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育毛剤の箱を見ると「育毛、薄毛、かゆみ…」と言葉がずらりと並んでいますよね。『結局、育毛剤の効果とは何のことなの?』と首をかしげた方も多いはずです。
結論から言うと、育毛剤の効果とは、医薬部外品として表示が認められた9つの効能の範囲のことです。どれも「髪が増える」と約束する言葉ではありません。
この記事では、表示されている効能の言葉を1つずつ、日常の言葉に置きかえて読んでいきます。
育毛剤の効果とは?先に結論
- 育毛剤(医薬部外品)の効果は、表示が認められた効能の言葉の範囲で書かれている
- 言葉は「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」の9つ
- 「発毛促進」とあっても、医薬品の発毛剤とは別の区分
- 効き方には個人差があり、続けた後の変化を約束する物ではない
育毛剤と呼ばれる商品の多くは、医薬部外品です。医薬品医療機器等法では、医薬部外品の目的の一つとして「脱毛の防止、育毛又は除毛」が書かれています。
まずは、区分ごとに「どんな言葉まで表示できるか」を表にしてみました。意外と差が大きいですよ!
| 区分 | 主な商品 | 表示できる言葉の範囲 |
|---|---|---|
| 医薬部外品 | 育毛剤・薬用育毛トニック | 育毛、薄毛、脱毛の予防、発毛促進など9つ |
| 化粧品 | ヘアトニック・頭皮用美容液 | 頭皮・毛髪をすこやかに保つ、フケ・カユミを抑えるなど |
| 第1類医薬品 | ミノキシジル配合の発毛剤 | 壮年性脱毛症における発毛、育毛、脱毛の進行予防 |
同じ「頭皮に付ける物」でも、言ってよい範囲がこんなに違うんです!育毛剤がどんな役割の商品なのかは、育毛剤とはどんな商品かを先に読んでおくと分かりやすいです。
表示されている効能の言葉を1つずつ読む
厚生労働省の通知では、医薬部外品の「育毛剤(養毛剤)」は「脱毛の防止及び育毛を目的とする外用剤」とされています。そのうえで、効能の範囲として9つの言葉が挙げられています。
難しく見えますが、1つずつ読むとそれほど複雑ではありません。
| 表示の言葉 | 日常の言葉にすると | 期待しすぎないための見方 |
|---|---|---|
| 育毛 | 今ある髪が育つのを助ける | 本数が増えるという意味ではない |
| 薄毛 | 薄毛が気になる時の手入れ | 薄くなった原因を取り除く言葉ではない |
| かゆみ | 頭皮のかゆみを防ぐ手入れ | 強いかゆみが続く時は皮膚科へ |
| 脱毛の予防 | 抜け毛を防ぐ手入れ | 抜け毛がゼロになる意味ではない |
| 毛生促進 | 毛が育つ流れを後押しする | 生えると約束する言葉ではない |
| 発毛促進 | 毛が出てくる流れを後押しする | 医薬品の「発毛」とは別の表示 |
| ふけ | ふけを防ぐ手入れ | 洗い方の見直しも一緒に |
| 病後・産後の脱毛 | 病気の後や出産後の抜け毛の手入れ | 心配な時は先に医師へ |
| 養毛 | 髪と頭皮を健やかに保つ | 毎日の手入れとしての言葉 |
表の右の列が、この記事でいちばん伝えたいところです。どの言葉も「手入れを助ける」範囲の話で、結果を約束する言葉ではないんですね。
似ている言葉はどう違う?
9つの中には、意味が近くて区別しにくい言葉もあります。『育毛と養毛と毛生促進って、何が違うの?』と迷った方もいるかもしれません。
| 似ている言葉 | 見方の目安 |
|---|---|
| 育毛と養毛 | 育毛は髪が育つこと、養毛は髪と頭皮を健やかに保つことに寄った言葉 |
| 毛生促進と発毛促進 | どちらも毛の流れを後押しする言葉で、生えると約束するものではない |
| 脱毛の予防と病後・産後の脱毛 | 前者は抜け毛全般の予防、後者は病気の後や出産後の抜け毛に向けた言葉 |
| ふけとかゆみ | 頭皮の状態に向けた言葉で、髪そのものの言葉ではない |
実は、言葉の細かい違いで商品を選ぶ必要はあまりありません。9つのうちどれが入っているかを確かめれば十分で、細かな意味の差より、自分の悩みに近い言葉があるかの方が大事なんです。
「発毛促進」と「発毛」は同じ?
