産後の抜け毛は予防できる?妊娠中からの準備と防ぐための頭皮ケア

チェストの上に置かれたシュシュと木のくし、白いタオル

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おなかの赤ちゃんの準備をしながら、『産後は髪がごっそり抜けるって本当?今から予防できないかな』と気になっている方も多いはずです。先輩ママの話を聞いて、不安になりますよね。

結論から言うと、産後の抜け毛そのものを完全に予防する方法は、今のところ分かっていません。ただ、頭皮のトラブルや切れ毛など「抜け毛を目立たせる要因」を防ぐ準備は、妊娠中からできます。

この記事を読めば、産後の抜け毛の予防で「できること」と「できないこと」の線引きと、妊娠中からの準備リスト、産後に続けたい頭皮ケアが分かります。

目次

産後の抜け毛は予防できる?先に結論

先に結論
  • 産後の抜け毛は多くの人に起こるもので、ゼロにする方法は確立されていない
  • 防げるのは、頭皮の荒れ・切れ毛・髪型の負担など「上乗せされる要因」
  • 妊娠中のうちに、髪型・道具・家族の分担を準備しておくとラクになる
  • 育毛剤は医薬部外品の効能の範囲でのケア。使うなら医師・薬剤師に確認する
  • 出産から1年ほど様子を見ても変わらなければ皮膚科へ

日本産婦人科医会の解説によると、産後の抜け毛は出産後2〜4か月頃から始まり、6か月から1年程度続くといわれています。現時点で確立された治療法はなく、1年ほど様子を見て改善しなければ皮膚科の受診がすすめられています。

『じゃあ、何をしても無駄なの?』『今から何もできないの?』と思うかもしれません。そんなことはないんです。予防の意味を少し広げて考えると、やれることはたくさんあります。

「予防」で目指すことできるかどうか具体的にできること
産後の抜け毛をゼロにする方法は確立されていない時期の目安を知って、あわてない
頭皮のかゆみ・荒れを防ぐできる洗い方・すすぎ・乾かし方を整える
切れ毛・抜け毛を増やす負担を減らすできるきつい結び方や熱を当てすぎない
抜け毛を目立たせないできる髪の長さや分け目を準備しておく
気持ちの落ち込みを防ぐできる先に知っておく・相談先を決めておく

なぜ産後に抜け毛が増えるの?防ぎにくい理由

髪には、伸びる時期と抜ける準備をする時期をくり返す「毛周期」があります。日本皮膚科学会は、大きな手術や妊娠などの後に毛の抜けかわりが影響を受け、抜け毛が増える「休止期脱毛」という現象があると紹介しています。

つまり、産後の抜け毛は、体の大きな変化をきっかけに抜けかわりのタイミングがそろってしまうことで起こると考えられています。日本産婦人科医会の解説では、全体が均等に薄くなる「びまん性脱毛」の形をとるとされています。

知っておきたいこと

日本産婦人科医会の解説には、ホルモン値と産後の抜け毛の関連を示した論文はない、とも書かれています。「ホルモンを整えれば防げる」といった説明をうのみにしないようにしましょう。

抜けかわりのタイミングそのものは、自分の努力で変えられる物ではありません。だからこそ、「自分のせいだ」と責めなくていいんです。

例えば、「妊娠中にもっと気をつけていれば」と自分を責める方もいます。でも、出産という大きな出来事の後に体が変化するのは自然なことです。準備は「抜け毛を止めるため」ではなく、「その時期をラクに過ごすため」と考えてみてください。

産後の抜け毛と、気をつけたい抜け毛の違い

産後によくある抜け毛皮膚科で相談したい抜け毛
始まる時期出産後2〜4か月頃から時期と関係なく急に始まる
抜け方全体が均等に薄くなる円形や一部分だけが抜ける
頭皮の様子大きな変化はないことが多い赤み・かゆみ・湿疹がある
続く期間6か月から1年程度1年近くたっても落ち着かない

