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SNSや広告で「発毛剤モニター募集」「育毛剤モニター大募集」という言葉を見て、『安く試せるならやってみようかな』と気になった方もいるはずです。
結論から言うと、モニター募集の中には、実は定期購入の申し込みだったり、写真や投稿の提出が条件だったりするものがあります。発毛剤は第1類医薬品なので、薬剤師の説明を受けずに手に入るような話には特に気をつけたいところです。
この記事では、モニター募集の種類と、応募前に確かめたい条件、困った時の相談先が分かります。
発毛剤のモニター募集とは?先に答え
まずは答えを短くまとめておきますね。
- 「モニター」は、商品を使って感想を伝える代わりに試せる企画のことが多い
- ただし「モニター価格」が定期購入の条件になっていることがある
- 投稿の義務・写真の提出・個人情報の使い道を、応募前に確かめる
- 医薬品の広告の基準では、懸賞や賞品として医薬品を渡す旨の広告はしてはならないとされている
- 発毛剤は第1類医薬品なので、薬剤師が書面で説明して売るのが決まり
この記事は、モニターへの応募をすすめるものではありません。応募するかどうかを決める前に、何を確かめればいいかを紹介しますね。
「モニター」と呼ばれる募集にはいくつか種類がある
ひと口にモニターといっても、中身はさまざまです。名前が同じでも、申し込んだ後の流れがまったく違うことがあるんです。
| 募集の種類 | よくある中身 | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| レビュー投稿型のモニター | 商品を受け取り、SNSや口コミサイトに感想を書く | 投稿に「PR」などの表示が要るか、投稿の期限や回数 |
| アンケート型のモニター | 使った後にアンケートに答える | 回答の使い道、個人情報の扱い |
| 「モニター価格」の通販 | 初回が割安になり、その後も届く定期購入 | 2回目以降の代金、回数の縛り、解約の方法 |
| 美容医療・サロンのモニター契約 | 割引の代わりに写真などの提供を求める | その場で契約を急がされないか |
| 治験(医療機関での臨床試験) | 薬の候補を使い、国の承認のための成績を集める | 商品のモニターとは別物で、医療機関が行う |
『モニター』という言葉だけで、どれに当たるかは分かりません。募集ページの「条件」「規約」「よくある質問」のどこかに、本当の中身が書かれていることが多いですよ。
募集ページで見かけたら注意したい言葉
モニターの募集ページに次のような言葉があったら、定期購入や回数の決まりがないかを特に確かめてみてください。
- 「コース」「お届けサイクル」「2回目以降」などの言葉がある
- 初回の案内だけが大きく、2回目以降の説明が小さい
- 「いつでも解約OK」とあるのに、解約の方法が書かれていない
- 「本日限り」「先着」など、申し込みを急がせる言葉が多い
1つでもあてはまったら、規約と最終確認画面をじっくり読むのがおすすめです。
美容医療のモニター契約で起きている相談
国民生活センターは、美容医療サービスの相談事例として、モニター契約を勧めて割安感を抱かせ、広告の金額や予算より高い契約をさせるケースが目立つと注意を呼びかけています。
不安をあおられたり、モニター契約などを勧められたりしても、その場で契約しないようにしましょう。頭髪のクリニックやサロンで声をかけられた時も、いったん持ち帰って考える時間をとってみてください。
治験と商品のモニターは別物
『発毛剤のモニター』と聞いて、新しい薬を試す治験を思い浮かべる方もいるかもしれません。でも、治験は商品のモニターとはまったく別のものなんです。
厚生労働省は、薬の候補を使って国の承認を得るための成績を集める臨床試験を「治験」と呼び、治験は病院で行われると説明しています。行う病院には、医療設備や責任を持つ医療職員、審査委員会、緊急時の治療体制などの要件があります。
| 比べる所 | 治験 | 商品のモニター募集 |
|---|---|---|
| 行う場所 | 決められた要件を満たす病院 | 販売会社や広告の会社 |