ここがいちばん誤解されやすい所です。『箱に発毛促進とあるし、発毛剤とほぼ同じなのでは?』と感じますよね。
医薬部外品の「発毛促進」は、9つの効能の1つとして表示が認められた言葉です。一方、医薬品の発毛剤は、添付文書に「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。」と書かれています。
区分も、買う時の決まりも違います。第1類医薬品の発毛剤は薬剤師が販売し、書面で説明することになっています。違いのくわしい話は育毛剤と発毛剤の違いにまとめています。
「○○を防ぐ」と「○○に」は同じではない
自治体が公開している効能の範囲の資料には、こんな注記があります。「○○を防ぐ」という効能で承認を受けた物は、単に「○○に」と言い換えてはいけない、という内容です。
たとえば「脱毛の予防」と「脱毛に」では、受け取る印象が変わりますよね。外箱の言葉は、言い換えずにそのまま読むのがコツです。
商品によって並びや数が違うのはなぜ?
いくつかの育毛剤の箱を見比べると、効能の並び順や数が違うことに気づくはずです。実は、9つ全部を書く商品もあれば、一部だけの商品もあるんです。
公式ページで確かめられる例を並べてみました。
| 商品 | 区分 | 公式の効能・効果の並びの特徴 |
|---|---|---|
| ニューモ 育毛剤 | 医薬部外品 | 発毛促進から始まり、病後・産後の脱毛まで9つ |
| 加美乃素A | 医薬部外品 | 通知の表と同じ並びの9つ |
| インセント 薬用育毛トニック 無香料 | 医薬部外品 | 育毛から始まり、かゆみで終わる8つ |
| インセント アクティブエナジー | 医薬部外品 | 発毛促進から始まり、「病後の脱毛」を含む9つ |
インセント 薬用育毛トニックの欄には「病後・産後の脱毛」が見当たりません。アクティブエナジーは「病後の脱毛」という書き方です。
並び順が先だから効き目が強い、という意味ではありません。並びや数は商品ごとの表示なので、気になる言葉が入っているかどうかを確かめる程度に使いましょう。
- 「医薬部外品」の文字が箱にあるかを見る
- 効能・効果の欄を、言い換えずにそのまま読む
- 自分が気になる言葉(ふけ・かゆみ・産後 等)が入っているかを確かめる
- 並び順で効き目の強さを判断しない
化粧品や医薬品の表示とはどう違う?
育毛剤の棚には、医薬部外品のほかに化粧品のヘアトニックも並んでいます。見た目が似ているので、効果の言葉の違いを知っておくと迷いにくくなりますよ。
- 育毛・脱毛の予防・発毛促進などを表示できる
- 有効成分の名前が書かれている
- 箱に「医薬部外品」の文字がある
- 育毛をうたうことはできない
- 表示できるのは頭皮・毛髪を健やかに保つなどの範囲
- 全成分が分量の多い順に書かれる
東京都の講習会資料には、「化粧品では、育毛の標ぼうは一切不可。」とはっきり書かれています。化粧品で表示できるのは、決められた56項目の範囲に限られるんです。
頭皮と毛髪に関わる化粧品の言葉には、たとえば次のような物があります。
| 化粧品で表示できる言葉の例 | 育毛剤の効能との違い |
|---|---|
| 頭皮、毛髪をすこやかに保つ | 育毛・脱毛の予防までは言えない |
| 毛髪にはり、こしを与える | 髪そのものの手ざわりの話 |
| フケ、カユミを抑える | 育毛剤の「ふけ」「かゆみ」と近い |
| 香りにより毛髪、頭皮の不快臭を抑える | 香りによる手入れの話 |
医薬品の発毛剤の効能はどう読む?
