長毛種の抜け毛対策は?犬・猫の毛のもつれを防ぐ手入れと掃除

長毛の犬と猫のそばにブラシとコームが置かれたイメージ

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長い毛の犬や猫と暮らしていると、ソファにも服にも、ふわっとした毛が残りますよね。『毎日とかしているのに、すぐ毛玉ができる』と悩んでいる方も多いはずです。

結論から言うと、長毛種の抜け毛対策は「抜けた毛を早めに取る」「もつれる前にほぐす」「迷ったらプロに相談する」の3つで考えると楽になります。犬でも猫でも、この順番はほとんど同じなんです。

ここでは、犬と猫に共通する手入れの表と、トリミングを相談する時のコツ、長い毛ならではの掃除の工夫をお話しします。

目次

長毛種の抜け毛対策は?先に答え

先に答え
  • 長毛種は抜けた毛が長い毛にからまり、そのまま毛玉になりやすい
  • 毎日のブラッシングは「短く・こまめに」が続けやすい
  • もつれやすい場所(耳の下・わき・足の付け根など)を先に見る
  • 毛玉が固い時や、カットの長さに迷う時はトリミングサロンに相談する
  • 赤み・かゆみ・急に増えた抜け毛は動物病院へ

長い毛の抜け毛は、床に落ちる前に被毛の中に残りやすいのが特徴です。抜けた毛がほかの毛にからむと、そこから小さなもつれが育っていきます。

だからこそ、長毛種の手入れは「抜け毛を減らす」より「抜けた毛をためない」と考えた方がうまくいきます。抜けること自体は、季節に合わせた自然な生え替わりでもあるんですよ。

犬種ごとの細かいお手入れは、ロングコートチワワの抜け毛対策やラガマフィンの抜け毛対策でも紹介しています。この記事では、犬・猫の長毛に共通する考え方をまとめますね。

長い毛は、なぜもつれて毛玉になるの?

『短い毛の子より、ずっと手がかかる気がする』と感じますよね。実は、長い毛には毛玉ができやすい理由がいくつも重なっているんです。

毛玉ができやすい理由起きていること手入れで気をつけたいこと
抜けた毛が外に落ちない長い毛の間に抜け毛がとどまる根元から毛の流れに沿ってとかす
こすれる場所がある首輪・ハーネス・わきで毛がこすれるこすれる場所を毎日1回は見る
毛がやわらかい細い毛同士がからみやすい力を入れすぎず、少しずつほぐす
濡れたまま乾かない湿った毛がまとまって固まるシャンプーの後は根元までよく乾かす
下毛が多い内側のやわらかい毛がたまる換毛期は回数を増やして下毛を取る

獣医師が監修した犬の解説では、長くやわらかい毛はホコリが付きやすく絡みやすい、耳の下や足の付け根は毛玉になりやすいと紹介されています。別の解説では、胸元・耳・首・内股などが毛玉のできやすい場所として挙げられています。

毛玉をそのままにしておくと

毛玉が大きくなると、皮膚が引っぱられて痛みが出たり、風通しが悪くなって蒸れたりすることもあります。長毛は毛が絡みやすく、毛玉や汚れが皮膚トラブルのきっかけになるおそれがある、と動物病院の解説でも案内されています。

『まだ小さいから、そのうちほどこう』と思っても、毛玉は日ごとに固くなりがちです。小さいうちに指でほぐせるかどうかが、手入れの分かれ目になりますよ。

犬・猫に共通する、長毛のケア表

毎日全部やろうとすると、手入れがつらくなってしまいます。頻度ごとに「これだけはやる」を決めておくと、気持ちが楽になりますよ。

タイミングやること時間の目安の考え方見ておきたいこと
毎日もつれやすい場所だけ指とコームで確かめる機嫌のいいうちに短く小さな毛玉・皮膚の赤み
毎日全身を軽くとかして抜け毛を取る嫌がる前に切り上げるフケ・におい・できもの
週末全身を根元からていねいにとかす休みながら分けて行う体重の増減・毛のつや
換毛期とかす回数を増やし、下毛を集中的に取る1回を短く、回数で補う抜け毛の量の変化
シャンプーの日洗う前にもつれをほどき、洗った後は根元まで乾かす乾かす時間を先に見込む乾き残し・皮膚の湿り
季節の変わり目サロンや動物病院でカットや手入れを相談する予約が混む前に暑さ・寒さへの備え

