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鏡を見た時に、分け目が前より白っぽく見える。髪をまとめると束が細くなった気がする。そんな時に「エストロゲン」という言葉が目に入って、気になっている方も多いはずです。
結論から言うと、女性ホルモンのバランスが変わる時期に髪にも影響が出ることは、公的な情報でも説明されています。ただ、今の薄毛がエストロゲンのせいかどうかは、自分では決められないんです。
この記事を読むと、薄毛の見え方の違いと、年代ごとの髪の変化、相談先の選び方が分かります。
エストロゲンと薄毛の関係は?先に結論
- エストロゲンは女性ホルモンの一つで、年代によって量が大きく変わる
- 出産や更年期でホルモンのバランスが乱れると、髪にも影響が出るとされている
- 薄毛には「本数」「太さ」「分け目」の変化があり、理由は人によって違う
- まずは見え方を記録し、体の変化もあれば婦人科、頭皮や髪だけなら皮膚科へ
『ホルモンのせいなら、もう仕方がないの?』と不安になりますよね。そんなことはありません。
ホルモンの流れそのものは変えられなくても、髪の見え方を記録したり、頭皮への負担を減らしたりすることはできます。そして気になる時に相談できる先もあるんです。
| 気になる見え方 | 考えられること | まずやること |
|---|---|---|
| 分け目や頭頂部が透けて見える | 髪が細くなった、本数が減った、分け方の癖 | 同じ照明で写真を撮っておく |
| 髪をまとめた時の束が細い | 1本ずつが細くなった | 前と同じゴムで太さを比べる |
| 洗髪の時の抜け毛が増えた | 生え変わりの一時的な増減、体への大きな負担の後 | 週1回、同じ条件でメモする |
| 体のほてりや月経の変化もある | 女性ホルモンが変わる時期と重なる | 婦人科で体の変化も含めて相談 |
「薄毛」と「抜け毛」はどう違う?見え方から考える
『抜け毛はそこまで増えていないのに、薄く見える』という方もいます。実は、薄く見える理由は抜ける本数だけではないんです。
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aによると、中年期には特に男性で髪が細く短くなることがあり、高齢になると髪が全体に細くなって白髪も増えていきます。成長や老化によるホルモン・代謝の変化が関わると考えられ、その程度は人によって違うそうです。
同じQ&Aでは、女性型脱毛症は「前髪が残り、その少し奥から頭頂にかけて薄毛となる」ことが多いとしています。前髪よりも、分け目の奥が気になりやすいということですね。
| 変化の種類 | 気づきやすい場面 | 見分けるヒント |
|---|---|---|
| 本数の変化 | 洗髪やブラッシングの時 | 抜けた毛の量を週単位で比べる |
| 太さの変化 | 髪を結ぶ時、手ぐしを通す時 | 束の太さ、ハリやコシの感じ |
| 分け目の広がり | 鏡で正面から見た時 | いつもの分け目と、反対側の分け目を比べる |
| 色の変化 | 根元が伸びてきた時 | 白髪が増えると地肌が透けて見えやすいことも |
本数より太さの変化が先に気になる方もいるはずです。どの変化が気になっているのかを先に言葉にしておくと、相談の時にも伝えやすくなりますよ。
毎日抜ける毛は、どのくらいが普通?
