治療中の薬で抜け毛が気になる時の対策は?主治医に相談する手順

治療中の薬で抜け毛が気になる時に主治医へ相談する準備をするイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

薬を飲み始めてから、枕やお風呂の排水口に残る髪が増えた気がする。『この薬のせいかも』と不安になって、調べている方もいるのではないでしょうか。

結論から言うと、治療中の薬で抜け毛が気になる時の対策は、自分の判断で薬をやめずに、処方した医師か薬剤師に相談することから始まります。原因が薬かどうかは、自分では決められないからです。

この記事を読むと、薬の説明書のどこを見ればいいか、誰に何を相談すればいいか、薬を続けながらできる頭皮のケアが分かります。

目次

治療中の薬で抜け毛が気になる時の対策は?答えから

先に結論
  • 薬を自分の判断でやめたり、量を変えたりしない
  • 相談相手は、薬を出した医師か、受け取った薬局の薬剤師
  • 相談の前に、いつから・どのくらい抜けるかを記録しておく
  • 薬を続けながらできる、頭皮のケアと見え方の工夫がある
  • 育毛剤を足したい時も、先に相談してから

抜け毛が気になった時、やってよいことと控えたいことを、先に表で見ておきましょう。

やってよいこと控えたいこと
抜け毛の様子をメモ・写真で記録する薬を自己判断でやめる・減らす
薬の説明書を読み返すネットの情報だけで原因を決めつける
薬局に電話で相談する海外の薬やサプリメントを取り寄せる
次の受診で主治医に伝える新しい頭皮用品をいくつも一度に試す
やさしい洗い方に変える抜けるのが怖くて髪を洗わない

日本皮膚科学会の一般向けQ&Aでは、脱毛の原因の一つとして、薬剤や放射線治療の副作用も挙げられています。ただ、原因は一つではないので、ここから先は「相談の仕方」を中心に見ていきます。

薬の説明書は何種類?どれに何が書いてある?

薬をもらう時に渡される紙や、ネットで見られる資料には、いくつか種類があります。どれを見ればいいか、迷いますよね。

資料どんな物かどこで見られる?
薬局でもらう説明書薬の名前・飲み方・主な注意が短くまとめられた物薬を受け取る時に渡される
添付文書効能・用法・副作用などを医療関係者向けにまとめた物PMDAのサイトで検索できる
患者向医薬品ガイド一部の薬について、患者向けに分かりやすく書いた物PMDAのサイトで検索できる
お薬手帳自分が使ってきた薬の記録自分で持つ・電子版もある

添付文書の副作用の欄に「脱毛」の文字があっても、それだけで自分の抜け毛の原因が薬だとは言えません。どのくらいの人に起こるか、自分に当てはまるかは、医師や薬剤師が全体を見て判断することなんです。

説明書を読み返す時に見るところ
  • 副作用の欄に、髪や脱毛についての記載があるか
  • 「こんな症状が出たら連絡を」という欄に、何が書かれているか
  • 「自己判断で中止しないこと」などの注意があるか
  • 問い合わせ先(薬局・製造販売元)が書かれているか

『読んでも難しくて分からない』という方も多いはずです。分からない所に印をつけて、薬局に持っていくだけでも十分ですよ。

PMDAのサイトで説明書を探す時は

医療用の薬の添付文書や患者向医薬品ガイドは、PMDA(医薬品医療機器総合機構)のサイトで、薬の名前から検索できます。薬局でもらった説明書に書かれた名前を、そのまま入れて探してみてください。

ただ、添付文書は医療関係者向けに書かれているので、言葉が難しく感じるかもしれません。読んで不安が強くなった時は、一人で抱え込まずに薬剤師に聞いてくださいね。

お薬手帳を一冊にまとめておく

厚生労働省は、お薬手帳を、使っている薬を記録して医師・薬剤師に見せるための物として案内しています。市販の薬も飲み合わせが問題になることがあるので、記録しておくのが望ましいとされています。

