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抜け毛やボリュームが気になり始めると、『どうせ使うなら、1番効く育毛剤がいい』と思いますよね。ランキングや広告を見比べて、一番を探し続けている方も多いはずです。
結論から言うと、誰にとっても1番効く育毛剤は決められません。効き方には個人差があり、商品どうしを同じ条件で比べた結果も手に入りにくいからです。
その代わりに、自分にとって合うかどうかは、写真とメモの記録で確かめられます。この記事では、一番を決められない理由と、自分で判断する方法を順番に紹介します。
1番効く育毛剤はある?先に答え
- 誰にでも1番効く育毛剤はない。効き方には個人差がある
- 薬用育毛剤(医薬部外品)は、どれも表示できる効能の範囲が大きくは変わらない
- 「1番」「最強」と言い切る広告は、医薬品等の広告のルールでは認められない表現
- 自分に合うかは、使い方を守ったうえで写真とメモで記録して判断する
- 円形に抜けた・急に増えたなど気になる変化は、育毛剤より先に皮膚科へ
『じゃあ、どれを使っても同じなの?』と感じた方もいるかもしれません。ただ、違いが無いわけではなく、違いが出るのは「効き目の強さ」より「頭皮との相性」と「続けやすさ」のほうなんです。
一番を探すのをやめて、自分に合う1本を見つける。考え方をこう切り替えると、育毛剤選びはぐっと楽になりますよ。
一番を決められないのはなぜ?
「これが1番効く」と言えるには、たくさんの商品を同じ人・同じ条件・同じ期間で試して比べる必要があります。ところが、育毛剤ではそうした比べ方がとても難しいんです。
| 理由 | どういうことか | どう考えればいいか |
|---|---|---|
| 効き方に個人差がある | 頭皮の状態、年齢、体質、生活で変わり方が違う | 他人の「効いた」は自分にそのまま当てはまらない |
| 同じ人が2本を同時に試せない | 頭の左右で分けても、条件をそろえるのは難しい | 1本ずつ、期間を決めて試す |
| 効能の範囲がほぼ同じ | 医薬部外品の育毛剤は表示できる効能が通知でおおむね決まっている | 効能の言葉で順位は付けられない |
| 比べた結果を広告で出しにくい | 一般向けの広告で臨床データを例示することは原則行わないとされている | 数字の比較を探すより、自分の記録を残す |
| 髪の変化はゆっくり | 毛の生えかわりには周期があり、短期間では分かりにくい | 公式の継続の目安まで続けて判断する |
日本皮膚科学会の一般向けQ&Aでは、頭髪のほとんどは「伸びる毛」で、成長期は大体2〜6年続くと考えられている、と説明されています。髪は1日に約0.4mm伸びるとされ、変化は少しずつしか見えてきません。
つまり、1〜2週間使って「効いた」「効かない」と決めるのは早すぎるんです。
「売れている」「人気」は効き目の順位とは別
『たくさん売れているなら、それが1番効くのでは?』と考えるのは自然なことです。ただ、売れている理由には、買いやすさ、広告を見かける回数、香りや使い心地の好みなど、効き目以外のことも含まれます。
人気があることは、続けやすさや手に入れやすさのヒントにはなります。それでも「自分の頭皮に合うか」は、別に確かめる必要があるんです。
例えば、清涼感の強いトニックが人気でも、冷たい刺激が苦手な人には続けにくい1本になります。人気の理由が自分にも当てはまるかを、一度考えてみてください。
「効く」の中身を、区分ごとに分けて見る
『1番効く』を考える前に、そもそも何が「効く」と書けるのかを知っておくと、広告の言葉に振り回されにくくなります。育毛剤・発毛剤・ヘアトニックは、区分によって表示できる効能が違います。
| 区分 | 当てはまる商品 | 書ける効能の例 |
|---|---|---|
| 医薬部外品 | 薬用の育毛剤・育毛トニック・育毛エッセンス | 育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛 |
| 第1類医薬品 | ミノキシジルが入った市販の発毛剤 | 壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防 |
| 化粧品 | 薬用表示の無いヘアトニック・スカルプエッセンス | 頭皮・毛髪をすこやかに保つ、フケ・カユミを抑える など(育毛はうたえない) |
医薬部外品の効能の範囲は、厚生労働省の通知で「概ね次表のとおり」として示されています。多くの薬用育毛剤の効能・効果の欄が、ほとんど同じ言葉の並びになっているのはこのためです。
発毛剤なら1番効く?
