育毛剤で白髪が黒くなる?効能の表示と白髪ケアとの違い

育毛剤と白髪ケアの物を洗面台で使い分けるイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

『育毛剤を使っていたら、白髪が黒くなるって本当?』。そんな話を耳にして、気になっている方もいますよね。抜け毛も白髪も気になる年ごろだと、一つで両方できたらうれしいものです。

結論から言うと、育毛剤で白髪が黒くなると表示している商品は見当たりません。医薬部外品の育毛剤が表示できる効能の範囲に「白髪」は入っていないからです。白髪を黒く見せたい時は、白髪染めなど別の区分の物を使うのが基本です。

この記事では、表示の読み方と、白髪ケアの物との違い、「黒くなる」という言葉を見た時の考え方をお話しします。

目次

育毛剤で白髪は黒くなる?先に答え

先に答え
  • 医薬部外品の育毛剤の効能の範囲に「白髪」は入っていない
  • 頭皮用の化粧品の効能にも、白髪を黒くする項目は無い
  • 白髪を黒く見せたい時は、白髪染めや白髪用のトリートメントを使う
  • 「黒くなる」と書いた広告は、商品の効能・効果の欄で確かめる
  • 頭皮が黒っぽく見える、髪の色が変わった時は、使うのをやめて皮膚科へ

『でも、使っているうちに黒い毛が増えた気がする』という声を聞くこともあるかもしれません。ただ、それが育毛剤のおかげかどうかは、本人にも誰にも分からないんです。

だからこそ、言葉のうわさではなく、商品に表示されていることから考えていきましょう。

「黒くなる」と表示している育毛剤はある?

最初に、どうやって確かめればいいかを知っておくと、ほかの商品にも使えて便利ですよね。

育毛剤の多くは医薬部外品です。医薬部外品の育毛剤の効能・効果は、国の通知で範囲が示されていて、次のとおりです。

医薬部外品の育毛剤の効能・効果の範囲

「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛。」

この中に、白髪や髪の色に関する言葉はありません。つまり、医薬部外品の育毛剤は、白髪を黒くするという効能を表示できないということです。

箱で確かめる手順

表示の確かめ方
  1. 箱か商品ページで「医薬部外品」「化粧品」「医薬品」の区分を見る
  2. 「効能・効果」の欄を探す
  3. 欄の言葉に「白髪」「髪の色」が入っているかを見る
  4. 入っていなければ、白髪を黒くする物ではないと考える
  5. 迷ったら、薬剤師や登録販売者に箱を見せて聞く

頭皮用の化粧品(ヘアトニックやスカルプエッセンスなど)も同じです。化粧品の効能は決められた項目に限られていて、頭皮・毛髪の項目に白髪を減らす・黒くする内容は入っていません。

医薬品・医薬部外品・化粧品の線引きは、育毛剤は医薬品・医薬部外品のどちらかで整理しています。

メーカー自身が「染める効果はない」と書く例も

育毛剤のメーカーの中には、よくある質問で「白髪を染める効果はない」とはっきり答えている所もあります。気になる商品があれば、公式のよくある質問のページを開いてみてください。

書かれていない時は、問い合わせ窓口に「白髪に使うと色は変わりますか」と聞いてみると確実ですよ。

白髪の色はどうやって決まるの?

『そもそも、なぜ髪が白くなるの?』と思いますよね。ここで、髪の色の仕組みを少しだけ知っておきましょう。

日本皮膚科学会の学会誌に載った総説では、毛包の中にある色素幹細胞が、毛周期ごとに毛母に色素細胞を送ることで毛に色が付く、と説明されています。そして、その仕組みがうまく保てなくなると、色素細胞が届かなくなって白髪になる、とされています。

ここが大事なところです

髪の色は、毛の根元の深い所で決まっています。頭皮に塗る育毛剤の効能の表示は、この色の仕組みを対象にしたものではありません。

白髪を減らしたり黒くしたりする市販品の効能を示した公的な情報も、見当たりません。髪の色の仕組みは、メラノサイトと髪の色の仕組みでもう少しくわしくお話ししています。