妊娠中からできる準備リスト

産後は、赤ちゃんのお世話で自分のことにかける時間がぐっと減ります。妊娠中の体調がよい時期に、少しだけ準備をしておくと気持ちに余裕が生まれますよ。

時期準備しておくことねらい
妊娠中期(体調が落ち着いた頃)美容室で、乾かしやすい長さを相談する産後のドライヤー時間を短くする
妊娠後期太めのシュシュ・目の粗いくしをそろえる結ぶ時の引っぱりを減らす
入院準備の時使い慣れたシャンプーをミニサイズで用意入院中も頭皮の調子を変えない
出産前家族と「お風呂と洗髪の時間」の分担を話す自分が髪を洗う時間を確保する
出産前抜け毛の時期と相談先をメモしておく抜け始めた時にあわてない
妊娠中にそろえておくと便利な物
  • 吸水性の高いタオル(ドライヤーの時間を短くする)
  • ゴムの跡がつきにくい太めのシュシュ
  • 目の粗いくし(濡れた髪をとかす用)
  • 排水口の抜け毛ネット(掃除をラクにする)
  • 枕カバーの替え(抜け毛が目立つ時期に洗いやすい)

美容室では「産後に抜け毛が増えると聞いたので、乾かしやすくて、伸びても形になりやすい髪型にしたい」と伝えてみてください。

「産後しばらく美容室に来られないと思うんです」
「それなら、伸びても重く見えにくい長さにしておきましょうか」

こんなやりとりで、数か月先まで見すえた髪型を一緒に考えてもらえます。

パートナーや家族に先に伝えておきたいこと

産後の抜け毛は、まわりから見ても分かりにくい悩みです。だからこそ、出産前のうちに「産後は髪が抜けやすい時期がある」と家族に話しておくと、いざという時に頼みやすくなります。

「抜け毛が増える時期があるみたいだから、その頃はお風呂の後に少しだけ赤ちゃんを見ててね」
「分かった。ドライヤーの間は任せて」

こんな会話を一度しておくだけで、産後に自分の時間を作るハードルがぐっと下がりますよ。

妊娠中のカラーやパーマは主治医と相談を

妊娠中のカラーやパーマをどうするかは、体調や肌の状態によって変わります。気になる時は、妊婦健診の時に主治医に聞いておくと安心です。

日本皮膚科学会は、極端に頻繁なカラーリングを避けることをすすめています。産後しばらくは、根元が伸びても目立ちにくい色にしておくのも一つの工夫ですよ。

産後の抜け毛を防ぐつもりで続けたい頭皮ケア

日本皮膚科学会は、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくなったりしない頻度で洗うこと、髪に負担のかかる髪型を避けることをすすめています。特別な予防法があるわけではないからこそ、この基本が大事なんです。

産後の頭皮ケアの基本の流れ
  1. 洗う前に、乾いた髪を目の粗いくしでとかして絡まりをほどく
  2. ぬるめのお湯で頭皮をしっかり予洗いする
  3. シャンプーを手のひらで泡にしてから、指の腹で地肌をもむように洗う
  4. 泡が残らないよう、生え際と襟足まで丁寧にすすぐ
  5. タオルで押さえるように水気をとり、根元から乾かす

抜け毛が多い時期は、洗髪のたびにたくさんの毛が手に絡まって、洗うのがこわくなることもありますよね。ただ、洗うことで抜けるのは、もともと抜ける準備ができていた毛です。洗髪を控えるより、頭皮を清潔に保つほうを優先しましょう。

頭皮マッサージは「気持ちいい」くらいで

洗髪の時やお風呂上がりに、指の腹で頭皮を軽く動かすマッサージは、手軽に続けられるケアです。強くこすったり爪を立てたりすると、かえって頭皮を傷めてしまうので気をつけましょう。

目安は「気持ちいい」と感じるくらいの力です。1回1分ほどでも、毎日の小さなリラックスの時間になりますよ。

結び方とヘアアクセサリーで負担を減らす

赤ちゃんのお世話中は、髪をまとめておきたい場面が多いですよね。ただ、毎日同じ位置できつく結ぶと、生え際や結び目のあたりに負担がかかります。

よくあるまとめ方負担を減らす工夫
高い位置のきついポニーテール低めの位置でゆるく結ぶ
細いゴムで1日中結ぶ太めのシュシュに替え、家では外す時間を作る
毎日同じ位置で結ぶ結ぶ位置を日によって少しずらす
濡れた髪のまま結ぶ根元まで乾かしてから結ぶ
ヘアクリップで強く挟む大きめのクリップでふんわり留める

