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ホルモン剤を使い始めてから、分け目や頭頂部が薄くなった気がする。『薬のせいなのかな』と一人で悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
結論から言うと、ホルモン剤と薄毛の悩みが関係しているかどうかは、自分では判断できません。気になった時は薬を自己判断でやめず、処方した医師や皮膚科に相談するのがいちばんの近道です。
この記事を読むと、相談の流れと受診先の選び方、医療機関で聞くことのリスト、待つ間にできる頭皮ケアが分かります。
ホルモン剤と薄毛の悩みは関係ある?先に答え
- 薬の副作用が抜け毛のきっかけになることは、皮膚科の一般向け資料でも挙げられている
- ただ、薄毛の悩みのきっかけは一つではなく、自分の場合がどうかは医師が判断すること
- 気になった時は、薬を続けたまま、処方した医師か皮膚科に相談する
- 相談の前に、聞くことと持ち物をそろえておくと話が早い
日本皮膚科学会の一般向けQ&Aでは、脱毛症は一つの病気ではないとされています。原因として、内科的な病気や、薬剤・放射線治療の副作用なども挙げられています。
つまり、ホルモン剤を使っている人に薄毛の悩みが出た時も、薬のほかに重なっていることがあるかもしれません。ここが大事なところです。
| 薄毛の悩みのきっかけとして挙げられていること | どこで相談する? |
|---|---|
| 薬剤の副作用 | 処方した医師・薬剤師 |
| 内科的な病気 | 主治医・内科 |
| 大きな手術・重い感染症・過激なダイエットの後 | 主治医・皮膚科 |
| 頭皮の炎症やかぶれ | 皮膚科 |
| 年齢とともに起こる変化 | 皮膚科 |
この表は、自分で原因を決めるためのものではありません。『こういうことも関係するんだ』と知っておくと、相談の時に伝えることが見えてきますよ。
「ホルモン」と髪について、公的に言われていること
髪とホルモンの話は、ネットでもいろいろな言われ方をしていますよね。ここでは、学会や医会の一般向けの資料に書かれていることだけを見ておきます。
| 資料 | 書かれていること |
|---|---|
| 日本皮膚科学会 Q&A(男性型脱毛症) | 男性ホルモンが酵素の働きで変わることが関係する |
| 日本皮膚科学会 Q&A(他の病気と関係する脱毛) | 妊娠や過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える休止期脱毛が知られている |
| 日本産婦人科医会の記事(産後の抜け毛) | ホルモン値と産後の抜け毛の関連を示した論文はない |
同じ「ホルモン」という言葉でも、話の中身はばらばらなんです。『ホルモンのせいで薄くなった』と一言でまとめられるほど、単純ではないことが分かります。
男性型・女性型の薄毛は医療機関で相談する話
男性型や女性型の薄毛は、日本皮膚科学会が治療の考え方を示している、医療機関で相談するテーマです。どの治療が合うかは、診察を受けて決めることになります。
この記事では、治療の中身や薬の効き方には触れません。気になる方は、皮膚科で相談してみてください。
「いつから」を書き出すと、話がつながりやすい
薬と髪の変化の関係を考える時、医師がまず知りたいのは「いつから」です。薬を使い始めた日、量が変わった日、髪が気になり始めた日を、1枚の紙に並べてみてください。
| 書き出すこと | 例 |
|---|---|
| 薬を使い始めた時期 | 春ごろから |
| 量や種類が変わった時期 | 夏に量が変わった |
| 髪が気になり始めた時期 | 秋に入ってから分け目が気になる |
| 同じ時期の生活の変化 | 仕事が忙しく、睡眠が短かった |
日付があいまいでも大丈夫です。「だいたいこの頃」と分かるだけで、相談の材料としては十分役に立ちます。
薄毛が気になった時、どこに相談する?受診先の選び方