白髪を抜くのは控えておく

鏡の前で白い毛が目に入ると、指でつまみたくなりますよね。ただ、抜くたびに頭皮や毛の根元に負担がかかります。気になる時は、根元から短く切るか、染めて目立たなくする方法を選びましょう。

白髪と抜け毛は、別々の悩みとして考える

白髪と抜け毛が同じ時期に気になり始めると、『どちらも年のせいだから、一つの物で何とかしたい』と思ってしまいますよね。ただ、髪の色の話と、髪の量やボリュームの話は、仕組みも使う物も別です。

抜け毛やボリュームのことは育毛剤の表示の範囲で、白髪のことは白髪染めなどで、と役割を分けておくと、物選びで迷いにくくなりますよ。

白髪を黒く見せる物と育毛剤の違い

白髪を黒っぽく見せたい時に使うのは、育毛剤とは別の区分の物です。消費者安全調査委員会の報告書では、髪を染める物は、医薬部外品の「染毛剤」と、化粧品の「染毛料」に分けられると説明されています。

種類区分何をする物か気をつけたいこと
育毛剤主に医薬部外品表示された効能の範囲の頭皮ケア髪の色を変える物ではない
酸化染毛剤(白髪染め・ヘアカラー)医薬部外品髪の内部まで染めて色を付けるかぶれやすいので、使う前のテストが大事
ヘアマニキュア化粧品(染毛料)髪の表面に色を付ける色持ちは染毛剤より短い
白髪用のカラートリートメント化粧品として売られている物が多い使うたびに少しずつ色を付ける区分は商品の表示で確かめる

酸化染毛剤は、色落ちが少ない一方で、アレルギー性の皮膚のかぶれを起こしやすいとされています。ヘアマニキュアは髪の表面に色を付けるもので、酸化染毛剤に比べるとかぶれを起こすことは少ないとされています。

染める前のテストを忘れずに

ヘアカラーの業界の自主基準では、毎回、染める48時間前に皮膚アレルギー試験(パッチテスト)をするよう表示することになっています。手順は商品の説明書に書かれているので、それに沿って進めてください。

『前に大丈夫だったから』と思っても、ある日突然かぶれることもあります。軽い症状だからと続けると、急に悪くなることもあるので気をつけましょう。

白髪ケアを選ぶ時のチェック
  • 区分(医薬部外品の染毛剤か、化粧品か)
  • 使う前のテストの手順が書かれているか
  • 今までに毛染めでかぶれたことがないか
  • 眉毛やまつ毛には使えない注意があるか
  • 育毛剤と使う時の間隔の案内があるか

目的ごとの選び方の目安

『白髪を目立たなくしたいけど、どれを選べばいいの?』という方のために、目的ごとの目安を表にしました。どれが良い悪いではなく、向き不向きの話です。

こうしたい候補になる物知っておきたいこと
しっかり染めて色を長持ちさせたい酸化染毛剤毎回、使う前のテストが必要
かぶれが心配で、髪の表面だけ染めたいヘアマニキュア色持ちは短めで、頭皮につけない使い方
毎日のお手入れで少しずつ目立たなくしたい白髪用のカラートリートメント区分と使い方は商品の表示で確かめる
自分で染めるのが不安美容院・理容室過去のかぶれや使っている育毛剤を伝える

毛染めでかぶれたことがある方は、自己判断で別の物に替えるのではなく、皮膚科で相談してから選ぶと安心です。

髪の色が変わると注意書きのある医薬品もある

ここで一つ、知っておきたい例があります。『育毛のための物で髪の色が変わる』ということが、注意書きとして書かれている商品もあるんです。

例えば、ハツモール・ヘアーグロアーS(第2類医薬品)の用法の説明には、白髪の人は髪の色が茶褐色になるため、白髪を保ちたい人は使わないように、と書かれています。また、液が微黄色で、壁紙や床、衣類にシミになることがあるとも書かれています。

