ウールの服の抜け毛・毛羽立ち対策は?洗濯表示の読み方と洗い方

洗面器の水にたたんだウールのセーターを沈めて手洗いする手元のイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

ウールのセーターやカーディガンを洗ったら、表面が毛羽立って、ほかの洗濯物に毛が付いてしまった。『洗い方が悪かったのかな』と気になりますよね。

結論から言うと、ウールの服の抜け毛・毛羽立ち対策は、まず洗濯表示を読んで「家で洗えるか」「どのくらいやさしく洗うか」を決めることから始まります。そのうえで、こすらずに洗い、平らに干すのが基本です。

この記事では、洗濯表示の記号の読み方と、記号ごとの洗い方を順番に紹介しますね。

目次

ウールの服の抜け毛・毛羽立ち対策は?先に結論

『今日洗いたい』という方のために、先に要点をまとめておきます。

先に結論
  • 洗う前に、洗濯表示の洗濯おけの記号を確かめる
  • 洗えるなら、もんだりこすったりせず、やさしく洗う
  • 水温は低め(30℃以下が目安)にして、脱水は短くする
  • 直射日光を避けて、形を整えて平らに干す
  • ふだんは着た後にブラシで整え、続けて着ずに休ませる

ニット全体の素材ごとの扱い方はニットの抜け毛対策と素材別の手入れで紹介しています。この記事では、ウールの「洗濯表示と洗い方」に話を絞りますね。

ウールの服の毛が抜けたり毛羽立ったりするのはなぜ?

ウールは羊の毛からできた素材です。毛の繊維どうしがこすれると、表面の毛が乱れて毛羽立ったり、からまって毛玉になったりします。

花王の衣類の洗い方の解説では、ウールは濡れた状態で摩擦が加わると縮みやすいとされています。洗う時にこすると、毛羽立ちと縮みが一緒に起きやすいんです。

悩み状態起きやすい場面
抜け毛短い毛が抜けて、ほかの服に付く着ている時のこすれ、洗濯
毛羽立ち表面の毛が乱れて立つこすれ、強い洗い方
毛玉毛がからまって小さな玉になるひじやわき、バッグが当たる所
縮み生地が詰まって小さくなる濡れた状態でもんだりこすったりした時

タグの「毛」「ウール」はどれも羊毛のこと

服の素材は、組成表示(素材のタグ)で確かめられます。消費者庁の資料では、羊毛の指定用語は「毛」「羊毛」「ウール」「WOOL」とされています。

タグに「毛」とだけ書かれている時は、羊毛のほか、カシミヤやアンゴラなどの毛の場合もあります。割合が書かれているので、ほかの素材がどのくらい混ざっているかも見ておきましょう。

ウールが混ざった服でも同じように気をつける

ウールが一部だけ入った服でも、洗う時の縮みや毛羽立ちには注意が必要です。『少ししか入っていないから大丈夫』と思わずに、洗濯表示を見て扱いを決めてくださいね。

毛玉や毛羽立ちが出やすい場所

ウールの服で毛玉や毛羽立ちが目立つのは、だいたい決まった場所です。ひじ、わきの下、袖口、バッグが当たる腰や肩のあたりは、特にこすれやすいんです。

着る前と脱いだ後に、この場所だけでもブラシで整えておくと、全体の傷み方がゆるやかになります。毛玉ができ始めたら、早めにはさみで切っておきましょう。

洗濯表示の読み方(5つの基本の記号)

ここが大事なところです。消費者庁の洗濯表示では、基本の記号が決められていて、それぞれに数字や線、点を組み合わせて扱い方を表しています。

基本の記号形表していること
洗濯処理洗濯おけ家庭で洗えるか、洗い方の強さ
漂白処理三角漂白剤を使えるか
タンブル乾燥円の入った四角洗濯後に乾燥機を使えるか
自然乾燥線の入った四角干し方(つり干し・平干し・陰干し)
アイロン仕上げアイロンの形アイロンを使えるか、温度の上限
商業クリーニング円ドライ・ウエットクリーニングができるか

