育毛剤の有効成分は厚生労働省が決めている?承認の仕組みと成分表示の読み方

外箱の表示を確かめながらメモを取るイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

育毛剤の商品ページで「厚生労働省が定める有効成分を配合」と書かれているのを見て、『国がこの成分を選んでくれたってこと?』と気になった方もいると思います。

結論から言うと、薬用の育毛剤(医薬部外品)は、商品ごとに有効成分や効能・効果を申請し、厚生労働大臣の承認を受けて売られています。審査はPMDA(医薬品医療機器総合機構)が行い、承認された内容が外箱の表示になるんです。

この記事を読むと、承認の流れと、外箱の成分表示をどう読めばいいかが分かります。

目次

育毛剤の有効成分は厚生労働省が決めている?先に答え

先に結論
  • 医薬部外品は「品目ごと」に厚生労働大臣の承認が必要
  • 審査を担当するのはPMDA
  • 有効成分は、商品ごとに承認された組み合わせとして外箱に書かれる
  • 「国のおすすめ」「厚生労働省認可」のような意味ではない

『厚生労働省が決めた成分なら、どれを選んでも同じ?』と思うかもしれません。実はそうではなく、承認は商品1つずつに対して出るもので、成分の組み合わせや効能の文言も商品ごとに違います。

ですから、選ぶ時は「承認されているか」だけでなく、「どの有効成分で、どんな効能が表示されているか」を見るのが大事なんです。

よくある疑問短い答え
有効成分は国が一覧で決めている?承認は商品ごと。外箱の有効成分の欄で確かめる
誰が審査している?厚生労働大臣の承認が必要な品目はPMDAが審査する
承認されたら効き目が保証される?効き方には個人差がある。表示の範囲で考える
化粧品も承認されている?化粧品に効能の承認はない。表示できる範囲が決まっている
発毛剤も同じ仕組み?発毛剤は医薬品で、別の決まりで承認・販売される

区分ごとの違いをざっと知りたい時は、育毛剤とは?効果の範囲・種類・選び方が入口になります。

医薬部外品はどうやって承認される?仕組みの流れ

医薬部外品は、法律(医薬品医療機器等法)で「人体に対する作用が緩和なもの」と決められた区分です。使う目的の1つとして「脱毛の防止、育毛又は除毛」が法律に書かれています。

この区分の商品を作って売るには、会社が製造販売業の許可を持ったうえで、品目ごとに承認を受ける必要があります。流れをざっくり並べると、次のようになります。

薬用育毛剤が店頭に並ぶまで
  1. 会社が医薬部外品の製造販売業の許可を持つ
  2. 商品ごとに、有効成分・分量・効能・効果・用法などをまとめて承認を申請する
  3. 厚生労働大臣の承認が必要な品目は、PMDAが品質・有効性・安全性の面から審査する
  4. 厚生労働大臣が承認する
  5. 承認された内容にそって、外箱や容器に表示して販売する

都道府県知事が承認する医薬部外品もある

一部の医薬部外品は、告示で決められた範囲に入る場合に限り、承認の権限が都道府県知事に任されています。例えば東京都の案内では、生理処理用品・染毛剤・パーマネント・ウェーブ用剤・薬用歯みがき類・浴用剤の5種類が都知事の承認する品目として挙げられています。

育毛剤はこの中に入っていません。ですから、薬用育毛剤は厚生労働大臣の承認を受ける品目として考えておけば大丈夫です。

承認する人主な対象審査する所
厚生労働大臣育毛剤を含む医薬部外品の多くPMDA
都道府県知事告示の範囲内の一部の品目(染毛剤・浴用剤など)都道府県

承認の範囲を超えた効能はうたえない

承認された医薬部外品でも、広告で書ける効能は承認を受けた範囲までです。広告の基準の解説では、化粧品として書いている部分が医薬部外品の効能として承認されたかのように見せることも、誤解を招くとされています。

例えば、薬用育毛剤の広告で特定の型の脱毛に効くとうたうのは、医薬品の効能にあたる書き方として認められていません。『この症状に効く』と言い切る広告を見たら、少し慎重に読んでみてください。

審査では何を見ている?

