発毛剤を使って毛が抜ける時は?添付文書の注意と相談の目安

発毛剤を使って毛が抜ける時に説明書の注意を確かめるイメージ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

発毛剤を塗り始めたのに、シャンプーのたびに毛が抜ける気がする。『使っているのに逆に減ってない?』と、不安になりますよね。

結論から言うと、発毛剤で毛が抜ける時に見るべき場所は、箱に入っている添付文書(説明書)です。そこには「こんな時は使用を中止して相談してください」という項目がはっきり書かれています。

この記事では、その項目の読み方と、抜け毛を記録する方法、使い方の見直し、薬剤師や医師への伝え方をお話しします。

目次

発毛剤で毛が抜ける時は?先に答え

先に答え
  • 判断のよりどころは、手元の発毛剤の添付文書
  • 「脱毛状態の悪化」「頭髪以外の脱毛」「斑状の脱毛」「急激な脱毛」は、使用を中止して相談する項目
  • 使い始めの一時的な抜け毛について、メーカーが報告に触れている例もある
  • ただし、抜け毛の理由が発毛剤だけとは言い切れない
  • 迷ったら、説明書を持って薬剤師か医師に相談する

この記事の発毛剤は、ミノキシジル配合の第1類医薬品(塗るタイプ)を指します。医薬部外品の育毛剤とは区分が違い、注意書きの中身も違います。区分の基本は育毛剤の基本の記事を見てみてください。

『抜けるのは効いているサイン、って聞いたけど…』と思う方もいるかもしれません。ただ、そう決めつけて我慢し続けるのはおすすめできません。添付文書の項目に当てはまるかどうかを、まず確かめてみてください。

添付文書の「使用を中止して相談」はどこに書いてある?

発毛剤の添付文書は、項目ごとに読む場所が分かれています。いきなり全部を読むのは大変なので、抜け毛が気になる時に見る場所だけ先に押さえておきましょう。

見出し抜け毛に関係して書かれていること
次の人は使用しないでください脱毛が急激であったり、髪が斑状に抜けている人など
相談すること6か月使って改善が見られない時、6か月以内でも脱毛状態の悪化などがある時
副作用の表頭皮の発疹や赤み、かゆみ、かぶれ、ふけ、熱っぽさなど
その他の注意効果がわかるまで少なくとも4か月、誰にでも効果があるわけではない

ミノキシジル5%外用液の添付文書には、使用開始後6か月以内であっても、脱毛状態の悪化や「頭髪以外の脱毛、斑状の脱毛、急激な脱毛など」が見られたら使用を中止し、説明書を持って医師又は薬剤師に相談するよう書かれています。

ここが大事なところです。「6か月は様子を見る」という話と、「6か月以内でも中止して相談」という話は、別の項目として並んでいるんです。

4つのサインを言いかえると

添付文書の言葉自分で気づきやすい様子の例
脱毛状態の悪化使う前より、地肌が見える範囲が広がってきた
頭髪以外の脱毛眉毛やひげなど、頭以外の毛が抜けてきた
斑状の脱毛丸く、まだらに毛が無い所ができた
急激な脱毛短い期間に、まとまって毛が抜けるようになった

どれか1つでも当てはまりそうなら、自分で続けるか決めずに相談しましょう。円く抜けている所がある時は、発毛剤の対象とは別の脱毛症の可能性もあるため、皮膚科で見てもらうのが安心です。

先に使用をやめて相談したい時

頭皮の発疹・発赤、かゆみ、かぶれのほか、頭痛、めまい、胸の痛み、心拍が速くなる、急な体重の増加、手足のむくみなども、添付文書の副作用の表に挙がっています。こうした症状が出たら直ちに使用を中止し、説明書を持って医師又は薬剤師に相談してください。

使い始めに抜け毛が増えることはある?

