17型コラーゲンとは?育毛剤の成分表示との関係と見分け方

明るい机に置かれたラベルの無いスポイト瓶とガラス容器、緑の葉、ノートとペン

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

ニュースや広告で「17型コラーゲン」という言葉を見て、『それが入った育毛剤を使えばいいの?』と思った方もいるかもしれません。髪の悩みと結びつけて紹介されることが多い言葉ですよね。

結論から言うと、17型コラーゲンは、髪の研究で使われている体の中のたんぱく質の名前です。研究した大学は、市販の製品に17型コラーゲンを配合した物は無いと注意しているので、育毛剤の成分表示で探す言葉ではないんです。

この記事では、研究の言葉と商品の表示を分けて考える方法と、育毛剤を選ぶ時に見る所を紹介します。

目次

17型コラーゲンとは?先に答え

先に結論
  • 17型コラーゲンは、皮膚や毛の根元の細胞にある、たんぱく質の一種の名前
  • 毛を作るもとになる細胞(毛包幹細胞)との関わりが、マウスやヒトの研究で報告されている
  • 研究した東京医科歯科大学は、市販の製品に17型コラーゲンを配合した物は無いと注意している
  • 育毛剤を選ぶ時は、17型の言葉ではなく、区分・有効成分・効能の欄を見る

「コラーゲン」と聞くと、化粧品や食品に入っているあのコラーゲンを思い浮かべますよね。でも実は、17型コラーゲンは、それとは性質が違う物として研究されているんです。

まずは、似た言葉の違いを表で見ておきましょう。

言葉どこで使われるか育毛剤選びでの扱い
17型コラーゲン髪や皮膚の研究成分表示で探す言葉ではない
コラーゲン(化粧品や食品の成分)商品の成分表示・食品の表示表示の欄の名前で確かめる
有効成分医薬部外品の育毛剤の表示箱の有効成分の欄で確かめる

研究で分かったことは?言葉の意味だけ押さえる

17型コラーゲンが注目されたのは、東京医科歯科大学の研究グループの発表がきっかけです。2011年2月には、17型コラーゲンが、毛包幹細胞を保つ役割と、毛の色を作る細胞のすみかとしての働きに必要だという研究が、Cell Stem Cellという学術誌に載りました。

この研究は、17型コラーゲンを持たないように作ったマウスを使ったものでした。白髪と脱毛を抑える仕組みに関わっている、と説明されています。

2016年2月には、同じ大学を中心としたグループの論文がScienceという学術誌に載りました。マウスとヒトの毛を調べ、年を重ねると毛包幹細胞のDNAが傷つき、17型コラーゲンが分解されることが、毛の根元が小さくなることに関わると報告しています。

研究の話に出てくる言葉やさしく言うと
毛包(もうほう)毛の根元を包んでいる袋のような部分
毛包幹細胞毛を作るもとになる細胞
色素幹細胞毛の色のもとを作る細胞のもと
ニッチ幹細胞がとどまっていられる「すみか」
膜貫通性細胞の膜をつらぬくようにくっついている性質

ここで大事なのは、どれも体の中の仕組みを調べた研究だということです。『だから塗れば良くなる』という話とは、別のことなんですね。

ニュースの見出しを読む時のコツ

研究のニュースは、短い見出しで紹介されることが多いですよね。見出しだけ読むと、すぐに使える方法が見つかったように感じてしまうことも。

見出しでよく見る言い方研究で実際に扱っている範囲
「薄毛の原因が分かった」毛の根元が小さくなる仕組みの一つ
「白髪を防ぐ仕組み」マウスで調べた細胞どうしの関わり
「髪の老化のカギ」年を重ねた時に起きる変化の一部

見出しの言葉より、研究が何を調べたのか(マウスか、人の毛か、仕組みか)を見るクセをつけておくと、広告に振り回されにくくなります。

研究の話と商品の話を分ける理由

研究は、体の中で何が起きているかを明らかにするためのものです。一方、育毛剤は、国の決まりの中で表示できる効能の範囲が決まった商品です。

この2つを同じ物として読むと、広告の言葉を強く信じすぎてしまいます。研究の話は「髪の仕組みのニュース」として受け取り、商品は箱の表示で選ぶ、と分けておきましょう。

