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グリチルリチン酸ジカリウム入りの育毛剤を手に取って、『この成分に育毛の効果はあるの?』と迷っている方は少なくないはずです。
結論から言うと、グリチルリチン酸ジカリウムの効果は、成分の名前だけでは決まりません。育毛の効果として言えるのは、その成分を配合した商品ごとに承認された「効能・効果」の表示の範囲なんです。
この記事では、表示効能の読み方と、グリチルリチン酸ジカリウム配合の育毛剤に期待できる範囲、効果を確かめる記録のつけ方が分かります。
グリチルリチン酸ジカリウムの育毛効果は?先に答え
- 効果は成分単体ではなく、商品ごとの「効能・効果」の表示で決まる
- 同じ成分でも、育毛剤とシャンプーでは表示されている効能が違う
- 育毛剤メーカーは、この成分を頭皮の炎症やかゆみを防ぐための成分として説明している
- 薬用育毛剤の効能・効果は、育毛・脱毛の予防・ふけ・かゆみなどの範囲
- 感じ方には個人差がある。記録をつけて、続けるか見直すかを決める
『グリチルリチン酸ジカリウムが入っていれば、髪が増えるの?』と期待したくなりますよね。でも、どの成分も「これを塗れば髪が増える」と言い切れる物ではありません。
成分の基本(由来や表示名の違い)は、グリチルリチン酸ジカリウムとは?の記事で紹介しています。この記事は、効果をどう受け止めるかに話をしぼります。
効果は成分ではなく「商品の表示」で決まる
ここがいちばん大事なところです。医薬部外品の効能・効果は、成分ごとではなく、商品(品目)ごとに承認を受けて表示されています。
そのため、同じグリチルリチン酸ジカリウムが入っていても、商品によって表示されている効能・効果が違うんです。実際に公式で確認できる例を並べてみます。
| 商品(区分) | 有効成分にグリチルリチン酸ジカリウム | 表示されている効能・効果 |
|---|---|---|
| 薬用育毛剤アルガス(医薬部外品・育毛剤) | あり(5種のうちのひとつ) | 育毛、養毛、薄毛、毛生促進、発毛促進、脱毛の予防、かゆみ、ふけ、病後の脱毛、産後の脱毛 |
| 50の恵 薬用育毛美容液(医薬部外品・育毛剤) | あり(グリチルリチン酸2K) | 発毛促進、育毛、脱毛の予防、薄毛、養毛、毛生促進、病後・産後の脱毛、ふけ、かゆみ |
| ヘアリプロ 薬用スカルプグロウβ(医薬部外品・育毛剤) | あり(グリチルリチン酸2K) | 脱毛予防、育毛、発毛促進 |
| 爽快柑 薬用アミノ酸シャンプー(医薬部外品・シャンプー) | あり | ふけ・かゆみを防ぐ、毛髪・頭皮の汗臭を防ぐ、毛髪・頭皮を清浄にする、毛髪・頭皮をすこやかに保つ |
表を見ると、シャンプーには「育毛」の言葉が入っていませんよね。同じ成分が入っていても、薬用シャンプーとして承認された商品は、シャンプーの範囲の効能しか表示できないんです。
育毛剤どうしでも、表示されている効能の数や言葉は少しずつ違います。気になることが効能・効果の欄に入っているかを、商品ごとに見ておきましょう。
商品ページには「頭皮の炎症を抑え、かゆみを防ぐ抗炎症作用をサポート」(マイナチュレ)のような成分の説明が載っていることがあります。これはメーカーによる成分の紹介で、商品の効能・効果は外箱の表示で確かめます。
表示効能の言葉はどう読む?