回数は、毛の量や長さ、その子の性格で変わります。表は「どの順番で考えるか」の目安として使ってみてください。

道具の役割を知っておく

長毛のブラッシングでは、道具を役割ごとに使い分けると毛を傷めにくくなります。猫の図鑑でも、ピンブラシで全身のもつれをほぐし、スリッカーブラシやコームでていねいにとかす流れが紹介されています。

道具主な役割長毛で使う時のコツ
ピンブラシ長い毛全体をほぐして整える表面だけでなく根元まで通す
スリッカーブラシからみをほぐし、抜け毛を集める皮膚に強く当てない
コーム毛玉の確認と仕上げ根元に引っかかる所がないか見る
ラバーブラシ・獣毛ブラシ仕上げのつや出し・短い部分顔まわりや足先にやさしく

ほぐす時は「根元を押さえる」

もつれを見つけたら、毛の根元を指で押さえてから、毛先の方から少しずつほぐします。根元を押さえておくと、皮膚が引っぱられにくくなるんです。

からまりは無理に引っぱらずにほぐすよう案内されている解説もあります。『一気に取りたい』気持ちはぐっとこらえて、ほどけない時はそこで手を止めましょう。

嫌がる子には、順番と姿勢を工夫する

ブラシを見せただけで逃げてしまう子もいますよね。そんな時は、まず背中など触られても平気な場所から始めて、苦手な足先やお腹は最後に回してみてください。

姿勢も大事です。犬は立ったまま、猫は横になってくつろいでいる時など、その子が楽な姿勢に合わせると落ち着きやすくなります。

「今日は背中だけ」「明日はわき」と体を分けてとかすのも一つの方法です。終わったらおやつやなでる時間でほめて、楽しい時間として覚えてもらいましょう。

季節ごとに気をつけたいこと

春と秋の換毛期は、下毛がまとまって抜ける季節です。夏は長い毛が蒸れやすく、毛が長い猫は暑い場所が苦手なので冷房で快適にするよう案内されています。

冬は空気が乾いて静電気が起きやすく、毛が服やソファに張りつきがちです。加湿で部屋の乾燥をやわらげると、ブラッシングの時に毛が舞いにくくなりますよ。

梅雨どきは、濡れた毛がなかなか乾きません。散歩の後やシャンプーの後は、いつもより時間をかけて根元まで乾かしておきましょう。

犬と猫で、変えたいところはある?

基本の考え方は同じでも、犬と猫では暮らし方が違います。それぞれに合わせて、少しだけ手入れを変えてみましょう。

犬の長毛で意識したいこと
  • 散歩で付いた汚れや草の実を、帰ったらその場で落とす
  • 服やハーネスがこすれる場所の毛玉を見る
  • シャンプーの後は、根元からドライヤーで乾かす
  • カットのスタイルはトリマーと相談して決める
猫の長毛で意識したいこと
  • 自分でなめて毛を飲みこむので、抜け毛を早めに取る
  • 抱っこが苦手な子は、くつろいでいる時に少しずつとかす
  • お尻まわりの汚れは、気になった時に拭いてあげる
  • 吐いた毛玉の回数や様子をメモしておく

猫は毛づくろいで抜け毛を飲みこみます。長毛種は飲みこんだ毛が胃腸で固まりやすいとして、食事の管理とブラッシングをすすめる解説もあります。

犬の場合は、散歩や服で毛がこすれる場面が増えます。服を着せる日は、脱がせた後にわきや首まわりをコームで確かめておくと安心ですよ。

子どもの頃とシニアになってから

子犬・子猫のうちは、体を触られること自体に慣れてもらう時期です。最初は数回なでて終わり、くらいでも十分です。

年を重ねてきたら、同じ姿勢を長く続けるのがつらくなることもあります。1回の時間を短くして、その分こまめに声をかけながら手入れしてあげてくださいね。

トリミングサロンに相談する時のコツ

『カットした方がいいのかな』『どのくらい短くしていいの?』と迷う方は多いですよね。長さやスタイルは、自分だけで決めずにトリマーと一緒に考えるのがおすすめです。

毛の種類によっては、カットの仕方で毛質が変わる可能性があるので、トリマーと相談するよう案内されている犬種もあります。自宅で大きく切る前に、一度プロの意見を聞いてみましょう。