病院や薬局ごとに手帳が分かれていると、全体が見えにくくなります。電子版のお薬手帳も含めて、一冊にまとめておくと相談がスムーズです。

抜け毛に気づいてから相談するまでの流れ

『次の受診まで待っていいのかな』と迷う方もいるかもしれません。流れを決めておくと、慌てずに済みます。

相談までの流れ
  1. 抜け毛が気になり始めた日をメモする
  2. 1週間ほど、抜け毛の様子や頭皮のかゆみ・赤みを記録し、同じ角度で頭の写真を撮る
  3. 急に大量に抜ける・円形に抜けた・ほかの体調の変化もある時は、次の受診を待たずに連絡する
  4. それ以外は、薬を受け取った薬局に電話で相談するか、次の受診で主治医に伝える
  5. 薬を続けるか・変えるかは、医師と一緒に決める

日本皮膚科学会のQ&Aでは、1日に抜ける毛はおおよそ100本程度までといわれる、とされています。ただし、個人差や季節、ヘアケアの仕方でも変わります。

本数を正確に数える必要はありません。「いつもより明らかに多い」と感じた時期と様子を残しておけば、相談の材料になります。

抜け毛のきっかけは、薬だけとは限らない

同じQ&Aでは、大きな手術や重い感染症、妊娠、過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える「休止期脱毛」という現象も知られている、としています。内科の病気が関係する脱毛もあります。

薬以外に重なっていることがあるもの相談の時に伝えたいこと
手術や入院をした時期と内容
体重が大きく変わった・食事量が減ったいつ頃からか
出産した出産した時期
強いストレスや睡眠不足が続いている生活の変化
新しいヘアカラー・パーマをした使った物と時期

これは自分で原因を決めるための表ではありません。思い当たることを伝えておくと、医師が判断しやすくなる、という意味で使ってくださいね。

誰に何を聞く?処方医・薬剤師・皮膚科の使い分け

相談先は一つではありません。聞きたいことによって、話しやすい相手が変わります。

相談先向いている相談持っていく物
薬を処方した医師薬を続けるか・変えるかの判断抜け毛の記録・写真
薬を受け取った薬局の薬剤師説明書の読み方・飲み合わせ・受診の目安お薬手帳・説明書
皮膚科頭皮の状態の診察・抜け方の見きわめお薬手帳・記録
病院の相談窓口治療と見た目の悩みの両方聞きたいことのメモ

一般用医薬品を売るお店でも、相談があれば薬剤師か登録販売者が情報を伝えることが法律で決められています。薬局の薬剤師は、処方された薬についても気軽に相談できる身近な相手なんです。

皮膚科を受診する時は、今飲んでいる薬も伝えておきましょう。言い忘れを防ぐなら、お薬手帳を見せるのがいちばん手軽です。

薬局に電話で相談する時のコツ

薬を受け取った薬局には、電話で相談できることが多いです。電話の前に、薬の名前が分かる説明書かお薬手帳を手元に置いておくと、話がすぐに進みます。

「先日こちらで薬を受け取った者ですが、髪のことで相談したくて」と切り出せば十分です。必要なら、受診したほうがいいかどうかの目安も教えてもらえますよ。

伝え方に迷った時の言い方と、相談メモ

『抜け毛くらいで相談していいのかな』と遠慮してしまうこと、ありますよね。でも、見た目の変化は毎日の生活に関わる大事な話です。遠慮せずに伝えてかまいません。

相談メモに書いておくこと
  • 抜け毛が気になり始めた時期と、薬を飲み始めた(変えた)時期
  • 抜け方(全体・分け目・一部分だけ)と、頭皮のかゆみ・赤み
  • 同じ時期にあった生活や体調の変化
  • 使っている市販の薬・サプリメント・育毛剤
  • 聞きたいこと(このまま続けていいか・何かできることはあるか)