『どの科に行けばいいのか分からない』と迷う方も多いはずです。状況ごとに、最初の相談先の目安を表にしました。
| 今の状況 | 最初の相談先 | 理由 |
|---|---|---|
| 薬を使い始めて間もない | 処方した医師 | 薬の続け方を一緒に決められる |
| 次の受診まで間がある | 薬を受け取った薬局 | 電話でも相談しやすい |
| 頭皮にかゆみ・赤みもある | 皮膚科 | 頭皮の状態を見てもらえる |
| 円形に抜けた・急に増えた | 皮膚科 | 早めの受診がすすめられている |
| ほかにも体調の変化がある | 主治医 | 体全体を見てもらえる |
日本皮膚科学会のQ&Aでも、抜け毛が気になる時は専門の医療機関で対策を聞くよう呼びかけています。脱毛症が心配なら早めの受診がよい、とも書かれています。
皮膚科を受診する時は、ホルモン剤を使っていることを最初に伝えてくださいね。治療を担当している医師と皮膚科の医師が、情報を共有してくれることもあります。
相談の流れ
- 薄毛が気になり始めた時期と、薬を使い始めた(変えた)時期を書き出す
- 同じ角度・同じ明るさで、頭の写真を撮っておく
- 上の表で最初の相談先を決め、予約か電話をする
- 聞くことリストと持ち物をそろえる
- 相談で決まったことをメモし、次に相談する時期を決める
医療機関で聞くことリスト
診察の時間は短いことが多いので、聞くことは前もって書いておきましょう。全部聞く必要はなく、自分に合うものを2〜3個選べば十分です。
- 今使っている薬で、髪の変化が起こることはあるか
- 薬はこのまま続けてよいか
- 薬の種類や量を変える方法はあるか
- 次の受診はいつか、それまでに変化があればどうするか
- 頭皮の状態に、気になるところはあるか
- 皮膚科も受診したほうがよいか
- 毎日の洗い方や乾かし方で、気をつけることはあるか
- 育毛剤や頭皮用品を使ってよいか
聞き方は、こんな感じで大丈夫です。
「薬は続けたいのですが、最近薄毛が気になっていて」
「髪のことで、できることがあれば教えてください」
「薬は続けたい」と最初に添えると、医師も治療を続けながらの方法を考えやすくなります。うまく話せない時は、リストをそのまま見せてもかまいません。
答えを聞いたら、その場で確かめておくこと
説明を聞いて『分かったつもり』で帰ってしまうと、家で迷うことがありますよね。最後に、次の3つだけ確かめておくと安心です。
- 今日決まったことは何か(薬を続ける・量を変える・様子を見る など)
- 次に相談するのはいつか、誰にか
- それまでに変化があった時の連絡先はどこか
メモが取りにくい時は、「今の話をメモしてもいいですか」と一言伝えれば、ゆっくり話してもらえることも多いですよ。
薄毛が気になっても、処方されたホルモン剤を自分の判断でやめたり、量を変えたりするのはやめておきましょう。薬によっては、急にやめると体に負担がかかる物もあります。
受診の日に持って行く物
持ち物がそろっていると、限られた時間でも話が進みます。前の日に、カバンに入れておきましょう。
| 持ち物 | なぜ必要? |
|---|---|
| お薬手帳 | 使っている薬を正確に伝えられる |
| 薬の説明書 | 薬の名前と注意を確かめられる |
| 頭の写真 | 変化を見てもらいやすい |
| 聞くことリスト | 聞き漏れを防げる |
| 使っている頭皮用品の名前 | 頭皮の状態と合わせて見てもらえる |
お薬手帳は、飲んでいる薬の記録を医師や薬剤師に見せるための物として、厚生労働省も使い方を案内しています。電子版のお薬手帳もあるので、使いやすいほうを選んでくださいね。
写真の撮り方のコツ
写真は、髪を乾かした後に、洗面所など同じ場所の同じ照明の下で撮ります。分け目・頭頂部・生え際の3か所を、毎回同じ角度で撮っておくと比べやすくなります。
スマートフォンのアルバムに「髪の記録」というフォルダを作っておくと、診察室ですぐに見せられますよ。