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、1日に抜ける毛の量は、個人差や季節、ヘアケアの仕方にもよるものの、おおよそ1日100本程度までといわれる、としています。また、髪は伸びる時期と休む時期を交互にくり返していて(毛周期)、休む時期は2〜3か月続くとされます。
つまり、毛が抜けること自体は自然な生え変わりの一部なんです。1日だけの量で一喜一憂するより、週ごとの変化で見たほうが安心できますよ。
年代ごとの髪の変化と、女性ホルモンの流れ
厚生労働省の健康情報サイト「e-ヘルスネット」の女性の健康に関する講義では、女性ホルモンは初経のあと20代で安定し、妊娠・出産の時に急激に増減し、40代で減っていき、閉経を迎える、という流れで説明されています。
更年期については、厚生労働省の「働く女性の心とからだの応援サイト」が、閉経の前後約5年ずつの10年くらいを指し、日本人の平均閉経年齢は50.5歳のため一般的には45〜55歳頃、と案内しています。
| 年代 | 女性ホルモンの流れ | 髪について見ておきたいこと |
|---|---|---|
| 10代 | 初経のあと増えていく | 結ぶ髪型の強さ、洗い方と乾かし方の基本 |
| 20〜30代 | 比較的安定する | 妊娠・出産の前後の変化、ダイエットの後の抜け毛 |
| 40代 | 減っていく | 分け目と頭頂部の見え方、髪のハリ |
| 50代(更年期の前後) | 閉経をはさんで大きく変わる | 体の不調と髪の変化が重なっていないか |
| 60代以降 | 少ない状態が続く | 髪が全体に細くなる、白髪で透けて見える |
表の右の列は「この年代はこうなる」という決まりではありません。同じ年代でも、髪の変化の出方は人それぞれなんです。
ホルモンの変化が大きい時期ごとの頭皮ケアの続け方は、エストロゲンと抜け毛の関係で詳しくお伝えしています。この記事では、薄く見える変化の確かめ方と相談先を中心にしますね。
産後の薄毛が気になる時
日本産婦人科医会の記事では、産後の抜け毛は出産後2〜4か月頃から始まり、6か月から1年程度続くといわれ、全体が均等に薄くなる、と説明されています。今のところ確立された治療法はなく、1年ほど様子を見て改善しなければ皮膚科の受診をすすめています。
同じ記事では、ホルモンの値と産後の抜け毛の関連を示した論文はない、とも書かれています。時期が重なっていても、ホルモンだけで説明できるとは限らないということですね。
40代・50代で「急に薄くなった」と感じる理由
40代から50代は、仕事や家族のことで忙しく、自分の髪をじっくり見る時間が少ない時期ですよね。久しぶりに明るい場所で鏡を見て、急に変わったように感じることもあります。
実際には少しずつ進んでいた変化に、ある日まとめて気づいた、ということも多いんです。だからこそ、定期的に同じ条件で見ておく習慣が役に立ちます。
白髪が増えると、黒い髪より地肌との境目が目立ちにくい一方で、根元の分け目が白っぽく見えることがあります。薄くなったのか、色が変わったのかを分けて見ておくと、相談の時にも話がずれにくくなりますよ。
自分で付ける「髪の変化」点検表
『薄くなったのか、気のせいなのか分からない』という時は、点検表で今の状態を残しておくのがおすすめです。月に1回、同じ日に付けてみてください。
- 同じ場所・同じ照明で写真を撮る
- 洗髪して乾かした直後など、撮る時の髪の状態を毎回同じにする
- 分け目はいつもの位置と、反対側の両方を撮る
- 体調や月経、忙しさなどを一言メモしておく
| 点検する項目 | 当てはまらない | 少し気になる | かなり気になる |
|---|---|---|---|
| 分け目が前より広く見える | 0点 | 1点 | 2点 |
| 頭頂部が透けて見える | 0点 | 1点 | 2点 |
| 髪をまとめた時の束が細い | 0点 | 1点 | 2点 |
| 洗髪の時の抜け毛が多い | 0点 | 1点 | 2点 |
| 頭皮のかゆみ・赤み・フケがある | 0点 | 1点 | 2点 |
| 眠れない・ほてりなど体の変化がある | 0点 | 1点 | 2点 |
この点数は診断ではなく、変化を比べるための目安です。合計が前の月より増え続けている時や、かゆみ・体の変化に2点が付いた時は、相談の目安にしてみてください。
エストロゲンを増やせば薄毛は防げる?よくある思い込み
エストロゲンという言葉を調べていると、「女性ホルモンを増やす」とうたう話をよく見かけますよね。ここが大事なところです。
