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ここ最近、抜け毛が増えた気がする。でも『何が原因なのか、さっぱり分からない』という方も多いはずです。
結論から言うと、抜け毛が増えた時の対策は、いきなり何かを始める前に「いつから増えたか」と「その前に何が変わったか」を振り返ることから始めるのが近道です。原因の見当がつけば、見直す所も、相談する先も選びやすくなります。
この記事を読むと、自分で書ける振り返りの記録表と、その読み方、変化ごとに見直したいことが分かります。
抜け毛が増えた時の対策は?先に答え
『とにかく早く手を打ちたい』という気持ち、よく分かります。ただ、何が変わったのか分からないまま対策を重ねると、合っているのかどうかも分からなくなってしまうんです。
- まず「いつから増えたか」をはっきりさせる
- 次に「増える前の数か月に何が変わったか」を書き出す
- 心当たりのある変化から、1つずつ見直す
- 円形に抜けた所や、頭皮の赤み・かゆみがある時は早めに皮膚科へ
- 振り返り表は、受診の時にもそのまま役立つ
この記事で使う振り返り表は、紙1枚かスマホのメモで十分です。10分ほどあれば書けますよ。
数を数える記録とは別物
抜け毛の記録というと、毎日の本数を数える方法を思い浮かべるかもしれませんね。この記事の振り返り表は、それとは違って「過去をさかのぼる」ための表です。
毎日の量を見る方法は抜け毛が多い時の対策で紹介しています。この記事では、増えたきっかけを探すことに話を絞りますね。
なぜ「いつから」と「何が変わったか」が大事なの?
髪は1本ずつ、伸びる時期・止まる時期・抜ける時期をくり返しています。この流れを毛周期と呼びます。
| 時期 | どんな時期か | 長さの目安 |
|---|---|---|
| 成長期 | 毛が伸びている時期 | 大体2〜6年とされる |
| 退行期 | 伸びるのが止まり、抜ける準備に入る時期 | 短い期間 |
| 休止期 | 抜け落ちるのを待っている時期 | 2〜3か月とされる |
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、頭髪のほとんどが伸びる毛で、休止期は2〜3か月とされています。つまり、今抜けている毛は、少し前に「抜ける準備」に入った毛ということもあるんです。
同じQ&Aでは、大きな手術や重い感染症、妊娠、過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える休止期脱毛という現象も紹介されています。『先週何かあったかな』と考えても思い当たらない時は、もう少し前までさかのぼってみるのがコツです。
振り返りで見つかった変化が、そのまま抜け毛の原因とは限りません。あくまで「見直す候補」や「医師に伝える材料」として使ってみてください。原因をはっきりさせるのは、皮膚科などの医療機関の役割です。
振り返り表①:いつから増えた?
最初に、抜け毛が増えたと感じ始めた時期をはっきりさせましょう。『なんとなく最近』のままだと、その前に何があったかをさかのぼれないんです。
| 思い出すための質問 | 手がかりになる物 |
|---|---|
| 排水口や枕の毛が気になり始めたのはいつ? | 掃除の回数が増えた時期 |
| 髪のボリュームや分け目が気になったのはいつ? | スマホに残っている自分の写真 |
| 美容室で何か言われたことはある? | 前回と前々回の来店日 |
| 家族や友人に言われたのはいつ? | 言われた時の季節や出来事 |
| 季節で言うと、いつごろ? | 着ていた服、行事 |
スマホの写真フォルダは、意外と頼りになる手がかりです。同じような場所で撮った写真を何枚か見比べると、いつごろから見え方が変わったかが分かることもありますよ。
時期は「月」くらいで大丈夫
始まった日を正確に思い出す必要はありません。「〇月ごろ」「夏の終わりごろ」くらいで十分です。
思い出せない時は、「〇月にはもう気になっていた」という言い方でもかまいません。そこを起点に、さらに前の数か月を振り返っていきましょう。
行事や予定と結びつけて思い出す
時期がぼんやりしている時は、行事や予定と結びつけると思い出しやすくなります。年末年始、連休、入学や異動の時期、旅行、帰省などを並べてみてください。
例えば『お盆に帰省した時には、もう枕の毛が気になっていた』と分かれば、それより前が起点になります。手帳やカレンダーアプリの予定を見返すのもいい方法ですよ。
振り返り表②:その前の数か月に何が変わった?