どの記号も、×が付いていれば「その処理はできない」という意味です。記号で表しきれない扱い方は、「洗濯ネット使用」「裏返しにして洗う」といった言葉(付記用語)で書き添えられています。

洗濯おけの記号をくわしく見る

ウールの服を家で洗えるかどうかは、洗濯おけの記号で決まります。数字と線の意味を押さえておくと、迷わずに済みますよ。

洗濯おけの表示意味
おけの中に数字数字は液温の上限。洗濯機で洗える
おけの下に線1本弱い洗い方にする
おけの下に線2本非常に弱い洗い方にする
おけに手手洗いができる
おけに×家庭での洗濯はできない

干し方の記号も見ておく

ウールの服は、干し方で形が大きく変わります。自然乾燥の記号の四角の中に横線があれば平干し、縦線ならつり干しがよいという意味です。斜めの線が加わっていれば、日陰で干すのがよいとされています。

『いつもハンガーで干している』という方は、一度記号を確かめてみてください。

タグが切れている・読めない時

古い服や、タグを切ってしまった服は、洗い方が分からなくて困りますよね。そんな時は、家で洗って様子を見るのではなく、クリーニング店に素材を見てもらうのが安心です。

買ったお店やメーカーが分かる時は、品番などから洗い方を問い合わせられることもあります。新しく買った服は、タグを切る前に写真を撮っておくと、後で困りませんよ。

洗濯おけの記号別、ウールの服の洗い方

記号が分かったら、それに合わせて洗い方を選びましょう。次の表を目安にしてみてください。

記号洗い方気をつけたいこと
おけに数字、線なし洗濯機で洗えるウールなら、やさしいコースとネットがおすすめ
おけに数字、線1本洗濯機の弱いコース洗濯ネットに入れる
おけに数字、線2本洗濯機のごく弱いコースおしゃれ着用のコースを選ぶ
おけに手手洗いもまずに、沈めて浮かせる
おけに×家庭では洗わないクリーニング店に相談する

花王の解説では、洗濯表示でおけに数字や手の記号があるか、「弱」「手洗い」と書かれていれば家で洗える、おけに×があれば洗えない、とされています。

洗剤は表示を見て選ぶ

ウールの服を洗う時は、おしゃれ着用など、ウールに使えると書かれた洗剤を選ぶと安心です。洗剤の量は、洗剤の容器に書かれた目安に合わせましょう。

漂白剤を使いたい時は、洗濯表示の三角の記号を確かめてください。×が付いていれば、漂白剤は使えません。

毎回洗わなくてもいい

『着たら毎回洗った方がいいの?』と迷う方もいますよね。ウールのセーターなど、肌に直接ふれない着方をしている服は、着るたびに洗わなくても、ブラシと風通しで整えておく方法もあります。

汗をたくさんかいた時や、汚れが付いた時、においが気になる時に洗う、くらいに考えておくと、洗うたびのこすれを減らせます。中に綿の服を着ておくと、汗がウールに直接つきにくくなりますよ。

手洗いの手順

手洗いと聞くと、もみ洗いを想像するかもしれませんね。でも、ウールの手洗いは「もまない」「こすらない」が基本なんです。

ウールの服の手洗い
  1. 服をたたみ、汚れが目立つ所が外側になるようにする
  2. 洗面器などに30℃以下の水を張り、ウールに使える洗剤を溶かす
  3. 服を沈めては浮かせる、をくり返して洗う
  4. 水を替えて、同じように沈めて浮かせながらすすぐ
  5. 脱水は短い時間にするか、タオルに包んで水気を吸い取る
  6. 形を整えて、日陰で平らに干す

花王の解説では、手洗いは「沈める・浮かせる」をくり返し、もんだりこすったりしないよう案内されています。ぬるま湯は縮みの原因になるため、30℃以下の水を使うのがよいそうです。

干す時は直射日光を避ける

ウールは、直射日光で黄ばむことがあるとされています。干す時は陰干しにして、ハンガーではなく平らな所で干しましょう。

厚手のセーターや重い物は、濡れたまま吊るすと重みでのびてしまいます。タオルで水気を吸い取ってから、平干し用のネットなどに広げてみてください。

襟や袖口の汚れが気になる時

襟や袖口の汚れが目立つ時は、全体を洗う前に、その部分だけ先に手入れしておくと落ちやすくなります。ウールに使える洗剤を少しつけ、タオルでやさしく押さえるようにしてなじませてみてください。