研究した大学が出している注意

研究を進めた東京医科歯科大学の研究室は、17型コラーゲンに関連するとされる化粧品・健康食品などについて、注意を書いたページを出しています。そこには、市販されている製品の中に「17型コラーゲン」を配合している物は無い、と書かれています。

さらに、17型以外のコラーゲンや「17型コラーゲン様」の物質については、薄毛や脱毛への効果を確認していない、とも書かれています。研究の成果は、17型コラーゲンを頭皮に塗ったり食品として食べたりして、薄毛や脱毛を良くすることをうたったものではない、という説明です。

「膜貫通性」がポイント

大学の説明では、17型コラーゲンは細胞の膜をつらぬく形でくっついているコラーゲンで、一般にいうコラーゲンとは性質が違うとされています。外から塗ったり食べたりする物と同じには考えられない、ということです。

研究をした側がここまではっきり書いているのは、研究の成果を引き合いに出した商品が出回ったからだと考えられます。広告で17型の言葉を見かけたら、まずこの注意を思い出してみてください。

家族や友達に聞かれた時の答え方

17型コラーゲンの話は、テレビやSNSで話題になると、家族の間でも出てきやすい話です。聞かれた時は、こんなふうに答えると分かりやすいですよ。

「研究で見つかった体の中の物の名前で、それが入った商品は無いって、研究した大学が言ってるみたい。育毛剤は箱の成分を見て選ぶのがいいよ」

難しい仕組みまで説明しなくても、研究の話と商品の話は別、という一点が伝われば十分です。

育毛剤の成分表示との関係

医薬部外品の育毛剤には、箱や商品ページに「有効成分」の欄があります。効能のもとになる成分として表示される物で、センブリエキスやグリチルリチン酸ジカリウムなどの名前が並びます。

化粧品の頭皮用品には有効成分の欄が無く、全成分が分量の多い順に表示名称で書かれます。原料の呼び名がそのまま成分の欄に出てくるとは限らないんです。

見る欄書かれている物17型コラーゲンとの関係
有効成分(医薬部外品)効能のもとになる成分研究の言葉とは別に、承認された成分が書かれる
その他の成分(医薬部外品)保湿や溶かすための成分などコラーゲンの名前があっても、17型とは限らない
全成分(化粧品)すべての成分を表示名称で化粧品は育毛の効能を表示できない

例えば、成分の欄に「コラーゲン」の名前が付く成分があっても、それが17型コラーゲンだということにはなりません。大学の注意にあるとおり、市販品で17型コラーゲンを配合した物は無いとされているからです。

通販ページで成分を確かめる手順

通販では箱を手に取れないので、商品ページのどこに成分が書かれているかを探す必要があります。こんな順で見てみてください。

通販ページで見る所
  • 商品説明の区分の欄、または写真に写った箱の裏
  • 「有効成分」と「その他の成分」の欄、または「全成分」の欄
  • 販売名と販売元の会社名
  • 成分が画像の中にしか無い時は、拡大して読めるか

成分の欄が見つからない時は、販売元の問い合わせ先で聞いてみましょう。17型コラーゲンの言葉が広告にあるのに成分の欄に何も書かれていない、という時こそ、聞いてみる価値があります。

成分の欄の読み方そのものは、育毛剤の成分表示の読み方でくわしく紹介しています。

「コラーゲン入り」の頭皮用品は育毛剤?

