ホルモンに作用する育毛剤はある?医薬部外品と医薬品の違いと相談先

ホルモンに作用する育毛剤と区分ごとの成分の違いを表すイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

「ホルモンに作用する育毛剤」と聞いて、『薬みたいに体の中まで変える物なの?』と気になっていませんか。抜け毛とホルモンの話はよく耳にするので、つい期待も不安もふくらみますよね。

結論から言うと、市販の育毛剤の中にもホルモン系の成分を有効成分として配合した物はあります。ただ、表示できるのは区分ごとに決められた効能の範囲だけで、ホルモンそのものを整える話は医療機関で相談する領域です。

この記事では、区分ごとの成分の違いと、外箱で確かめる手順、相談先の分け方をお伝えします。

目次

ホルモンに作用する育毛剤はある?先に答え

先に答え
  • 医薬部外品の育毛剤にも、エチニルエストラジオールなどホルモン系の成分を有効成分にした物がある
  • 一般用医薬品の頭皮用の外用液にも、エストラジオール安息香酸エステルを含む物がある
  • 化粧品は、ホルモンの配合が原則禁止で、一部の成分だけ量の上限つきで認められている
  • 効能として表示できるのは区分ごとの範囲だけ。ホルモンの治療は医療機関で相談する

ここで大事なのは、「ホルモン系の成分が入っている」ことと「体のホルモンを変える」ことは別の話だ、という点です。あるメーカーは、自社の育毛剤の説明に「身体へ直接ホルモンを補給するものではありません」と注記しています。

働きの仕組みをメーカーが説明している場合でも、それは商品の説明です。あなたの頭皮でどう作用するかを約束するものではない、と受け止めておきましょう。

育毛剤という商品の基本は、育毛剤とはどんな商品かで先に確かめておくと読みやすくなります。

区分ごとに、ホルモン系の成分の扱いはどう違う?

頭皮に使う商品には、化粧品・医薬部外品・医薬品の3つの区分があります。ホルモン系の成分の扱いも、区分によってはっきり違うんです。

区分ホルモン系の成分の扱い表示されている例表示できる効能
化粧品化粧品基準でホルモンの配合は原則禁止。エストラジオール・エストロン・エチニルエストラジオールだけ量の上限つきで認められ、頭部に使う物は上限が低い全成分の欄に出てくることがある頭皮・毛髪をすこやかに保つ等の範囲。育毛はうたえない
医薬部外品(薬用育毛剤)有効成分として配合される物があるエチニルエストラジオール、エストラジオール安息香酸エステル育毛、薄毛、脱毛の予防、発毛促進 などの範囲
一般用医薬品(頭皮用の外用液)有効成分として配合される物があるエストラジオール安息香酸エステル(指定第2類医薬品の例)製品ごとに承認された効能(添付文書で確かめる)
第1類医薬品の発毛剤主な成分はミノキシジルで、ホルモン系の成分ではないミノキシジル製品ごとに承認された効能
医療機関で使う薬医師が診察して判断する書かない医師の説明による

同じ「エストラジオール」の名前でも、化粧品・医薬部外品・医薬品のどれに入っているかで、表示できることが違います。名前だけで「強い・弱い」を決めないようにしましょう。

区分の違いそのものは、育毛剤は医薬品・医薬部外品のどちら?で詳しくまとめています。

医薬部外品で、ホルモン系の成分が入っている例

公式の案内で、有効成分にホルモン系の成分が表示されている医薬部外品の例を挙げておきます。並びに順番の意味はありません。

商品有効成分に表示されているホルモン系の成分公式の案内で分かること
レディース加美乃素PREMIUMエチニルエストラジオール女性向けの医薬部外品
コラージュフルフル育毛シリーズ(3品)エチニルエストラジオール(女性ホルモンとして紹介)女性向けとしているが、男性も使えるとFAQで案内
ホルモ プレミアムヘアグロウエッセンスエチニルエストラジオール「身体へ直接ホルモンを補給するものではありません」と注記
カペリモアN(販売名 育毛剤TJ-EZ)エストラジオール安息香酸エステル乳液タイプ・男女兼用