『塗り始めて2週間くらいで、急に抜けるようになった』という声もよく聞きますよね。

大正製薬はリアップのQ&Aで、ミノキシジル外用剤を使い始めて2〜8週間の間に一時的に抜け毛が増えたという報告があると説明しています。

同じ回答の中で、他の要因によって抜け毛が進んでいるケースもあるので、抜け毛の要因すべてが使用によるものとは言い切れない、とも書かれています。

知っておきたいこと

なお、ミノキシジル5%外用液の添付文書の使用上の注意を読んでも、使い始めの抜け毛には触れていません。メーカーのQ&Aは参考にしつつ、判断は添付文書の「中止して相談」の項目で行いましょう。

つまり、「使い始めだから大丈夫」とも「発毛剤のせいだ」とも、自分では決められないということです。だからこそ、記録を付けて相談するのがいちばん確かな方法なんです。使い始めの抜け毛の一般的な話は初期脱毛の記事にもまとめています。

抜け毛の理由として考えられること

発毛剤を始めた時期に、ほかの出来事が重なっていることもあります。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、大きな手術や重症の感染症、妊娠、過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える休止期脱毛という現象も知られている、とされています。

振り返ること例
体調高い熱が出た、体重が急に減った
生活睡眠が短い日が続いた、仕事が忙しかった
髪の施術カラーやパーマをした直後から使い始めた
洗い方シャンプーの回数や洗い方を変えた
季節季節の変わり目に使い始めた

当てはまる物があれば、それもメモしておきましょう。相談する時の大事な手がかりになります。

抜け毛の記録はどう付ける?

『抜けている気がする』という感覚は、その日の気分で大きくも小さくも感じるものです。日本皮膚科学会のQ&Aによると、1日の抜け毛はおおよそ100本程度までといわれ、人や季節、ヘアケアの仕方によっても変わります。

だからこそ、毎日の数を細かく数えるより、同じ条件で続けて見ることが大切です。

抜け毛の記録の付け方
  1. 発毛剤を使い始めた日と、1日2回使えた日をカレンダーに書く
  2. 週に1回、同じ曜日のシャンプーで排水口にたまった毛をティッシュに集める
  3. 集めた毛をスマートフォンで真上から撮る
  4. 地肌の写真を、同じ場所・同じ照明・乾いた髪で撮る
  5. かゆみや赤みなど、頭皮の様子もひと言メモする

1回ごとの多い少ないで落ち込まず、数週間の流れで見てみてください。

記録表の例

記録する日抜け毛の様子地肌の見え方頭皮の様子ほかの出来事
使い始めた週写真あり写真あり変化なし
2週目
4週目
8週目
12週目

空欄のまま印刷したり、スマートフォンのメモにまねて作ったりして使ってみてください。

抜けた毛の見方のヒント

添付文書では、6か月使った時に改善を見る目安として「脱毛状態の程度」「生毛・軟毛の発生」「硬毛の発生」「抜け毛の程度」の4つが挙げられています。太い毛だけでなく、細く短い抜け毛の減少も改善の目安になる、とも書かれています。

抜けた毛が細く短い物ばかりなのか、太くて長い物も混じっているのか。写真で残しておけば、相談の場で説明しやすくなりますよ。

使い方を見直すチェックリスト

抜け毛が気になる時は、使い方がずれていないかも一度見ておきましょう。添付文書どおりに使えていない部分があると、相談した時にもそこから話が始まります。

使い方の見直し
  • 1日2回、1回1mLを守っている(多く・頻繁に塗っていない)
  • 脱毛している頭皮に塗っている(髪の毛だけに付いていない)
  • きず・湿疹・炎症(発赤)がある所に塗っていない
  • 他の育毛剤や外用剤を、同じ頭皮に重ねて使っていない
  • ヘアカラーやパーマの直後に塗っていない

用法関連注意には、用法・用量の範囲より多量に使用しても、あるいは頻繁に使用しても効果はあがらない、と書かれています。『早く何とかしたいから多めに』という気持ちは分かります。でも、量を増やすのはやめておきましょう。

塗り方でずれやすい所

ずれやすい使い方見直し方
洗った直後の濡れた頭皮に塗る頭皮をよく乾かしてから塗る
同じ場所にばかり塗る気になる範囲に広げて塗る
塗った後すぐ洗い流す塗布後の洗髪はできるだけ時間をおく
育毛剤と交互に使う発毛剤を使っている期間は、ほかの育毛剤を頭皮に付けない

