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育毛剤や発毛剤を選ぶ前に、『実際に使って髪が増えた人はいるの?』と体験談を探したくなりますよね。ネットには前後の写真や熱のこもった声があふれていて、どれを信じればいいか迷ってしまうものです。
結論から言うと、体験談は「その人の条件での一つの話」として読み、商品を選ぶ根拠は区分と公式の表示に置くのがおすすめです。体験談には広告のルールがあり、読み方を知っておくと振り回されにくくなります。
この記事では、体験談に関わるルールと読み方のチェック、メーカーの試験などの記載の見方をお話しします。
育毛剤・発毛剤の体験談はどう読む?先に答え
- 体験談は、使った人の年齢・区分・期間・使い方がそろって初めて読める
- 医薬品・医薬部外品の広告では、体験談の使い方にルールがある
- 「広告」「PR」の表示があるかで、読み方を変える
- 前後の写真は、効能や期間を約束するものではない
- 選ぶ根拠は、区分・効能の表示・使用上の注意に置く
『誰かが効いたなら、自分にも効くかも』と期待したくなる気持ちは自然です。ただ、髪の状態も原因も人によって違うので、同じ結果になるとは限らないんです。
ミノキシジル配合の発毛剤の添付文書にも「本剤は誰にでも効果があるわけではありません」と書かれています。体験談は参考程度にとどめ、自分の状態に合うかは薬剤師や医師と一緒に考えていきましょう。
よくある相談:実際に髪が増えた人はいる?
Yahoo!知恵袋には、こんな質問が投稿されています。
『育毛剤や発毛剤で、実際に髪が増えた人や、そういう知り合いはいますか』
この相談についた回答はごく短いもので、使った商品や期間、使い方は書かれていませんでした。こういう声を見ると、かえってモヤモヤしてしまいますよね。
この相談への答え
「増えた」「変わらなかった」という一言だけでは、自分に当てはめることができません。どの区分の物を、どのくらいの期間、どう使ったのかが分からないからです。
広告やSNSで「育毛剤発毛剤 実際に髪が増えた人の体験談」のような見出しを見かけた時も同じです。中身を読む前に、誰が、どんな条件で書いたものかを確かめてみてください。
- その人はどの区分の物を使ったのか
- どのくらいの期間、1日何回使ったのか
- 年齢や性別、気になっていた場所は自分と同じか
- 広告として書かれたものではないか
『じゃあ、体験談なんて読んでも意味がないの?』と思うかもしれません。そんなことはありません。条件が書かれた体験談は、使い心地や続け方の工夫を知るヒントになります。
条件が書かれた体験談から拾えること
体験談の中には、結果より役に立つ情報が隠れていることがあります。例えば次のような点です。
- 香りやべたつきなど、使い心地の感想
- 朝と夜のどちらに塗ると続けやすかったか
- 容器の使いやすさや、液だれのしやすさ
- 定期便を止める時に、どこから連絡したか
こうした話は、自分が続けられるかを考える時の材料になります。「髪がどうなったか」より「どう続けたか」に目を向けると、体験談はぐっと読みやすくなりますよ。
体験談を読む前に知っておきたい広告のルール
実は、医薬品や医薬部外品の広告で体験談を使うことには、国のルールがあります。知っておくと、広告の見え方がガラッと変わりますよ。
| 決まりの名前 | 中身 | 体験談を読む時の目の付けどころ |
|---|---|---|
| 医薬品等適正広告基準(体験談) | 使用経験や体験談的な広告は客観的な裏付けにならないとして、原則として行わない | 使用感の説明以外の体験談は、広告のルールの外にある可能性 |
| 同(使用前後の写真) | 承認外の効能や、効果が出るまでの時間を保証するような写真は認められない | 前後の写真は期間や効能の約束ではない |
| 同(臨床データ) | 一般向けの広告では、臨床データや実験例を例示することは原則として行わない | 広告で数字を見ても、その条件は分からない |