トリミングを相談する流れ
  1. ふだんの困りごと(毛玉ができる場所・抜け毛の量・暑がるか)をメモする
  2. 予約の時に、長毛であること・毛玉の有無を伝えておく
  3. 当日は、家での手入れの頻度や使っている道具も話す
  4. 仕上がりの長さと、家で手入れしやすいスタイルを一緒に決める
  5. 次回までに家でやっておくことを聞いて帰る

相談の時に伝えておきたいこと

伝えること伝える理由伝え方の例
毛玉ができやすい場所重点的に見てもらえる「わきと耳の後ろに、すぐ毛玉ができます」
嫌がる場所負担を減らす段取りにしてもらえる「足先を触られるのが苦手です」
家での手入れの頻度合ったスタイルを提案してもらえる「平日は少ししかとかせません」
皮膚の気になる所施術中に様子を見てもらえる「この辺りを最近よくかいています」
暑がり・寒がり季節に合った長さを考えてもらえる「夏はぐったりしやすいです」

サロンで皮膚の赤みなどを指摘されたら、動物病院で診てもらうきっかけにもなります。プロに見てもらう時間は、体のチェックの時間でもあるんです。

固い毛玉は自分で切らない

固くなった毛玉をはさみで切ろうとすると、皮膚まで一緒に引っぱってしまうことがあります。動いた拍子にけがをさせてしまうおそれもあるので、固い毛玉はサロンや動物病院に任せた方が安心です。

「少しだけなら」と思った時ほど、手を止めてみてください。次の予約まで間があるなら、電話で相談してみるのも一つの方法です。

長い毛ならではの掃除の工夫

長毛の抜け毛は、短い毛よりもまとまりやすく、掃除機のブラシにも巻きつきます。場所ごとに「どう集めて、どう捨てるか」を決めておくと、掃除の手間が減りますよ。

場所長い毛で起きやすいこと掃除の工夫
床毛が綿のように丸まって隅に転がるワイパーで集めてから掃除機で吸う
掃除機のヘッド回転ブラシに長い毛が巻きつく使ったらヘッドの毛をはさみで切って外す
ソファ・クッション布に長い毛が絡んで抜けにくい洗えるカバーをかけ、ゴム手袋でなでて集める
寝床・毛布毛が布に編みこまれたように残る洗う前に粘着ローラーや手で毛を落とす
服抱っこのたびに長い毛が付く抱っこ用の上着を決めておく
洗面台・浴室シャンプーの時に毛が流れる排水口に流さず、集めてごみとして捨てる

集合住宅での暮らし方について、環境省は「住宅密集地における犬猫の適正飼養ガイドライン」で、ブラッシングは自宅の部屋の中か決められた場所で行い、抜けた毛は排水管に流さないよう求めています。ベランダでとかすと、隣の洗濯物に毛が付いてしまうこともあるので気をつけたいですね。

ブラッシングの場所を1つに決める

部屋のあちこちでとかすと、長い毛が家じゅうに広がってしまいます。「ここでとかす」と場所を決めて、終わったらすぐにその場を掃除するのがコツです。

敷物を1枚敷いておけば、とかした後に敷物ごと毛をまとめられます。洗える敷物にしておくと、毎回の片づけがぐっと楽になりますよ。

キャリーや車の中の毛はどうする?

通院やサロンへの移動で、キャリーや車の座席にも長い毛が残りますよね。キャリーの中には洗えるタオルを1枚敷いておき、帰ったらタオルごと毛を払って洗うと片づけが早く済みます。

車の座席には、洗えるカバーやシートを敷いておくと安心です。出かける前に家で軽くとかしておくと、移動中に舞う毛も少なくなります。

「サロンの帰りは毛が少ないね」「行く前の方がたくさん付くよね」と気づいたら、行く前の日にブラッシングを済ませておくのもおすすめです。

育毛剤えらび

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長毛種の抜け毛対策で、よくある失敗

一生懸命に手入れしているのに、なぜか毛玉が減らない。そんな時は、どこかに小さな行き違いがあることが多いんです。

ありがちな失敗その結果こうすると防げる
表面だけをとかしている根元に毛玉が残り、育っていく毛をかき分けて根元からとかす
毛玉をブラシで一気に引っぱる痛みで手入れが嫌いになる根元を押さえて毛先から少しずつ
シャンプー前にとかさないもつれが水で固まる洗う前にほどいておく
生乾きで終わらせる湿った毛がまとまって毛玉になる根元まで乾いたか手で確かめる
嫌がっても最後までやろうとする次から逃げるようになる短く切り上げ、ごほうびで終える