家族に一言伝えておく
受診の日程や薬のことを、家族など身近な人に一言伝えておくと、気持ちの面でも支えになります。写真を撮るのを手伝ってもらうと、頭頂部も同じ角度で撮りやすくなります。
人に話すのが負担な時は、無理をしなくて大丈夫です。自分のペースで、話せる人に話せる範囲で伝えてみてください。
待つ間にできる頭皮ケア:1週間のプラン
相談の日を待つ間も、頭皮への負担を減らすケアは始められます。全部を毎日やろうとすると続かないので、1週間の中で分けてみてください。
| 曜日の目安 | やること |
|---|---|
| 毎日 | 指の腹でやさしく洗い、根元から乾かす |
| 毎日 | 外では帽子で頭皮を日差しから守る |
| 週のはじめ | 分け目の位置を少し変えてみる |
| 週の半ば | ブラシや枕カバーを洗って清潔にする |
| 週末 | 頭の写真を撮り、気づいたことをメモする |
日本皮膚科学会は、髪に負担のかかる髪型や、極端に頻繁なカラーリングを避けること、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくなったりしない頻度で洗うことを挙げています。偏りのない食事と、リズムの整った生活も大切なこととして並んでいます。
一方で、これだけやれば抜けない、という決め手の予防法は無いことも、同じQ&Aではっきり書かれています。毎日のケアは「負担を減らす」ためのもの、と考えておくと気持ちが楽ですよ。
睡眠と食事は「整える」くらいの気持ちで
睡眠は、大人なら6時間以上を目安に確保することを、厚生労働省の睡眠ガイドがすすめています。食事は、主食・主菜・副菜をそろえることが基本です。
ただ、治療によっては食事に決まりがあることもあります。食事を大きく変えたい時は、主治医か管理栄養士に聞いてみてください。
- 洗い方と乾かし方を見直す
- 日差しから頭皮を守る
- 記録を週に1回つける
- 薬を自己判断でやめる
- 頭皮をゴシゴシ洗う
- 新しい頭皮用品をいくつも一度に試す
薄毛対策の商品を選ぶ前に、区分を知っておく
相談の結果、薄毛対策の商品を使ってよいと言われた時に備えて、区分の違いを知っておきましょう。区分によって、表示できる効能も、使えない人の条件も違います。
| 区分 | 表示できる効能の例 | 使う前に確かめること |
|---|---|---|
| 医薬部外品の育毛剤 | 育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、発毛促進など | 有効成分・使用上の注意 |
| 一般用医薬品の発毛剤 | 製品ごとの添付文書に書かれた効能 | 使用しない人の条件・薬剤師の説明 |
| 頭皮用の化粧品 | 頭皮・毛髪をすこやかに保つなど | 全成分・肌に合うか |
ミノキシジルを配合した第1類医薬品の発毛剤には、添付文書で女性や20歳未満の人、壮年性脱毛症以外の脱毛症の人は使用しないと書かれた物があります。発毛剤はこの記事では勧めませんが、区分の違いは医薬品と医薬部外品の違いでくわしく見られます。
育毛剤の基本は育毛剤とはどんな商品かで確かめられます。ホルモン剤を使っている方が育毛剤を使う前の準備は、ホルモン剤を使っている時の髪の毛のケアにまとめています。
買う時は、定期の条件と使用上の注意を先に見る
育毛剤の通販は、定期のコースで申し込む形が多く見られます。治療の予定によっては使うのを休むこともあるので、申し込む前に条件を見ておきましょう。
- 最終確認画面に、2回目以降の代金とお届けの間隔が書かれているか
- やめたい時の連絡先と、連絡の締め切り
- 使用上の注意に、治療中の人へのひと言があるか
- 申し込み直前の画面を画像で保存したか
国民生活センターは、「定期縛りなし」の広告を見て注文した育毛剤が、解約するまで続く定期購入だった相談事例を紹介しています。困った時は、消費者ホットライン「188」に相談してみてください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見るホルモン剤と薄毛の悩みで、よくある思い込み