日本皮膚科学会も、これさえすれば髪が抜けなくなるという特別な予防法はない、という立場です。ホルモンの量を自分で調整して薄毛を防ぐ、という考え方は成り立たないんです。
| よくある思い込み | 実際のところ |
|---|---|
| 薄毛はエストロゲンが減ったせい | 病気、栄養の不足、体への大きな負担の後など、理由はさまざま |
| 女性ホルモンを増やす食品をとれば防げる | 食品は髪への効能をうたえない。食事は全体のバランスで考える |
| ホルモンの検査をすれば原因が分かる | 産後の抜け毛でも、ホルモンの値との関連を示した論文はないとされる |
| 閉経したらもう何もできない | 洗い方や髪型の負担を見直すなど、続けられるケアはある |
| 男性には関係ない | 中年期に髪が細くなる変化は、特に男性でも見られるとされる |
髪が抜ける理由について、日本皮膚科学会は膠原病・甲状腺の病気・亜鉛の不足・感染症なども挙げています。大きな手術や重い感染症、妊娠、過激なダイエットの後に抜け毛が増える休止期脱毛という現象も知られているそうです。
女性ホルモンに似た働きをうたう食品やサプリメントは、食品の扱いです。髪への効能をうたうことはできません。持病がある方、服薬中の方、妊娠中・授乳中の方は、取り入れる前に医師・薬剤師に相談しましょう。
薄く見える時の、見え方の整え方
ホルモンの流れは変えられなくても、見え方を整えることはできます。ちょっとした工夫で、鏡を見た時の印象はかなり変わるんです。
- 分け目を数か月に一度、少しずらしてみる
- ドライヤーは根元から先に、分け目と逆方向へ風を当てる
- 仕上げに冷風を当てて、根元の立ち上がりを保つ
- 結ぶ時はゆるめにして、結ぶ位置をときどき変える
- カラーやパーマの間隔は、頭皮の調子を見ながら美容院と相談する
体の調子を整える習慣も一緒に
髪だけに目を向けるより、体全体の調子を整えるほうが続けやすいこともあります。睡眠は、厚生労働省の睡眠ガイド2023が、大人は6時間以上を目安に必要な時間をとるよう案内しています。
食事は、農林水産省と厚生労働省の「食事バランスガイド」のように、主食・主菜・副菜をそろえる考え方が参考になります。どれか一つの食品に頼らず、毎日の食事の形を整えてみてください。
| 見直したい習慣 | 今日からできること |
|---|---|
| 睡眠 | 寝る前のスマホの時間を少し短くする |
| 食事 | 主菜(肉・魚・卵・大豆製品)を毎食どれか入れる |
| 体を動かす | 座りっぱなしの時間をこまめに区切る |
| 気分転換 | 好きなことをする時間を週に一度は作る |
日本皮膚科学会は、髪に負担のかかる髪型や、極端に頻繁なカラーリングを避けることもすすめています。きつく結ぶ髪型が続いている方は、今日から少しゆるめてみてくださいね。
更年期の分け目やボリュームの見え方の工夫は、更年期の薄毛対策でも紹介しています。
育毛剤を使うなら、区分と表示を確かめる
頭皮ケアの一つとして、育毛剤を考える方もいるはずです。医薬部外品の育毛剤に表示できる効能は、育毛・薄毛・かゆみ・脱毛の予防・毛生促進・発毛促進・ふけ・病後産後の脱毛・養毛の範囲と決められています。
ホルモンの変化による薄毛を防ぐと約束する物ではないので、表示の範囲で読むことが大切です。女性ホルモン(エチニルエストラジオール)を有効成分に表示している医薬部外品もあり、その見方はエストラジオール配合の育毛剤でまとめています。
| 区分 | 表示できること | 買う時に確かめること |
|---|---|---|
| 医薬部外品の育毛剤 | 育毛・薄毛・脱毛の予防・病後産後の脱毛など | 有効成分、使用上の注意、女性向けか男女兼用か |
| 頭皮用の化粧品 | 頭皮や髪をすこやかに保つ、うるおいを保つ、など | 育毛の効能はうたえない |
| 発毛剤(第1類医薬品) | 製品ごとの添付文書の効能・効果 | 対象の性別と年齢、薬剤師の説明 |
使う前に確かめておきたいこと
肌がゆらぎやすい時期は、新しい頭皮用品で赤みやかゆみが出ることもあります。初めて使う物は、説明書の使用上の注意に目を通してから始めましょう。
- パッケージに医薬部外品などの区分が書かれているか
- 「使用しないでください」「相談してください」の欄に当てはまる項目がないか
- 頭皮に傷や湿しん、赤みがないか
- 赤み・かゆみが出た時は使うのをやめ、医師・薬剤師に相談する
育毛剤の区分の考え方は育毛剤の基本の記事で、医薬品の発毛剤とどう違うかは発毛剤との違いをまとめた記事で確かめてみてください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る婦人科と皮膚科、どちらに相談する?
