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『育毛剤で髪伸びるスピードって上がるの?』と気になって、商品を見比べている方も多いですよね。早く伸ばしたい事情があると、なおさら知りたくなるものです。
結論から言うと、髪の伸びるスピードを上げると表示されている育毛剤は見当たりません。医薬部外品の育毛剤に表示できる効能は育毛や脱毛の予防などの範囲で、「伸びる速さ」はその中に入っていないんです。
この記事では、髪が伸びる速さの仕組みと、表示の見方、そして自分の伸びを数字で測る方法をお話しします。
育毛剤で髪の伸びるスピードは変わる?先に答え
- 髪は1日に約0.4mm伸びるとされている(日本皮膚科学会の皮膚科Q&A)
- 医薬部外品の育毛剤の効能の範囲に、伸びる速さを上げるという言葉はない
- 広告で「すぐ」「早く」と効き目の速さを言う表現は、基準で原則として認められていない
- 自分の伸びは、月1回同じ場所で測って、1日あたりに直すと分かりやすい
『じゃあ、育毛剤は使っても意味がないの?』と思うかもしれません。そうではなく、育毛剤は表示された効能の範囲で頭皮と髪をケアする物で、伸びる速さとは別の役割を持っているんです。
| 気になること | 公表値や表示から分かること | 自分でできること |
|---|---|---|
| 1日にどれくらい伸びる? | 約0.4mmとされている | 自分の伸びを測って比べる |
| 何年くらい伸び続ける? | 成長期は大体2〜6年と考えられている | 毛先の傷みで短く見えていないか見る |
| 育毛剤で速さは変わる? | 効能の表示に速さの言葉はない | 表示の効能欄を読む |
| 広告の「早く伸びる」は? | 速効性の表現は原則として認められない | 誰の言葉かを確かめる |
髪が伸びる速さはどう決まっている?
髪の毛は、頭皮の中にある毛根で作られて、少しずつ外へ押し出されていきます。伸びる量の目安は、日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aで1日に約0.4mmとされています。
この「伸びる時期」には終わりがあって、伸び終わった毛は休んでから抜け、また新しい毛に入れかわります。このくり返しを毛周期と呼びます。
- 成長期:毛が伸び続ける時期。大体2〜6年続くと考えられている
- 退行期:伸びるのが止まりはじめる時期
- 休止期:毛が休む時期。2〜3か月とされている
- 休止期の毛が抜け、同じ毛穴から次の毛が伸びはじめる
見た目の「伸びた感じ」は3つの要素で決まる
髪が伸びたと感じるかどうかは、速さだけで決まるわけではありません。どれくらいの期間伸び続けるか、途中で切れたり傷んだりしていないかも関係します。
| 要素 | 公表されていること | 育毛剤の表示との関係 |
|---|---|---|
| 1日の伸び | 約0.4mm | 速さを上げる効能の表示はない |
| 伸び続ける期間 | 成長期は大体2〜6年 | 期間を延ばすという表示もない |
| 毛先の状態 | 切れ毛や枝毛があると短く見える | 化粧品の効能に「裂毛、切毛、枝毛を防ぐ」がある |
頭髪は約10万本あるとされ、そのほとんど(約85〜90%)が伸びる時期の毛です。つまり、頭の毛の大半は、今この瞬間も少しずつ伸びているんですね。
抜け毛が気になる時は別の話
抜ける毛の数は、季節や手入れの仕方で変わるものの、1日あたりおおよそ100本程度までが目安とされています。抜け毛の量が急に増えたように感じる時は、伸びる速さより先に、頭皮の状態を皮膚科で見てもらうほうが安心です。
育毛剤の役割そのものは、育毛剤の基本をまとめた記事で最初から読めます。
「スピード」を表示で約束している商品はある?