『発毛剤のほうが強いなら、それが1番では?』と考える方もいるはずです。ただ、市販のミノキシジル外用液(第1類医薬品)の使用上の注意には「本剤は誰にでも効果があるわけではありません」と書かれています。
さらに、使えるのは成人(20歳以上)で、女性や、壮年性脱毛症以外の脱毛症の人などは使わない、といった条件も決められています。この記事では発毛剤を勧めず、気になる時は薬剤師に相談するところまでにしています。
区分の違いをくわしく知りたい方は、医薬品・医薬部外品の違いも読んでみてください。
化粧品のヘアトニックと比べてもいい?
棚の上では、医薬部外品の育毛剤と、化粧品のヘアトニックが並んでいることがあります。ただ、東京都の資料では、化粧品は育毛をうたうことが一切できないとされています。
そのため、化粧品のヘアトニックと薬用育毛剤を「どちらが効くか」で比べるのは、そもそも目的が違う物どうしを比べることになります。育毛を目的に選ぶなら、まず箱の「医薬部外品」の表示を確かめるところから始めましょう。
ランキングや「最強」の言葉はどう読む?
ネットでは「1番効く育毛剤ランキング」「最強の育毛剤」といった言葉をよく見かけますよね。こうした言葉は、どう受け止めればいいのでしょうか。
医薬品や医薬部外品などの広告には、守るべき基準があります。厚生労働省の通知では、「最高のききめ」「無類のききめ」のような最大級の表現や、効き目を確実だと保証するような表現は認められない、とされています。
- 「1番効く」「最強」「最高のききめ」など、一番を言い切る言葉
- 「誰でも」「確実に」など、効き目を約束する言葉
- 「すぐ効く」など、早さを約束する言葉
- 使用前後の写真で、効き目や期間を約束しているように見える物
- 「私も使っています」のような体験談だけで勧めている物
こうした言葉が並んでいるからといって、その商品自体が悪いとは限りません。ただ、順位や言葉より、区分・有効成分・使い方・買い方の条件を自分の目で確かめるほうが、ずっと確かな選び方です。
口コミの「効いた」を読む時は
口コミで「これが1番効いた」と書かれていると、気持ちが動きますよね。読む時は、その人が使った期間、使い方、ほかに何をしていたかが書かれているかに目を向けてみてください。
期間や使い方が書かれていない口コミは、自分と比べようがありません。また、広告として書かれた口コミかどうかも確かめておきたい点です。令和5年10月からは、広告であることを隠す表示は景品表示法の不当表示として扱われています。
口コミの読み方は、育毛剤の評価の読み方でも紹介しています。
自分に合うかは記録で判断する
一番を決められないなら、自分にとって合っているかどうかを見ればいい。そのための一番の道具が、写真とメモの記録です。
『記録なんて面倒そう』と思いますよね。実は、月に1回の写真と、週に1回のメモだけで十分なんです。
- 使い始める日に、気になる場所の写真を撮る(つむじ・分け目・生え際など)
- 同じ場所・同じ明るさ・同じ髪の状態で、月に1回撮り直す
- 週に1回、頭皮の調子(かゆみ・ふけ・赤み)をメモする
- 使った回数を守れたかを、カレンダーに印を付けて残す
- 公式の継続の目安になったら、写真とメモを並べて振り返る
写真をそろえるコツ
撮る条件がばらばらだと、写真どうしを見比べても違いが分かりません。洗面所の同じ照明の下で、髪を乾かした後、同じ角度から撮るようにしましょう。
つむじや後頭部は自分では撮りにくいので、スマホのタイマーを使うか、家族に頼むのも1つの方法です。撮った写真は、日付の分かるフォルダにまとめておくと振り返りやすくなりますよ。
メモに残したい項目
| 記録する項目 | 書き方の例 |
|---|---|
| 使った商品 | 商品名と販売名(箱の写真でもよい) |
| 使い方 | 朝晩2回できた日・1回だけの日 |
| 頭皮の調子 | かゆみ・ふけ・赤み・ヒリヒリの有無 |
| 使い心地 | 香り・清涼感・液だれが気になったか |
