラミンとジフェンヒドラミン塩酸塩は違う成分ですか?

同じ成分の呼び方の違いです。ジフェンヒドラミンHClという書き方も同じ成分を指しています。

塩酸ジフェンヒドラミン入りの育毛剤で、髪は増えますか?

塩酸ジフェンヒドラミンは、頭皮のかゆみを防ぐ目的で配合されている例が多い成分です。育毛剤の効能は商品全体として表示されるので、外箱や公式の効能・効果の欄で確かめてください。

育毛剤を付けると眠くなりますか?

眠気の注意は、主にジフェンヒドラミンを含む飲み薬について言われていることです。気になる症状が出た時は使うのをやめて、商品を持って薬剤師に相談してください。

授乳中でも塩酸ジフェンヒドラミン入りの育毛剤を使えますか?

商品ごとに判断が必要です。使い始める前に、外箱の使用上の注意を読み、医師か薬剤師に相談してみてください。

かゆみ止めの塗り薬と育毛剤を一緒に使ってもいいですか?

どちらにも同じ成分が入っていることがあります。重ねて使う前に、両方の箱を持って薬剤師に相談すると安心です。

塩酸ジフェンヒドラミンが入っていない育毛剤を探すには?

成分表の有効成分の欄に、ジフェンヒドラミンの文字が無い商品を選びます。分かりにくい時は、メーカーの問い合わせ窓口で確かめてみてください。

まとめ

この記事の要点
  • 塩酸ジフェンヒドラミン・ジフェンヒドラミン塩酸塩・ジフェンヒドラミンHClは同じ成分
  • 薬用育毛剤では有効成分の欄にあり、頭皮のかゆみを防ぐ目的で配合される例が多い
  • 効能は成分単体ではなく、商品全体で承認された内容を外箱で確かめる
  • 眠気や授乳中の注意は主に飲み薬の話。薬を飲んでいる時は薬剤師に相談する
  • 頭皮に湿疹や強いかゆみがある時は、育毛剤より先に皮膚科へ
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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