卵の殻で育毛剤は作れる?卵殻膜の成分表示と卵アレルギーの確認

割った卵の殻とラベルの無いスポイト瓶、虫めがねを持つ手元

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

「卵の殻が髪にいいらしい」と聞いて、家にある卵の殻で育毛剤を作れないか調べている方もいるのではないでしょうか。捨てる物を使えるなら、ちょっと試してみたくなりますよね。

結論から言うと、台所の卵の殻をそのまま頭皮に使うのはおすすめしません。育毛剤の話で出てくる「卵」は、殻ではなく殻の内側の薄い膜(卵殻膜)を加工した成分のことが多いんです。

この記事では、卵の殻と卵殻膜の違い、成分表示での見つけ方、卵アレルギーがある人が確かめたいことが分かります。

目次

卵の殻で育毛剤は作れる?先に答え

先に結論
  • 卵の殻を砕いたり煮出したりした物には、育毛などの効能は表示できない
  • 市販の育毛剤に入っているのは、卵殻膜を加工した「加水分解卵殻膜」などの成分
  • 卵殻膜は有効成分ではなく、保湿などの目的の「その他の成分」として入ることが多い
  • 卵アレルギーがある人は、成分表で卵由来の成分を探し、使う前に医師や薬剤師に相談する

卵の殻を手作りで使う方法を見かけても、そのやり方が頭皮に安全かどうかは誰も確かめていません。手作り全般の注意は育毛剤は手作りできるかで紹介しているので、この記事では卵ならではの話に絞りますね。

卵の殻と卵殻膜は何が違う?

『卵殻膜って、卵の殻のこと?』と思った方も多いはずです。実は、この2つは別の物なんです。

卵を割った時、殻の内側にくっついている薄い膜がありますよね。

あれが卵殻膜です。固い殻そのものとは、見た目も使われ方も違います。

部分どこにある?育毛剤・頭皮ケアでの出てき方
卵の殻外側の固い部分育毛剤の成分表で見かけることはほとんどない
卵殻膜殻の内側の薄い膜「加水分解卵殻膜」として、その他の成分に入ることがある
卵白白身「加水分解卵白」「アルブミン」などの名前で入ることがある
卵黄黄身「卵黄レシチン」の仲間などの名前で入ることがある

つまり、「卵の殻が髪にいい」という話を見かけたら、まずは殻の話なのか、膜の話なのかを確かめてみてください。多くの場合、商品で使われているのは膜のほうです。

「加水分解」はどういう意味?

成分表でよく見る「加水分解」は、水を使って成分を細かく分ける加工のことを指す言葉です。卵殻膜をそのまま入れているのではなく、加工した成分として配合しているということですね。

家庭の台所で同じ加工をすることはできません。ここも、殻や膜を自分で使うのと、市販品に入った成分とが違う点です。

台所の卵の殻を頭皮に使う前に知っておきたいこと

『捨てる物だし、食べ物だから安全そう』と感じますよね。ただ、食べ物は肌に付けることを前提に作られていないんです。

卵の殻を頭皮に使うのを避けたい理由
  • 卵の殻の表面には、菌が付いていることがあると農林水産省が説明している
  • 砕いた殻のかけらで頭皮をこすると、細かな傷ができやすい
  • 煮出した液や浸けた液は傷みやすく、保存すると雑菌が増えやすい
  • 卵アレルギーの人は、肌に付けることで症状が出るおそれがある

農林水産省の資料では、卵はニワトリのふんが殻の表面に付いたり、殻ができる前に菌が入り込んだりすることで、サルモネラに汚染されるといわれていると説明されています。生卵を割った後に手を洗うのと同じで、殻は清潔な物とは言い切れません。

殻をゆでた水や、酢に浸けた液も同じ

卵の殻をそのまま塗るのではなく、ゆでた水や酢に浸けた液を使う方法を見かけることもあります。でも、液にしたからといって、頭皮に使えると確かめられたわけではありません。