PMDAの医薬品の審査では、薬学や医学、生物統計などの専門家がチームを組み、品質・有効性・安全性を評価します。医薬部外品も、厚生労働大臣の承認が必要な品目はPMDAが審査を担当します。

ただ、審査の中身は商品ごとに違い、一般の人がすべてを読めるわけではありません。読者として押さえたいのは「承認された内容が外箱に書かれている」という一点です。

「厚生労働省が認めた成分」という言葉はどう読む?

商品ページで「厚生労働省が定める有効成分を配合し、その効能・効果が認められた製品です」のような説明を見かけることがありますよね。これは、医薬部外品という区分を一般向けに説明した言い方だと受け取っておくと分かりやすいです。

一方で、広告で「厚生労働省認可」「厚生労働省承認済み」とうたうことには決まりがあります。医薬品等の広告の基準の解説では、こうした表現は、たとえ事実でも不適当とされているんです。

落ち着いて読める説明
  • 「医薬部外品」と区分を書いている
  • 有効成分の名前を並べている
  • 効能・効果を承認の範囲の文言で書いている
  • 「効果には個人差があります」と添えている
立ち止まりたい言い方
  • 「厚生労働省認可」を目立たせて推している
  • 国のお墨付きのように見せている
  • 効能の範囲を超えた言い方をしている
  • 「誰にでも効く」と受け取れる書き方

『国が認めたって書いてあるから安心』と感じるのは自然です。ただ、承認は効き目を約束するものではありません。表示の範囲と、自分の頭皮の状態が合っているかを見てみてください。

「薬用」と「医薬部外品」は同じ?

「薬用育毛剤」の「薬用」は、医薬部外品を指す言い方として使われています。ただ、商品名に薬用と付いているかどうかより、外箱の「医薬部外品」の文字で確かめるほうが確実です。

シリーズの中で、育毛剤だけが医薬部外品で、シャンプーやコンディショナーは化粧品という組み合わせもよくあります。『同じブランドだから全部薬用』と思い込まないようにしましょう。

「認可」「承認」「許可」の言葉の違いをもっと知りたい方は、厚生労働省認可の育毛剤とは?承認・許可の違いと表示の確かめ方もあわせて読んでみてください。

外箱の成分表示はどう読む?

ここが大事なところです。承認された内容は、外箱や容器の表示で確かめられます。

法律では、医薬部外品の容器や被包に書く事項として、製造販売業者の名前と住所、「医薬部外品」の文字、名称、製造番号、内容量などが決められています。厚生労働大臣が指定する医薬部外品では、有効成分の名称と分量の記載も求められます。

外箱で見る所分かること読む時のコツ
「医薬部外品」の文字区分「薬用」と書かれていても、この文字で確かめる
販売名承認を受けた名前商品名と違うことがある
有効成分承認された成分の組み合わせ名前の書き方が商品で少し違うこともある
その他の成分使い心地や品質のための成分効能の根拠にはならない
効能・効果表示できる範囲育毛・脱毛の予防などの文言を読む
製造販売元責任を持つ会社問い合わせ先の手がかりになる

有効成分の名前が商品ごとに違って見える理由

同じ成分でも、書き方が少し違うことがあります。例えば、ビタミンB6の仲間は「塩酸ピリドキシン」「ピリドキシン塩酸塩」のように、商品によって表記が異なるんです。

化粧品と医薬部外品で、同じ成分の表示名が違うこともあります。名前が少し違っても、慌てずに販売元の案内やメーカーの問い合わせ窓口で確かめてみてください。

成分表の並び順はどう決まっている?