ここでも、ブラシや指でゴシゴシこするのは控えましょう。こすった所だけ毛羽立ったり、縮んだりすることがあるんです。

洗濯機で洗う時のポイント

洗濯表示で洗濯機を使える時も、ウールの服はやさしく扱いましょう。ほかの洗濯物と一緒に、ふつうのコースで回すのは避けたいですね。

洗濯機で洗う前のチェック
  • 洗濯おけの数字と線の数を確かめたか
  • 服を裏返して、たたんで洗濯ネットに入れたか
  • おしゃれ着用など、やさしいコースを選んだか
  • タオルなど、毛羽の出やすい物と一緒にしていないか
  • 脱水の時間を短くしたか

マフラーやニット帽の洗い方の解説(花王)では、おしゃれ着コースで洗うことや、柔軟仕上げ剤で静電気や毛玉を防げることも紹介されています。仕上げに柔軟剤を使う時は、ウールの服に使えるかを容器の表示で確かめておきましょう。

色の濃い服は色落ちを確かめる

濃い色のウールの服は、洗う前に目立たない所で色落ちしないか確かめておくと安心です。白いタオルに洗剤液を少しつけて、裏側の縫い目などを軽く押さえてみてください。

色が移るようなら、家で洗うのはやめてクリーニング店に相談しましょう。

洗った後のブラッシング

乾いたら、やわらかい洋服ブラシで毛の流れに沿って整えておきます。洗濯で乱れた毛羽が落ち着き、次に着る時の毛の抜け方も変わってきますよ。

洗う時によくある失敗

ウールの服を家で洗う時は、ちょっとした思い込みで縮ませてしまうことがあります。次の表で、思い当たる物がないか見てみてください。

失敗しやすいこと起きやすいこと代わりにすること
ぬるま湯ならやさしいと思って使う縮みの原因になる30℃以下の水にする
汚れを落とそうともみ洗いする縮みと毛羽立ち沈めて浮かせて洗う
脱水を長くかける形くずれ、しわ脱水は短く、タオルで吸い取る
ハンガーに吊るして干す重みでのびる平らな所で干す
乾燥機で乾かす縮みやすいタンブル乾燥の記号を確かめる

乾燥機を使ってよいかは、円の入った四角の記号で分かります。×が付いていれば、乾燥機は使えません。

毛羽立ち・毛玉を防ぐ普段の扱い

洗い方と同じくらい大事なのが、着ている時と脱いだ後の扱い方です。ちょっとした習慣で、毛羽立ちや毛玉はかなり減らせます。

毛羽立ちにくい扱い方
  • 着た後は、やわらかいブラシで毛並みを整える
  • 同じ服を連日着ずに、1日以上休ませる
  • バッグやリュックが当たる所を変える
  • 綿など、静電気が起きにくい服を中に着る
毛羽立ちやすい扱い方
  • 毎日同じ服を着続ける
  • ひじや袖を机にこすりつける
  • 毛玉を手でむしる
  • 汚れたまま長くしまっておく

ライオンの衣類用品のQ&Aでは、ウールやナイロンと、アクリルやポリエステルの組み合わせは静電気が起きやすいとされています。静電気は毛を引き寄せてしまうので、合わせる服の素材も見てみてください。

毛玉ができた時は

毛玉は、手でむしると周りの毛まで引っぱってしまいます。はさみで、毛玉だけを丁寧に切るのが安心です。

毛玉取りの道具を使う時は、生地を平らな所に置いて、強く押し当てずに軽く当てるようにしましょう。

コートやパンツなど、ニット以外のウール

ウールのコートやスラックスなど、織物のウールの服も、こすれやすい所から毛羽立ちます。コートは厚みに合ったハンガーに掛け、着た後に洋服ブラシでほこりを払っておくと、毛羽が落ち着きやすくなります。