育毛剤の箱や販売ページには、いくつもの言葉が並んでいます。どの言葉がメーカーの承認された表示で、どれが宣伝の言葉なのかを分けて読むのがコツです。
まず「効能・効果」の欄を見る
医薬部外品の育毛剤に表示できる効能の範囲は、厚生労働省の通知で「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」とされています。この中に、伸びる速さを上げるという言葉はありません。
「発毛促進」「毛生促進」の言葉を見て、『伸びるのが速くなるってこと?』と思う方もいますよね。ただ、これは効能として表示できる範囲の言葉で、何mm伸びるか、どれだけ速くなるかを約束するものではないんです。
- その言葉は「効能・効果」の欄に書かれているか、キャッチコピーか
- 効能・効果の欄に、伸びる速さを示す言葉があるか
- 区分は医薬部外品か、化粧品か、医薬品か
- 「すぐ」「早く」など、効き目が出る速さを言い切っていないか
- 使用前と使用後を並べた写真で、速さを印象づけていないか
広告で効き目の速さを言うのは原則認められていない
医薬品等適正広告基準では、「すぐ効く」のような速効性の表現は原則として認められないとされています。使用前と使用後の写真も、効果が出るまでの時間を保証するような物は認められません。
広告で「グングン」「みるみる」のような言葉を見た時は、その言葉が効能の表示ではなく宣伝の言葉だと考えて読むと落ち着けます。広告の言葉の読み方は『髪が早く伸びる育毛剤』の広告表現の記事でくわしく紹介しています。
化粧品や医薬品の場合は?
化粧品は、頭皮や毛髪をすこやかに保つ、毛髪にはり・こしを与えるなど、決められた56項目の範囲までしか効能を言えません。育毛をうたうことはできない区分です。
医薬品の発毛剤(ミノキシジル配合の第1類医薬品)は、添付文書に「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。」と書かれています。こちらも伸びる速さの表示ではなく、使える人の条件も決まっています。
同じ添付文書には、効果がわかるようになるまで少なくとも4ヵ月間、毎日使うよう書かれています。医薬品でも、何日で何cm伸びると約束しているわけではないんですね。
女性や20歳未満の人は使わないこととされているなど、使える人の条件もはっきり書かれています。発毛剤が気になる方は、購入の前に薬剤師へ条件を聞いておきましょう。
自分の髪の伸びを測る方法
『自分の髪は人より遅い気がする』と感じた時は、感覚より数字で見てみましょう。測るのは月に1回、同じ場所で十分です。
どこで測る?
| 測る場所 | 向いている人 | 測り方のコツ |
|---|---|---|
| カラーの根元の境目 | 髪を染めている人 | 分け目の同じ位置で、地肌から色の境目までを測る |
| 前髪の毛先 | 前髪を下ろしている人 | 乾かした状態で、眉や目など顔の目印との距離を見る |
| もみあげ・襟足 | 短髪の人 | カットした日から、同じ1か所の長さを測る |
| 刈り上げ部分 | 刈り上げている人 | バリカンの長さが分かっていれば、そこからの差を見る |
いちばん測りやすいのは、カラーの根元の境目です。染めた日が分かっていれば、境目までの長さを日数で割るだけで、1日あたりの伸びが出せます。
- 測る場所を1か所だけ決め、スマホのメモに書いておく
- 染めた日(またはカットした日)を記録する
- 約1か月後、同じ場所で、地肌から境目までの長さを定規で測る
- 測った長さ(mm)を、その日までの日数で割る
- 同じやり方で毎月1回測り、数か月分を並べて見る
例えば、30日で12mm伸びていたら、1日あたり0.4mmです。数字が出ると、『思っていたより普通に伸びていた』と気づく方も多いんですよ。
記録シートの例
| 測った日 | 前回からの日数 | 測った長さ(mm) | 1日あたり(mm) | メモ |
|---|---|---|---|---|