| 景品表示法(ステマ規制) | 令和5年10月1日から、広告であることを隠す表示は不当表示 | 「広告」「PR」の表示を探す |
医薬品等適正広告基準では、体験談の例外は、外皮用剤や化粧品などで使用感を説明する場合と、タレントが単に製品の説明をする場合の2つだけとされています。「さっぱりした」「べたつかない」といった使い心地の話と、「髪が増えた」という話は、扱いがまったく違うんです。
「広告」「PR」の表示を探す
消費者庁のQ&Aでは、広告であることをはっきりさせる表示の例として「広告」「宣伝」「プロモーション」「PR」の記載や、「A社から商品の提供を受けて投稿している」といった文言が挙げられています。
広告であること自体が悪いわけではないんです。ただ、広告として書かれた体験談は、売る側が選んで載せた声だと分かったうえで読むのが大切です。
「個人の感想です」の注記の意味
公式サイトや通販のレビュー欄には、「あくまで個人の感想であり、商品の効能を保証するものではありません」といった注記が付いていることがあります。これは、その声が全員に当てはまるわけではない、というお知らせです。
注記を見たら、『一人の感想なんだな』と一歩引いて読んでみてください。
ルールは「何人も」が対象
医薬品医療機器等法66条は、「何人も」医薬品や医薬部外品の効能について、虚偽や誇大な記事を広告したり流布したりしてはならない、としています。メーカーだけでなく、記事やSNSで紹介する側にも関わるルールなんです。
一方、ステマ規制で規制されるのは広告主で、依頼を受けて投稿したインフルエンサーなどの第三者は対象になりません。また、個人の感想など広告でないものは対象外です。
- 広告かどうかが表示で分かる
- 使い心地や続け方が具体的に書かれている
- 気になった点も一緒に書かれている
- 広告かどうかが分からない
- 効き目を約束するような言い方が多い
- 購入ページへのリンクだけが目立つ
体験談の読み方チェック
体験談を読む時に、自分で使えるチェック表を作ってみました。1項目1点で、点数が高いほど自分に当てはめやすい声です。
| チェックする項目 | 書かれていれば1点 |
|---|---|
| 使った商品の名前と区分(医薬部外品・医薬品)が分かる | |
| 使った期間が書かれている | |
| 1日の回数や1回の量が書かれている | |
| 年代や性別、気になっていた場所が分かる | |
| 一緒にしていたこと(シャンプー・生活の見直し等)が分かる | |
| 広告かどうかが分かる表示がある | |
| 良かった点だけでなく、気になった点も書かれている |
例えばこんな場面です。「最高でした」とだけ書かれた声は0点に近く、条件がそろって書かれた声は5点以上になります。点数が低い声は、参考にしすぎないようにしましょう。
点数の読み方
| 点数 | 読み方 |
|---|---|
| 0〜2点 | 条件が分からないので、気持ちの参考にとどめる |
| 3〜4点 | 自分と同じ点・違う点を書き出してから読む |
| 5点以上 | 使い心地や続け方のヒントとして読む |
どれだけ点数が高くても、「自分も同じ結果になる」とは考えないでください。あくまで、使い方や続け方を考える材料のひとつです。
気になった体験談はメモに写す
心に残った体験談は、スクリーンショットだけで終わらせず、条件をメモに書き写しておくのがおすすめです。書き写すと、意外と条件が抜けていることに気づけます。
- 商品名と、区分の表示(医薬部外品・医薬品)を書く
- 使った期間と1日の回数を書く。書かれていなければ「不明」と書く
- 使い心地など、自分にも役立ちそうな点を1つ書く
- 自分との違い(年代・性別・気になる場所)を1つ書く
- 薬剤師や販売元に聞きたいことがあれば、最後に書き足す
「不明」が多いメモになったら、その体験談は気持ちの参考にとどめておきましょう。
メーカー公式の臨床試験などの記載はどう見る?