乾かす時間を短くする工夫

ドライヤーの時間が取れずに、濡れたまま寝てしまうこともありますよね。吸水性の高いタオルで先にしっかり水気をとると、乾かす時間が短くなります。

家族がいる時間に「5分だけドライヤーの時間をちょうだい」とお願いするのも立派な工夫です。自分のケアの時間を、遠慮せずに確保しましょう。

抜け毛の掃除をラクにする工夫

抜け毛が多い時期は、床や枕に落ちた毛を見るたびに気持ちが沈みがちです。目に入る回数を減らす工夫も、心を守る大切な予防なんです。

排水口には抜け毛用のネットをかけ、枕カバーは濃い色の物に替えておくと、毛が目立ちにくくなります。粘着ローラーを寝室と洗面所に1つずつ置いておくと、気づいた時にさっと片づけられます。

産後の生活で見直したいこと

産後は夜中の授乳でまとまって眠るのが難しい時期です。睡眠を整えるといっても、無理に長く眠ろうとするより、赤ちゃんが寝ている時に一緒に横になるなど、こまめに休むことを意識してみてください。

産後のよくある状況頭皮と髪のためにできること
まとまって眠れない日中に横になれる時間を家族と作る
食事がおろそかになるおにぎりと汁物など、片手で食べられる物を常備する
外出できず気分が沈む窓を開けて外の空気を入れる、短い散歩をする
抜け毛の掃除がストレス排水口ネットや粘着ローラーで手間を減らす

上の子がいるご家庭では、さらに自分の時間がとりにくいですよね。上の子と一緒にお風呂に入る日は、自分の洗髪を家族にお願いできる日に回すなど、1週間単位で考えると気持ちがラクになります。

食べ物で髪が増えるという約束はできませんが、食事を抜かないことは体全体のために大切です。産後の食事やサプリメントについては、産後の抜け毛とサプリメントで詳しく紹介しています。

育毛剤は産後の抜け毛の予防に使える?

医薬部外品の育毛剤には、厚生労働省の通知で効能・効果の範囲として「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」が示されています。この中に「病後・産後の脱毛」や「脱毛の予防」が入っているんです。

ただし、これは「その範囲の効能を表示してよい」という意味で、使えば産後の抜け毛が起こらないという約束ではありません。効き方には個人差があり、頭皮を整えるケアの一つとして考えておきましょう。

育毛剤に期待してよいこと
  • 表示された効能の範囲での頭皮のケア
  • 毎日の頭皮マッサージの習慣づくり
  • 自分の髪と向き合う時間になる
育毛剤に期待しすぎないこと
  • 産後の抜け毛を起こさないこと
  • 抜け毛の時期を短くする約束
  • 皮膚科での相談の代わり

妊娠中・授乳中に使う時の確かめ方

妊娠中や授乳中の育毛剤の使い方は、メーカーによって案内が違います。例えばマイナチュレ 薬用育毛剤は、妊娠中・授乳中も使えるとしたうえで、心配なら念のためかかりつけの医師に相談してから使うよう案内しています。

使えると書いてある商品でも、妊娠中・産後は肌の状態が変わりやすい時期です。使う前に、妊婦健診や産後の健診で医師に、または薬局で薬剤師にひと声かけておきましょう。

妊娠中・産後に育毛剤を使い始める前の確認
  1. パッケージで「医薬部外品」の表示と効能を確かめる
  2. 商品ページで、妊娠中・授乳中についての案内を探す
  3. 健診や薬局で、商品を見せて使ってよいか相談する
  4. 商品の表示どおりにパッチテストをしてから使う
  5. 赤み・かゆみが出たら使用をやめ、皮膚科で相談する

使い始めるタイミングの考え方

「妊娠中から使ったほうがいい」「抜け始めてからでいい」という決まりはありません。妊娠中は肌が敏感になる方もいるので、使うかどうかは体調と医師の意見を聞いてから決めましょう。

産後に使い始める場合も、体調が落ち着き、頭皮に赤みや湿疹がない時が始めやすいタイミングです。迷ったら、1か月健診の時に聞いてみるのも一つの方法です。

女性用の発毛剤(第1類医薬品)は、使用上の注意で妊娠・出産に伴う脱毛には使用しないとされています。産後の抜け毛の予防のつもりで手に取らないようにしましょう。授乳中の育毛剤の選び方は産後に育毛剤を使う時期と授乳中の確認で紹介しています。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

