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抜け毛が気になってきた時、『髪のためにビタミン剤を飲んでおこうかな』と考える方は多いはずです。ドラッグストアの棚にもたくさん並んでいますよね。
結論から言うと、発毛や育毛をうたえるビタミン剤はありません。ビタミン剤は区分ごとに表示できる効能が決まっていて、髪の効能はその中に入っていないんです。
この記事では、ビタミン剤の3つの区分と箱の効能表示の読み方、塗る育毛剤との違い、食事からのとり方の考え方が分かります。
発毛とビタミン剤の関係は?先に答え
- 飲むビタミン剤には、医薬品・指定医薬部外品・栄養機能食品の3つの区分がある
- どの区分にも、髪が増える・発毛するといった効能の表示はない
- 頭皮に塗って「育毛」「発毛促進」などを表示できるのは、医薬部外品の育毛剤
- 「発毛」を効能にうたえるのは、ミノキシジルを配合した第1類医薬品の発毛剤
- ビタミンは食事から。体に合うかは薬剤師に相談しながら考える
日本皮膚科学会の一般向けの解説では、髪の毛の新陳代謝には各種のビタミンやミネラルが関係しているので、バランスのとれた食生活を心がけるよう書かれています。ただ、それは食生活全体の話です。
ビタミン剤を飲めば髪が増える、という意味ではありません。ここを分けて考えるだけで、商品選びで迷う場面がぐっと減りますよ。
| よくある疑問 | 答え | この記事で見るところ |
|---|---|---|
| ビタミン剤で発毛できる? | 発毛を効能にした飲むビタミン剤はない | 3つの区分の表 |
| 箱の「肌あれ」は頭皮にも? | 承認された文言の範囲で読む | 効能表示の読み方 |
| 育毛剤と何が違う? | 飲む物と塗る物で目的も区分も違う | 飲む物と塗る物の比較 |
| どれくらいとればいい? | 量は食事摂取基準と商品の用法で考える | 食事の基準 |
「ビタミン剤」には3つの区分がある
『ビタミン剤って、どれも同じ薬じゃないの?』と思いますよね。実は、見た目が似た錠剤でも、法律上の区分が違うことがあるんです。
区分が違うと、箱に書ける効能も、売り場も、相談できる相手も変わります。まずは区分ごとの違いを見てみましょう。
| 区分 | 箱の表示の例 | 表示できる効能の範囲 | 髪の効能 |
|---|---|---|---|
| 一般用医薬品 | 第2類医薬品・第3類医薬品 など | 承認を受けた効能・効果(肌あれ、口内炎、ビタミンの補給 など) | 表示されていない |
| 指定医薬部外品(ビタミン含有保健剤) | 「指定医薬部外品」 | 虚弱体質や栄養不良に伴う身体不調の改善・予防 など | 表示されていない |
| 栄養機能食品 | 「栄養機能食品(ビタミン○)」 | 国が定めた定型文での栄養成分の機能 | 表示されていない |
医薬品のビタミン剤
医薬品のビタミン剤は、箱に第2類・第3類などのリスク区分が書かれています。例えばチョコラBBプラスは第3類医薬品で、効能・効果は肌あれやにきび、口内炎などの症状の緩和と、ビタミンB2の補給です。
医薬品なので、購入する時に薬剤師や登録販売者に相談できます。持病がある人やほかの薬を飲んでいる人は、ここで聞いておくのが安心です。
指定医薬部外品のビタミン剤
厚生労働省の資料では、ビタミンを含む保健薬の一部が「指定医薬部外品」とされ、「ビタミン含有保健剤」と呼ばれています。主な効能は、虚弱体質に伴う身体不調や、日常生活での栄養不良に伴う身体不調の改善・予防です。
付け加えられる効能として「疲れやすい」「目の疲れ」「肌の不調(肌荒れ、肌の乾燥)」などがあります。この中にも、髪や毛についての言葉は入っていません。
栄養機能食品
栄養機能食品は食品です。消費者庁の制度で、決められたビタミンやミネラルについて、国が定めた文言で働きを表示できます。
例えばビオチンやビタミンB2は「皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です」と表示されます。個別に国の審査を受けたものではない、という注意書きも入っています。
「サプリ」「サプリメント」は区分の名前ではありません。栄養機能食品のほか、表示のない一般の食品もあります。箱の表の「栄養機能食品」「指定医薬部外品」「第3類医薬品」などの文字で区分を確かめておきましょう。
箱の効能表示はどこをどう読む?