ここが大事なところです。抜け毛が増えたと感じた時期の、さらに前の数か月に何があったかを書き出してみましょう。分類ごとに質問を並べておきますね。
| 分類 | 振り返る質問 |
|---|---|
| 体調 | 熱が出た、寝こんだ、手術を受けた、などはなかった? |
| 体重・食事 | 食事を大きく減らした、体重が急に落ちた、などはなかった? |
| 生活 | 引っ越し、転職、部署異動、夜勤、などで生活が変わらなかった? |
| 睡眠 | 寝る時刻が遅くなった、眠れない日が続いた、などはなかった? |
| 気持ち | 忙しさや悩みごとで、気が休まらない時期はなかった? |
| 髪のケア | シャンプー・カラー・パーマ・髪型を変えなかった? |
| 頭皮 | かゆみ・ふけ・赤みが出た時期はなかった? |
| 薬・治療 | 新しく飲み始めた薬や、治療はなかった? |
| 女性の体の変化 | 出産、授乳の終わりなど、体の大きな変化はなかった? |
全部に答えなくて大丈夫です。『そういえば』と思い当たった所に、時期と内容を書いておきましょう。
髪のケアの変化は美容室の記録も手がかりに
カラーやパーマ、縮毛矯正をした時期は、自分では忘れていることも多いですよね。通っている美容室の予約履歴や、会員アプリの来店記録を見ると、いつ何をしたかが分かることがあります。
美容師さんに「前回いつ何をしたか分かりますか」と聞いてみるのも一つの方法です。髪や頭皮の様子について、気づいたことを教えてもらえることもありますよ。
薬や治療の心当たりがある時
新しく飲み始めた薬や、治療の時期と抜け毛が重なっている時は、自己判断で薬をやめたり量を変えたりしないでください。処方した医師や薬剤師に、抜け毛が気になることを伝えて相談するのが先です。
お薬手帳を持っていくと、いつから何を使っているかを伝えやすくなりますよ。
女性の体の変化と抜け毛
出産の後に抜け毛が増えるのはよく知られていますよね。日本産婦人科医会の解説では、産後の抜け毛は出産後2〜4か月ごろから始まり、6か月から1年程度続くといわれる、と紹介されています。
同じ解説では、1年ほど様子を見て改善しない時は皮膚科の受診をすすめています。産後や授乳中に育毛剤などを使う時は、使う前に医師・薬剤師に相談しておきましょう。
書き込み例と読み方
振り返り表は、こんなふうに書いていきます。時期の欄は、抜け毛が気になり始めた月を起点にしてみてください。
| 時期 | あったこと | 分類 |
|---|---|---|
| 抜け毛が気になる4か月前 | 部署が変わり、帰りが遅くなった | 生活 |
| 3か月前 | 寝る時刻が遅くなり、睡眠が短い日が増えた | 睡眠 |
| 2か月前 | 高い熱が出て数日寝こんだ | 体調 |
| 1か月前 | 夏用のさっぱりしたシャンプーに替えた | 髪のケア |
| 気になり始めた月 | 排水口の毛が多い気がする | 抜け毛 |
この例のように、いくつかの変化が重なっていることはよくあります。表にしてみると、『シャンプーのせいだと思っていたけど、その前にもいろいろあったんだ』と気づけることも多いんです。
- 抜け毛が気になる2〜4か月前に、体調や体重の大きな変化はないか
- 今も続いている変化(睡眠不足・食事の偏り など)はないか
- 頭皮の赤み・かゆみ・ふけが出た時期はないか
- 薬や治療を始めた時期と重なっていないか
- 変化が1つもない時は、それもメモしておく
今も続いている変化から見直す
振り返って見つかった変化のうち、もう終わった出来事(熱が出た、手術を受けた等)は、今から変えることはできませんよね。見直しの対象になるのは、今も続いている変化のほうです。
例えば、睡眠不足や食事を抜く習慣が今も続いているなら、そこから手をつけてみましょう。終わった出来事は、受診の時に伝える材料として残しておけば大丈夫です。
書く時によくあるつまずき
