クエン酸は育毛に関係ある?成分表示での役割(pH調整等)と頭皮ケアでの扱い

ボトルと輪切りのレモンとノートが置かれたカウンター

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育毛剤やシャンプーの成分表で「クエン酸」の文字を見つけて、『クエン酸って育毛に関係あるの?』と気になった方もいますよね。掃除や料理でもおなじみの名前なので、頭皮にいいのかどうか、余計に気になるものです。

結論から言うと、育毛剤の成分表に出てくるクエン酸は、有効成分ではなく「その他の成分」の1つとして入っていることがほとんどです。役割は、製品のpH(酸性・アルカリ性の度合い)を整えるなど、品質を保つためと説明されることが多いんです。

この記事では、成分表でのクエン酸の見つけ方と配合目的の読み方、頭皮ケアでの扱い方をお話ししますね。

目次

クエン酸は育毛に関係ある?先に答え

先に答え
  • 医薬部外品の育毛剤では、クエン酸は「有効成分」ではなく「その他の成分」の欄に書かれていることが多い
  • メーカーの成分情報では、クエン酸の役割(機能名称)を「pH調整剤」としている例がある
  • 育毛剤の効能・効果は、クエン酸ではなく、その商品の有効成分と承認の内容で決まる
  • クエン酸を自分で溶かして頭皮に使うことは、承認された効能のある使い方ではない

『じゃあ、クエン酸は入っていても意味がないの?』と思う方もいるかもしれません。そうではなく、製品をよい状態に保つための「裏方」として入っている、と考えるとしっくりきますよ。

育毛剤の効き目を決める成分ではないけれど、製品づくりには役立っている、というイメージです。

育毛剤の成分表のどこにクエン酸が出てくる?

実際の育毛剤では、クエン酸はどんな書かれ方をしているのでしょうか。公式ページの全成分の例を表にしました。

商品の例区分クエン酸が書かれている欄と書き方
アロウェル薬用育毛液(小林製薬)医薬部外品その他の成分に「クエン酸、クエン酸Na」
グローイングショット BK医薬部外品その他の成分に「クエン酸Na、クエン酸」
ファーサ 育毛トニック全成分表示全成分の中に「クエン酸ナトリウム、クエン酸」
キュレル シャンプー(花王)医薬部外品その他の成分に「無水クエン酸」

どの例でも、クエン酸は有効成分の欄には入っていません。有効成分の欄には、センブリエキスやグリチルリチン酸ジカリウムなど、別の成分が並んでいます。

『クエン酸配合の育毛剤』という言い方を見かけたら、有効成分の欄とその他の成分の欄のどちらに書かれているかを見てみてください。それだけで、その商品でのクエン酸の立ち位置が分かるんです。

書き方が何通りもある理由

上の表を見ると、「クエン酸」「無水クエン酸」「クエン酸Na」「クエン酸ナトリウム」と、いろいろな書き方がありますよね。これは、成分表示の名前が区分や原料によって変わるからです。

化粧品と医薬部外品では、同じ成分でも表示名称が違うことがあります。クエン酸のナトリウム塩も、商品によって「クエン酸Na」と書かれたり「クエン酸ナトリウム」と書かれたりするんです。

成分表の書き方どういう物か
クエン酸クエン酸そのもの
無水クエン酸水分を含まない形のクエン酸
クエン酸Na/クエン酸ナトリウムクエン酸のナトリウム塩。商品によって書き方が違う
pH調整剤個別の名前ではなく、役割の名前でまとめて書かれている

最後の「pH調整剤」は少し特別です。医薬品の発毛剤の添加物の欄や、一部の育毛剤の成分表では、個別の名前ではなく「pH調整剤」とまとめて書かれていることがあります。この場合、中身がクエン酸かどうかは表示からは分からないので、気になる時はメーカーに聞いてみましょう。

「pH調整剤」ってどういう役割?

pHは、液体が酸性かアルカリ性かを表す目安です。製品のpHが変わると、品質を保ちにくくなることがあるので、メーカーはpHを整える成分を入れることがあります。

花王が公開している製品の成分情報では、成分ごとに「機能名称」が書かれていて、クエン酸の機能名称は「pH調整剤」となっています。こうした情報を見ると、クエン酸が製品の中でどんな役割で入っているかが分かりますよ。

成分の役割が分からない時は

商品ページに成分の役割が書かれていない時は、メーカーのお客様相談室に「この成分は何のために入っていますか」と聞いてみてください。同じ成分でも、商品によって入れている目的が違うこともあります。

ここで気をつけたいのは、「pH調整剤」という役割は、頭皮や髪への効能を表すものではない点です。製品そのものを整えるための役割なので、育毛の効き目と結びつけないようにしましょう。

発毛剤の添加物の欄にも出てくる

医薬品の発毛剤でも、pH調整剤は添加物の欄に書かれています。例えば、第1類医薬品のリザレックコーワやアロゲイン5の添加物の欄には、エタノールなどと並んで「pH調整剤」とあります。