「毎日完璧に」を目指さない

『今日はできなかった』と落ちこむ日もありますよね。でも、長毛の手入れは毎日少しずつの積み重ねなので、1日空いても次の日に取り返せます。

家族で分担するなら、「平日の夜は耳の後ろとわきだけ」「週末に全身」のように、担当を分けておくと続けやすいですよ。

手入れは体のチェックの時間

ブラッシングは、体に触れて太ってきたかや、皮膚の様子に気づく機会にもなります。毛玉を取ることだけを目的にせず、全身を触って様子を見る時間にしてみてください。

動物病院に相談したいサインと、人用の育毛剤のこと

抜け毛の多さそのものより、気にしたいのは皮膚と体の様子です。次のような時は、早めに動物病院で相談してみましょう。

こんな様子なら動物病院へ
  • 生え替わりの季節でもないのに、抜け毛がどっと増えた
  • 円形に毛が抜けた所や、地肌が見える所がある
  • 同じ所をしつこくかく、なめる、かむ
  • 皮膚に赤み・フケ・できものがある
  • 猫が毛玉を繰り返し吐く、吐こうとしても出ない
  • 元気や食欲がいつもと違う

猫の解説では、繰り返し吐く、吐こうとしても出ない、食欲が落ちている、元気がない、といった様子が受診の目安として挙げられています。いつから、どのくらいの頻度かをメモしておくと、診察で伝えやすくなりますよ。

人用の育毛剤や薬、シャンプーは使わない

人が使う育毛剤や薬、シャンプーは、犬や猫の皮膚のために作られた物ではありません。農林水産省の案内では、動物用医薬品は国が承認した物が流通し、都道府県の許可を受けた販売店か、獣医師の処方を受けて手に入れるとされています。

飼い主さんが育毛剤を使っている場合は、ペットがなめたり触れたりしない所に置いておくと安心です。ご自分の髪の抜け毛が気になってきた方には、育毛剤とはどんな商品かの記事で区分の違いから紹介しています。

この記事に出てきた言葉

言葉ひと言でいうと
長毛種被毛の長い犬や猫のこと
下毛(アンダーコート)内側に生えるやわらかい毛
ダブルコート表面の毛と下毛の2層の被毛
換毛期季節に合わせて毛が生え替わる時期
毛球症飲みこんだ毛が胃腸の中で固まってしまう状態

よくある質問

長毛種のブラッシングは、1日に何回すればいいですか?

毛の量や長さ、その子の性格で変わります。毎日もつれやすい場所を確かめ、換毛期は回数を増やすのが基本の考え方です。迷う時はトリマーや獣医師に聞いてみてください。

毛玉を見つけた時は、どう対処すればいいですか?

小さいうちは、根元を指で押さえて毛先から少しずつほぐします。固くてほどけない毛玉は、はさみで切らずにトリミングサロンや動物病院で相談すると安心です。

暑そうなので、短くカットしてもいいですか?

カットの長さは、毛の種類や暮らし方で向き不向きがあります。自分で大きく切る前に、トリマーに相談して決めるのがおすすめです。

犬と猫で、使うブラシは同じでいいですか?

ピンブラシ・スリッカーブラシ・コームのように役割で使い分ける考え方は共通しています。毛の長さや皮膚の感じやすさで合う物が変わるので、サロンなどで相談してみてください。

シャンプーの後に毛玉が増えた気がします。

洗う前にもつれをほどいていなかったり、根元が湿ったまま終わっていたりすると、毛がまとまりやすくなります。洗う前のブラッシングと、根元まで乾かすことを見直してみてください。

抜け毛が多いので、人用の育毛剤を使ってもいいですか?

使わないでください。人用の育毛剤や薬は犬や猫向けではありません。皮膚や毛の様子が心配な時は、動物病院で診てもらってください。

まとめ

この記事の要点
  • 長毛種は、抜けた毛が被毛にからんで毛玉になりやすい
  • 毎日はもつれやすい場所を短く確かめ、週末に全身をていねいに
  • 犬は散歩や服、猫は毛づくろいで飲みこむ毛に気を配る
  • カットや固い毛玉はトリミングサロンに相談する
  • 赤み・かゆみ・急な抜け毛の増加は動物病院へ

長い毛は、手をかけたぶんだけ、ふんわりとした手ざわりで応えてくれます。完璧を目指さず、毎日少しずつの手入れを一緒に楽しんでくださいね。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

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