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ふわっとした毛足と、やわらかな光沢が魅力のモヘア。でも、着たり編んだりするたびに細い毛が舞って、『この抜け毛、どうにかならないの?』と思ったことがある方も多いはずです。
結論から言うと、モヘアの抜け毛対策は、素材の性質を知ったうえで「こすらない・もまない・押しつぶさない」を、編む時・洗う時・しまう時に続けることです。抜けにくくなるわけではありませんが、扱い方で散らばる毛はかなり減らせますよ。
この記事では、モヘアという素材の特徴から、毛糸の扱い方、手洗い、保管までを順番に紹介しますね。
モヘアの抜け毛対策は?先に答え
モヘアは、毛足が長くふんわりした素材です。東京都クリーニング生活衛生同業組合の解説でも、光沢と弾力がある一方で、毛が抜けやすい素材だと紹介されています。
つまり、ある程度の抜け毛はモヘアらしさの一部なんです。そのうえで、抜けた毛をまわりに広げない工夫をしていくのが現実的な対策になります。
- 素材の割合をタグで確かめ、扱い方の見当をつける
- 編む時は、糸をこすりすぎない・ほどきすぎない
- 洗う時は洗濯表示を見て、もまずにやさしく
- しまう時はたたんで、防虫剤を正しく使う
- ほかの服や部屋に毛を移さない段取りを決めておく
| 場面 | 抜け毛が増えやすい理由 | 対策の考え方 |
|---|---|---|
| 編む時 | 糸が指や針とこすれる | 糸の通り道を短く、ほどく回数を減らす |
| 着る時 | バッグや上着とこすれる | こすれる物を減らす |
| 洗う時 | 水の中でもまれる | 沈めて浮かせるだけにする |
| しまう時 | 重みでつぶれ、虫にも食べられやすい | たたんで防虫する |
着る前・着た後のお手入れの流れは、モヘアニットの抜け毛対策でくわしく紹介しています。ここでは、素材そのものの性質と、編む・洗う・しまう場面に話を絞りますね。
モヘアってどんな素材?アンゴラヤギの毛の特徴
モヘアは、アンゴラヤギというヤギの毛です。名前が似ていますが、同じく毛の素材として知られる「アンゴラ」はアンゴラウサギの毛で、まったく別の動物なんです。
東京都クリーニング生活衛生同業組合の解説では、動物の毛の素材をそれぞれ次のように紹介しています。
| 素材 | もとになる動物 | 紹介されている特徴 |
|---|---|---|
| モヘヤ | アンゴラヤギ | 光沢と弾力があるが、毛が抜けやすい |
| アンゴラ | アンゴラウサギ | 中が空洞で空気を含む |
| カシミヤ | カシミヤヤギの下毛 | 細くてやわらかい |
| アルパカ | アルパカ | 表面がなめらかで毛玉になりにくい |
なぜ抜けやすいの?
モヘアの毛糸は、やわらかさを出すために撚り(より)が甘い糸が使われることが多いと紹介されています。撚りが甘いと、糸の表面から出ている毛が引っかかって、こすれた時に抜けやすくなるんです。
『抜けるのは不良品なの?』と心配になるかもしれません。でも、毛足の長さと撚りの甘さはモヘアならではの風合いでもあります。抜け方が気になる時は、素材の性質として受け止めつつ、次の章からの扱い方を試してみてください。
モヘアを選ぶ前に考えておきたいこと
抜け毛がどうしても気になる場面がある方は、使う場面に合わせて選ぶのも一つの考え方です。たとえば、黒いスーツに重ねるより、色の近いニットどうしで合わせるほうが、毛が付いても目立ちにくくなります。
| 使う場面 | 選び方の考え方 |
|---|---|
| 仕事の日の上着の下 | 混ざる素材が多く、表面の毛足が短めの物 |
| 休日のゆったりした装い | モヘアらしい毛足を楽しめる物 |
| マフラーや帽子などの小物 | 顔まわりにふれるので、肌ざわりを手で確かめて |
| 子どもと過ごす日 | 毛が付きにくい服を選ぶか、上に1枚はおる |
タグの「モヘヤ」表示と、混ざっている素材の見方
服や毛糸のタグには、使われている繊維の名前と割合が書かれています。消費者庁の案内では、モヘアの繊維は「毛」または「モヘヤ」と表示されることになっています。