医薬部外品は「有効成分」「その他の成分」の順に分けて書かれるのが一般的です。化粧品は2001年4月から全成分の表示が義務になり、配合の多い順に並びます。

医薬部外品の全成分は、一部を除いて2006年4月から業界団体の自主基準で外箱などに書かれるようになりました。小さな容器では、台紙や添付の紙に書かれている場合もあります。

成分の量は書いてある?

医薬部外品の育毛剤では、有効成分の名前は書かれていても、量まで外箱で確かめられる商品は多くありません。量を比べて選ぶのは難しいので、量の多い少ないで優劣を決めないようにしましょう。

使用期限の表示がある商品とない商品

使用期限の記載は、すべての商品に必要なわけではありません。製造後3年を超えて品質が安定している物は、使用期限の表示がいらないと決められています。

一方で、ビタミンEの仲間(トコフェロール)の製剤などは、使用期限を書く必要がある品目として指定されています。手元の育毛剤に期限の表示があれば、その日付までに使い切るつもりで開けておきましょう。

成分ごとの見方は、育毛剤の成分はどう働く?有効成分の一覧と成分表示の読み方で、成分ごとの説明を読めます。

医薬品・医薬部外品・化粧品で、承認の扱いはどう違う?

頭皮に使う物は、大きく3つの区分に分かれます。区分によって、国の承認がいるかどうかも、表示できる効能も違います。

区分主な例国の承認表示できる効能の例
一般用医薬品発毛剤(ミノキシジル配合の外用液など)品目ごとに必要添付文書に書かれた効能・効果
医薬部外品薬用育毛剤品目ごとに必要育毛、薄毛、脱毛の予防、発毛促進など
化粧品ヘアトニック・スカルプエッセンスなど効能の承認はない頭皮、毛髪をすこやかに保つ、など決められた範囲

化粧品は、育毛をうたうこと自体ができません。成分表に育毛剤と同じ名前の成分があっても、化粧品として売られている物は化粧品の範囲で読む、と覚えておきましょう。

発毛剤(医薬品)は、使える人や使い方の条件が添付文書に細かく書かれています。気になる方は購入前に薬剤師に相談してください。パッケージでの見分け方まで知りたい方は、育毛剤は医薬品・医薬部外品のどちら?区分の見分け方が参考になります。

育毛剤えらび

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承認の情報は自分で調べられる?

『承認の中身を自分で確かめたい』という方もいますよね。調べられる範囲は区分によって違います。

医薬品の発毛剤なら、PMDAの一般用医薬品の添付文書検索で、販売名や成分名から添付文書を読めます。医薬部外品は、PMDAが審査報告書などを公表していますが、対象は審議会の部会で審議された品目に限られています。

手元の薬用育毛剤を確かめる手順
  1. 外箱の「医薬部外品」の文字と販売名をメモする
  2. 有効成分の欄と効能・効果の欄を書き写す
  3. 製造販売元の名前と問い合わせ窓口を控える
  4. 分からない点は、販売元に「販売名」と「製造番号」を伝えて問い合わせる
  5. 肌の状態や持病が気になる時は、薬剤師や皮膚科に相談する

問い合わせの時は、例えばこんなふうに聞くとスムーズです。「販売名○○の有効成分について、使用上の注意で気をつけることを教えてください」と、販売名を先に伝えるのがコツです。

販売名と商品名が違う時

店頭や通販で呼ばれている商品名と、承認を受けた販売名が違うことはよくあります。問い合わせや相談では、外箱の小さな字で書かれた販売名を伝えると、話が早く進みます。

「商品名はこれで、販売名はこれです」と両方メモしておくと、薬剤師に相談する時にも役立ちますよ。

通販で買う時に見ておきたいこと

通販の商品ページには、外箱ほど細かい表示が載っていないこともあります。届いた商品の外箱で、区分と有効成分をもう一度確かめておきましょう。

定期購入の商品は、申し込みの最終確認画面で、2回目以降の条件や解約の方法も確かめてください。契約で迷ったら、消費者ホットライン188で近くの相談窓口を案内してもらえます。