最初のひと言は、こんな感じで十分です。

「この薬を飲み始めてから、抜け毛が増えた気がしていて」
「薬は続けたいのですが、髪のことで何かできることはありますか」

「薬は続けたい」と一言添えると、医師も治療を続けながらの対策を一緒に考えやすくなります。うまく話せない時は、メモをそのまま渡しても大丈夫ですよ。

自己判断でやめないで

抜け毛が気になっても、処方された薬を自分の判断でやめたり、量を減らしたりするのはやめておきましょう。薬によっては、急にやめることで体に負担がかかる物もあります。変える時は、医師と一緒に決めるのが基本です。

薬を続けながらできる、頭皮と見え方のケア

相談の結果、薬を続けることになっても、毎日のケアでできることはあります。どれも頭皮への負担を減らすための、一般的な工夫です。

毎日の頭皮ケア
  1. シャンプーは指の腹でやさしく洗い、爪を立ててこすらない
  2. すすぎは、すすぎ残しがないようにていねいにする
  3. 髪の水気はタオルではさむように取り、ドライヤーで根元から乾かす
  4. きつく結ぶ髪型を避け、分け目をときどき変える
  5. 外では帽子で、日差しから頭皮を守る

日本皮膚科学会は、髪に負担のかかる髪型や、極端に頻繁なカラーリングは避けること、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくなったりしない頻度で洗うこと、バランスのとれた食生活と規則正しい生活を心がけることを挙げています。

食事と睡眠も、髪のための土台

治療中は、体調によって食事の量が減ったり、眠りが浅くなったりすることもありますよね。食べ物や栄養素で髪が増えるわけではありませんが、規則正しい生活は頭皮と髪のための土台になります。

食事の量が減っている時や、食事の制限がある時は、自己流で変えずに主治医や管理栄養士に相談してみてください。治療の内容によっては、食べ方に決まりがあることもあるからです。

見え方を整える工夫

抜け毛が気になる間は、見え方を工夫するだけでも気持ちが楽になることがあります。

気になる所工夫の例
分け目が目立つ分け目の位置をずらす・ジグザグに分ける
頭頂部のボリューム根元を立ち上げるように乾かす
全体のボリューム美容院で、軽く見えにくい髪型を相談する
部分的に気になる部分ウィッグや帽子を使う
地肌の透け感頭皮用のファンデーションやパウダーを使う

国立がん研究センター中央病院のアピアランス支援センターの冊子でも、分け目の薄さが気になる時に、頭皮用のファンデーションやパウダータイプの増毛剤でカバーする方法が紹介されています。治療の種類を問わず、使える考え方です。

育毛剤を足したい時は、どうする?

『何か塗っておきたい』と、育毛剤が気になる方もいるはずです。育毛剤を使うこと自体は対策の一つですが、治療中は先に相談しておきましょう。

区分治療中に使う前に相談先
医薬部外品の育毛剤有効成分を確かめ、主治医か薬剤師に相談主治医・薬剤師
一般用医薬品の発毛剤添付文書で使用しない人・相談する人の欄を確かめ、薬剤師へ薬剤師・主治医
頭皮用の化粧品全成分を見て、肌に合うかを確かめる皮膚科・販売元

育毛剤(医薬部外品)に表示が認められている効能は、国の通知によると「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛。」とされています。ただ、治療中の薬による抜け毛に効くと確かめられた物ではないので、期待しすぎないようにしたいですね。

市販の育毛剤がどういう物かは、育毛剤とはどんな商品かで一度おさらいしておくと安心です。発毛剤については、ミノキシジルを配合した第1類医薬品の添付文書に、原因のわからない脱毛症の人や、脱毛が急激な人は使用しないと書かれた物もあります。この記事では勧めません。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