書かれていること読み取れること
白髪の人は髪の色が茶褐色になる黒くなるのではなく、色が付いて見えることがある
白髪を保ちたい人は使わない白髪をそのまま楽しみたい人には向かない
液が微黄色でシミになることがある液の色が物に移ることがある

これは「白髪が黒くなる」という効能ではなく、使った時に起こりうることとして注意されている内容です。『黒くなる』といううわさの中には、こうした色の変化が混ざって伝わっていることもあるかもしれませんね。

液の色が気になる時の見方

育毛剤の中には、液に色が付いている物もあります。使う前に、説明書の「液の色」「衣類につかないように」といった注意を読んでおくと、思わぬ汚れを防げますよ。

白髪をそのままにしたい方は、使用上の注意に髪の色の変化が書かれていないかも、買う前に見ておきましょう。

「黒くなる」と書かれた広告はどう見る?

ネットの広告や体験談風の記事で、『白髪が黒くなった』という言葉を見かけることもありますよね。

医薬品や医薬部外品などの広告では、表示が認められている効能の範囲を超えた表現や、効き目を保証するような表現はしてはいけないことになっています。使う前と後の写真で、認められていない効能を思わせることも認められていません。

広告で見かける言葉考え方確かめる所
白髪が黒くなる育毛剤の効能の範囲には入っていない効能・効果の欄
白髪も抜け毛もこれ一本2つの目的を1つの物でうたっている区分と効能・効果
使う前と後の写真効能の保証にはならない商品そのものの表示
白髪に効く成分配合成分の名前だけでは効能にならない有効成分の欄と効能の欄
黒髪を取り戻す言い換えで効能を強めている区分と効能・効果

広告の言葉が気になったら、商品名で公式サイトを開き、区分と効能・効果を見るのがいちばんの近道です。

口コミや体験談を読む時は

『黒い毛が増えた気がする』という口コミも、ネットではよく目にしますよね。口コミは書いた人の感想で、白髪染めを一緒に使っていたか、どのくらいの期間か、どんな明るさで見たかも分かりません。

国の広告の基準でも、体験談の広告は効能や安全性について誤解を与えるおそれがあるとされています。口コミは参考程度にとどめ、決め手は表示にしておきましょう。

よくある失敗

「白髪にも抜け毛にも」という広告を見て、定期購入で申し込んでしまう。期待と違った時に困らないよう、効能の表示と、最終確認画面の解約の条件を確かめてから決めましょう。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

頭皮や髪が黒っぽく見える時の確認

『育毛剤を使い始めてから、頭皮が黒っぽく見える』と心配になることもありますよね。その時に確かめたいことを並べておきます。

見え方考えられることやること
頭皮に色が付いて見える液や整髪料、白髪染めの色が残っている洗い流して、落ちるかを見る
頭皮に茶色っぽい汚れがたまる皮脂や液の残り洗い方と、塗る量を見直す
こすっても落ちない黒ずみ頭皮の異常の可能性使うのをやめて皮膚科へ
白っぽく色が抜けた所がある頭皮の異常の可能性使うのをやめて皮膚科へ
白髪の色が変わった成分による色の変化の可能性説明書を読み、メーカーに聞く

育毛剤の使用上の注意には、色抜けや黒ずみなどの異常が出たら使うのをやめて皮膚科専門医などに相談するよう書かれている物があります。自分で原因を決めつけず、早めに相談しましょう。

相談に行く時は、使っている育毛剤や白髪染めの箱、成分表示の写真を持っていくと話が早いですよ。

見え方は写真で残しておく

頭皮の色や白髪の見え方は、その日の明るさや鏡の角度で大きく変わります。『昨日より黒っぽい気がする』と感じても、照明のせいだったということもありますよね。

気になる時は、同じ場所・同じ明るさ・同じ角度で、月に1回くらい写真を撮っておきましょう。変化があったのかどうかを落ち着いて見比べられますし、皮膚科で相談する時にも役に立ちます。

白髪の話で出てくる言葉

言葉ひと言でいうと
染毛剤髪を染める医薬部外品。酸化染毛剤など
染毛料髪を染める化粧品。ヘアマニキュアなど
色素幹細胞髪に色を付ける細胞のもとになる細胞
皮膚アレルギー試験毛染めの前に、かぶれないかを試すこと
効能・効果商品が表示できる働きの言葉