どの商品も、ホルモン系の成分のほかに、別の有効成分も一緒に表示されています。気になる時は、外箱の成分の欄を全部見てみてください。

医薬品の外用液を見かけた時は

ドラッグストアでは、ホルモン系の成分を含む頭皮用の医薬品が並んでいることもあります。例えば、ハツモール・ヘアーグロアーSは指定第2類医薬品で、有効成分の一つにエストラジオール安息香酸エステルが入っています。

医薬品は、添付文書の用法・用量と使用上の注意を読んで使う物です。この商品の案内では、アレルギー体質の人や肌の弱い人は使う前に腕の内側で試すことや、白髪を保ちたい人は使わないことなども書かれています。

使うかどうか迷った時は、売り場の薬剤師か登録販売者に相談してみてください。今の状態を伝えれば、医薬部外品の育毛剤との違いも説明してもらえます。

「ホルモンに作用する」という説明の言葉をどう読む?

広告や商品ページでは、ホルモンに関わる働きを説明する言葉が出てくることがあります。言葉ごとに、読む時の目安を並べてみました。

よく見る言葉読む時の目安
女性ホルモン配合どの成分のことかを、有効成分の欄で確かめる
ホルモンにアプローチ働きの説明の言葉。効能は外箱の効能・効果の欄で確かめる
ホルモンバランスを整える育毛剤の効能の範囲には入っていない言葉。体の状態の話は医師に
男性ホルモンが原因の薄毛に特定の症状への効果は医薬品の効能の話。医薬部外品の広告では認められない
ホルモンを使わない処方ホルモン系の成分を入れていないという説明。成分の欄で確かめる

東京都の講習会資料では、育毛剤(医薬部外品)の広告で「○○型脱毛のあなたにお奨め」のように特定の脱毛の型を挙げることは、医薬品の効能になるので認められない、とされています。ホルモンの名前を出して「この薄毛に効く」と言い切る広告は、少し距離を置いて読むのがよさそうです。

『じゃあ、ホルモンの話は全部うそなの?』と思うかもしれません。そうではなく、髪とホルモンの関係を説明することと、その商品の効能を言い切ることは別、ということなんです。

成分ごとの働きの説明の読み方は、育毛剤の成分はどう作用する?でも取り上げています。

外箱でホルモン系の成分を確かめる手順

ホルモン系の成分が入っているかどうかは、外箱の表示で確かめられます。区分によって書かれ方が違うので、順番に見ていきましょう。

外箱で確かめる手順
  1. 区分の文字を見る(「医薬部外品」「第2類医薬品」などの表示)
  2. 医薬部外品なら、有効成分の欄にホルモン系の成分名があるかを見る
  3. 医薬品なら、添付文書の成分の欄で、有効成分の名称と分量を確かめる
  4. 効能・効果の欄で、表示されている効能の範囲を読む
  5. 使用上の注意で、妊娠中・授乳中などの相談の項目を読む

医薬品は、法律で有効成分の名称とその分量を書くことになっています。一方、医薬部外品は、有効成分の名称と分量の記載が求められるのは厚生労働大臣が指定した物だけです。

ですから、医薬部外品で分量が書かれていなくても、それ自体はおかしなことではありません。どのくらい入っているか知りたい時は、販売元の窓口で聞いてみてください。

通販のページで確かめる時

通販のページでは、商品の説明文が目立つ一方で、成分の欄はページの下のほうにあることが多いです。『どこに書いてあるの?』と探しにくいですよね。

「成分」「全成分」「商品詳細」などの見出しを探して、有効成分とその他の成分を分けて読んでみてください。見つからない時は、購入前に販売元に問い合わせて、外箱の表示どおりの成分を教えてもらうと安心です。