| 生活の変化 | 寝不足が続いた・カラーをした・季節の変わり目 など |
生活の変化を書いておくと、抜け毛が増えた・減ったと感じた時に、育毛剤以外の理由も考えやすくなります。
記録を続けるための小さな工夫
記録は、最初の1か月で止まってしまう方が多いです。続けるコツは、育毛剤を置く場所のすぐ横に、記録のきっかけを置いておくことです。
- 撮影日は毎月1日など、覚えやすい日に固定する
- スマホのカレンダーに、月1回の通知を入れておく
- メモは「かゆみ なし」「2回できた」くらいの短い言葉でよい
- 抜け毛の本数を毎日数えるのはやめておく(気持ちが疲れてしまうため)
日本皮膚科学会の一般向けQ&Aでは、1日に抜ける毛はおおよそ100本程度までといわれる、とされています。本数に一喜一憂するより、写真の見え方と頭皮の調子を見るほうが、落ち着いて判断できますよ。
振り返るタイミングと、見るポイント
記録は、振り返るタイミングを先に決めておくと続けやすくなります。目安になるのは、各メーカーが案内している継続の期間です。
| 商品・医薬品 | 公式で案内されている続ける目安 |
|---|---|
| 加美乃素A | 概ね6ヶ月間をめやすに毎日根気よく |
| マイナチュレ 薬用育毛剤 | まずは3〜6ヵ月の継続使用 |
| 50の恵 頭皮健やか髪ふんわり薬用育毛美容液 | 毎日、約4ケ月続けることをすすめている |
| ミノキシジル外用液(第1類医薬品) | 効果がわかるようになるまで少なくとも4ヵ月間、毎日 |
使っている商品に目安が書かれていない時は、販売元の窓口に聞いてみてください。期間の考え方は、育毛剤はいつから効果が出るかでもくわしく紹介しています。
振り返る時に見る3つのこと
振り返る時は、髪の量だけを見ないのがコツです。次の3つを並べて考えてみましょう。
- 頭皮の調子:かゆみ・ふけ・刺激が落ち着いているか、悪くなっていないか
- 使い方:書かれた回数と量を、どのくらい守れたか
- 写真:同じ条件の写真で、分け目やつむじの見え方がどうか
使い方を守れていなかった月が多いなら、商品を替える前に、まず使い方を見直してみる価値があります。
日本皮膚科学会は、これをすれば髪が抜けなくなるという特別な予防法があるわけではない、としたうえで、髪に負担のかかる髪型や極端に頻繁なカラーリングを避けること、バランスのとれた食生活と規則正しい生活を心がけることを挙げています。育毛剤と一緒に、毎日の過ごし方も振り返ってみてください。
合わない・物足りないと感じた時の切り替え方
記録を振り返って『この1本は合っていないかも』と感じたら、次の一手を考えます。いきなり別の商品を重ねて使うのではなく、順番に切り替えるのがポイントです。
- 頭皮のかゆみや刺激が出ていない
- 書かれた回数を守れていた
- 公式の継続の目安にまだ届いていない
- 赤みやかゆみなど、頭皮の異常が出た(まず使用をやめて皮膚科へ)
- 香りや使い心地が合わず、回数を守れなかった
- 継続の目安まで使ってみて、続ける気持ちになれない
切り替える時は、前の商品の箱の写真を残し、次の商品では有効成分の欄を見比べておきましょう。前と同じ成分ばかりの物を選ぶと、合わなかった理由が分からないままになってしまいます。
次の1本を選ぶ時の考え方
次の1本は、合わなかった理由に合わせて選ぶと失敗しにくくなります。香りが苦手だったなら無香料の物、回数を守れなかったなら1日1回の目安の物、刺激を感じたなら清涼感の控えめな物、というように考えてみてください。
『今度こそ1番効く物を』と思うより、『前の1本で困ったことが起きにくい物を』と考えるほうが、自分に合う1本に近づけます。選び方の基準は、育毛剤のおすすめの選び方でまとめています。
早く変化がほしいからと、2本の育毛剤を重ねて使うのは避けましょう。花王は、製品ごとに有効成分や処方が違うので複数の併用はすすめず、育毛剤は単品で使うよう案内しています。