ビタミン剤を手に取ったら、まず箱のどこを見ればいいのでしょうか。見る場所を決めておくと、店頭でも迷いにくくなりますよ。
- 表の面で区分の文字を探す(第3類医薬品・指定医薬部外品・栄養機能食品 など)
- 医薬品と指定医薬部外品は「効能・効果」の欄を読む
- 栄養機能食品は「栄養機能表示」と「摂取上の注意」の欄を読む
- 「用法・用量」または「1日当たりの摂取目安量」で、年齢と量を確かめる
- 「相談すること」の欄に自分が当てはまらないかを見る
効能の言葉は書かれたとおりに読む
厚生労働省のQ&Aでは、指定医薬部外品のビタミン剤で、承認された効能の一部だけを切り取って広告することに制限があると書かれています。例えば「二日酔いに伴う食欲の低下、だるさ」を「食欲の低下、だるさ」だけにするのは認められていません。
つまり、効能の言葉は書かれたとおりの意味で受け取るのが基本なんです。「肌あれ」とあっても、それを頭皮の効能や髪の効能に広げて読まないようにしましょう。
| 箱の欄 | 読み方 | よくある読み違い |
|---|---|---|
| 効能・効果 | 承認された症状や目的 | 「肌あれ」を「頭皮が元気になる」と読む |
| 栄養機能表示 | 国が定めた定型文の働き | 「皮膚の健康維持」を「髪が増える」と読む |
| 用法・用量・摂取目安量 | 年齢と1日の量 | たくさん飲めば早く変わると考える |
| 相談すること | 飲む前に相談したい人 | 健康だから読まなくていいと思う |
広告の言葉と箱の言葉を分ける
通販の商品ページには、箱にない言葉が並ぶこともあります。『髪のために』『ボリュームに』という見出しを見ると、つい期待してしまいますよね。
そんな時は、商品ページの下にある区分と効能・栄養機能表示の欄を探してみてください。判断の材料にするのは、箱や添付文書に書かれた言葉のほうです。
飲むビタミン剤と塗る育毛剤は何が違う?
『どうせなら、飲む物と塗る物の両方で対策したい』と考える方もいますよね。両方使うこと自体は珍しくありませんが、それぞれの役割は違います。
- 頭皮に直接つける外用剤
- 「育毛」「発毛促進」「脱毛の予防」などの効能を表示できる
- 有効成分と使い方は商品の表示どおり
- 頭皮に合うかは赤み・かゆみで様子を見る
- 口から飲む内用剤か食品
- 髪の効能は表示されていない
- 量は用法・用量や摂取目安量どおり
- 体に合うかは胃の不快感などで様子を見る
発毛剤(医薬品)は、さらに別の物です。ミノキシジルを配合した第1類医薬品で、壮年性脱毛症における発毛・育毛・脱毛の進行予防が効能です。
発毛剤は薬剤師の説明を受けて買う医薬品で、使えない人の条件も細かく決まっています。違いは医薬品と医薬部外品の違いで詳しく紹介しています。
| 比べる点 | 飲むビタミン剤 | 塗る育毛剤(医薬部外品) | 発毛剤(第1類医薬品) |
|---|---|---|---|
| 使い方 | 飲む | 頭皮に塗る | 頭皮に塗る |
| 髪に関する効能 | 表示なし | 育毛・薄毛・脱毛の予防 など | 壮年性脱毛症における発毛 など |
| 買う時の相談 | 医薬品なら薬剤師・登録販売者 | 必須ではない | 薬剤師の説明を受ける |
| 年齢の条件 | 商品ごとの用法どおり | 商品ごとの表示どおり | 成人男性(20歳以上)など製品ごと |
同じ成分名が出てくるのはなぜ?