「コラーゲン」の名前が付く頭皮用のエッセンスやシャンプーの中には、医薬部外品の表示が無い物(化粧品の扱い)もあります。化粧品は、頭皮や毛髪をすこやかに保つ、うるおいを与えるといった範囲の効能しか表示できません。

『コラーゲンが入っているから育毛剤だろう』と思わず、箱の「医薬部外品」の文字を確かめてみてください。区分ごとの違いは、医薬品・医薬部外品・化粧品の違いにくわしく書いています。

17型をうたう広告を見た時の見分け方

広告では、研究のニュースと商品を結びつけた言い方を見かけることがあります。言い方ごとに、どこを確かめればいいかを並べました。

広告の言い方立ち止まるポイント確かめる所
「17型コラーゲン配合」研究した大学は、市販品に配合した物は無いとしている成分の欄に何と書かれているか
「17型コラーゲンに着目」「17型をサポート」配合とは言っていないが、効き目を想像させる区分と効能・効果の欄
「大学の研究で証明」研究の成果は、塗ったり食べたりする効果をうたったものではない大学の注意の内容
「白髪も薄毛もまとめて」医薬部外品の育毛剤の効能の範囲をこえている効能・効果の欄の言葉
サプリの「飲むコラーゲン」サプリは食品で、効能を表示できない栄養成分の表示

医薬品などの広告の決まりでは、名前や効能について、うそや大げさな広告をしてはいけないとされています。一般向けの広告で研究のデータを例に出すことも、原則として控えるよう示されています。

広告の言葉で選ばない

研究の言葉が使われていても、商品の効き目が研究で確かめられたという意味ではありません。疑問がある広告を見た時は、消費者ホットライン188に相談することもできます。

気になった広告は保存しておく

あとで見返したり相談したりする時のために、気になった広告はスクリーンショットで残しておくと便利です。広告の文言は、日にちがたつと変わってしまうこともあるからです。

保存した広告と、商品の箱の効能の欄を見比べてみてください。広告の言葉のほうがずっと強ければ、その商品を選ぶのはいったん待ってもいいかもしれません。

名前に「17」が付く商品は?

育毛剤やヘアケア用品には、ブランド名や商品名に「17」や「ⅩⅦ」の数字が付く物もあります。名前の数字は、ブランドの名前として付けられていることが多く、成分を表すものとは限りません。

『17が付いているから17型コラーゲンが入っている』と決めつけず、成分の欄と区分の表示で確かめるようにしましょう。

育毛剤を選ぶ時に見る所

17型コラーゲンの言葉を手がかりにするのではなく、育毛剤そのものの表示で選ぶのが近道です。次の順に見ていけば、迷わずに済みますよ。

育毛剤を選ぶ時の確かめ方
  1. 箱か商品ページで「医薬部外品」の文字を探して、区分を確かめる
  2. 有効成分の欄に書かれた成分の名前をメモする
  3. 効能・効果の欄の言葉を読む(育毛、脱毛の予防、ふけ、かゆみ など)
  4. 1日の回数と1回の量が、自分の生活に合うか見る
  5. 使用上の注意を読み、頭皮に傷や湿疹が無いか確かめる
  6. 定期で買うなら、2回目以降の代金と解約の条件を最終確認画面で読む

箱の効能の欄に書けるのは、育毛や脱毛の予防、ふけ、かゆみなど、決められた9つの言葉の範囲までです。どの商品でも、髪が増えると言い切れる物ではなく、合う合わないは人それぞれです。

育毛剤えらび

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研究の話題に詳しい人に勧められたら

「17型コラーゲンの研究があるから、この商品がいいよ」と勧められることもあるかもしれません。そんな時は、こう聞き返してみてください。

「その商品は医薬部外品ですか。有効成分には何が書いてありますか」

答えが区分と成分の話にならないなら、研究の話と商品の話が混ざっているサインです。研究のニュースは面白い話として聞き、商品は表示で選びましょう。

研究の話と、毎日の頭皮ケア

研究のニュースを見ると、『年を取ったらもう何をしても同じなのかな』と不安になる方もいますよね。ただ、日々のケアで頭皮をいたわることには、研究の話とは別の意味があります。

日本皮膚科学会は、これをすれば髪が抜けなくなるという特別な予防法は無いとしたうえで、次のような生活上の注意を挙げています。

見直したいこと皮膚科学会の説明の要点
髪型髪に負担のかかる髪型を避ける
カラーリング染める回数が極端に多くならないようにする
洗い方頭皮が乾燥しすぎたり、油っぽくならない頻度で洗う
生活食事のかたよりを避け、生活のリズムを整える

