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『アメリカの発毛剤は日本の物と違うって聞いたけど、本当?』『旅行先で見かけたけど、買って帰って使っていいの?』。海外の商品の話を耳にすると、気になってしまいますよね。
結論から言うと、アメリカの発毛剤は、日本の医薬品医療機器等法で確認を受けた物ではありません。日本で売られている発毛剤とは表示や使える人の条件も違うので、使う前に「国内で承認された物か」を確かめ、薬剤師や医師に相談するのが基本です。
この記事では、国内の承認品か確かめる手順、英語のラベルの読み方、厚生労働省が示す個人輸入の注意が分かります。
アメリカの発毛剤は日本で使える?先に答え
- アメリカで売られている発毛剤は、アメリカの決まりで売られている物
- 日本の医薬品としての品質・有効性・安全性の確認は受けていない
- 同じ成分名でも、対象年齢・使える人・使い方の書き方が日本の物と違う
- 個人輸入には、厚生労働省が健康被害などの危険性を呼びかけている
- 使うかどうかは自己判断せず、薬剤師や医師に相談する
日本で「発毛剤」として売られているのは、第1類医薬品などの一般用医薬品です。買う時に薬剤師が説明する決まりがあります。
アメリカの商品はこの仕組みの外にあります。この記事では、海外の商品を勧めることはしません。そのうえで、見かけた時に何を確かめればいいかをお伝えしますね。
| 比べる点 | 日本で売られている発毛剤 | アメリカで売られている発毛剤 |
|---|---|---|
| 決まりの根拠 | 日本の医薬品医療機器等法 | アメリカの法律 |
| 表示の言葉 | 日本語の添付文書 | 英語のラベル(Drug Facts) |
| 買う時の説明 | 第1類医薬品は薬剤師が説明 | 日本の薬剤師の説明は受けられない |
| 健康被害が出た時 | 国内で承認された医薬品なら救済制度の対象になる場合がある | 個人輸入品は救済制度の対象外 |
そもそも「アメリカの発毛剤」とはどんな物?
『アメリカの発毛剤』と聞くと、何か特別な物を想像するかもしれませんね。実際には、アメリカの一般用医薬品(OTC)として、ミノキシジルを有効成分にした外用剤が売られています。
たとえば米国の公的な医薬品ラベルのデータベースには、ロゲインという名前の男性用製品のラベルが載っています。区分は米国のOTCで、用途は頭頂部の髪について書かれ、男性だけが使う物とされています。
ここで知っておきたいのは、成分が同じでも、表示の中身が日本の発毛剤と同じとは限らないことです。
| 項目 | 日本の男性用発毛剤の例 | 米国の男性用製品のラベルの例 |
|---|---|---|
| 使える年齢 | 成人男性(20歳以上) | 18歳未満は使わない |
| 使う場所 | 脱毛している頭皮 | 頭頂部(vertex only)と書かれている |
| 女性 | 使用しない | 男性用は男性だけが使う |
| 剤形 | 液やスプレーなど製品ごと | 泡(フォーム)や液など製品ごと |
年齢の書き方ひとつを見ても、日本とアメリカでは違うことが分かりますよね。どちらの国の決まりで作られた物かによって、守るべき条件が変わるんです。
国によって名前も変わる
海外では、同じ系統の製品が国ごとに違う名前で売られていることがあります。名前が似ているから同じ物、名前が違うから別の物、とは言い切れません。
名前だけで判断せず、次の手順で「日本の承認品かどうか」を確かめましょう。
日本の発毛剤も、海外の研究とつながっている
日本の発毛剤も、海外とまったく無関係というわけではありません。大正製薬の発表によると、1985年に米国のアップジョン社が開発中だったミノキシジルについて導入契約を結び、1999年に日本での発毛剤第1号「リアップ」を発売しています。