医薬品でも医薬部外品でも、pHを整える成分は効き目のもとになる成分とは別の欄に書かれている、ということですね。発毛剤そのものの説明は、育毛剤と発毛剤の違いの記事を見てみてください。

化粧品の「特記成分」の決まり

化粧品の広告では、特定の成分を目立たせる時のルールがあります。国の広告基準の解説では、化粧品で特定の成分を表示すると、その成分が有効成分であるかのような誤解を生むため、原則として認められないとされています。

配合目的を併記するなど、誤解を与えない書き方なら差し支えないとされています。だから「クエン酸(pH調整剤)」のように、目的と一緒に書かれている物もあるんです。

「弱酸性」の表示とクエン酸の関係

育毛剤やシャンプーのパッケージには、「弱酸性」と書かれた物がよくあります。『弱酸性って、クエン酸が入っているということ?』と気になりますよね。

実は、弱酸性の表示は製品全体のpHの性質を表したもので、どの成分で整えているかまでは書かれていません。クエン酸が入っている物もあれば、別の成分で整えている物もあるはずです。

弱酸性の表示から分かること
  • 製品全体が弱い酸性の性質で作られていること
  • メーカーが使い心地や品質に気を配っている点の1つであること
  • 成分表と合わせて読むと、商品の特徴がつかみやすいこと
弱酸性の表示からは分からないこと
  • どの成分でpHを整えているか
  • 育毛の効能が強いか弱いか
  • 自分の頭皮に刺激が出ないかどうか

弱酸性の表示がある育毛剤の例としては、無印良品の植物発酵液 薬用スカルプローションや、サンスターのMAGMAS育毛剤などがあります。どれも、効能は有効成分と承認の内容で決まっていて、弱酸性だから効くというわけではないんです。

「無添加」「フリー」の表示も同じ考え方で

弱酸性と並んで、「パラベンフリー」「無着色」「無鉱物油」などの表示もよく見かけますよね。こうした表示も、何を入れていないかを表したもので、効能の強さを表すものではありません。

化粧品の業界団体の表示のルールでは、「無添加」などの言葉は、何を配合していないかをはっきりさせて使うこととされています。表示を見つけたら、何が入っていないのかを確かめて、全成分の欄と見比べてみてください。

『弱酸性で無添加なら、肌に合うはず』と思いがちですが、刺激の感じ方は人それぞれです。新しい物は、外箱の注意を読んでから使い始めましょう。

有効成分と「その他の成分」はどう分けて読む?

クエン酸の立ち位置を知るには、医薬部外品の成分表の読み方を押さえておくのが近道です。医薬部外品の多くは、業界の自主基準で「有効成分」「その他の成分」の2つに分けて全成分を書いています。

欄書かれる成分読み方のコツ
有効成分承認された効能・効果のもとになる成分育毛剤選びで最初に見る欄
その他の成分保湿、使用感、品質を保つためなどの成分香り・刺激・アレルギーが気になる時に見る欄

クエン酸は、ほとんどの場合「その他の成分」の欄にあります。つまり、育毛剤を効能で選ぶ時は、クエン酸の有無より、有効成分の欄の名前を見るほうが大事なんです。

医薬部外品の育毛剤が効能として表示できるのは、「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」の範囲です。どの商品でも効き方には個人差があるので、成分の名前だけで期待しすぎないようにしましょう。

クエン酸より先に見たい有効成分の例

上の表に出てきた育毛剤の有効成分の欄には、どんな名前が並んでいるのでしょうか。クエン酸と見比べると、欄の違いがよく分かりますよ。

商品の例有効成分の欄クエン酸の位置
アロウェル薬用育毛液β-グリチルレチン酸、ヒノキチオール、ビタミンB6、センブリ抽出リキッド、酢酸トコフェロール、ショウキョウチンキその他の成分
キュレル シャンプーグリチルリチン酸ジカリウムその他の成分(無水クエン酸)

こうして並べると、クエン酸は効能のもとになる成分とは別の欄にあることがはっきりしますよね。商品を比べる時は、まず有効成分の欄どうしを見比べるのがおすすめです。

成分表示全体の読み方は、育毛剤の成分はどう働くかの記事で、区分の違いは育毛剤は医薬品・医薬部外品のどちらかの記事で紹介しています。

クエン酸リンスや手作りの頭皮ケアはどう考える?

インターネットでは、クエン酸を水に溶かして、リンスの代わりに使う方法が紹介されていることがあります。『家にあるクエン酸で、頭皮ケアができるなら手軽そう』と思いますよね。

ただ、手作りのクエン酸の液には、育毛剤のような承認された効能はありません。濃さや保存の仕方も自分任せになるので、頭皮に合わない時に原因が分かりにくいんです。

手作りの液を頭皮に使う前に
  • 濃さの決まりが無く、濃すぎると刺激になることもある
  • 作り置きすると、保存中に雑菌が増えることがある
  • 目に入った時や、傷のある頭皮に付いた時の対処が分かりにくい
  • 頭皮の赤み・かゆみ・湿疹がある時は、まず皮膚科に相談する