振り返り表を書く時に、手が止まりやすい所があります。先に知っておくと、さらっと書き進められますよ。
| つまずき | こうすると書きやすい |
|---|---|
| 時期が思い出せない | 「〇月ごろ」「夏ごろ」と幅を持たせて書く |
| 変化が多すぎて書ききれない | 大きな出来事だけ先に書き、細かい物は後で足す |
| 何も思いつかない | 分類の表を上から順に、1つずつ自分に聞いてみる |
| 書いているうちに不安になる | 原因探しではなく「メモ」と考えて、手短に書く |
変化ごとの見直し
振り返りで見つかった変化ごとに、見直したいことと相談先をまとめました。自分の表で丸をつけた分類を探してみてください。
| 見つかった変化 | 見直したいこと | 相談先 |
|---|---|---|
| 睡眠が短い・不規則 | 寝る時刻と起きる時刻をそろえる | 眠れない日が続けばかかりつけ医 |
| 食事を大きく減らした | 主食・主菜・副菜をそろえて食べる | 体重の変化が大きい時は医師 |
| 忙しさや悩みごとが続いた | 休む時間を予定に入れる | こころの相談窓口・かかりつけ医 |
| シャンプー・カラー・パーマを変えた | 頭皮に赤みやかゆみがないか見る | 異常があれば皮膚科 |
| きつく結ぶ髪型を続けている | 結ぶ位置や強さを変える | 生え際が気になれば皮膚科 |
| 熱や手術など体調の大きな出来事 | 体を休め、無理をしない | 抜け毛が続けば皮膚科 |
| 新しい薬や治療 | 自己判断でやめない | 処方した医師・薬剤師 |
睡眠については、厚生労働省の睡眠ガイド2023で、成人は6時間以上が目安とされ、適正な長さは人によって違うと示されています。食事や睡眠を整えると髪が増える、という話ではありません。体の調子を整えて、頭皮や髪にかかる負担を減らしておくための見直しです。
食事を見直す時の目安
食事を大きく減らしていた方は、量より先に「そろえ方」を見直してみましょう。食事バランスガイドでは、主菜は肉・魚・卵・大豆製品などで、たんぱく質の供給源とされています。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、たんぱく質は筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの体を作る成分の一つと紹介されています。特定の食べ物で髪が増えるわけではないので、毎食に主食・主菜・副菜をそろえることを目安にしてみてください。
見直しは1つずつ、時期をずらして
いくつも変化が見つかった時は、一度に全部を直そうとしないでください。1つ見直したら、しばらく続けてから次へ、という順番がおすすめです。
見直しを始めた日も、振り返り表の続きに書いておきましょう。あとで「いつから何を変えたか」が分かると、次の判断がしやすくなりますよ。
気持ちの負担が大きい時は
忙しさや悩みごとが続いていた時期は、自分では気づかないうちに疲れがたまっていることもありますよね。電話やSNSで話せる窓口は、厚生労働省の「こころの耳」「まもろうよ こころ」にまとまっています。
抜け毛のことも含めて、一人で抱えこまずに話せる場所を持っておくと安心です。
振り返っても分からない時・相談したい時
振り返り表を書いても、思い当たる変化がない時もあります。その場合も「心当たりがない」こと自体が、医師にとって大事な情報になるんです。
- 円形に抜けた所がある
- 急に頭全体の毛が抜けてきた
- 頭皮の赤み・かゆみ・痛みがおさまらない
- 眉毛・まつげなど髪以外の毛も抜ける
- 見直しを続けても、増える一方に感じる
日本皮膚科学会は、抜け毛が生じた時は皮膚科など専門の医療機関で相談して対策を知ることが大切とし、ふだんから抜け毛の量や頭皮の状態を把握しておくことも大切としています。振り返り表は、まさにその「把握」に役立ちます。
どこで相談すればいい?