医薬品の発毛剤は、さらに別の区分です。ミノキシジルを配合した外用液の添付文書には、効能が「壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防。」と書かれています。
その添付文書には「本剤は誰にでも効果があるわけではありません」とも書かれています。医薬品でさえ、合う・合わないがあると明記されているんです。使えない人の条件もくわしく書かれているので、気になる時は購入する店の薬剤師に相談してください。
区分そのものの違いは育毛剤は医薬品・医薬部外品のどちらかでくわしく見られます。
広告の言葉と表示の言葉を照らし合わせる
ネット広告やチラシでは、外箱の言葉とは違う表現で効果が語られることがあります。『こんなに強く書いてあるなら効きそう』と感じた時ほど、一度立ち止まってみてください。
国のルールでは、効能や安全性が確実だと保証するような表現は認められていません。東京都の資料は、育毛剤の広告で認められない例として、こんな言い回しを挙げています。
- 特定の脱毛のタイプの人に勧める表現(症状に対する効果は医薬品の効能になるため)
- 「育毛は、バランス良い生活と製品名が即解決」のような表現
- 使った人のうち、ほとんどの人に育毛効果が出たと数字で示すような表現
広告で目にした言葉は、外箱や公式の商品ページの効能・効果の欄と並べて読むと、どこまでが表示の範囲かが分かります。
- 広告で強く書かれている言葉をメモする
- 公式の商品ページで、区分と効能・効果の欄を開く
- メモした言葉が、効能の9つの言葉の範囲に収まっているかを比べる
- 範囲を超えている言葉は、期待の目安にしない
口コミで見る「効いた」「効かない」の受け止め方
口コミには「効いた」「全然効かない」といった声がたくさん並びます。ただ、その人がどの区分の商品を、どれくらいの期間、どう使ったかは書かれていないことが多いですよね。
口コミを読む時は、効能の言葉と同じように、書かれている事実と感想を分けて読むのがおすすめです。口コミの読み方は育毛剤の口コミの見方でくわしく紹介しています。
期待しすぎないための「時間の物差し」
効果を見る時に大事なのは、どれくらいの時間で何を見るかです。髪は思っているよりゆっくり入れ替わっているんです。
日本皮膚科学会は、毛は1日に約0.4mm伸び、休止期は2〜3か月と説明しています。抜ける毛の量も、1日あたりおおよそ100本程度までなら珍しくないとされています。
| 見る時期 | 見たいこと | 見なくていいこと |
|---|---|---|
| 使い始めの数週間 | 頭皮に合っているか(赤み・かゆみ) | 髪の量の変化 |
| 1〜2か月 | 毎日続けられているか | 本数の増減 |
| メーカーが案内する期間 | 頭皮の調子と、気になる所の見た目 | 他人との比べ合い |
継続の目安は商品ごとに違います。例として加美乃素Aでは、概ね6か月を目安に毎日続けてから効果を確かめるよう、注意書きで案内されています。
使い始めて少しの間、抜け毛が増えたように感じて不安になる方もいます。気になる時の考え方は使い始めの抜け毛が気になる時にまとめているので、慌ててやめる前に読んでみてください。
ただし、円形に抜ける、頭皮が赤くはれるといった様子があれば話は別です。その時は使うのをやめて、皮膚科で相談しておきましょう。
いつごろ変化を見ればいいかは、育毛剤はいつから効果が出るかでくわしく紹介しています。
変化を見る時の記録の付け方
記録は、同じ場所・同じ明るさ・同じ角度で写真を撮るのがいちばん分かりやすいです。毎日見ていると、少しの変化には気づきにくいですよね。
月に1回くらい見返すと、続けられたかと頭皮の調子が振り返りやすくなります。思うように変化が見えない時は、効果が出ない時に見直すことも読んでみてください。
自分の悩みと効能の言葉を合わせる
最後に、自分の悩みと効能の言葉をつなげてみましょう。悩みに近い言葉が入った商品を選ぶと、選んだ理由がはっきりします。
| 気になること | 箱で見たい言葉 | 一緒に考えたいこと |
|---|---|---|
| 抜け毛が増えた気がする | 脱毛の予防 | 急に増えた時は皮膚科で相談 |
| 髪のボリュームが気になる | 育毛、薄毛 | 分け目や髪型の工夫も |
| ふけ・かゆみも気になる | ふけ、かゆみ | 洗い方とすすぎの見直し |
| 出産後の抜け毛が気になる | 病後・産後の脱毛 | 授乳中は使う前に医師・薬剤師に相談 |
| 頭皮を健やかに保ちたい | 養毛 | 化粧品のトニックで足りる場合も |
円形に抜けた所がある時や、急に抜け毛が増えた時は、効能の言葉で選ぶより先に皮膚科で相談しておきましょう。原因によっては、育毛剤の範囲ではないこともあるんです。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る選ぶ基準が決まったら、使い方も確かめておくと安心です。塗る量や回数は、商品ごとの案内に合わせてください。
「効能の言葉が多いほど効く」「発毛促進と書いてあるから発毛剤と同じ」と考えてしまうのは、よくある思い込みです。言葉の数や並びは表示の違いで、効き目の強さを示すものではありません。
こんな場面では、効能の言葉をどう読む?