育毛剤の成分表を見ると、ビタミンB6やビタミンEの仲間の名前が並んでいることがあります。飲むビタミン剤にも同じ名前が入っていて、混乱しますよね。
同じ成分名でも、頭皮に塗る物と飲む物では目的も量も違います。成分名が同じだからといって、飲む物で塗る物の代わりになるわけではありません。成分の見方は育毛剤の成分の記事が参考になります。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る食事の基準から考えるビタミンのとり方
ビタミンは、体の中でほとんど作れないので、食事からとる必要がある栄養素です。e-ヘルスネットでは13種類あるとされています。
では、どれくらいとればいいのか。量を考える時の物差しとして、厚生労働省は「日本人の食事摂取基準」を出しています。
| 指標 | どんな値か | 読む時のポイント |
|---|---|---|
| 推定平均必要量 | 半数の人が必要量を満たすと考えられる量 | 不足を避けるための基準 |
| 推奨量 | ほとんどの人が足りると考えられる量 | 毎日の目安にしやすい |
| 目安量 | 十分なデータがない時の、足りている状態の量 | 推奨量が決められない栄養素で使う |
| 耐容上限量 | とり過ぎによる健康障害のリスクに関わる量 | サプリや錠剤を重ねる時に気にする |
| 目標量 | 生活習慣病の予防のための量 | 栄養素ごとに決められているかを見る |
2025年版は、令和7年度から令和11年度まで使われる基準です。年齢・性別ごとに値があり、妊娠中や授乳中の人には付加量も決められています。
「多めにとれば安心」ではない
『髪のためなら、多めにとっておいたほうがいいかも』と思うかもしれません。でも、ビタミンの種類によっては、とり過ぎの心配もあるんです。
例えば厚生労働省の情報サイトでは、高用量のビタミンB6を長い期間サプリメントからとると、神経の障害を起こす可能性があると紹介されています。用法・用量や摂取目安量を守るのが基本ですよ。
食事で整えるなら主食・主菜・副菜から
消費者庁の保健機能食品の表示にも、「食生活は、主食、主菜、副菜を基本に、食事のバランスを。」という一文があります。錠剤より先に、毎日の食事を見直すほうが近道です。
食べ物と頭皮の関係は食事と栄養の記事にまとめています。特定の食べ物で髪が増えるとは言えないので、毎日の体調を支える土台として考えてみてください。
- 1日に主食・主菜・副菜がそろう食事が何回あるかを数える
- 野菜やきのこ、海藻など副菜が少ない日が続いていないかを見る
- 極端な食事制限やダイエットをしていないかを振り返る
- サプリや錠剤を何種類飲んでいるか、同じ成分が重なっていないかを書き出す
ビタミン剤を飲む前・育毛剤と一緒に使う前のチェック
ビタミン剤と育毛剤を一緒に使う場合は、始める前に少しだけ準備をしておきましょう。トラブルが起きた時に、原因を見つけやすくなります。
- ビタミン剤の区分(医薬品・指定医薬部外品・栄養機能食品)を確かめた
- 飲んでいる薬やほかのサプリと成分が重ならないかを書き出した
- 持病がある、妊娠中・授乳中の場合は医師か薬剤師に相談した
- 育毛剤の使用上の注意と、頭皮に傷や湿しんがないかを確かめた
- ビタミン剤と育毛剤を同じ日に始めず、時期をずらす予定にした
- 定期購入なら、最終確認画面で2回目以降の代金と解約の方法を確かめた
一度に始めないほうがいい理由
ビタミン剤と育毛剤を同じ日に始めると、体や頭皮に合わなかった時に、どちらが原因か分かりにくくなります。まず1つ始めて、落ち着いたらもう1つ、という順番がおすすめです。
薬剤師には、例えばこんなふうに聞いてみてください。「今このビタミン剤を飲んでいて、育毛剤も使いたいんですが、気をつけることはありますか?」。お薬手帳があれば一緒に見せると話が早いですよ。
体に合わないと感じた時は
医薬品のビタミン剤の添付文書には、発疹や胃の不快感、下痢などが出た時は飲むのをやめて相談するよう書かれている物があります。栄養機能食品でも、体調に変化があれば飲むのをやめて医師に相談しましょう。
育毛剤で頭皮に赤み・かゆみが出た時も同じです。いったん使うのをやめ、商品を持って医師や薬剤師に相談してください。
| 起きたこと | まずすること | 相談先 |
|---|---|---|
| 飲んだ後の胃の不快感・発疹 | 飲むのをやめる | 医師・薬剤師 |
| 塗った後の頭皮の赤み・かゆみ | 使うのをやめる | 皮膚科・薬剤師 |