水分を含んだ液は、殻そのものよりも傷みやすいものです。冷蔵庫に入れておいても、毎日ふたを開けて使ううちに雑菌が入りやすくなります。

酢のように肌に刺激を感じやすい物と組み合わせると、しみたり赤くなったりすることも考えられます。どんな形でも、台所の材料は頭皮には使わないでおきましょう。

食べ物由来の成分が肌から入った例もある

もう一つ知っておきたいのが、食べ物由来の成分を肌に使うことと、アレルギーの関係です。

厚生労働省の安全性情報で、加水分解コムギ末を含む石けんを使った人の例が報告されました。小麦を含む食べ物を食べた後に運動した際、全身のアレルギーを起こしたというものです。肌や粘膜から成分に触れることで、食べ物のアレルギーにつながったと考えられた例です。

これは小麦の例で、卵で同じことが起きると決まったわけではありません。ただ、『食べ物だから肌にもやさしい』とは言えないことは覚えておきたいですね。

成分表示で卵由来の成分を見つけるには?

市販品に卵由来の成分が入っているかどうかは、成分表で確かめられます。医薬部外品の育毛剤なら「有効成分」と「その他の成分」に分けて書かれているので、卵由来の名前は主にその他の成分の欄を探しましょう。

成分表の名前卵のどの部分か実際に書かれていた例
加水分解卵殻膜卵殻膜アルマードのオルフェ(その他の成分・保湿成分)、薬用育毛剤爽快柑
水素添加卵黄レシチン卵黄薬用育毛剤アプモ(湿潤剤)
アルブミン卵白薬用育毛剤アプモ(湿潤剤)
加水分解卵白卵白ニューモのシャンプー(全成分表示)

例えば、アルマードの薬用育毛剤オルフェは、有効成分がセファランチンとグリチルリチン酸ジカリウムで、加水分解卵殻膜は保湿成分としてその他の成分に入っています。卵殻膜が入っていても、効能のもとになる有効成分とは別の扱いだということが分かりますね。

成分表で卵由来の成分を探すコツ
  • 「卵」「卵殻」「卵黄」「卵白」の文字を探す
  • 「アルブミン」「レシチン」など、卵の字が無い名前もあることを知っておく
  • 卵由来の名前が、有効成分とその他の成分のどちらに書かれているかを見る
  • 分からない名前は、メーカーに「卵由来ですか」と問い合わせる

成分表の基本的な読み方は、育毛剤の成分の読み方でも紹介しています。

商品ページと外箱で書き方が違う時

通販の商品ページでは「卵殻膜エキス配合」のように分かりやすい言葉で紹介され、外箱の成分表では「加水分解卵殻膜」と書かれていることがあります。紹介の言葉と成分表の名前が違っても、同じ物を指していることは珍しくありません。

反対に、紹介文に卵の話が無くても、成分表には卵由来の成分が入っていることもあります。卵アレルギーが気になる方は、紹介文ではなく成分表のほうを基準にしてくださいね。

リニューアルで成分が変わることもあるので、新しいパッケージになったら一度成分表を見直しておくと安心です。

名前に「卵」が付く会社でも中身はさまざま

卵を研究している会社が販売する育毛剤でも、有効成分の欄に卵由来の成分が無いことがあります。例えば、ファーマフーズのニューモ育毛剤の有効成分は、センブリエキス(C)、グリチルリチン酸ジカリウム、D-パントテニルアルコールです。

会社のイメージや商品の説明より、成分表に何が書かれているかで判断するのが確かな方法ですよ。

卵アレルギーがある人が確かめたいこと

ここがいちばん大事なところです。卵アレルギーがある人は、卵由来の成分が入った育毛剤を使ってもいいのか、心配になりますよね。

実際に、使用上の注意に「卵アレルギーの方はご使用をお控えください」と書いている育毛剤もあります。サツドラで扱う薬用育毛剤HAIRXがその例です。

卵アレルギーがある人の確かめ方
  1. 成分表で、卵・卵殻膜・卵黄・卵白・アルブミン・レシチンなどの名前を探す
  2. 使用上の注意に、卵アレルギーについての記載が無いかを読む
  3. 分からない成分は、メーカーに卵由来かどうかを問い合わせる
  4. 卵由来の成分が入っている時は、使う前にかかりつけの医師か薬剤師に相談する
  5. 使い始めて赤み・かゆみ・腫れなどが出たら、すぐにやめて医療機関へ