実際の買い物の場面で、迷いやすい例をいくつか挙げてみますね。
店頭で2本を手に取って迷った時は、まず両方の箱で区分を見ます。片方が医薬部外品、片方が化粧品なら、育毛や脱毛の予防をうたえるのは医薬部外品の方だけです。
両方とも医薬部外品だった時は、効能の言葉ではほとんど差がつかないことが多いです。そんな時は、有効成分の名前や使い心地、1日の回数で比べると決めやすくなります。
家族に「これ、効くの?」と聞かれた時は、箱の言葉をそのまま読んで伝えるのがおすすめです。
「効能のところに『脱毛の予防』と書いてあるよ。抜け毛を防ぐための手入れ用品なんだって」
こう言い換えずに伝えると、期待をふくらませすぎずに済みますよね。
産後の抜け毛が気になって、ネットで商品を探している時は、商品ページの効能・効果の欄に「病後・産後の脱毛」があるかを確かめます。そのうえで、授乳中なら使い始める前に医師か薬剤師に相談しておきましょう。
効果の話で出てくる言葉の用語集
育毛剤の効果を調べていると、効能のほかにも似た言葉がたくさん出てきます。よく見かける言葉をまとめておきますね。
| 言葉 | 意味 | どこに書かれているか |
|---|---|---|
| 効能・効果 | その商品で表示が認められた働きの言葉 | 外箱・公式の商品ページ |
| 有効成分 | 効能の目的で配合された成分 | 外箱の成分の欄の先頭 |
| その他の成分 | 使い心地や品質を保つための成分 | 有効成分の後ろ |
| 販売名 | 承認を受けた時の名前 | 外箱の小さな文字の所 |
| 使用上の注意 | 使わない方がいい人・異常が出た時の対応 | 外箱の裏・添付の説明書 |
| 個人差 | 同じ物でも人によって感じ方が違うこと | 公式の注意書き |
商品名と販売名が違うのはよくあることです。たとえば加美乃素Aの販売名は「加美乃素・A(J)」、インセント 薬用育毛トニック 無香料の販売名は「インセント育毛トニックS(N)」と書かれています。
効能の言葉と有効成分は、セットで読むと分かりやすくなります。成分の欄の読み方は育毛剤の成分と成分表示の読み方で紹介しています。
よくある質問
育毛剤の効果とは、髪が生えることですか?
いいえ、医薬部外品の育毛剤に表示されているのは、育毛・脱毛の予防・発毛促進などの効能です。髪が生えることを約束する物ではなく、効き方には個人差があります。
効能に「発毛促進」がある育毛剤は、発毛剤の仲間ですか?
違います。「発毛促進」は医薬部外品の効能の1つです。医薬品の発毛剤は第1類医薬品という別の区分で、薬剤師の説明を受けて買う物です。
効能の言葉が多い商品のほうがいいですか?
言葉の数で効き目の強さは分かりません。自分が気になる言葉が入っているか、使い方が生活に合うかで選んでみてください。
化粧品のヘアトニックにも育毛の効果がありますか?
ヘアトニックなどの化粧品は、育毛を表示できない区分です。頭皮や毛髪を健やかに保つ、フケ・カユミを抑えるといった範囲の手入れ用品です。
どれくらい使えば効果が分かりますか?
期間は商品ごとの案内に従ってください。加美乃素Aのように、公式が継続の目安を書いている商品もあります。
使っていてかゆみや赤みが出たらどうすればいいですか?
赤みやかゆみに気づいた時点で使うのをやめ、皮膚科を受診してみてください。商品の箱を見せると、何が入っていたかを医師と一緒に確かめられます。
まとめ
- 育毛剤の効果とは、医薬部外品として表示が認められた9つの効能の範囲のこと
- 9つの言葉は、どれも結果を約束するものではなく手入れを助ける範囲
- 「発毛促進」と医薬品の「発毛」は区分も買い方も違う
- 商品ごとに効能の並びや数は違い、並びで効き目の強さは分からない
- 効果を見る時は、時間の物差しと記録を使って期待しすぎない





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