効果を感じにくい時の見直し方は、育毛剤の効果が出ない時の見直し方でも紹介しています。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る育毛剤より先に相談したい時
『1番効く物を探せば何とかなる』と思っていても、育毛剤で対応する悩みではないこともあります。次のような時は、育毛剤を選ぶ前に皮膚科で相談してください。
| こんな時 | 相談先 |
|---|---|
| 丸く抜けた所がある、数が増えたり広がったりしている | 皮膚科 |
| 急に頭全体の抜け毛が増えた | 皮膚科 |
| 頭皮に赤み・はれ・強いかゆみがある | 皮膚科 |
| 治療中の病気がある、薬を飲んでいる | 主治医・薬剤師 |
| 妊娠中・授乳中、または産後まもない | かかりつけの医師か薬剤師 |
| 発毛剤が自分に使えるか知りたい | 店頭の薬剤師 |
抜け毛が気になる時は皮膚科など専門の医療機関で対策を知ることが大切、というのが日本皮膚科学会の考え方です。相談の時に、この記事で紹介した写真とメモを持っていくと、今の状態を伝えやすくなりますよ。
「この半年の写真とメモです。育毛剤を使っていて、頭皮がかゆくなることがあります」
「ありがとうございます。使っている商品の名前も教えてください」
こんなふうに、記録をそのまま見せるだけで話が進みます。
店頭の薬剤師・登録販売者に聞く時
皮膚科へ行くほどではないけれど迷っている、という時は、ドラッグストアの薬剤師や登録販売者に聞いてみるのも1つの方法です。一般用医薬品を売るお店は、相談があれば薬剤師か登録販売者に情報を伝えさせる決まりになっています。
「1番効く物」を聞くより、「香りが苦手で、1日1回で使える医薬部外品はありますか」のように、自分の条件を伝えるほうが答えてもらいやすくなります。育毛剤の区分や仕組みの基本は、育毛剤とは何かをまとめた記事で紹介しています。
よくある質問
1番効く育毛剤はどれですか?
誰にでも1番効く育毛剤は決められません。効き方には個人差があり、医薬部外品どうしなら表示できる効能の範囲もほぼ同じです。自分に合うかを記録で確かめるのがおすすめです。
ランキングで1位の育毛剤なら効きますか?
ランキングの順位は、作った人の基準で並べた物です。順位より、区分・有効成分・使い方・買い方の条件を自分で確かめて選びましょう。
高い育毛剤のほうが効きますか?
値段だけで効き目は判断できません。比べる時は、1本の値段ではなく1か月あたりに直し、続けられるかどうかで考えてみてください。
どのくらい使えば効いたか分かりますか?
期間の目安は商品ごとに違い、公式に案内されていることがあります。まずはその目安まで使い方どおりに続け、写真とメモを並べて振り返りましょう。
効かないと感じたら、すぐ別の商品に替えていいですか?
頭皮に異常が出た時は、すぐに使うのをやめて皮膚科で相談してください。そうでなければ、使い方を守れていたかを先に振り返ってから替えると、合わなかった理由が分かりやすくなります。
育毛剤を2本使えば早く効きますか?
2本を重ねて使うのは避けましょう。育毛剤は1本ずつ、書かれた回数と量で使うのが基本です。
男性用と女性用で、効く・効かないは違いますか?
使う人に合わせて作られている物が多く、使い心地や香りが違うことがあります。メーカーが使える人として案内している範囲で、自分が続けやすい物を選んでください。
まとめ
- 1番効く育毛剤は決められない。効き方には個人差がある
- 薬用の育毛剤どうしは、書ける効能の範囲がほとんど変わらない
- 「1番」「最強」と言い切る言葉より、区分・成分・使い方を自分で確かめる
- 自分に合うかは、月1回の写真と週1回のメモで判断する
- 振り返りは公式の継続の目安で。替える時は1本ずつ切り替える
- 円形の脱毛や急な抜け毛、頭皮の異常は、育毛剤より先に皮膚科へ





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