| 抜け毛が急に増えた・円く抜けた | 記録を残す | 皮膚科 |
| 定期購入の解約でもめた | 画面やメールを保存する | 消費者ホットライン188 |
よくある思い込みと、その防ぎ方
ビタミン剤と髪の話では、思い込みが起きやすい場面がいくつかあります。よくある例を見ておきましょう。
| 思い込み | 実際のところ | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| ビタミン剤で発毛できる | 発毛を効能にした飲むビタミン剤はない | 箱の効能・効果の欄を読む |
| 育毛剤に入っている成分なら飲んでも同じ | 塗る物と飲む物で目的も量も違う | 区分と用法を分けて見る |
| 「肌に」とあれば頭皮にも効く | 効能は書かれた文言の範囲で読む | 言葉を広げて読まない |
| たくさん飲めば早く変わる | とり過ぎの心配がある成分もある | 用法・用量を守る |
| 医薬品なら髪にも効く | 医薬品でも効能は製品ごとに決まっている | 添付文書の効能・効果を読む |
『飲み続けているのに変わらない』と感じた時は、ビタミン剤のせいにも、自分のせいにもしなくて大丈夫です。もともと髪の効能を表示した物ではないので、抜け毛が気になるなら皮膚科で相談してみてください。
口コミや体験談を見た時は
通販の口コミで『飲み始めてから髪の調子がいい』という書き込みを見ることもありますよね。ただ、その人が同時に何を変えたのか、どれくらいの期間かは分かりません。
口コミは使い心地や飲みやすさの参考にとどめ、効能は箱や添付文書で確かめるのがおすすめです。
ビタミン剤と育毛剤で出てくる言葉の早見表
箱や商品ページには、似た言葉がたくさん出てきます。迷った時に見返せるようにまとめておきますね。
| 言葉 | 意味 |
|---|---|
| 指定医薬部外品 | 厚生労働大臣が指定する医薬部外品。箱に「指定医薬部外品」と書かれる |
| ビタミン含有保健剤 | ビタミンを配合した、栄養補給などを目的とする内用の指定医薬部外品 |
| 栄養機能食品 | 決められた栄養成分の働きを国の定型文で表示する食品 |
| 効能・効果 | 医薬品・医薬部外品で承認された目的や症状 |
| 栄養機能表示 | 栄養機能食品で表示できる栄養成分の働きの文言 |
| 摂取目安量 | 食品で1日にとる量の目安 |
| 育毛剤(医薬部外品) | 頭皮に塗り、育毛・脱毛の予防などを表示できる外用剤 |
育毛剤そのものの基本は、育毛剤とはどんな商品かで確かめられます。飲む物と塗る物の組み合わせ方は飲む育毛剤・サプリとの併用の記事も参考にしてください。
よくある質問
発毛のためにビタミン剤を飲む意味はありますか?
発毛や育毛を効能にした飲むビタミン剤はありません。ビタミンは体に必要な栄養素なので、まずは食事で整え、足りない時の補い方は薬剤師に相談してみてください。
ビタミン剤の区分はどこで分かりますか?
箱の表に「第3類医薬品」「指定医薬部外品」「栄養機能食品」などの文字があります。通販の場合は商品ページの区分の欄や商品画像の箱の表示で確かめましょう。
ビタミン剤と育毛剤は一緒に使えますか?
一緒に使うこと自体は珍しくありませんが、同じ日に始めず時期をずらすのがおすすめです。持病がある人や薬を飲んでいる人は、先に医師か薬剤師に相談してください。
育毛剤に入っているビタミンを飲めば同じですか?
同じではありません。塗る物と飲む物では目的も量も区分も違うので、飲む物で塗る物の代わりにはなりません。
ビタミン剤はたくさん飲んだほうがいいですか?
用法・用量や摂取目安量を守ってください。ビタミンの種類によっては、とり過ぎによる健康への影響が知られている物もあります。
抜け毛が気になる時、ビタミン剤より先にすることは?
抜け毛の量や頭皮の様子を記録し、急に増えた時や円く抜けている時は皮膚科で相談しましょう。頭皮のケアを始めたい時は、医薬部外品の育毛剤の表示を確かめて選ぶ方法があります。
まとめ
- 飲むビタミン剤は医薬品・指定医薬部外品・栄養機能食品の3つの区分がある
- どの区分にも、発毛や髪が増えるといった効能の表示はない
- 箱の効能・効果や栄養機能表示は、書かれた文言の範囲で読む
- 頭皮に塗る育毛剤(医薬部外品)、発毛剤(第1類医薬品)とは役割が違う
- ビタミンは食事摂取基準を目安に食事から。錠剤は用法・用量を守り、薬剤師に相談する





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