大正製薬の塗り方の案内では、頭皮に水分が残っているとミノキシジルが頭皮から吸収されにくくなるとして、洗髪後はよく乾かしてから使うよう書かれています。塗り方の基本は塗り方を解説した記事にもあります。

抜け毛が気になる間の毎日の手入れ

相談するまでの間も、頭皮に余計な負担をかけない過ごし方はできます。皮膚科Q&Aでは、これをすれば髪が抜けなくなるという特別な予防法はないとしたうえで、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくなったりしない頻度で洗うこと、髪に負担のかかる髪型を避けることが挙げられています。

『抜けるのが怖くて、シャンプーの回数を減らしている』という方もいますよね。洗う時に抜ける毛は、もともと抜ける時期を迎えていた毛がまとまって落ちていることが多いものです。洗わない日が続くと、頭皮のべたつきやにおいが気になることもあります。

毎日の場面気をつけたいこと
シャンプー指の腹で地肌を洗い、すすぎ残しがないようにする
タオルドライごしごしこすらず、押さえるように水気を取る
ドライヤー根元に風を当てて乾かし、1か所に熱を集中させない
発毛剤を塗る頭皮が乾いてから、決められた量だけ塗る
髪型きつく結ぶ・後ろに強く引っぱる髪型を毎日続けない
寝る前整髪料は落としてから寝る
ここが大事

抜け毛が気になる時ほど、洗い方を急に変えたり、手入れの物を一度に増やしたりしがちです。変える時は1つずつにして、記録にも書いておきましょう。何が影響したのか、あとで振り返りやすくなります。

例えばこんな場面です。発毛剤を始めた週に、新しいシャンプーと頭皮用のローションも一緒に使い始めた。これだと、抜け毛や頭皮の変化がどれのせいなのか、本人にも薬剤師にも分かりにくくなってしまうんです。

薬剤師・医師にはどう相談する?

『こんなことで相談していいのかな』とためらう方も多いはずです。第1類医薬品は、買う時に薬剤師から説明を受ける決まりの医薬品で、使ってからの相談も受け付けてもらえます。

買ったお店の薬剤師、通販で買った場合はそのショップの薬剤師の問い合わせ窓口、メーカーのお客様相談窓口が相談先になります。頭皮の赤みや、まだらな脱毛がある時は、皮膚科を受診しましょう。

相談の時に持っていく物
  • 発毛剤の箱と添付文書
  • 使い始めた日と、使えた回数のメモ
  • 抜け毛と地肌の写真
  • ほかに使っている薬・頭皮用品の名前(お薬手帳があれば一緒に)
  • 気になっている症状と、いつからか

最初のひと言は、こんな感じで大丈夫です。

「この発毛剤を使って3週間くらいで、毛が抜ける量が増えた気がします。写真を撮ってきたので見てもらえますか」

「ありがとうございます。使い方と、ほかに使っている物も一緒に確認しますね」

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

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相談先ごとの役割

相談先向いていること
薬剤師(店頭・通販ショップ)使い方が添付文書どおりか、続けるか中止するかの相談
メーカーのお客様相談窓口商品の使い方や成分についての質問
皮膚科頭皮の赤み・かゆみ、まだらな脱毛、原因を見てもらいたい時
PMDAの救済制度相談窓口医薬品の副作用で重い健康被害が出た時の制度の相談

医薬品を適正に使っても副作用で入院治療が必要になるほどの健康被害が出た時は、医薬品副作用被害救済制度という公的な制度があります。くわしくはPMDAの救済制度のページで確かめられます。

自己判断でやりがちな失敗

よくある失敗どうなる?防ぎ方
抜けるのは効いている証拠と思い込む中止して相談する項目を見落とす添付文書の4つのサインと照らし合わせる
怖くなって黙ってやめる何が原因だったか分からないままやめる前後も記録し、薬剤師に伝える
量や回数を増やす用法・用量から外れる1日2回・1回1mLに戻す
別の育毛剤を重ねる添付文書で避けるよう書かれた使い方になる発毛剤を使う間は他の物を頭皮に使わない
個人輸入の薬に替える品質や安全性が確かめられない国内の医薬品を、相談しながら使う