| (記入) | (記入) | (記入) | 長さ÷日数 | 使っている物・体調 |
| (記入) | (記入) | (記入) | 長さ÷日数 | カットや毛先の傷み |
| (記入) | (記入) | (記入) | 長さ÷日数 | 季節・生活の変化 |
1回の数字だけで判断せず、3回分くらいを並べて見てください。測る位置が少しずれるだけで、数mmの差はあっさり出てしまいます。
測る時にそろえたい条件
測り方では、こんなすれ違いがよく起きます。
「先月より伸びてない気がする」
「濡れた髪で測ってない?乾いている時と長さが違って見えるよ」
髪は濡れていると伸びて見えたり、くせで縮んで見えたりします。測る時は、乾かした後、整髪料を付ける前にそろえましょう。
計算より遅く伸びているように見える理由
1日0.4mmで計算すると、1か月で約1.2cmになります。『そんなに伸びていない』と感じる時は、速さ以外の理由が隠れていることが多いんです。
| 遅く見える理由 | どういうこと? | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 毛先が切れている | 根元は伸びても、毛先が短くなっている | 毛先に枝毛や切れ毛がないか見る |
| くせ・うねりがある | まっすぐ伸ばした長さより短く見える | 毛を軽く引っぱって長さを測る |
| カットで整えている | 伸びた分を切っている | 最後にカットした日と切った長さを記録する |
| 測る場所が毎回違う | 場所で長さが違う | 測る場所を1か所に決める |
| 伸びる時期が終わった毛がある | 休止期の毛は伸びない | 1本だけでなく複数か所で見る |
毛先を守るのも「伸ばす」うちのひとつ
根元から伸びた分を、毛先で失っていてはもったいないですよね。ドライヤーの熱を当てすぎない、ぬれたまま強くこすらないなど、毛先の傷みを減らすことも、長さを保つ近道です。
- ドライヤーは少し離して、根元から乾かす
- ぬれた髪はタオルで押さえるように拭く
- 毛先の傷んだ部分だけを少し整える
- 高温のアイロンを毎日同じ所に当てる
- ぬれた髪のまま寝る
- からまった毛先を強くとかす
早く伸ばしたい事情別、どう考える?
髪を早く伸ばしたい理由は、人によってさまざまですよね。事情によって、先に手をつけたいことが変わってきます。
| こんな事情 | 考え方 | 先にできること |
|---|---|---|
| 短く切りすぎてしまった | 根元の速さは変えられないので、伸びた分を失わない工夫が中心 | 毛先を守る手入れと、伸びるまでの髪型の工夫を美容室で相談する |
| 行事までに少しでも長くしたい | 残りの日数に0.4mmをかけると、伸びる長さの見当がつく | 足りない分は、まとめ髪やヘアアクセサリーで見せ方を変える |
| ある長さから先に伸びない気がする | 毛先の切れや、伸びる時期の長さが関係していることもある | 毛先の傷みを見て、気になれば美容師に相談する |
| 抜け毛が増えて、伸びより量が気になる | 速さより、頭皮の状態を先に見たい | 抜け毛が急に増えた時は皮膚科で相談する |
| 産後に髪が抜けて、伸びるのを待っている | 産後の抜け毛は6か月から1年程度続くといわれている | 授乳中は育毛剤を使う前に医師・薬剤師に相談する |
日数から伸びる長さを見積もってみる
例えば、行事まで60日あるなら、0.4mm×60日で約24mm、つまり2cm少しが計算上の目安です。もちろん個人差があるので、あくまで見当をつけるための数字として使ってください。
『2cmしか伸びないなら間に合わない』と分かったら、それも大事な情報です。髪型の工夫や、毛先を切らずに整える方法を美容室で相談すると、限られた時間でもできることが見えてきます。
出産後の抜け毛は、2〜4か月頃に始まって6か月から1年程度続くといわれている、と日本産婦人科医会の記事で紹介されています。1年ほど様子を見ても変わらない時は、皮膚科で見てもらうと安心です。
育毛剤を使うなら、何を期待して使う?