『体験談より、メーカーの試験のほうが信頼できるのでは』と考える方もいるはずです。ここでは、公式の記載を見る時のポイントを表にまとめます。
| 公式の記載 | どういうものか | 見る時のポイント |
|---|---|---|
| 医薬品の承認 | PMDAの審査を経て国が承認したもの | 添付文書の効能・効果と使用上の注意を読む |
| 添付文書の「その他の注意」 | 効果の出方や続け方の注意 | 「誰にでも効果があるわけではない」等の一文を見落とさない |
| 医薬部外品の効能の表示 | 区分で認められた範囲の効能 | 表示された言葉を、強めて読み替えない |
| 試験済みの表示(パッチテスト等) | 肌への刺激などを確かめた試験 | 「すべての方に刺激が起きないわけではない」の注記もセットで読む |
| 社内の調査・グラフ | 販売会社が示すデータ | 対象の人数や条件が書かれているかを見る |
PMDAでは、薬学や医学などの専門知識を持つ審査員がチームを作り、品質・有効性・安全性を評価しています。医薬品を選ぶ時は、広告のグラフよりも、承認された効能・効果と添付文書の注意を先に読むのが確実です。
発毛剤の添付文書で見ておきたい言葉
ミノキシジル配合の発毛剤の添付文書には、「効果がわかるようになるまで少なくとも4ヵ月間、毎日使用してください」「使用を中止すると徐々に元に戻ります」といった言葉があります。体験談の「何か月で変わった」という話より、こちらの書き方を基準にしてみてください。
市販の発毛剤は第1類医薬品で、購入の際に薬剤師の説明があります。体験談で気になったことがあれば、その場で聞いてしまうのがいちばんです。
医薬部外品の公式ページで見るところ
医薬部外品の育毛剤の場合は、公式ページの次の場所を見ておくと安心です。
- 「医薬部外品」の表示と、販売名
- 有効成分の名前
- 効能・効果として表示されている言葉
- 使い方(回数・量・塗るタイミング)
- 使用上の注意と、問い合わせ先
ここに書かれた内容が、体験談よりも確かな「その商品の正式な情報」です。体験談で気になったことは、この表示と照らし合わせて読んでみてください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る体験談を見る場所ごとの注意
体験談は、どこで見たかによって読み方が変わります。よく目にする場所ごとに整理してみました。
| 体験談を見かける場所 | どんな声か | 読む時の注意 |
|---|---|---|
| 公式サイトのお客様の声 | 販売会社が選んで載せている | 広告の一部として読む |
| 通販サイトのレビュー欄 | 購入者が投稿する | 「個人の感想」の注記と、古い型の商品かを確かめる |
| SNSの投稿 | 個人の投稿と広告がまざる | 「PR」「広告」の表示を探す |
| 動画 | 前後の比較が強い印象を残す | 撮影の条件(光・角度・髪の濡れ)が同じとは限らない |
| 匿名の掲示板・知恵袋 | 条件が書かれないことが多い | 一言の声を自分に当てはめない |
| 知人の話 | 身近で信じやすい | 使った物の区分と期間を聞いてみる |
匿名のスレッドの読み方は、発毛剤の5chのスレッドを読む前にの記事でくわしく紹介しています。
前後の写真を見る時のポイント
写真は、光の当たり方や髪が濡れているかどうかで、見え方が大きく変わります。同じ人でも、撮る角度を少し変えるだけで地肌の見え方は違うものです。
前後の写真は、効果が出るまでの時間や効能を約束するものではありません。見比べて落ち込んだり期待しすぎたりせず、自分の記録は自分の写真でつけていきましょう。
知人に聞く時の聞き方
身近な人が育毛剤を使っていると、話を聞いてみたくなりますよね。そんな時は、結果より条件を聞くのがコツです。
「どの商品を、どのくらいの期間使ってた?」
「1年くらいかな。朝と夜に使ってたよ」
商品の名前が分かったら、区分と使い方を公式の表示で確かめてみてください。
よくある失敗と防ぎ方
| よくある失敗 | どうなる? | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 熱のこもった体験談だけで商品を決める | 自分の状態に合わないことも | 区分と効能の表示で選ぶ |