ただし日本で売られている物は、日本の承認を受け、日本語の添付文書がついています。同じ成分の歴史があっても、日本で使うなら日本の承認品かどうかが分かれ目になるんです。
国内で承認された医薬品か確かめる手順
日本で売られている一般用医薬品は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の検索ページで添付文書を調べられます。販売名・成分名・メーカー名・リスク区分などで探せるんです。
- 手元の商品やラベルから、正確な製品名とメーカー名を書き出す
- PMDAの「一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書等情報検索」を開く
- 製品名で検索し、見つからなければメーカー名や成分名でも探す
- 見つかった時は、販売名・製造販売会社・リスク区分が手元の物と同じか見比べる
- 見つからない時は、日本で承認された医薬品として売られている物ではない可能性が高い
- どちらの場合も、使う前に薬剤師に商品を見せて相談する
検索はPMDAの一般用医薬品・要指導医薬品の添付文書等情報検索から行えます。英語の製品名で探しても出てこない時は、日本向けに別の名前で売られている物がないか、メーカー名でも調べてみてください。
検索結果で見比べたい項目
| 見る項目 | 確かめること |
|---|---|
| 販売名 | 手元の商品と同じ名前か |
| 製造販売会社 | 日本の会社名が書かれているか |
| リスク区分 | 第1類医薬品など、どの区分か |
| 効能・効果 | 日本で認められた効能の言葉 |
| 用法・用量 | 使える人・量・回数 |
| してはいけないこと | 使ってはいけない人や部位 |
検索で見つかっても、手元の物が同じとは限らない
検索で似た名前の製品が見つかっても、手元の物がその製品だとは限りません。外箱が英語だけで、日本の製造販売会社の名前や日本語の添付文書が無い時は、海外向けに作られた物と考えたほうがいいでしょう。
『名前が同じだから大丈夫』と決めつけず、箱と説明書の言葉まで見比べてみてくださいね。
売っているお店が正規かも確かめる
国内のネットショップで買う場合は、厚生労働省の「一般用医薬品の販売サイト一覧」で、届け出のある販売サイトか確かめられます。薬局・薬店の許可を持たずに医薬品を売るサイトや、偽造品を売るサイトの情報も受け付けている窓口です。
英語のラベルと日本の添付文書、どう読み比べる?
『英語のラベルなんて、どこを読めばいいか分からない』という方も多いはずです。アメリカの一般用医薬品のラベルは、FDA(米国食品医薬品局)の決まりで、見出しが決まった順番に並んでいます。
| 英語のラベルの見出し | 書かれていること | 日本の添付文書で近い欄 |
|---|---|---|
| Active ingredient | 有効成分とその量 | 成分・分量 |
| Purpose | 薬の働きの分類 | 薬効分類 |
| Use(s) | 使う目的 | 効能・効果 |
| Warnings | 使わない人、医師に相談する場合、やめる時 | してはいけないこと・相談すること |
| Directions | 年齢、量、使い方、回数 | 用法・用量 |
| Other information | 保管方法など | 保管及び取扱い上の注意 |
| Inactive ingredients | 添加物 | 添加物 |
ただ、読めたからといって、日本で使ってよいことにはなりません。厚生労働省も、表示が外国語のため正確に理解しにくいことを、個人輸入の注意点に挙げています。
- 「OTCだから日本の市販薬と同じ」と考えてしまう
- 「成分が同じだから、日本の発毛剤と同じように使える」と考えてしまう
- Warningsの欄を読み飛ばし、使ってはいけない人の条件を見落とす
英語の表示を日本語に置き換えるのは、薬剤師に相談する時の手がかりとしてだけ使いましょう。自分で訳して使い方を決めるのは避けてくださいね。