| 目的 | 国の承認を得るための成績を集める | 感想を集める・商品を知ってもらう |
| 始める前の説明 | 医師などから文書で説明を受け、文書で同意する | 募集ページや規約を自分で読む |
| やめる時 | いつでもやめられ、不利益は受けないとされる | 規約しだいで、解約の条件があることも |
治験では、目的や使い方、期待される効果と予想される副作用などを書いた説明文書で説明を受け、自由な意思で文書で同意してから始まります。商品のモニターのように、ボタン1つで申し込むものではないんです。
「治験」とうたう募集を見かけた時
治験に関心がある時も、ネットの募集だけで決めず、かかりつけの医師に相談してみてください。参加は誰からも強制されず、自分の意思で決めるものだと厚生労働省は説明しています。
ネットの募集ページに「治験」と書かれていても、どこの病院で行うのか、誰が説明するのかが分からない時は、すぐに個人情報を入れないようにしましょう。医療機関の名前と、説明を受ける流れが書かれているかを、まず見てみてください。
応募前に確かめたい条件
モニターの募集ページを開いたら、申し込みボタンの前に、次の項目を見てみてください。
| 確かめる項目 | どこに書いてあることが多いか | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 1回だけか、定期のお届けか | 申し込み画面・最終確認画面・規約 | 「モニター」でも定期購入のことがある |
| 回数の縛りと解約の方法 | 規約・よくある質問 | 解約の連絡先と、いつまでに連絡するか |
| 2回目以降の代金 | 最終確認画面 | 初回の割安さだけで判断しない |
| 投稿やアンケートの義務 | モニターの条件・規約 | 期限・回数・書き方の指定があるか |
| 写真の提出 | モニターの条件 | どんな写真か、何に使われるか |
| 個人情報の使い道 | プライバシーポリシー・申し込み画面 | 広告への利用や、ほかの会社への提供の有無 |
| 販売している会社 | 特定商取引法に基づく表記 | 名前・住所・電話番号がそろっているか |
『応募するだけなら無料だし』と思っても、申し込みフォームに住所や電話番号を入れた時点で、何らかの契約に進んでいることもあります。入力する前に、条件の欄を読んでおきましょう。
個人情報の使い道は、申し込む前に読む
個人情報保護委員会のガイドラインでは、事業者は個人情報を取得する時、あらかじめ公表している場合を除き利用目的を本人に通知か公表しなければならないとされています。申し込みフォームのように本人から直接書いてもらう時は、前もって利用目的を明らかにする必要があります。
利用目的には、商品の発送、アンケートの集計、広告やお知らせの送付などが書かれていることがあります。『思っていたより広い目的に使われる』と感じたら、応募を見送るのも1つの選び方です。
「モニター価格」と定期購入の関係
モニターの言葉でいちばん多い落とし穴が、定期購入です。国民生活センターは、低価格を強調したり注文を急がせたりする販売サイトでは特に警戒して確認が必要で、「いつでも解約できる」と表示されていても簡単に解約できないケースもあると注意を呼びかけています。
育毛剤では、「縛りなし」というSNS広告を見て注文したところ、翌月に2回目の請求が来たという相談事例も紹介されています。「縛りなし」は「1回限り」とは限らないんです。
- 募集ページの条件と規約を読み、定期購入かどうかを確かめる
- 最終確認画面で、分量・2回目以降の代金・届く時期・解約の条件を見る
- 最終確認画面のスクリーンショットと、届いたメールを保存する
- 解約の連絡先と、連絡の期限をメモしておく
- 少しでも分からない所があれば、申し込む前に問い合わせる
令和4年6月1日から、通販の事業者は最終確認画面に分量や代金、解約に関することなどをはっきり表示する決まりになっています。誤解させる表示で申し込んだ時は、申し込みを取り消せる場合もあります。
通販の返品の決まりも知っておく
通販には、クーリング・オフの決まりはありません。広告に返品の特約があればその条件どおり、特約が無ければ受け取った日を含めて8日以内に、送料を自分で払って返品できる、というのが国民生活センターの案内です。