『タグには「毛」としか書いていない』ということもありますよね。種類が分からない時は「毛」とだけ表示できることになっているので、モヘアが入っていても「毛」と書かれている場合があります。
| タグの表示 | 読み取れること | 扱い方の見当 |
|---|---|---|
| モヘヤの割合が多い | モヘアの風合いが強い | こすれと摩擦に特に気をつける |
| アクリル・ナイロンが混ざる | 形が安定しやすいことがある | 熱に弱い素材もあるので表示を確かめる |
| 毛(ウール)が混ざる | ウールの性質も持つ | 水の中でもむと縮みやすい |
| 「毛」とだけ書かれている | 動物の毛の種類は不明 | 動物の毛の素材として扱う |
混ざっている素材で抜け方が変わることも
毛糸メーカーの案内では、モヘヤ糸は性質上毛が抜けやすい一方、アクリルを混ぜた糸の中には、加工によって毛が抜けにくくなるよう工夫した物もあると紹介されています。
これから毛糸や服を選ぶ時は、モヘヤの割合と、ほかに何が混ざっているかを見ておくと、抜け毛の目安になりますよ。
モヘアの毛糸で編む時の抜け毛対策
モヘアの毛糸で編み物をすると、ひざや服、テーブルの上に細い毛がたまっていきます。編んでいる時間が長いぶん、ちょっとした工夫の積み重ねが効いてくるんです。
- ひざの上に、毛が付いても払いやすい布を1枚かける
- 黒や紺など、毛が付くと目立つ服は避けて編む
- 毛糸玉は、転がらないよう小さなかごや袋に入れる
- 近くに粘着ローラーを置いておく
| 編む時のつまずき | 起きること | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 糸を指に強く巻き付ける | 糸がこすれて毛が抜ける | 指にかける力をゆるめる |
| 何度もほどいて編み直す | 毛がからんで糸が傷む | 試し編みで手加減を確かめてから |
| 毛糸玉がテーブルを転がる | 毛が散らばる・ほこりが付く | かごや袋に入れて糸だけ出す |
| 編み地を何度も手でなでる | 表面がけば立つ | 確かめる時は軽くつまむ程度に |
ほどきたい時は、引っぱらない
モヘアは毛がからみ合うので、ふつうの毛糸のようにするすると、ほどけないことがあります。ここで強く引っぱると、毛が抜けたり糸が切れたりしやすいんです。
「あっ、間違えた」と思ったら、まず編み目を指でそっとゆるめてから、少しずつほどいてみてください。ほどく回数を減らすためにも、編む前に試し編みをして、目の大きさを確かめておくと安心です。
編んだ物の仕上げ
編み上がった物は、表面の毛を整えてから使いましょう。やわらかいブラシで、毛の流れに沿って軽くなでるくらいで十分です。
編み物の仕上げに使うスチームは、生地から少し浮かせて当てると、つぶさずに整えられます。アイロンを直接押し当てると毛足がつぶれてしまうので、気をつけてくださいね。
編むのを途中でやめる時のしまい方
編みかけのままテーブルに置いておくと、毛糸玉にほこりが付いたり、毛が周りに散らばったりします。手を止める時は、編み地と毛糸玉をまとめて、口の閉じる袋に入れておきましょう。
| しまい方 | ねらい |
|---|---|
| 編み地と毛糸玉を同じ袋に入れる | 糸がからまず、毛も散らばらない |
| 編み針は目が落ちないよう端に寄せる | ほどく手間を減らす |
| 長く休む時は防虫剤と一緒に | 毛糸も虫に食べられやすい |
編んだ物を人に贈る時は
手編みのモヘアを贈るなら、お手入れのひと言を添えてあげると喜ばれます。「洗う時は手洗いで、もまないでね」「しまう時はたたんでね」と書いたカードを付けておくと、相手も安心して使えますよ。
毛糸のラベルに書かれていた洗濯の方法や素材の割合を、メモして一緒に渡すのもおすすめです。
家で洗う時の手洗いの手順
モヘアの服や小物を家で洗えるかどうかは、洗濯表示で決まります。消費者庁の案内では、洗濯おけに手を入れた記号は手洗いができる、おけに×の記号は家庭での洗濯ができない、という意味です。
| 洗濯表示 | 意味 | どうするか |