個人輸入の注意は?厚生労働省の呼びかけ
アメリカの発毛剤を手に入れる方法として、個人輸入を思い浮かべる方もいるかもしれません。厚生労働省は「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」というページで、個人輸入には健康被害などの危険性があると呼びかけています。
| 厚生労働省が挙げる主な注意 | どういうことか |
|---|---|
| 日本の法律に基づく確認がされていない | 品質・有効性・安全性が日本の基準で確かめられていない |
| 偽造品かもしれない | 正規のメーカー品を偽った物が出回ることがある |
| 不衛生な環境で作られたかもしれない | 作られた場所や方法が分からない |
| 誇大な効能をうたって売られることがある | 広告の言葉が実際と違うことがある |
| 表示が外国語で理解しにくい | 使い方や注意を正しく読み取れない |
| 健康被害は救済制度の対象外 | 医薬品副作用被害救済制度が使えない |
同じページでは、通常はメリットよりも危険性のほうが大きい場合が多いと考えられる、とも書かれています。自分ひとりで判断せず、家族や医師・薬剤師に相談するようすすめています。
詳しい国の決まりは厚生労働省「医薬品等を海外から購入しようとされる方へ」で確かめられます。数量の目安などは海外の育毛剤を個人輸入する時の注意点でも紹介しています。
濃い物ほど扱いが重くなる
厚生労働省の質疑応答集では、ミノキシジルの含有量が5%を超える物は劇薬として扱われています。成分の量が多い物ほど、扱いが重くなるということですね。
量が多いほどよく効くと考えるのは危険です。日本の発毛剤の添付文書にも、決められた以上に多く使っても効果の増加はほとんどなく、副作用が出やすくなると書かれています。
人に譲ったり、まとめて頼んだりしない
厚生労働省は、個人輸入した医薬品を他人に売ったり譲ったりすることや、他人の分をまとめて輸入することは認めていません。『余ったから使って』と家族や友人に渡すのもやめておきましょう。
「代行」をうたう販売ページを見かけた時
ネットでは、海外の医薬品の取り寄せを代行するとうたうページを見かけることがあります。そうしたページで買う場合も、自分で使うための個人輸入として扱われ、厚生労働省の注意はそのまま当てはまります。
ページに書かれた効き目や安全性の言葉ではなく、国内で承認された医薬品かどうかを基準に考えてみてください。
見かけた場面ごとに、どうすればいい?
アメリカの発毛剤を目にする場面はいろいろあります。場面ごとに、最初にすることをまとめました。
| 場面 | 最初にすること |
|---|---|
| アメリカ旅行の時に店頭で見かけた | 買う前に、日本で使う物として向いていないことを思い出す |
| 家族がアメリカのおみやげにくれた | 使わずに、商品を持って薬剤師に相談する |
| 通販サイトで「アメリカで人気」と見た | 販売サイトが国内の販売サイト一覧にあるか、商品がPMDAで見つかるか確かめる |
| SNSで海外製の発毛剤の広告を見た | 広告の言葉ではなく、区分と国内の承認を確かめる |
| すでに使っていて体調が気になる | 使うのをやめ、商品を持って医師に相談する |
もらった物を使ってしまった時
もし使ってしまって、頭皮の赤み・かゆみや、胸の痛み・動悸・めまいなどが出た時は、すぐに使うのをやめましょう。商品とラベルを持って、医師に相談してください。
日本の発毛剤の添付文書でも、胸の痛みや心拍が速くなるなどの症状は、使用を中止して相談する症状として挙げられています。持病がある方や血圧の薬を飲んでいる方は、特に早めに相談してくださいね。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る日本で考えるなら、何から始める?