モニター商品の場合、「開封後は返品不可」などの特約が付いていることもあります。届いた物を開ける前に、返品の条件をもう一度確かめてみてください。
定期購入の解約の進め方は、定期購入・解約方法の確かめ方でも紹介しています。
投稿や写真を求められた時に知っておきたいこと
レビュー投稿型のモニターでは、商品を受け取る代わりにSNSで感想を書くことが条件になっている場合があります。ここで知っておきたいのがステマ規制です。
令和5年10月1日以降、広告であることを隠すやり方は景品表示法の不当表示として扱われています。規制の対象は商品を売る事業者(広告主)ですが、事業者から頼まれた投稿は広告に当たるので、「PR」や「提供を受けて投稿しています」といった分かりやすい表示が必要になります。
- 投稿にPRなどの表示を付けるよう案内されているか
- 「良いことだけ書いて」など、内容の指定がされていないか
- 投稿の期限・回数・ハッシュタグの指定はどうなっているか
- 投稿しなかった時に、代金の請求などの決まりがないか
- 写真を提出する場合、その写真が広告に使われるかどうか
消費者庁のQ&Aでは、SNSで本文ではなく返信の欄にだけ表示を書くと、気付かれないおそれがあり分かりやすいとはいえないとされています。表示を付ける場所も、募集の案内に書かれているか見ておきましょう。
頭の写真の提出を求められたら
育毛のモニターでは、使う前と使った後の頭の写真を送るよう求められることがあります。写真がどこに載るのか、顔が写るのか、いつまで使われるのかを、応募前に確かめてみてください。
医薬品等の広告の基準では、使う前と使った後の写真について、効果の時期の保証になるものなどは認められないとされています。自分の写真が、思っていない形で広告に使われないよう、条件を読んでおくことが大切です。
迷った時は、こんなふうに問い合わせてみるのも手です。
「送った写真は、広告やホームページに使われることがありますか?顔が写らない写真でも応募できますか?」
答えがはっきりしない時や、写真を送ることに少しでも抵抗がある時は、無理に応募しなくて大丈夫ですよ。
発毛剤(医薬品)のモニターで気をつけたいこと
ここからは、医薬品の発毛剤ならではの話です。育毛剤(医薬部外品)や化粧品のモニターとは、前提が少し違うんです。
| 発毛剤で気をつけたいこと | 理由 |
|---|---|
| 薬剤師の説明があるか | 第1類医薬品は、薬剤師が年齢やほかの薬の使用状況などを確かめ、書面で説明して売る決まり |
| 賞品・プレゼントとして渡すとうたっていないか | 広告の基準で、懸賞や賞品として医薬品を渡す旨の広告はしてはならないとされる |
| 体験談を集めて広告に使うとしていないか | 医薬品の広告で使用経験や体験談を使うことは、原則として認められていない |
| 使える人の条件を確かめられるか | ミノキシジル5%の外用液は成人男性(20歳以上)向けで、女性や未成年は使用しない |
| 海外から届く商品ではないか | 個人輸入の医薬品は、国内の法律にもとづく品質や安全性の確認がされていない |
医薬品等の広告の基準では、家庭薬を見本として提供する程度は認められるとしています。ただ、発毛剤のような第1類医薬品は、説明を受けてから買うことが前提の医薬品です。
『無料で試せるならうれしい』という気持ちは自然です。でも、説明なしで発毛剤が届くような話があれば、いったん立ち止まって、近くの薬剤師に相談してみてください。
家族の分までまとめて応募しない
『夫の分も一緒に申し込んでおこう』と考えることもありますよね。でも、発毛剤は使う人ごとに年齢や性別、持病、飲んでいる薬を確かめる医薬品です。
同じ家族でも、使える条件が同じとは限りません。応募や購入は、使う本人が条件を確かめたうえで決めるようにしてください。
試してみたい時は、薬剤師に相談するのが近道
発毛剤が気になる時は、モニターを探すより、薬局やドラッグストアで薬剤師に相談するほうが確かです。例えば、こんなふうに伝えてみてください。
「発毛剤を考えているのですが、高血圧の薬を飲んでいても使えますか?使い方の説明も聞きたいです。」