不安な時ほど、極端な情報が目に入りやすいですよね。よく見かける思い込みと、実際のところを並べておきます。
| よくある思い込み | 実際のところ |
|---|---|
| ホルモン剤を使えば、薄毛になると決まっている | 髪の変化が出るかどうかは、薬や人によって違う |
| 薬をやめれば元に戻る | 自己判断でやめるのは控え、医師と一緒に決める |
| 女性ホルモン入りの育毛剤なら同じ働きをする | 育毛剤は医薬部外品で、ホルモン剤とは区分が違う |
| サプリメントで補えば大丈夫 | サプリメントは食品で、薄毛への効能は表示できない |
| 海外の薬を取り寄せれば早い | 個人輸入の薬は国の確認がされておらず、救済制度の対象外 |
海外から取り寄せた医薬品は国の確認を受けておらず、被害が出ても公的な救済制度の外になる、と厚生労働省が注意を呼びかけています。不安な時こそ、身近な医師や薬剤師を頼ってくださいね。
広告の言葉を読む時のコツ
薄毛の悩みが強い時ほど、強い言葉の広告に目が行きやすくなります。東京都の広告基準の資料では、医薬部外品の育毛剤について「○○型脱毛のあなたにお奨め」のように特定の脱毛のタイプへの効果をうたうことは、医薬品の効能にあたるのでできないとされています。
「これだけで」「たった1本で」のような言葉が並ぶ広告を見かけたら、一度立ち止まってみてください。区分の表示と、使用上の注意を確かめてから考えても遅くはありません。
『相談しても何も変わらなかったら』と思うと、受診をためらうこともあるかもしれません。それでも、話してみることで、薬との付き合い方や毎日のケアのヒントがもらえることは多いんです。
気持ちがつらい時も、相談していい
薄毛の悩みは、鏡を見るたびに気持ちが沈んだり、人に会うのがおっくうになったりすることもありますよね。そのつらさも、医師に伝えてよい大事な話です。
病院によっては、治療中の見た目の悩みを聞いてくれる相談窓口を設けているところもあります。通っている病院に、そうした窓口があるか聞いてみるのも一つの方法です。
よくある質問
ホルモン剤を使うと、薄毛になりやすいですか?
薬の副作用が抜け毛のきっかけになることはありますが、髪の変化が出るかどうかは薬や人によって違います。気になる時は、処方した医師に相談してください。
薄毛が気になったら、ホルモン剤をやめたほうがいいですか?
自分の判断でやめたり、量を変えたりしないでください。続け方は、処方した医師と一緒に決めることです。
何科に相談すればいいですか?
薬の続け方は処方した医師、頭皮の状態は皮膚科が向いています。迷う時は、薬を受け取った薬局に電話して目安を聞いてみてください。
受診まで待つ間に、何かできることはありますか?
やさしく洗う、根元から乾かす、日差しから頭皮を守るといった、頭皮への負担を減らすケアは始められます。写真で記録しておくと、相談の時に役立ちます。
育毛剤を使ってもいいですか?
治療の内容しだいなので、自分だけで決めないのが安心です。気になる商品の名前と区分をメモして、処方した医師か薬局で聞いてみてください。
産後の薄毛もホルモンが原因ですか?
日本産婦人科医会の記事では、ホルモン値と産後の抜け毛の関連を示した論文はないとされています。産後の抜け毛が長く続く時は、皮膚科で相談してください。
まとめ
- ホルモン剤と薄毛の悩みが関係しているかは、自分では判断できない
- 薄毛の悩みのきっかけは一つではなく、薬のほかに重なっていることもある
- 薬は続けたまま、処方した医師・薬局・皮膚科に状況に合わせて相談する
- 聞くことリストとお薬手帳・写真を持って行くと、話が早く進む
- 待つ間は、頭皮への負担を減らす1週間のケアを続ける





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