|---|---|---|
| おけに手の記号 | 手洗いができる | 次の手順でやさしく手洗い |
| おけに数字と下線 | 洗濯機の弱い処理ができる | ネットに入れ、弱い水流のコースで |
| おけに× | 家庭で洗えない | クリーニング店に相談する |
| 付記に「裏返しにして洗う」など | 表示どおりの扱いをする | 付記の内容を優先する |
花王のおしゃれ着用洗剤の案内では、モヘヤやアンゴラは毛玉・毛羽立ち・抜けを防ぐため、裏返して手洗いなどでやさしく洗う方法が紹介されています。
- 洗濯表示で、手洗いができるかを確かめる
- 裏返してたたみ、洗いおけに水とおしゃれ着用の洗剤を入れる
- 服を沈めて浮かせる、をゆっくりくり返す
- 水を替えて、同じように沈めて浮かせてすすぐ
- 乾いたタオルに包んで、押さえるように水気を取る
汚れを落としたくて、つい手でもんでしまいたくなりますよね。でも、水の中でもんだりこすったりすると、毛がからんで抜けたり、縮んだりするもとになります。ねじってしぼるのも避けて、タオルで押さえて水気を取りましょう。
洗う回数を減らすふだんの工夫
モヘアは、洗うたびに少しずつ負担がかかる素材です。汚れをためない工夫をしておくと、洗う回数そのものを減らせます。
- 着たあとは、すぐにしまわず風通しのよい所で休ませる
- 食事の時は、ナプキンやエプロンで袖口や胸元を守る
- 小さな汚れは、早めにその部分だけ水で軽く押さえる
- 肌に直接ふれる側に、薄いインナーを1枚着る
『汚れたらすぐ全部洗いたい』という気持ちも分かります。ただ、部分的な汚れなら、まずは軽いお手入れで様子を見るのも一つの方法です。
水の温度にも気をつける
花王の案内では、手洗いの水の温度は30度以下がすすめられています。熱いお湯で洗うと、縮みや風合いの変化につながることがあるので、ぬるいくらいの水で洗ってくださいね。
濃い色のモヘアは、色落ちすることもあります。初めて洗う時は、目立たない所に洗剤液を少し付けて、白い布で押さえて色が移らないか確かめておくと安心です。
干し方と、乾いたあとの仕上げ
洗ったモヘアは、水を含んで重くなっています。ハンガーにつるすと重みで伸びてしまうので、平らな所で干すのが基本です。
| 干し方 | よいところ | 気をつけたいこと |
|---|---|---|
| 平干し用のネットに広げる | 形が崩れにくい | 形を整えてから置く |
| 物干し竿に2本渡してのせる | 平干しネットがなくてもできる | 竿の跡がつかないよう途中で向きを変える |
| 日陰で風通しのよい所 | 色あせや傷みを防ぐ | 直射日光は避ける |
消費者庁の洗濯表示では、四角の中に横線のある記号は平干し、斜線つきは日陰での乾燥を表します。干し方の記号も、洗う前に一緒に見ておきましょう。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る乾いたら毛並みを整える
乾いたモヘアは、毛が寝ていたり、一部がからんでいたりします。やわらかいブラシで、毛の流れに沿って軽くなでるように整えてみてください。
ブラシに付いた毛は、使うたびに取っておきます。そのままにすると、次に使った時にほかの服へ毛を移してしまいますよ。
しまう時の防虫と、保管のしかた
モヘアなどの動物の毛の素材は、衣類を食べる虫が好む素材だと紹介されています。シーズンの終わりは、汚れを落としてから、防虫剤と一緒にしまっておきましょう。
- 汚れやしみが残っていないか(汚れは虫を寄せるもとになる)
- 完全に乾いているか
- クリーニングから戻った物は、ポリ袋を外して風を通したか
- ニットはハンガーではなく、たたんで収納するか
- 防虫剤は1種類だけにしているか
| 保管のポイント | 理由 |
|---|---|
| たたんで収納する | 重みで伸びたり形が崩れたりしにくい |
| 上にほかの服を重ねすぎない | 毛足がつぶれるのを防ぐ |
| 通気性のある不織布のカバーを使う | 湿気がこもりにくい |
| 防虫剤は衣類の上に置く | 防虫成分は上から下へ広がる |