『少しなら大丈夫かも』と自分で判断して使い始めるのは避けておきましょう。アレルギーの程度は人によって違うので、医師に聞くのがいちばん確かです。

例えば、受診の時はこんなふうに伝えるとスムーズです。

「卵アレルギーがあるんですが、この育毛剤の成分表に加水分解卵殻膜と書いてあります。使っても大丈夫でしょうか?」

成分表の写真や外箱を持っていくと、医師や薬剤師も判断しやすくなりますよ。

卵以外の食べ物アレルギーがある人も

頭皮ケア品には、卵のほかにも食べ物由来の成分が入っていることがあります。例えば、ニューモのシャンプーの成分表には、加水分解卵白のほかに「乳糖(牛乳)」「乳タンパク(牛乳)」と書かれています。

このように、原料の由来を括弧で書いてくれている商品もあります。自分にアレルギーのある食べ物の名前が成分表に無いか、卵と同じように探してみてください。

子どもが卵アレルギーの家庭では

家族の誰かが卵アレルギーの時は、育毛剤の置き場所にも気を配りたいですね。子どもが手に取ったり、誤って顔や手に付けたりしないよう、手の届かない場所にしまっておきましょう。

妊娠中・授乳中の方は

おなかに赤ちゃんがいる時や授乳している時期は、体調や肌の様子が変わりやすいものです。卵由来の成分の有無にかかわらず、新しい育毛剤を使い始める前に医師や薬剤師に相談してみてください。

卵由来の成分が入った育毛剤を選ぶ時は

卵殻膜などの成分が気になって育毛剤を選ぶ時は、成分の名前だけでなく、区分と有効成分も一緒に見ておくと失敗しにくくなります。

選ぶ時に見たいこと
  • 区分が医薬部外品か、化粧品かを外箱で確かめる
  • 有効成分の欄に何が入っているかを読む
  • 卵由来の成分がどんな目的で入っているかの説明を探す
気をつけたい見方
  • 「卵殻膜配合」の文字だけで育毛の効果を期待する
  • 有効成分とその他の成分を区別せずに読む
  • 卵アレルギーの有無を確かめずに使い始める

区分によって表示できる効能が違うことは、育毛剤が医薬品・医薬部外品のどちらかの記事で紹介しています。化粧品の頭皮ローションに卵殻膜が入っていても、育毛の効能は表示できません。

区分卵殻膜が入っていた時の読み方
医薬部外品(薬用育毛剤)効能は有効成分によるもので、卵殻膜はその他の成分として入ることが多い
化粧品(頭皮用ローション等)頭皮・毛髪をすこやかに保つなど、化粧品の効能の範囲まで
医薬品(発毛剤)卵殻膜の有無で選ぶものではない。添付文書を読み薬剤師に相談

卵殻膜を使ったシリーズの商品構成や使う順番については、アルマードの育毛剤の記事で詳しく紹介しています。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

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シャンプーやコンディショナーにも卵由来の成分はある?

卵由来の成分は、育毛剤だけでなく、シャンプーやコンディショナーにも使われています。同じシリーズでそろえると、知らないうちに卵由来の成分に触れる回数が増えることもあるんです。

商品のタイプ区分の例卵由来の成分の例頭皮に触れる時間
育毛剤(付けたまま)医薬部外品(オルフェの薬用育毛剤)加水分解卵殻膜洗い流さないので長い
シャンプー(洗い流す)医薬部外品(オルフェの薬用スカルプシャンプー)加水分解卵殻膜洗っている間だけ
コンディショナー(洗い流す)医薬部外品(オルフェの薬用スカルプコンディショナー)加水分解卵殻膜毛先中心で数分
シャンプー(洗い流す)化粧品(ニューモのシャンプー)加水分解卵白洗っている間だけ