成分名で見分ける時のコツ

ホルモン系の成分は、商品名や広告では「女性ホルモン」とまとめて書かれ、成分の欄では化学的な名前で書かれることが多いです。次の名前を覚えておくと探しやすくなりますよ。

成分の欄の名前ひとことで言うと
エチニルエストラジオール卵胞ホルモンの仲間の成分
エストラジオール安息香酸エステルエストラジオールの仲間の成分
エストラジオール化粧品基準で量の上限が決められている成分の一つ
エストロン化粧品基準で量の上限が決められている成分の一つ

成分名の細かな見分け方は、育毛剤にエストロゲンは入っている?でも取り上げています。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

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髪とホルモンについて、学会や公的機関が書いていること

『そもそも、髪とホルモンって関係あるの?』という疑問も出てきますよね。学会や公的機関の一般向けの説明から、分かっていることを整理しておきます。

出典書かれていること
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A男性型脱毛症では、男性ホルモンが5α-還元酵素で活性型に変わることが関係する
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A年齢による髪の変化は成長や老化に伴うホルモンや代謝の変化で起こると考えられ、程度には個人差がある
日本産婦人科医会の記事ホルモン値と産後の抜け毛の関連を示した論文はない
厚生労働省 e-ヘルスネット女性ホルモンはエストロゲンとプロゲステロン。気になる症状があれば産婦人科で相談を

こうした説明は、体のしくみの話です。そのまま「この育毛剤がホルモンに作用して効く」という話にはつながりません。

ホルモンの変化と抜け毛の関わり方は、人によって違います。自分の抜け毛の原因を、ホルモンだと決めつけないようにしましょう。

年代や時期の変化を、ホルモンだけで説明しない

『年齢的にホルモンのせいかな』と考える方も多いはずです。ただ、抜け毛には睡眠や食事、頭皮の状態、髪型、ほかの病気などいろいろなことが関わります。

日本皮膚科学会も、脱毛症は一つの病気ではなく、内科的な病気や薬の影響などさまざまな原因があると説明しています。原因を一つに決めずに、気になる時は医療機関で相談するのが近道です。

医療機関で相談することと、市販の育毛剤で考えること

ホルモンが気になる時は、どこまでを市販の育毛剤で考え、どこからを医療機関に任せるかを分けておくと迷いません。

市販の育毛剤(医薬部外品)で考えること
  • 外箱の区分と有効成分を見て選ぶ
  • 表示されている効能の範囲で使う
  • 使い方と使用上の注意を守る
医療機関で相談すること
  • 抜け毛の原因がホルモンに関わるかどうかの判断
  • ホルモンの治療や、ホルモンの薬を使うかどうか
  • 急に抜け毛が増えた、まだらに抜ける、頭皮の赤みが続く時

男性型・女性型の脱毛症について、日本皮膚科学会は、外用薬や内服薬などの治療を医療機関で行うと説明しています。処方される薬の名前や効き目は、医師に聞くのが確実です。

抜け毛の様子が気になる時は、まず皮膚科で相談してみてください。月経や更年期の不調も気になる時は、産婦人科で相談すると話が早いですよ。

医療機関の治療と育毛剤の違いは、発毛剤(医薬品)は他の商品と比べてどう?や、育毛剤とホルモン剤は違う?もあわせて読んでみてください。

使う前に医師や薬剤師に相談したい人

ホルモン系の成分が入った育毛剤に限らず、次に当てはまる方は、使い始める前に相談しておくと安心です。

使う前に相談したい人
  • 妊娠中・授乳中・産後の方
  • ホルモンの治療中の方、ピルなどホルモンの薬を飲んでいる・やめたばかりの方
  • 持病があり、薬を飲んでいる方
  • 頭皮に湿疹や赤み、傷がある方
  • 子どもに使うことを考えている方