育毛剤は、伸びる速さを上げる物ではありません。それでも、表示された効能の範囲で、頭皮と髪のケアとして使う意味はあります。
| 期待してよいこと | 期待しないほうがよいこと |
|---|---|
| 表示された効能の範囲での頭皮のケア | 1日の伸びが速くなる |
| ふけ・かゆみのケア(表示がある物) | 決まった日数で何cm伸びると約束される |
| 脱毛の予防(表示がある物) | 毛先の傷みが戻る |
| 毎日頭皮を触って様子に気づく習慣 | 医療機関で見てもらいたい症状の代わり |
使い方は説明書のとおりに
『たくさん付けたら、それだけ早く伸びるかも』と考える方もいますが、量や回数を増やしてよいという案内は見当たりません。説明書に書かれた量と回数を守ることが、頭皮への負担を減らすことにもつながります。
正しい付け方は育毛剤の塗り方の記事が参考になります。続ける期間の考え方は、メーカーが案内する目安を公式サイトで確かめてみてください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見るこんな時は皮膚科で相談を
髪の伸びが気になる時でも、次のようなことがあれば、商品を探すより先に皮膚科で相談しましょう。
- 抜け毛が急に増えたように感じる
- 丸く抜けている所がある
- 頭皮にかゆみ・赤み・ふけが続いている
- 髪全体が細くなってきたように感じる
妊娠中や授乳中、持病があって薬を飲んでいる方は、育毛剤を使う前に医師か薬剤師に相談しておくと安心です。
この記事で出てくる言葉
| 言葉 | ひと言でいうと |
|---|---|
| 毛周期 | 毛が伸びて、休んで、抜けて、また伸びるくり返しのこと |
| 成長期 | 毛が伸び続けている時期。大体2〜6年とされている |
| 休止期 | 毛が伸びずに休んでいる時期。2〜3か月とされている |
| 効能・効果 | その商品に表示してよいと決められた働きの言葉。箱の裏などに載っている |
| 医薬部外品 | 作用が緩和だと法律で位置づけられた区分。薬用育毛剤はここに入る物が多い |
| 速効性の表現 | 「すぐ効く」のように効き目の速さを言う広告の言い方 |
言葉の意味が分かると、販売ページを読む時にも『これは表示の言葉だな』『これは宣伝の言葉だな』と見分けやすくなりますよ。
よくある質問
髪が伸びるスピードには個人差がありますか?
伸びる量の目安は、日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aで1日に約0.4mmとされています。自分の伸びがこれと比べてどうかは、月1回同じ場所で測って1日あたりに直すと分かりやすくなります。
「発毛促進」と書かれた育毛剤なら、伸びるのが速くなりますか?
発毛促進は医薬部外品の効能として表示できる範囲の言葉で、伸びる速さを約束するものではありません。何mm伸びるかを示す表示ではないので、効能の範囲の言葉として読んでおきましょう。
育毛剤を1日に何度も付ければ、早く伸びますか?
量や回数を増やしてよいという案内は見当たりません。頭皮への負担にもなるので、説明書に書かれた量と回数を守ってください。
伸びを測るのは、毎日のほうがいいですか?
1日の伸びは1mmにも満たないので、毎日測っても違いは分かりにくいです。月に1回、同じ場所・同じ条件で測るほうが変化をつかみやすくなります。
髪を切ると伸びるスピードは速くなりますか?
髪は根元の毛根で作られて伸びるので、毛先を切っても根元の速さは変わらないと考えられます。毛先の傷みを整えることで、切れて短くなるのを防ぐ意味はあります。
計算より明らかに伸びていない時は、どこに相談すればいいですか?
毛先が切れていないか、測る場所がずれていないかを見直したうえで、抜け毛が増えた・地肌が目立つなどの変化もあれば皮膚科で相談しましょう。記録したシートを持っていくと、状況を伝えやすくなります。
まとめ
- 髪は1日に約0.4mm伸び、伸びる時期は大体2〜6年続くとされている
- 医薬部外品の育毛剤の効能に、伸びる速さを上げるという表示はない
- 広告で効き目の速さを言う表現は、原則として認められていない
- 伸びは月1回同じ場所で測り、長さを日数で割って1日あたりに直す
- 遅く見える時は、毛先の切れ・くせ・測り方のずれも確かめる
速さを上げる近道を探すより、今の伸びを正しく知って、長さを失わない手入れを続けるほうが、結果的に髪を伸ばしやすくなります。自分のペースで記録をつけてみてください。





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