薬用育毛剤の効能・効果は、厚生労働省の通知で示された範囲の言葉で書かれています。通知では、育毛剤(養毛剤)の効能・効果の範囲が「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛。」とされています。
言葉が硬いので、読み方の目安を表にしておきます。
| 表示の言葉 | 読み方の目安 | 読み違えやすいこと |
|---|---|---|
| 育毛・養毛 | 今ある髪を育て、養うことを目的にしている | 髪の本数が増えると約束する言葉ではない |
| 脱毛の予防 | 抜け毛を防ぐことを目的にしている | 抜け毛がなくなるという意味ではない |
| 薄毛 | 薄毛が気になる人に向けた効能 | 薄毛のタイプを選ぶ言葉ではない |
| 毛生促進・発毛促進 | 毛が生える働きを促すことを目的にしている | 「生える」と言い切る言葉ではない |
| ふけ・かゆみ | 頭皮のふけやかゆみに向けた効能 | 強いかゆみや湿しんを抑える薬ではない |
| 病後・産後の脱毛 | 病気の後や出産の後の抜け毛に向けた効能 | 病気そのものを扱う物ではない |
東京都の講習会資料では、「○○型脱毛のあなたにお奨め」のように特定の脱毛のタイプに効くとうたうのは、医薬品の効能効果にあたるとされています。薬用育毛剤の広告でそうした言葉を見かけたら、表示の範囲を超えていないか気にかけてみてください。
『「発毛促進」とあるなら、医薬品の発毛剤と変わらないのでは?』と思う方もいるでしょう。発毛剤は医薬品で、効能・効果も使える人の条件も別に決まっています。両者の線引きは育毛剤と発毛剤の違いの記事で確かめてみてください。
広告の強い言葉を見かけたら
グリチルリチン酸ジカリウム配合の育毛剤の広告で、表示効能より強い言い方を見かけることもあるかもしれません。厚生労働省の適正広告基準の解説では、効能効果を確実だと保証するような表現や、「すぐ効く」のような速さを約束する表現は認められていません。
| 広告で見かける言い方 | 見るところ |
|---|---|
| 抜け毛がピタッとおさまる | 外箱の効能は「脱毛の予防」の言葉か |
| 数週間で実感 | 速さを約束する表現。メーカーの期間の案内を見る |
| 有効成分配合だから安心 | 安全の保証ではない。使用上の注意を読む |
広告の言葉に迷ったら、外箱の効能・効果に戻る、と決めておくと判断がぶれませんよ。
効能の言葉が多い商品ほど効果が高い?
表を見比べると、効能・効果の言葉が10個並ぶ商品もあれば、3つの商品もあります。『たくさん書いてあるほうが効きそう』と感じますよね。
でも、効能の数は承認を受けた表示の範囲の違いで、効き目の強さを比べる物差しではありません。自分が気にしていること(抜け毛・ふけ・かゆみ・産後の抜け毛など)が入っているかを見るほうが大事なんです。
期待できる範囲と、期待しすぎないほうがいいこと
グリチルリチン酸ジカリウム配合の育毛剤に何を期待するかは、表示効能とメーカーの説明から考えるのが自然です。
- 表示されている効能・効果の範囲(育毛・脱毛の予防・ふけ・かゆみ 等)
- 頭皮のかゆみやふけが気になる時のケアのひとつ
- 頭皮の状態を整えながら、毎日のケアを続けること
- メーカーが案内する期間、続けて様子を見ること
- この成分だけで髪の本数が増えること
- 短い期間で目に見える変化が出ること
- 強いかゆみ・赤み・湿しんがおさまること(皮膚科の領域)
- 急に増えた抜け毛や円形の抜け毛がおさまること(皮膚科の領域)
例えば、頭皮がかゆくて夜中についかいてしまう、という方もいますよね。かゆみが軽い時のケアとして、効能に「かゆみ」が入った育毛剤を選ぶのはひとつの考え方です。
ただ、かいた跡が傷になっている時は話が別です。多くの育毛剤は、傷や湿しんのある頭皮には使わないよう注意書きに書いています。まずは皮膚科で頭皮を見てもらいましょう。
メーカーが案内する期間の目安
続ける期間の目安は、商品ごとにメーカーが案内しています。例えば、50の恵 薬用育毛美容液は毎日約4か月の継続を、アルガスは最低3か月の継続をすすめています。
どちらも「個人差がある」ことが前提です。期間が過ぎれば誰でも変わる、という意味ではないので気をつけてくださいね。期間についての考え方は、使い始めてからの期間の記事で掘り下げています。
診療ガイドラインではどう扱われている?