やってしまいがちなことと、その代わり

やってしまいがちなこと代わりにしたいこと
薬の名前で検索して、原因を決めつける気になったことをメモして、医師に聞く
抜け毛が怖くて、髪を洗わないやさしく洗って、頭皮を清潔に保つ
海外の薬を個人輸入する国の確認がされていない物は使わない
サプリメントを何種類も足す飲んでいる物は全部お薬手帳に書き、相談する
育毛剤を何本も重ねて使う一つを用法どおりに。足す前に相談

厚生労働省は、個人輸入の医薬品は品質や安全性が国で確認されていないこと、健康被害が出ても救済制度の対象外であることを注意しています。不安な時ほど、身近な医師や薬剤師に頼ってくださいね。

育毛剤を使っていて手ごたえがない時の見直しは、育毛剤の効果が出ない時はどうするかが参考になります。

相談した後、どう過ごす?結果ごとの次の一歩

相談した後の流れは、医師の判断によって変わります。どの結果でも、次にすることを決めておくと、気持ちが落ち着きやすくなります。

相談の結果次にすること
薬はこのまま続けることになった頭皮のケアと見え方の工夫を続け、記録も続ける
薬の種類や量が変わった変わった日をメモし、髪の様子をしばらく見て次の受診で伝える
皮膚科を紹介されたお薬手帳と記録を持って受診する
しばらく様子を見ることになった次に相談する時期を決めて、写真で変化を残す
育毛剤を使ってよいと言われた用法どおりの量から始め、異常があればやめて相談する

『薬を変えてもらえなかった』と残念に感じることもあるかもしれません。でも、それは治療を続けることが今の体にとって大事だと判断された、ということでもあるんです。

記録は続けるほど役に立つ

月に1回、同じ場所・同じ明るさで頭の写真を撮っておくと、変化が分かりやすくなります。日付と、その時飲んでいた薬をメモに添えておけば、次の相談の時にそのまま使えますよ。

気持ちがつらい時は、記録を休んでもかまいません。続けられる形で、無理なくやっていきましょう。

よくある質問

薬の副作用で抜け毛が出た時、薬をやめてもいいですか?

自分の判断でやめたり、量を減らしたりしないでください。薬を続けるか変えるかは、処方した医師と一緒に決めることです。まずは抜け毛の様子を伝えて相談しましょう。

添付文書に「脱毛」と書いてあれば、薬が原因ですか?

記載があっても、それだけで自分の抜け毛の原因が薬だとは言えません。抜け毛のきっかけは一つではないので、医師や薬剤師に全体を見てもらってください。

次の受診まで待ってもいいですか?

急に大量に抜ける・円形に抜けた・ほかの体調の変化もある時は、受診を待たずに連絡してください。それ以外は、薬局に電話で相談するか、次の受診で伝える方法があります。

治療中に育毛剤を使ってもいいですか?

使えるかどうかは、治療の内容や使っている薬によって違います。使いたい育毛剤の成分表を持って、主治医か薬剤師に相談してから使ってください。

皮膚科と、薬を処方した病院のどちらに行けばいいですか?

薬を続けるかどうかの判断は処方した医師、頭皮の状態の診察は皮膚科が向いています。迷う時は、まず薬局の薬剤師に相談して、受診先の目安を聞いてみてください。

抜け毛のためにサプリメントを飲んでもいいですか?

サプリメントは食品で、抜け毛への効能を表示できる物ではありません。薬との飲み合わせもあるので、飲む前にお薬手帳を見せて薬剤師に相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 治療中の薬で抜け毛が気になっても、自己判断で薬をやめたり量を変えたりしない
  • 薬の説明書・添付文書・お薬手帳を手元にそろえ、処方した医師か薬剤師に相談する
  • 抜け毛の時期と様子、同じ時期の生活の変化を記録しておく
  • 薬を続けながら、やさしい洗い方と見え方の工夫で毎日をすごしやすくする
  • 育毛剤を足したい時も、先に主治医か薬剤師に確かめる
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

コメント

コメントする

目次