付けたまま使う育毛剤は、洗い流すシャンプーより頭皮に触れている時間が長くなります。卵アレルギーがある人や肌が弱い人は、特に付けたままの物の成分表をよく見ておきましょう。

シリーズでそろえる前に

シリーズの商品をまとめて買う前に、1つずつ成分表を確かめておくと安心です。どれか1つで肌に合わないことがあった時も、原因を探しやすくなります。

使い始める時は、一度に全部を変えずに1つずつ試してみてくださいね。

卵の殻と育毛のよくある勘違い

卵の殻と髪の話には、聞いた人が思い込みやすいポイントがいくつかあります。表で整理しておきましょう。

よくある思い込み実際のところ
卵の殻を砕いて塗れば、市販品と同じ市販品に入っているのは加工した卵殻膜の成分で、殻そのものではない
卵殻膜が入っていれば育毛の効能がある効能は有効成分と区分で決まり、卵殻膜は保湿などの目的で入ることが多い
食べ物だから肌にもやさしい食べ物は肌に付ける前提で作られておらず、アレルギーや雑菌の心配がある
卵を食べれば髪が増える特定の食べ物で髪が増えるとは言えない。食事は偏りなく続けることが大切
「卵」と書いていなければ卵由来ではないアルブミン・レシチンなど、卵の字が無い名前もある

食べ物と髪の関係が気になる方は、育毛剤とはどんな商品かとあわせて、毎日の生活全体を見直してみてくださいね。日本皮膚科学会も、髪のための特別な予防法があるわけではなく、バランスのとれた食生活と規則正しい生活を心がけるよう案内しています。

よくある質問

卵の殻を粉にして頭皮に塗ると、髪にいいですか?

卵の殻を頭皮に塗って髪に良いと確かめられた方法はなく、育毛の効能も表示できません。殻には菌が付いていることがあり、かけらで頭皮を傷つけるおそれもあるので、使わないでおきましょう。

卵殻膜と卵の殻は同じですか?

別の物です。卵殻膜は殻の内側にある薄い膜で、育毛剤や頭皮ケア品には「加水分解卵殻膜」などの名前で、加工した成分として入っています。

卵殻膜は育毛剤の有効成分ですか?

確認できた商品では、卵殻膜は有効成分ではなく、保湿成分などとして「その他の成分」に入っていました。有効成分は成分表の有効成分の欄で確かめてください。

卵アレルギーでも卵殻膜入りの育毛剤を使えますか?

商品によっては、卵アレルギーの方は使わないよう案内しています。使う前にかかりつけの医師か薬剤師に、成分表を見せて相談してください。

卵由来の成分が入っているか分からない時はどうすればいいですか?

成分表の名前で判断できない時は、メーカーのお客様窓口に「この成分は卵由来ですか」と問い合わせてみてください。答えを聞いてから使うかどうかを決めると安心です。

卵殻膜入りの育毛剤で頭皮がかゆくなった時は?

その日のうちに使うのを中止し、頭皮に残った液をぬるま湯で流してください。症状が引かない時は、外箱ごと皮膚科に持っていくと成分の確認がスムーズです。

卵を多く食べると、髪のためになりますか?

卵を多く食べたから髪のためになる、とは言えません。卵に限らず、偏りのない食事と規則正しい生活を続けることが、頭皮と髪のために見直したい基本です。

まとめ

この記事の要点
  • 卵の殻を頭皮に使うのは、菌・傷・アレルギーの心配があるので避ける
  • 育毛剤で使われるのは、殻ではなく卵殻膜を加工した「加水分解卵殻膜」など
  • 卵殻膜は有効成分ではなく、その他の成分として入ることが多い
  • 卵由来の成分はアルブミン・レシチンなど卵の字が無い名前のこともある
  • 卵アレルギーがある人は、成分表を持って使う前に医師か薬剤師に相談する
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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