抜け毛が気になる時は、皮膚科など専門の医療機関で相談することが大切だ、とも書かれています。円形に抜けた所がある、急に抜け毛が増えたという時は、商品を選ぶ前に皮膚科で相談しておきましょう。

髪の生えかわりは、ゆっくり進む

日本皮膚科学会によると、髪の毛の多くは「伸びる時期」にあり、その時期は2〜6年ほど続くと考えられています。毛は1日に約0.4mm伸びるとも説明されています。

髪の変化はとてもゆっくりなので、どんな頭皮ケアも、数日で結果を判断しないことが大事です。### 育毛剤を使うなら基本の使い方から

育毛剤を使う時は、研究の言葉より、商品ごとの使い方を守ることのほうが大事です。1日の回数や1回の量、髪を乾かしてから付けるかどうかは、商品によって違います。

付け方の基本は育毛剤の使い方で紹介しています。そもそも育毛剤がどんな商品かは、育毛剤とはどんな商品かにまとめています。

17型コラーゲンの話で出てくる言葉の早見表

ニュースや広告で出てくる言葉を、育毛剤選びでの扱いと一緒にまとめました。気になった時に見返してみてください。

言葉意味育毛剤選びでの扱い
17型コラーゲン毛の根元の細胞にある、たんぱく質の一種成分表示で探さない
毛包幹細胞毛を作るもとになる細胞研究の話の言葉
医薬部外品育毛などの効能を表示できる区分箱の文字で確かめる
有効成分効能のもとになる成分として表示される物名前をメモして比べる
化粧品育毛の効能を表示できない区分頭皮ケア用品として別に考える
健康食品・サプリ食品の扱いで、効能を表示できない髪への効き目では選ばない

よくある質問

17型コラーゲン配合の育毛剤はありますか?

研究した東京医科歯科大学は、市販されている製品の中に17型コラーゲンを配合している物は無いと注意しています。育毛剤は、区分と有効成分の欄で選びましょう。

コラーゲン入りの育毛剤を使えば、17型コラーゲンが増えますか?

大学は、17型以外のコラーゲンや「17型コラーゲン様」の物質で、薄毛や脱毛への効果を確認していないとしています。コラーゲンの名前だけで選ばないほうが安心です。

17型コラーゲンのサプリは髪に良いですか?

サプリは食品の扱いで、髪への効能を表示できません。研究の成果も、食品として食べて薄毛を良くすることをうたったものではないと大学は説明しています。

研究が進めば、17型コラーゲンの育毛剤が出ますか?

今後のことは分かりません。新しい商品が出た時も、区分・有効成分・効能の欄を箱で確かめるという見方は変わりません。

白髪と薄毛の両方に効く育毛剤はありますか?

医薬部外品の育毛剤で表示できる効能の範囲に、白髪についての言葉はありません。白髪と抜け毛の両方が気になる時は、皮膚科で相談してみてください。

17型コラーゲンの研究のニュースは、うそなのですか?

いいえ、研究そのものは大学の研究グループが学術誌に発表したものです。ただ、研究は体の中の仕組みを調べたもので、商品の効き目を確かめたものではない、と分けて受け取りましょう。

17型コラーゲンをうたう広告で買ってしまいました。

使う前に、箱の区分と使用上の注意を読んでください。定期購入の条件で困った時や、広告に疑問がある時は、消費者ホットライン188に相談できます。

まとめ

この記事の要点
  • 17型コラーゲンは、髪や皮膚の研究で使われる体の中のたんぱく質の名前
  • 研究した大学は、市販品に17型コラーゲンを配合した物は無いと注意している
  • 研究の成果は、塗ったり食べたりして薄毛を良くすることをうたったものではない
  • 育毛剤は、17型の言葉ではなく、区分・有効成分・効能の欄で選ぶ
  • 抜け毛が急に増えた時や円形に抜けた所がある時は、皮膚科で相談する
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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