効果を維持するには継続して使う必要があり、使用を中止すると徐々に元に戻る、と添付文書にあります。だからこそ、やめる・続けるの判断は、ひとりで決めずに相談してからにしたいところです。

やめるか続けるかを決める前に

『もう使うのをやめたい』と感じた時も、その気持ちはそのまま薬剤師に伝えて大丈夫です。相談の場では、次のような点を一緒に確かめていくことになります。

決める前に確かめたいこと
  • 添付文書の「中止して相談」の項目に当てはまる様子があるか
  • 頭皮の赤み・かゆみなど、皮膚の症状が出ていないか
  • 使い方が1日2回・1回1mLの範囲に収まっていたか
  • 使い始めた頃に、体調や生活の大きな変化がなかったか
  • 皮膚科で原因を見てもらった方がいい様子がないか

相談の結果、使用を中止することになった時も、記録は続けておくと安心です。やめた後の様子も、次に受診する時の材料になりますよ。

女性・20歳未満の方へ

ミノキシジル5%外用液の添付文書では、女性と20歳未満の人は使用しないとされています。抜け毛が気になる時は、自分で試す前に皮膚科で相談してください。

この記事で出てくる言葉

言葉ひと言でいうと
添付文書医薬品の箱に入っている説明書。使い方や注意が書かれている
第1類医薬品買う時に薬剤師から書面で説明を受ける区分の医薬品
斑状の脱毛まだらに、ところどころ毛が無くなる抜け方
休止期脱毛手術や高熱など体の大きな出来事のあとに抜け毛が増えること
壮年性脱毛症発毛剤の効能・効果に書かれている対象の脱毛症

よくある質問

発毛剤を使って毛が抜けるのは、効いている証拠ですか?

そうとは言い切れません。メーカーのQ&Aでは使い始めの一時的な抜け毛の報告に触れつつ、他の要因で抜け毛が進んでいる場合もあると説明しています。添付文書の中止して相談する項目に当てはまらないか確かめ、迷ったら薬剤師に聞きましょう。

抜け毛が増えたら、すぐに使うのをやめるべきですか?

脱毛状態の悪化、頭髪以外の脱毛、斑状の脱毛、急激な脱毛が見られる時は、使用を中止して医師又は薬剤師に相談するよう添付文書に書かれています。当てはまるか分からない時も、記録を持って相談してください。

何本抜けたら多いと考えればいいですか?

日本皮膚科学会のQ&Aでは、1日におおよそ100本程度までといわれ、個人差や季節差もあるとされています。本数だけで決めず、同じ条件で撮った写真の流れで見るのがおすすめです。

6か月は続けた方がいいと聞きました。抜けても我慢するべきですか?

添付文書では、6か月使って改善が見られない時に相談する項目とは別に、6か月以内でも脱毛の悪化などがあれば中止して相談するよう書かれています。我慢せず相談してください。

抜け毛が気になるので、育毛剤も一緒に使っていいですか?

ミノキシジル5%外用液の添付文書には、他の育毛剤及び外用剤の頭皮への使用はさけるよう書かれています。重ねて使う前に、薬剤師に相談しましょう。

通販で買った発毛剤の相談は、どこにすればいいですか?

第1類医薬品を販売したショップには薬剤師がいるので、問い合わせ窓口から相談できます。メーカーのお客様相談窓口でも、使い方の質問を受け付けています。

まとめ

この記事の要点
  • 発毛剤で毛が抜ける時は、添付文書の「使用を中止して相談」の項目を見る
  • 脱毛状態の悪化・頭髪以外の脱毛・斑状の脱毛・急激な脱毛は、中止して相談
  • 使い始めの一時的な抜け毛の報告はあるが、理由が発毛剤だけとは言い切れない
  • 抜け毛と地肌は、同じ条件で写真を撮って数週間の流れで見る
  • 量を増やす・黙ってやめる・他の物を重ねる前に、薬剤師か医師に相談する

抜け毛が増えると、気持ちが焦ってしまうのは当然です。記録という形で今の状態を残しておけば、相談した時にきっと話が早く進みますよ。

使い続ける期間の考え方は、いつから効果を感じるかの記事もあわせてどうぞ。

育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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