発毛剤と育毛剤の違いの基本は、発毛剤と育毛剤の違いの基本で紹介しています。育毛剤そのものについては育毛剤とはどんな商品?特徴は?を見てみてください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見るよくある失敗と、その防ぎ方
モニター募集に応募する時に、ありがちな失敗をまとめました。
| つまずきやすい所 | 起こりがちなこと | 先にしておくこと |
|---|---|---|
| 「モニター」を1回きりの試しと思う | 翌月も商品と請求が届く | 最終確認画面で定期かどうかを見る |
| 解約の期限を知らない | 次の発送に間に合わない | 連絡の期限と方法をメモする |
| 投稿の条件を読まない | 期限までに投稿できず困る | 応募前に投稿の条件を確かめる |
| 写真の使い道を確かめない | 思っていない場所に載る | 写真の利用範囲を読む |
| 医薬品なのに説明を受けない | 使えない人なのに使ってしまう | 薬剤師に相談してから決める |
例えば、家族とこんな会話になることもあるかもしれません。
「育毛剤のモニター、安く試せるみたいだから申し込もうかな」
「いいね。でも定期になってないかと、解約の方法だけ一緒に見ておこうか」
困った時の相談先
申し込んだ後に困ったことが起きたら、ひとりで抱えこまずに相談しましょう。
- 解約できない・思っていない請求が来た時は、消費者ホットライン「188」(最寄りの消費生活センター等につながる)
- 発毛剤を使っていいか分からない時は、薬局・ドラッグストアの薬剤師
- 使った後に頭皮の赤みや体調の変化が出た時は、使うのをやめて医師・薬剤師に相談
- 抜け毛が急に増えた、円形に抜けた所がある時は、皮膚科
よくある質問
発毛剤のモニター募集は、応募しても大丈夫ですか?
募集によって中身がまったく違うので、ひとくくりには言えません。定期購入かどうか、投稿や写真の条件、個人情報の使い道を確かめ、医薬品なら薬剤師の説明を受けられるかを見てから考えてみてください。
モニター価格で申し込んだら、翌月も届きました。どうすればいいですか?
最終確認画面やメールで、定期の条件と解約の方法を確かめましょう。解決しない時は、消費者ホットライン「188」に相談してみてください。
モニターの投稿にはPRと書く必要がありますか?
事業者から頼まれた投稿は広告に当たるので、「PR」や「提供を受けて投稿しています」などの分かりやすい表示が必要とされています。規制の対象は広告主ですが、案内に従って本文に表示を入れておきましょう。
治験に参加するのと、モニターになるのは同じですか?
違います。治験は国の承認を得るための臨床試験で、決められた要件を満たす病院で、医師などの文書での説明と同意のもとに行われます。
育毛剤のモニターで頭の写真を求められました。送っても平気ですか?
写真がどこに載るのか、顔が写るのか、いつまで使われるのかを確かめてから決めましょう。条件がはっきりしない時は、送らない選び方もあります。
モニターに応募したら、ほかの商品の案内メールが届くようになりました。
申し込みの時の利用目的に、広告やお知らせの送付が含まれていることがあります。配信を止める方法がメールの中に書かれていないか確かめ、分からない時は販売会社に問い合わせてみてください。
無料で発毛剤がもらえるキャンペーンはありますか?
医薬品等の広告の基準では、懸賞や賞品として医薬品を渡す旨の広告はしてはならないとされています。発毛剤が気になる時は、薬剤師に相談して説明を受けてから買うのが基本です。
まとめ
- 発毛剤・育毛剤の「モニター」は、投稿型・アンケート型・定期購入型などで中身が違う
- 治験は病院で行う臨床試験で、商品のモニター募集とは別物
- 応募前に、定期購入かどうか・解約の方法・投稿や写真の条件・個人情報の使い道を確かめる
- 発毛剤は第1類医薬品なので、薬剤師の説明を受けてから使うかどうかを決める
- 困った時は188、体調のことは医師・薬剤師、抜け毛の急な変化は皮膚科へ





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