『じゃあ、日本ではどう考えればいいの?』と思った方もいるはずです。日本で売られている頭皮用の商品は、区分によって表示できる効能が違います。
| 区分 | 表示できる効能の範囲 | 買う時のポイント |
|---|---|---|
| 発毛剤(第1類医薬品) | 医薬品として認められた効能(壮年性脱毛症における発毛など) | 薬剤師に相談し、使ってはいけない人に当たらないか確かめる |
| 育毛剤(医薬部外品) | 育毛・薄毛・脱毛の予防・発毛促進などとして表示された範囲 | 有効成分と効能の表示を確かめる |
| 頭皮用の化粧品 | 頭皮・毛髪を健やかに保つなど | 育毛の効能はうたえない区分 |
医薬部外品の育毛剤の効能に「発毛促進」と書かれていても、それは表示が認められた言葉の範囲での話です。どの区分の商品も、効き方には個人差があります。
区分の違いは育毛剤と発毛剤の違い、育毛剤全体の基本は育毛剤とはどんな商品かの記事にまとめています。
国内の発毛剤を考える時に、薬剤師に伝えること
- 年齢と性別
- 気になっている場所(頭頂部・生え際など)と、気になり始めた時期
- 持病や、飲んでいる薬の名前(お薬手帳があれば見せる)
- 以前に海外の商品を使ったことがあるか
- 頭皮にきず・湿疹・赤みが無いか
第1類医薬品は、薬剤師が使う人の年齢やほかの薬の使用状況などを確かめたうえで、書面で説明して売る決まりになっています。気になることは、その場で遠慮なく聞いてみましょう。
相談先を決めておく
| 相談したいこと | 相談先 |
|---|---|
| 国内の発毛剤を使えるか知りたい | 薬局・ドラッグストアの薬剤師 |
| 抜け毛の原因が気になる | 皮膚科 |
| 持病や飲んでいる薬との関係 | かかりつけ医・処方した医師 |
| 個人輸入の決まりについて | 都道府県庁の薬務主管課 |
| 医薬品の副作用で重い健康被害が出た | PMDAの救済制度相談窓口(国内で承認された医薬品の場合) |
海外の発毛剤の話で出てくる言葉
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| OTC | 医師の処方なしで買える一般用医薬品のこと(アメリカでも日本でも使われる言葉) |
| Drug Facts | アメリカの一般用医薬品のラベルにある、決まった形の説明欄 |
| FDA | 米国食品医薬品局。アメリカの医薬品の規制を行う機関 |
| PMDA | 医薬品医療機器総合機構。日本の医薬品の情報を公開している |
| 添付文書 | 日本の医薬品に入っている説明書 |
| 第1類医薬品 | 薬剤師が説明して売る、一般用医薬品の区分 |
| 個人輸入 | 自分が使う目的で、海外から医薬品などを直接取り寄せること |
| 劇薬 | 作用が強く、扱いに注意が必要な医薬品として指定された物 |
よくある質問
アメリカの発毛剤は、日本の物より効きますか?
どちらが効くとは言えません。アメリカの商品は日本の法律に基づく確認を受けておらず、日本の物と表示や使える人の条件も違います。効き方には個人差があるので、比べて選ぶより、まず国内の承認品かを確かめてください。
アメリカで買ってきた発毛剤を使ってもいいですか?
使う前に、商品を持って薬剤師か医師に相談してください。英語の表示を自分で訳して使い方を決めるのは避けましょう。
成分が同じなら、日本の発毛剤と同じですか?
同じとは限りません。対象年齢や使う場所、使ってはいけない人の書き方が国ごとに違います。日本で使うなら、日本の添付文書がある商品かどうかが目安になります。
女性がアメリカの発毛剤を使ってもいいですか?
自己判断で使わないでください。日本の男性用発毛剤は女性は使用しないと表示されています。女性向けの商品を考える時も、国内の商品で薬剤師に相談しましょう。
個人輸入した発毛剤で体調が悪くなったら、救済制度は使えますか?
厚生労働省は、個人輸入された医薬品による健康被害は救済制度の対象にならないとしています。体調が悪い時は、すぐに使うのをやめて医師に相談してください。
家族がアメリカの発毛剤をくれました。人に譲ってもいいですか?
個人輸入した医薬品を他人に譲ることは認められていません。使わずに、扱いに迷う時は薬剤師に相談してください。
まとめ
- アメリカの発毛剤は、日本の法律に基づく品質・有効性・安全性の確認を受けていない
- 成分が同じでも、対象年齢・使う場所・使える人の条件が日本の物と違う
- 国内の承認品かは、PMDAの添付文書検索で販売名・会社名・区分を確かめる
- 個人輸入は健康被害などの危険性があり、健康被害は救済制度の対象外
- 使う前に薬剤師や医師に相談し、人に譲らない





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