「予防できる」という広告の読み方

産後の抜け毛について調べると、「これで産後の抜け毛を防げる」といった広告を見かけることがあるかもしれません。医薬品や医薬部外品の広告では、効き目が確実であるかのような保証の表現は認められていません。

広告で見かける言い方読み方のポイント
「産後の抜け毛を防ぐ」区分と承認された効能の範囲の話かを確かめる
「数か月で実感」時間を約束する言い方は信じすぎない
「医師もすすめる」推せんの表現は広告として適切でないとされている
「定期縛りなし」解約するまで続く定期のこともある。最終確認画面を見る

「定期縛りなし」の広告から申し込んだ育毛剤が、実は解約の連絡をするまで続く定期購入だった、という相談も国民生活センターに寄せられています。契約のことで迷ったら、消費者ホットライン「188」につながる窓口に聞いてみましょう。

産後の抜け毛予防でよくある失敗
  • 不安から、いくつもの商品を同時に使い始める
  • 洗うと抜けるのがこわくて、洗髪の回数を減らしすぎる
  • 抜け毛を隠そうと、きつく結び続ける
  • 「確実に防げる」とうたう広告をうのみにして定期購入する

皮膚科に相談したい目安

時間がたてば落ち着くことが多いとはいえ、「いつもの産後の抜け毛と違う」と感じたら相談を先にしましょう。

こんな時は皮膚科へ
  • 出産から1年近くたっても抜け毛が落ち着かない
  • 円形や一部分だけ抜けているところがある
  • 頭皮に赤み・かゆみ・湿疹が続いている
  • 育毛剤やシャンプーでかぶれた
  • 頭の毛だけでなく、眉毛やまつ毛まで抜けている

相談の時に持っていきたい記録

皮膚科で相談する時は、抜け毛が始まった時期と、今の様子が分かる物があると話が早くなります。

  • 出産日と、抜け毛が気になり始めた時期
  • 分け目や生え際の写真(月1回程度)
  • 使っているシャンプー・育毛剤の名前
  • 授乳中かどうか、飲んでいる薬

気持ちがつらい時は、産後の健診で「抜け毛が気になって落ち込む」と話すだけでも大丈夫です。産後の抜け毛対策の全体は産後の抜け毛対策でまとめています。

育毛剤の区分や基本を知りたい方には、育毛剤とはどんな商品かがおすすめです。

よくある質問

産後の抜け毛は予防できますか?

産後の抜け毛そのものをゼロにする方法は確立されていません。頭皮の荒れや髪型の負担など、抜け毛を目立たせる要因を防ぐ準備は妊娠中からできます。

妊娠中から育毛剤を使えば、産後の抜け毛を防止できますか?

防止できると約束できる育毛剤はありません。使う場合は、医薬部外品の表示を確かめ、妊婦健診などで医師に相談してからにしましょう。

産後の抜け毛はいつから始まって、いつまで続きますか?

出産から2〜4か月頃に始まり、半年から1年ほど続くことが多い、と日本産婦人科医会は解説しています。出産から1年ほどたっても変わらない時は、皮膚科に行ってみてください。

洗うと抜けるので、シャンプーを減らしたほうがいいですか?

洗う時に抜けるのは、もともと抜ける準備ができていた毛です。洗髪を減らしすぎると頭皮のかゆみやにおいにつながるので、清潔に保つほうを優先しましょう。

産後の抜け毛を防ぐ髪型はありますか?

抜け毛を防ぐ髪型はありませんが、きつく結ばない・同じ位置で結び続けないことで、髪への負担は減らせます。乾かしやすい長さにしておくのもおすすめです。

女性用の発毛剤は産後に使えますか?

女性用の発毛剤の使用上の注意では、妊娠・出産に伴う脱毛には使用しないとされています。気になる時は医師か薬剤師に相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 産後の抜け毛はゼロにする方法が確立されておらず、時期の目安を知っておくことが大切
  • 防げるのは、頭皮の荒れ・切れ毛・髪型の負担など上乗せされる要因
  • 妊娠中に髪型・道具・家族の分担を準備しておくと産後がラクになる
  • 育毛剤は効能の範囲でのケア。妊娠中・授乳中は医師・薬剤師に確認する
  • 「確実に防げる」ような広告は信じすぎず、定期の条件を確かめる
  • 出産から1年近くたっても続く時、頭皮に赤みなどがある時は皮膚科へ
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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