自分で作って自分で使うことは、法律の規制の対象外とされています。でも、規制の対象外であることと、安全に使えることは別の話です。家族に配ったり、人にあげたりすることは規制の対象になるので、やめておきましょう。

頭皮のケアをしたい時は、区分の表示がある市販の育毛剤や薬用シャンプーを、外箱の使い方どおりに使うほうが安心ですよ。

頭皮が気になる時の相談先

手作りのケアを考えるきっかけが、頭皮のかゆみやフケ、抜け毛の増加だった、という方もいるはずです。そんな時は、自分で工夫する前に相談先を知っておくと安心ですよ。

こんな時相談先の目安
頭皮のかゆみ・赤み・湿疹が続く皮膚科
抜け毛が急に増えた・円形に抜けた皮膚科
市販の育毛剤の選び方に迷うドラッグストアの薬剤師・登録販売者
使っている商品の成分の目的を知りたいメーカーのお客様相談室
妊娠中・授乳中・持病があるかかりつけの医師・薬剤師

食べるクエン酸と髪の話

食品のクエン酸を飲んだり食べたりすることについて、髪や頭皮に効くと言える根拠は、公的な資料では見当たりません。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでも、髪が抜けなくなる特別な予防法があるわけではないと書かれています。

食事は、特定の食品にこだわるより、バランスのとれた食生活と規則正しい生活を心がけるのが基本です。

クエン酸の名前で商品を選びたくなった時のチェック

「クエン酸配合」という言葉に惹かれて商品を選びたくなった時は、次のチェックで中身を確かめてみてください。

選ぶ前のチェック
  • 外箱で区分(医薬部外品・化粧品など)の表示を確かめた
  • 有効成分の欄に何が書かれているかを見た
  • クエン酸が有効成分とその他の成分のどちらにあるかを見た
  • 説明文の「クエン酸」の言葉に、配合目的が添えられているかを見た
  • 頭皮に傷や湿疹が無いことを確かめた
  • 合わない時は使用を中止して相談すると決めておいた

通販で買う時は、商品ページの成分の欄が「主な成分」だけになっていることがあります。全成分が載っていない時は、メーカーの公式ページか、届いた外箱の表示で確かめてみてください。

店頭で迷った時は、薬剤師や登録販売者に聞いてみるのも手です。

「この育毛剤のクエン酸って、どんな役割で入っているんですか?」
「その他の成分の欄にあるので、製品の品質を保つためのことが多いですね」

こんなふうに聞いてみると、成分表の見方も一緒に教えてもらえることがありますよ。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

育毛剤の基本の選び方は、育毛剤とはどんな商品かの記事にまとめています。

成分表示に出てくる言葉の早見表

最後に、クエン酸の話で出てくる言葉をまとめておきます。成分表を見る時のメモにしてみてください。

言葉意味
pH液体が酸性かアルカリ性かを表す目安
pH調整剤製品のpHを整えるために入れる成分の役割の名前
弱酸性製品全体が弱い酸性の性質であることを表す表示
有効成分医薬部外品で、承認された効能のもとになる成分
その他の成分有効成分以外の成分。保湿や品質を保つためなど
添加物医薬品で、有効成分以外に入っている成分の欄の名前
表示名称成分表に書くための決まった名前。区分で違うことがある

よくある質問

クエン酸が入っている育毛剤は、育毛の効果が高いですか?

育毛剤の効能・効果は、クエン酸ではなく有効成分と承認の内容で決まります。クエン酸は多くの場合、その他の成分として品質を保つ役割で入っています。

クエン酸はなぜ育毛剤に入っているのですか?

メーカーの成分情報では、クエン酸の役割をpH調整剤としている例があります。商品ごとの目的は、メーカーに問い合わせると確かめられます。

成分表に「pH調整剤」とだけ書かれているのは何ですか?

個別の成分名ではなく、役割の名前でまとめて書かれた表示です。中身が何かは表示からは分からないので、気になる時はメーカーに聞いてみてください。

クエン酸を水に溶かしてリンスにすると頭皮にいいですか?

手作りの液には承認された効能が無く、濃さや保存の衛生も自分任せになります。頭皮が気になる時は、区分表示のある市販品を使い方どおりに使い、荒れている時は皮膚科に相談しましょう。

弱酸性の育毛剤にはクエン酸が入っていますか?

弱酸性は製品全体の性質の表示で、どの成分で整えているかは書かれていません。成分表で確かめてください。

クエン酸で頭皮がしみることはありますか?

刺激の感じ方は人や頭皮の状態で違い、どの成分が原因かは断定できません。赤みやかゆみが出たら使用を中止し、外箱を持って皮膚科に相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 育毛剤の成分表のクエン酸は、多くが「その他の成分」の欄にある
  • 役割はpH調整剤など、製品の品質を保つためと説明されることが多い
  • 書き方は「クエン酸」「無水クエン酸」「クエン酸Na」などいろいろある
  • 弱酸性の表示は製品全体の性質で、効能の強さとは関係ない
  • 効能は有効成分と承認の内容で決まる。手作りのクエン酸リンスには承認された効能は無い
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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