例えば、女性向けの第1類医薬品の発毛剤の使用上の注意には、「避妊用ピルの使用をやめたことで脱毛している」人は使用しないと書かれています。ホルモンの薬に関わる時期は、商品によって扱いが変わることがあるんです。

薬局では、こんなふうに伝えると相談しやすいですよ。

「ホルモンの治療中なのですが、この育毛剤を使っても大丈夫ですか?」
「女性ホルモンの成分が入っていない物を探しています。成分の欄のどこを見ればいいですか?」

今受けている治療の薬は、自分の判断でやめたり減らしたりしないようにしてください。まず処方した医師か薬剤師に相談しましょう。

家族で1本を使い回す時は

ホルモン系の成分が入った育毛剤を、家族で使い回すこともあるかもしれません。性別の向けや使用上の注意は商品ごとに違うので、使う人それぞれが外箱を読んでから使うようにしましょう。

妊娠中・授乳中の家族がいる時は、その人が使うかどうかを先に医師に確かめておくと安心です。

ホルモンの話で、よくある思い込み

ホルモンの話は分かりやすいぶん、思い込みにもつながりやすいテーマです。よくある勘違いを先に知っておきましょう。

よくある思い込み実際のところ
ホルモン配合なら、医薬品と同じくらい強い区分によって表示できる効能が違う。区分の文字で確かめる
女性ホルモン配合は女性しか使えない男性も使えると案内している商品もある。使う前に外箱を読む
ホルモンが原因の抜け毛だと自分で分かる原因の判断は医師の領域。自分で決めつけない
海外のホルモンの薬を取り寄せれば早い個人輸入の医薬品は国内での安全性の確認がされておらず、健康被害の危険がある

厚生労働省は、個人輸入される医薬品は品質・有効性・安全性の確認がされておらず、偽物の可能性もあると注意を呼びかけています。個人で輸入した薬で健康を害しても、医薬品副作用被害救済制度は使えません。

海外の医薬品は取り寄せない

ホルモンの薬や発毛剤を、海外から個人輸入で取り寄せるのはやめておきましょう。気になる時は、医療機関で相談するのが安全です。

よくある質問

ホルモンに作用する育毛剤は市販されていますか?

医薬部外品の育毛剤の中にも、エチニルエストラジオールなどホルモン系の成分を有効成分にした物があります。表示できるのは医薬部外品の効能の範囲までです。

ホルモン系の成分が入った育毛剤は、体のホルモンを変えますか?

体のホルモンを整えることは、育毛剤の効能の範囲には入っていません。あるメーカーは「身体へ直接ホルモンを補給するものではありません」と注記しています。

化粧品のヘアトニックにホルモンは入っていますか?

化粧品は、ホルモンの配合が原則禁止です。一部の成分だけ量の上限つきで認められているので、気になる時は全成分の欄を見てみてください。

発毛剤のミノキシジルはホルモンの成分ですか?

ミノキシジルはホルモン系の成分ではありません。発毛剤は第1類医薬品なので、購入前に薬剤師の説明を受けて使います。

男性がホルモン系の成分の入った女性向けの育毛剤を使ってもいいですか?

商品によって案内が違います。男性も使えると案内している商品もあるので、外箱の対象と使用上の注意を読み、迷う時は薬剤師に相談してください。

ホルモンの治療中でも育毛剤を使えますか?

自分では判断せず、治療を担当している医師か薬剤師に先に相談してください。薬を自己判断でやめたり量を変えたりしないことも大切です。

まとめ

この記事の要点
  • ホルモン系の成分を有効成分にした医薬部外品の育毛剤や、一般用医薬品の外用液はある
  • 化粧品はホルモンの配合が原則禁止で、一部の成分だけ量の上限つき
  • 表示できる効能は区分ごとの範囲だけ。働きの説明は効能の約束ではない
  • 外箱の区分・有効成分・効能・効果・使用上の注意の順に確かめる
  • 原因の判断やホルモンの治療は医療機関で。育毛剤の基本は育毛剤とは?で
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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