日本皮膚科学会の「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン2017年版」は、治療や成分ごとに推奨度を付けた医療者向けの資料です。このガイドラインで取り上げられている項目の中に、グリチルリチン酸ジカリウムは入っていません。
『取り上げられていない=効果がない、ということ?』と心配になるかもしれません。ガイドラインは男性型・女性型の脱毛症の治療を中心にまとめた資料で、頭皮のかゆみやふけのケアの成分をすべて評価しているわけではないんです。
| 資料 | グリチルリチン酸ジカリウムについて分かること |
|---|---|
| 商品の外箱・商品ページ | その商品の効能・効果と、有効成分として配合されていること |
| メーカーの成分の説明 | 頭皮の炎症やかゆみを防ぐ成分として配合していること |
| 厚生労働省の通知 | 薬用育毛剤として表示できる効能・効果の範囲 |
| 日本皮膚科学会の診療ガイドライン2017年版 | 評価の対象として取り上げられていない |
つまり、この成分の効果を知りたい時は、商品の効能・効果の表示がいちばんの手がかりになります。抜け毛そのものが気になる時の治療の話は、皮膚科で相談してみてください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る効果を確かめる記録のつけ方
効果を感じているかどうかは、毎日鏡を見ていると意外と分からなくなるものです。だからこそ、同じ条件で記録を残しておくのがおすすめなんです。
- 使い始める前に、同じ場所・同じ明るさで頭頂部や分け目の写真を撮る
- 使い始めた日、1日の回数、1回の量をメモする
- 週に1回、シャンプーの時の抜け毛の様子や頭皮のかゆみをメモする
- 月に1回、最初と同じ条件で写真を撮る
- メーカーが案内する期間が過ぎたら、最初の写真と見比べる
- 頭皮に赤み・かゆみ・刺激が出た日は、その日のうちに記録して使用をやめる
| 記録する項目 | 書き方の例 | 見返す時のポイント |
|---|---|---|
| 使った量と回数 | 朝晩2回・目安どおり | 使い忘れが多くないか |
| 頭皮のかゆみ | なし・少し・強い | かゆみの日が減っているか |
| ふけ | 気にならない・少し目立つ | 季節で変わっていないか |
| 抜け毛の様子 | いつもどおり・多い気がする | 一時的か、続いているか |
| 頭皮の赤み・刺激 | なし・あり(場所) | あれば使用をやめて皮膚科へ |
| 生活の変化 | 寝不足が続いた・シャンプーを替えた | 原因がほかにないか |
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、1日に抜ける毛はおおよそ100本程度までといわれていて、個人差や季節差もあるとされています。抜け毛の本数を数えるより、「いつもと比べてどうか」を記録しておくほうが続けやすいですよ。
写真をきれいに比べるコツ
写真は、撮る条件がそろっていないと見比べにくくなります。照明の向きや髪の濡れ具合が違うだけで、まったく違って見えることもあるんです。
- 同じ部屋・同じ照明の下で撮る
- 髪が乾いた状態で撮る(整髪料は付けない)
- スマートフォンを頭からの距離と角度を決めて構える
- 分け目はいつも同じ位置にする
- 家族に頼めるなら、頭頂部は真上から撮ってもらう
『毎月撮るのを忘れそう』という方は、スマートフォンのカレンダーに予定を入れておくと続けやすいですよ。
効果を感じにくい時に見直すこと
記録を見返して『あまり変わらない気がする』と感じた時は、商品を替える前に次の点を振り返ってみてください。
| 見直すこと | よくある状態 | 試したいこと |
|---|---|---|
| 使い方 | 1回の量が少ない、回数が抜けがち | 公式の量と回数に合わせる |
| 塗る場所 | 髪の上に付いて頭皮に届いていない | 髪をかき分けて頭皮に付ける |
| タイミング | 濡れたままの頭皮に付けている | 商品の案内に合わせて乾かす |
| 期間 | 1か月ほどで判断している | メーカーの案内する期間まで続ける |
| 生活習慣 | 寝不足や食事の偏りが続いている | 睡眠と食事のリズムを見直す |
| 効能の選び方 | 気になることが効能に入っていない | 効能・効果の欄を見直す |
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aにも、髪が抜けなくなる特別な予防法があるわけではないと書かれています。そのうえで、バランスのとれた食事と規則正しい生活を心がけることをすすめています。
使い方を見直しても気になる時や、抜け毛が急に増えた時は、皮膚科で相談してみてください。効果が出ないと感じた時の考え方は育毛剤は意味ない?の記事でも紹介しています。
使い始めてから抜け毛が増えたように感じる人もいます。様子を見るか迷う時や、頭皮の赤み・かゆみも出ている時は、自己判断で続けずに皮膚科で相談しましょう。
状況別:グリチルリチン酸ジカリウム配合の育毛剤をどう考える?