よくある勘違いと、その防ぎ方

承認の話は言葉が難しいぶん、思い込みも起きやすいです。よくある勘違いを表にまとめました。

よくある勘違い実際はどう?防ぎ方
承認された育毛剤は誰にでも効く効き方には個人差がある効能の範囲と期待をそろえる
有効成分の数が多いほど良い数で優劣は決まらない成分の組み合わせと使い心地で選ぶ
「薬用」なら発毛剤と同じ薬用は医薬部外品のこと外箱の区分表示を読む
化粧品にも育毛の承認がある化粧品に効能の承認はない化粧品は表示の範囲で読む
厚生労働省がおすすめしている承認は推薦ではない広告の言い方より表示の中身を見る
こんな時は使う前に相談を

頭皮に傷や湿疹がある時、妊娠中・授乳中の時、持病で治療中の時は、使う前に医師か薬剤師に相談してください。使っていて赤み・かゆみ・はれが出た時は、使うのをやめて相談しましょう。

抜け毛が急に増えた時や、円形に抜けている時は、育毛剤選びより先に皮膚科で相談するのが安心です。

承認の話に出てくる言葉の早見表

承認の話で出てきた言葉を、ひとまとめにしておきます。外箱や商品ページを読む時に、横に置いて使ってみてください。

言葉意味
医薬品医療機器等法医薬品・医薬部外品・化粧品などの決まりを定めた法律
承認品目ごとに、成分や効能などの内容を国が認めること
製造販売業の許可商品を作って市場に出す会社に必要な許可
PMDA医薬品医療機器総合機構。承認の審査などを行う
販売名承認を受けた正式な名前。商品名と違うことがある
有効成分承認された効能・効果の根拠になる成分
効能・効果その商品で表示できる働きの範囲
覚えておきたい1点

有効成分は「国が選んだ成分の一覧」ではなく、「その商品で承認された組み合わせ」と読むと迷いません。

よくある質問

育毛剤の有効成分は、厚生労働省が一覧で決めているのですか?

医薬部外品は品目ごとに承認を受けるので、有効成分は商品ごとに外箱で確かめます。成分の組み合わせや効能の文言も商品によって違います。

PMDAと厚生労働省はどう違いますか?

厚生労働大臣の承認が必要な品目について、審査を担当するのがPMDAです。最終的な承認は厚生労働大臣が行います。

「厚生労働省認可」と書かれた育毛剤は安心ですか?

広告で「厚生労働省認可」を強調する表現は、広告の基準の解説で不適当とされています。言葉ではなく、外箱の区分と有効成分、効能の欄で中身を確かめてください。

承認された育毛剤なら、副作用は起きませんか?

承認は肌トラブルが起きないことの約束ではありません。赤みやかゆみが出たら使うのをやめ、医師か薬剤師に相談してください。

化粧品のヘアトニックも国の承認を受けていますか?

化粧品には効能の承認がなく、表示できる効能の範囲が決められています。育毛をうたうことはできない区分です。

海外の育毛剤も日本の承認を受けていますか?

個人輸入した物は、日本の法律にもとづく確認がされていません。厚生労働省も健康被害などの危険性を注意しているので、国内で区分が表示された物を選びましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 薬用育毛剤(医薬部外品)は、品目ごとに厚生労働大臣の承認を受ける
  • 審査はPMDAが担当し、承認された内容が外箱に表示される
  • 有効成分は「その商品で承認された組み合わせ」として読む
  • 「厚生労働省認可」のような広告の言い方より、表示の中身を見る
  • 迷った時は販売名を控えて、販売元や薬剤師に相談する

承認の仕組みが分かると、外箱の小さな文字が少し読みやすくなるはずです。気になる育毛剤があれば、まず区分と有効成分の欄を確かめてみてくださいね。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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