こうした服は、洗濯表示で家庭の洗濯ができない物も多いです。洗う前に、まず記号を確かめてみてください。

汗をかいた日は風を通す

ウールの服は、汗や湿気を含んだまましまうと、においや型崩れの原因になります。脱いだら、すぐにたたまず、しばらく風を通してからしまいましょう。

外で濡れてしまった日は

雨や雪でウールの服が濡れた日は、こすって水気を取りたくなりますよね。でも、濡れた状態でこするのは、縮みや毛羽立ちのもとになります。

乾いたタオルで、上から押さえるようにして水気を吸い取ってください。そのあとは形を整えて、暖房の風が直接当たらない所で、ゆっくり乾かしましょう。

乾いたら、やわらかいブラシで毛の流れを整えておくと、表面が落ち着きます。

クリーニングに出す時としまう時

洗濯おけに×が付いている服や、自分で洗うのが不安な服は、クリーニング店に相談しましょう。商業クリーニングの記号は円の形で、PやFはドライクリーニング、Wはウエットクリーニングができることを表しています。

商業クリーニングの記号意味
円にPパークロロエチレンなどの溶剤でドライクリーニングができる
円にF石油系溶剤でドライクリーニングができる
円にW水を使うウエットクリーニングができる
円に×商業クリーニングの処理はできない

出す時には、「毛羽立ちが気になる」「縮ませたくない」など、気になっていることを一言伝えておくと安心ですよ。

しまう前のひと手間

全国クリーニング生活衛生同業組合連合会は、ウール・カシミヤ・アンゴラ・モヘヤなどは衣類を食べる虫の好物だとしています。しまう前に汚れを落とし、クリーニングのポリ包装は外して風を通してからしまいましょう。

しまう時のチェック
  • 汗や汚れを洗うかクリーニングで落としたか
  • ポリ包装を外して、風を通したか
  • ニットはたたんで、詰め込みすぎずにしまったか
  • 防虫剤は1種類だけにして、衣類の上に置いたか

防虫剤を2種類以上同時に使うと、反応してシミの原因になることがあるとされています。ニットは重みで型崩れしやすいので、ハンガーに掛けるよりたたんでしまうのがおすすめです。

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よくある質問

ウールのセーターは家で洗えますか?

洗濯表示の洗濯おけに数字や手の記号があれば、家で洗えます。おけに×が付いている時は家では洗えないので、クリーニング店に相談してください。

洗濯おけの下の線は何を表していますか?

線1本は弱い洗い方、2本は非常に弱い洗い方を表しています。線が多いほど、やさしく洗う必要があります。

ウールの服を洗ったら縮んでしまいました。なぜですか?

ウールは、濡れた状態でもんだりこすったりすると縮みやすいとされています。次からは、低めの水温で、沈めて浮かせるように洗ってみてください。

ウールの服は日なたに干してもいいですか?

直射日光で黄ばむことがあるとされているので、陰干しがおすすめです。形を整えて、平らな所で干しましょう。

洗濯機で洗う時はどのコースを選べばいいですか?

洗濯表示の線の数を確かめて、おしゃれ着用などのやさしいコースを選んでみてください。裏返して洗濯ネットに入れると、こすれを減らせます。

ほかの服にウールの毛が付くのを防ぐには?

タオルなど毛羽の出やすい物と一緒に洗わず、ウールの服はネットに入れて洗いましょう。着る時は、静電気が起きにくい綿の服を合わせるのもおすすめです。

洗濯表示の記号が古い形のタグもあります。

洗濯表示は、ある時期に今の記号に切り替わっています。古い形の記号で読み方に迷う時は、家で洗わずにクリーニング店で相談すると安心です。

まとめ

この記事の要点
  • ウールの服の抜け毛・毛羽立ちは、こすれと洗い方で起きやすい
  • 洗う前に、洗濯おけの数字・線・手・×の記号を確かめる
  • 手洗いは30℃以下の水で、沈めて浮かせ、もまずに洗う
  • 脱水は短くし、直射日光を避けて平らに干す
  • ふだんは着た後にブラシで整え、しまう時は汚れを落として防虫剤は1種類に
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

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