白髪染めと育毛剤を両方使う時の順番

『抜け毛のケアも、白髪染めも続けたい』という方も多いはずです。両方使う時は、商品ごとに書かれた案内に沿うのがいちばんです。

例えば、メーカーの案内には次のような例があります。

  • 白髪染め・ヘアカラー・ヘアマニキュアの直後は、色落ちのおそれがあるので2〜3日は使用を控える
  • 染めた後、1週間程度は間を空けてから使う
  • 髪がぬれたままだと色が落ちることがあるので、塗った後はしっかり乾かす

市販の発毛剤(医薬品)の説明書には、染毛剤を使う時は、完全に染め終えた後に使うよう書かれている物もあります。商品によって案内が違うので、手元の物の説明書を読んでくださいね。

両方を続ける時の流れ
  1. 白髪染めの予定日をカレンダーに書く
  2. 育毛剤の説明書で、染めた後に空ける日数を確かめる
  3. 染める前の日までに、白髪染めのパッチテストをしておく
  4. 染めた後は案内どおりに日を空けてから、育毛剤を再開する
  5. 頭皮に赤みやかゆみがあれば、どちらも休んで皮膚科へ

順番のくわしい考え方は、育毛剤と白髪染めを使う順番でも紹介しています。

美容院で染める時に伝えておくこと

美容院や理容室で染めてもらう時は、毎日使っている育毛剤のことを伝えておくと安心です。

伝えておくこと
  • 使っている育毛剤の名前と、使う時間帯
  • 今までに毛染めでかぶれたことがあるか
  • 頭皮にかゆみや赤みが出ていないか
  • 染めた後、育毛剤をいつから再開する予定か

育毛剤の箱の写真をスマホに入れておくと、その場で見せられて便利ですよ。妊娠中・授乳中の方や、持病がある方は、どちらも使う前に医師か薬剤師に相談しておきましょう。

よくある質問

育毛剤を使うと白髪が黒くなりますか?

白髪が黒くなると表示している育毛剤は見当たりません。医薬部外品の育毛剤の効能の範囲に、白髪は入っていないからです。

白髪にも効く育毛剤はありますか?

白髪を対象にした効能を表示している育毛剤は見当たりません。白髪を目立たなくしたい時は、白髪染めや白髪用のトリートメントを使いましょう。

育毛剤を使ったら白髪が茶色っぽくなりました。

成分によって髪の色が変わることが説明書に書かれている商品もあります。説明書を読み、気になる時はメーカーに聞いてください。

頭皮が黒っぽく見えるのは育毛剤のせいですか?

液や整髪料の色が残っていることもあれば、頭皮の異常のこともあります。洗っても落ちない時は使うのをやめて、皮膚科で相談しましょう。

白髪を染めた当日に育毛剤を塗ってもいいですか?

商品によって案内が違います。染めた後に日を空けるよう書かれている物もあるので、育毛剤の説明書を確かめてください。

「白髪が黒くなった」という口コミは信じていいですか?

口コミは個人の感想で、効能の裏付けにはなりません。商品の効能・効果の表示で確かめるのがおすすめです。

まとめ

この記事の要点
  • 育毛剤で白髪が黒くなると表示している商品は見当たらない
  • 医薬部外品の育毛剤の効能の範囲に「白髪」は入っていない
  • 白髪を黒く見せたい時は、白髪染めや白髪用のトリートメントを使う
  • 髪の色が変わると注意書きのある医薬品もあるので、説明書を読む
  • 「黒くなる」の広告は、効能・効果の欄で確かめる
  • 頭皮の黒ずみや色抜けに気づいたら、使うのをやめて皮膚科へ

抜け毛のケアと白髪のケアは、それぞれ役割の違う物を組み合わせるのが近道です。自分に合う順番を見つけて、無理なく続けてみてくださいね。

育毛剤でできることの全体像は、育毛剤とはどんな商品かで確かめられます。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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