| 前後の写真と自分を比べて落ち込む | 不安が大きくなる | 自分の写真で記録をつける |
| 体験談の期間をまねて早めにやめる | 公式の目安より短くなる | メーカーや添付文書の目安を確かめる |
| 女性が男性用の発毛剤の体験談を参考にする | 添付文書の使い方から外れる | 使える人の欄を読む |
| 海外の薬の体験談を見て取り寄せる | 国内の確認がされていない薬になる | 医療機関や薬剤師に相談する |
厚生労働省は、個人輸入される医薬品は品質や有効性、安全性が国内の法律に基づいて確認されていない、と注意を呼びかけています。体験談に海外の薬の名前が出てきても、自分で取り寄せるのはやめておきましょう。
体験談を読む時間を決めておく
体験談は、読み始めると次々に気になって、止まらなくなることもありますよね。読む時間を「1日15分まで」のように決めておくと、振り回されにくくなります。
体験談で不安になった時は
体験談を読みすぎて、かえって気持ちが落ち込んでしまうこともあります。『自分だけうまくいかないのでは』と感じたら、少し画面から離れてみてください。
髪や頭皮のことで不安が続く時は、皮膚科で相談するのも一つの方法です。区分や効能の基本をおさらいしたい時は、育毛剤とはどんな商品かの記事が役に立ちます。
体験談でよく出てくる言葉
体験談や広告には、ふだん見慣れない言葉もよく出てきます。言葉の意味が分かると、広告の読み違いがぐっと減りますよ。
| 言葉 | ひと言でいうと |
|---|---|
| 医薬部外品 | 法律で作用が緩和とされる区分で、育毛・脱毛の予防などの効能を表示できる |
| 第1類医薬品 | 買う時に薬剤師から書面で説明を受ける決まりの医薬品。市販の発毛剤はここ |
| 添付文書 | 医薬品の説明書。効能・効果と使用上の注意が書かれている |
| ステルスマーケティング | 広告なのに広告だと分からないようにする表示。令和5年10月から規制 |
| 使用感 | 香り・べたつき・さっぱり感など、使った時の感じ方 |
| 個人の感想 | その人が感じたこと。全員に当てはまるわけではない、という意味の注記 |
『使用感の話なら、体験談も参考になる』と覚えておくと便利です。逆に、効き目を約束するような言い方の体験談は、一歩引いて読むようにしましょう。
よくある質問
実際に髪が増えた人の体験談は、信じていいですか?
その人にとっての事実だとしても、自分に同じことが起きるとは限りません。区分・期間・使い方が書かれているかを確かめ、参考の一つとして読みましょう。
公式サイトのお客様の声は、広告ですか?
販売会社が自社のサイトに載せている声は、広告の一部として読むのが自然です。医薬品や医薬部外品の広告では体験談の使い方にルールがあるので、効能の表示とあわせて確かめてください。
「PR」と書かれた投稿は、読まないほうがいいですか?
読んでもかまいません。広告であることを分かったうえで、売る側の立場の情報として読めば大丈夫です。使い心地などの参考にしてみてください。
前後の写真で変化が分かる商品のほうが、効果がありますか?
写真は撮る条件で見え方が変わるので、写真だけでは判断できません。医薬品・医薬部外品の広告では、効果が出るまでの時間を保証するような写真は認められていません。
体験談より信頼できる情報はどこで見られますか?
医薬品は添付文書の効能・効果と使用上の注意、医薬部外品は外箱や公式ページの区分と効能の表示が基本です。分からない点は、薬剤師や販売元に聞いてみましょう。
自分の体験を記録しておくといいですか?
はい、おすすめです。使った物、期間、回数、写真を記録しておくと、続けるかどうかを考える時や、皮膚科で相談する時に役立ちます。
まとめ
- 体験談は、区分・期間・使い方がそろって初めて自分と比べられる
- 医薬品・医薬部外品の広告では、体験談や前後の写真の使い方にルールがある
- 「広告」「PR」「個人の感想」の表示を見て、読み方を変える
- 選ぶ根拠は、承認された効能や区分の表示、使用上の注意に置く
- 気になる点は、体験談より薬剤師や医師に聞くのが確実
体験談は、気持ちを後押ししてくれる一方で、迷いのもとにもなります。読み方を身につけて、自分の頭皮に合う選び方をしていきましょう。





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