| 違う種類の防虫剤を混ぜない | 反応してしみの原因になることがある |
防虫剤の選び方と置き方
日本テキスタイルケア協会の解説では、防虫剤には、においのあるタイプと、においのないタイプがあると紹介されています。においのあるタイプは、ラメなど光沢のある物の風合いを損なうことがあるので、ラメ入りのモヘアは使う前に注意書きを読んでおきましょう。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 1種類だけ使う | 違う種類を一緒に使うとしみの原因になることがある |
| 衣類の上に置く | 防虫成分は上から下へ広がる |
| 使用期限や交換の目安 | 効き目が切れたまま入れっぱなしにしない |
| ラメや金属の飾りへの注意書き | 変色などを防ぐ |
次のシーズンに出す時
しまっていたモヘアを出したら、まず広げて風を通しましょう。毛足がつぶれていたら、やわらかいブラシで軽く起こしてあげると、ふんわりした感じが戻りやすくなります。
虫食いの穴がないかも、このタイミングで見ておくと安心です。
ほかの服や部屋に毛を移さない工夫
モヘアの抜け毛で困るのは、本人の服より、周りの物に毛が付くことですよね。どこに移りやすいかを知っておくと、先回りして防げます。
| 毛が移りやすい物 | 防ぎ方 |
|---|---|
| 一緒に洗った洗濯物 | モヘアは分けて洗う |
| 上に着たコートの裏地 | 着る前にモヘアの表面をなでて抜けかけの毛を取る |
| 車や電車のシート | 背中を少し浮かせて座る |
| 収納の中のほかの服 | 不織布のカバーや袋に入れて分ける |
| 部屋の床 | 着替える場所を決めて、そこを掃除する |
『家族の服にまで毛が付いてしまった』という時は、粘着ローラーで押さえるように取ってから洗いましょう。洗ってから取ろうとすると、毛が繊維の奥に入り込んでしまうことがあります。
着る人の髪の抜け毛が気になってきた時は、育毛剤の基本を紹介したページを読んでみてください。ほかの毛の素材の扱いは、ニットの抜け毛対策もあわせてどうぞ。
よくある質問
モヘアはどうして毛が抜けやすいのですか?
モヘアは毛足が長く、やわらかさを出すために撚りが甘い糸が使われることが多いためと紹介されています。こすれると表面の毛が抜けやすいので、摩擦を減らす扱い方が大切です。
モヘアとアンゴラは同じですか?
違います。モヘアはアンゴラヤギの毛、アンゴラはアンゴラウサギの毛です。名前は似ていますが、もとになる動物が別です。
モヘアの毛糸で編むと毛が散らばります。
ひざに布をかける、毛糸玉をかごに入れる、糸を指に強く巻き付けない、といった工夫で散らばる毛を減らせます。ほどく回数を減らすため、試し編みをしておくのもおすすめです。
モヘアは洗濯機で洗えますか?
洗濯表示によります。手洗いの記号なら手洗い、おけに×ならクリーニング店へ。洗える場合も、もまずに沈めて浮かせる洗い方でやさしく扱いましょう。
しまう時に気をつけることは?
汚れを落として完全に乾かし、ハンガーではなくたたんで収納します。動物の毛の素材は虫に食べられやすいので、防虫剤を1種類だけ衣類の上に置いておきましょう。
抜けた毛がほかの服に付いてしまいます。
モヘアは分けて洗い、保管の時も袋やカバーで分けておくと移りにくくなります。付いてしまった毛は、洗う前に粘着ローラーで押さえるように取ってください。
まとめ
- モヘアはアンゴラヤギの毛で、光沢と弾力がある一方、毛が抜けやすい素材
- タグで「モヘヤ」の割合と混ざる素材を見て、扱い方の見当をつける
- 編む時は糸をこすりすぎず、ほどく回数を減らす
- 洗う時は洗濯表示を確かめ、もまずに沈めて浮かせる
- 干す時は平干しで、乾いたらやわらかいブラシで整える
- しまう時はたたんで防虫し、ほかの服とは分けておく
ちょっと手がかかる素材ですが、そのぶん長く楽しめる風合いがあります。扱い方のコツを押さえて、お気に入りのモヘアを大切に使ってくださいね。





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