最後に、よくある状況ごとの考え方をまとめておきます。どれも「効能・効果の表示を見る」「合わなければやめて相談する」が土台です。
| こんな状況 | 考え方 | 先に相談したい相手 |
|---|---|---|
| 頭皮のかゆみやふけが気になる | 効能に「かゆみ」「ふけ」がある商品を見る | かゆみが強ければ皮膚科 |
| 抜け毛が気になり始めた | 効能に「脱毛の予防」「育毛」がある商品を見る | 急に増えた時は皮膚科 |
| 産後の抜け毛が気になる | 効能に「病後・産後の脱毛」がある商品を見る | 授乳中なら医師 |
| 肌が敏感で心配 | 少量から試す。エタノールやメントールの有無も見る | 皮膚科・薬剤師 |
| 発毛剤と迷っている | 区分も使える人の条件も違う。発毛剤は医薬品 | 購入時の薬剤師、医師 |
例えば、産後に抜け毛が増えて不安な方もいますよね。日本産婦人科医会の記事では、産後の抜け毛は出産後2〜4か月ごろから始まり、半年から1年ほど続くことがあるとされています。1年ほど様子を見て気になる時は皮膚科へ、という考え方も紹介されています。
『何を選べばいいか分からない』という時は、まず育毛剤の効果の考え方全体を、育毛剤は効果ある?の記事で確かめてみてください。
よくある質問
グリチルリチン酸ジカリウムに育毛効果はありますか?
効果は成分単体ではなく、配合した商品ごとの効能・効果の表示で決まります。薬用育毛剤なら、育毛・脱毛の予防・ふけ・かゆみなど、外箱に表示された範囲が目安です。
グリチルリチン酸ジカリウム入りのシャンプーでも育毛効果はありますか?
薬用シャンプーとして承認された商品は、ふけ・かゆみを防ぐなどシャンプーの範囲の効能を表示しています。育毛の効能が表示されているかは、商品の効能・効果の欄で確かめてください。
どのくらい続ければ効果が分かりますか?
どのくらい続けるかの目安は、商品によってメーカーの案内が違います。例えば最低3か月、毎日約4か月などの案内があり、どれも個人差があることが前提です。
早く変化を見たいので、多めに付けてもいいですか?
量や回数は公式の案内どおりにしてください。多く使っても早く変わるとは限らず、頭皮の刺激につながることもあります。
頭皮が赤くなったのは効いている証拠ですか?
いいえ。赤み・かゆみ・刺激は肌に合っていないサインかもしれません。使うのをやめて、商品の箱を持って皮膚科で相談してください。
女性や産後の抜け毛にも効果はありますか?
「病後・産後の脱毛」が効能に表示されている育毛剤もあります。男女兼用かどうかは商品ごとに違うので、公式で確かめてください。産後や授乳中の方は、使う前に医師へ相談を。
まとめ
- グリチルリチン酸ジカリウムの効果は、成分単体ではなく商品の効能・効果の表示で決まる
- 同じ成分でも、育毛剤とシャンプーでは表示できる効能の範囲が違う
- 薬用育毛剤の効能は育毛・脱毛の予防・ふけ・かゆみ等の範囲。「生える」と言い切る物ではない
- 診療ガイドライン2017年版では評価の対象として取り上げられていない
- 同じ条件で写真とメモを残し、メーカーの案内する期間で見直す
効果の話の土台になる育毛剤の基本は、育毛剤の基本の記事で確かめられます。





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