女性ホルモンについて解説したe-ヘルスネットの講義は、気になる症状があればためらわず産婦人科へ、と結ばれています。日本皮膚科学会は、抜け毛がある時は皮膚科など専門の医療機関で対策を知ることが大切、としています。
迷った時は、髪以外の変化があるかどうかで考えてみてください。
- 月経の周期が乱れてきた
- のぼせ・ほてり・発汗・眠れないなどもある
- 産後の体調と一緒に相談したい
- 頭皮のかゆみ・赤み・フケが続く
- 丸く抜けた、急に抜け毛が増えた
- 体の不調はなく、髪と頭皮だけが気になる
どちらに行っても、伝える中身は同じで大丈夫です。例えばこんなふうに切り出してみてください。
「半年くらい前から分け目が透けて見える気がします。月1回撮った写真と、体調のメモを持ってきました」
| 受診前のメモの項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 気になる見え方 | 分け目の奥が透ける、束が細くなった |
| 気になり始めた時期 | 半年前ごろ、出産の3か月後から |
| 体の変化 | 月経の周期、ほてり、睡眠の様子 |
| 使っている物 | シャンプー・育毛剤・飲んでいる薬の名前 |
| 聞きたいこと | 様子を見てよいか、生活で見直すこと |
ホルモンに関わる薬を処方されている方は、自己判断でやめたり量を変えたりしないでくださいね。抜け毛が気になることを、処方した医師や薬剤師に伝えて相談しましょう。
相談するのをためらってしまう時
『髪のことで病院に行くのは大げさかな』と感じて、相談を先延ばしにしてしまう方もいるはずです。でも、髪の変化は体の変化に気づくきっかけになることもあります。
健康診断や、ほかの用事でかかりつけ医に行くついでに一言伝えてみるのも一つの方法です。いきなり専門の医療機関を探すより、ハードルがぐっと下がりますよね。
よくある質問
エストロゲンが減ると、薄毛になりますか?
出産や更年期でホルモンのバランスが乱れると髪にも影響が出る、と説明されています。ただ、薄毛の理由は人によって違うので、自分で決めずに婦人科や皮膚科で相談してみてください。
何歳ごろから髪の変化に気をつければいいですか?
決まった年齢はありません。気になり始めた時から、月1回同じ条件で写真を撮っておくと、変化を比べやすくなります。
更年期は何歳ごろですか?
厚生労働省のサイトでは、閉経の前後約10年で、一般的には45〜55歳頃と案内されています。体の不調が続く時は、早めに婦人科で相談しましょう。
大豆製品などを多く食べれば、薄毛を防げますか?
特定の食べ物で髪が増えたり抜け毛が減ったりする、と示す公的な情報は見当たりません。主食・主菜・副菜をそろえた食事を続けることを基本にしてください。
女性ホルモン配合の育毛剤は、誰でも使えますか?
使用上の注意に、使えない人や相談してから使う人が書かれています。妊娠中・授乳中の方、婦人科の治療中の方、持病がある方は、使う前に医師・薬剤師に相談しましょう。
産後の薄毛は、いつまで様子を見ればいいですか?
日本産婦人科医会の記事は、1年ほどたっても落ち着かない時に皮膚科を受診するよう案内しています。気になって眠れないほど不安な時は、その前に相談してもかまいません。
まとめ
- エストロゲンは女性ホルモンの一つで、年代によって量が大きく変わる
- ホルモンのバランスの乱れは髪にも影響するとされるが、薄毛の理由は自分で決めない
- 薄毛には本数・太さ・分け目の変化があり、どれが気になるかを先に言葉にする
- 月1回、同じ条件で写真と点検表を残しておく
- 体の変化もあれば婦人科、頭皮と髪だけなら皮膚科で相談する





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