髪や頭皮の悩みは、まず皮膚科で相談するのが基本です。振り返りで薬や治療の心当たりが見つかった時は、処方した医師や薬剤師にも伝えておきましょう。
体調の大きな変化や、気持ちの負担が続いている時は、かかりつけ医に抜け毛のことも一緒に話してみてください。どこに行けばいいか迷う時も、まずはかかりつけ医に聞いてみると、合った相談先を教えてもらえることがあります。
受診の時の伝え方
受診する時は、振り返り表をそのまま持っていきましょう。話す時は、こんな順番にすると伝わりやすいですよ。
「〇月ごろから抜け毛が増えた気がします。その2か月くらい前に高い熱が出て、寝こんでいました。頭皮のかゆみはありません。」
いつから・その前に何があったか・今の頭皮の様子、の3つがそろうと話が早く進みます。受診の準備のくわしい流れは抜け毛がひどくて不安な時の受診の目安で紹介しています。
育毛剤を考える時は
『振り返りもしたし、育毛剤も始めてみようかな』と考える方もいますよね。医薬部外品の育毛剤には、育毛・脱毛の予防・病後や産後の脱毛などの効能が表示されている物があります。
ただ、育毛剤は医療の代わりではありません。円形に抜けた所がある時や、頭皮が荒れている時は、先に皮膚科で相談しておきましょう。
| 始める前に確かめること | 確かめる場所 |
|---|---|
| 区分(医薬部外品・化粧品・医薬品) | 容器や箱の表示 |
| 有効成分と使い方 | 成分の欄・使い方の欄 |
| 使わない方がいい時 | 使用上の注意の欄 |
| 妊娠中・授乳中・持病がある時の扱い | 使用上の注意・医師や薬剤師 |
| 定期購入かどうかと解約の条件 | 申し込み前の最終確認画面 |
育毛剤の始め方は、振り返り表の見直しと同じで「1つずつ」が基本です。始めた日も表に書き足しておきましょう。
振り返り表を選ぶ時の目安にも
振り返り表で見つかった変化は、育毛剤を選ぶ時のヒントにもなります。例えば、シャンプーやカラーの後に頭皮がかゆくなった心当たりがある方は、使用上の注意の欄や、アルコール・香りの有無を先に見ておくと安心です。
産後の時期と重なっている方は、病後・産後の脱毛の効能が表示されているかを見たうえで、使う前に医師・薬剤師に相談してみてください。どの場合も、使い心地が合わない時はやめられるように、最初は定期購入より単品で試せるかも確かめておきましょう。
区分や使い方の基本から知りたい方は、育毛剤とはどんな商品かを先に読んでみてください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る育毛剤を使い始めた後に増えた時
すでに育毛剤を使っていて、使い始めてから抜け毛が増えた気がする時は、確かめ方が少し違います。育毛剤を使ったら抜け毛が増えた時の記事を参考にしてみてください。
よくある質問
抜け毛が増えた時、まず何をすればいいですか?
いつから増えたかと、その前の数か月に何が変わったかを振り返ってみてください。心当たりのある変化のうち、今も続いている物から見直していくのがおすすめです。
どのくらい前までさかのぼればいいですか?
抜け毛が気になり始めた月から、数か月前までを目安にしてみてください。毛周期の休止期は2〜3か月とされているので、少し前の出来事が関わっていることもあります。
思い当たる変化が何もありません。
心当たりがないこと自体も、医師に伝える大事な情報です。円形に抜けた所がある時や増える一方の時は、振り返り表を持って皮膚科で相談しましょう。
飲んでいる薬が原因かもしれないと思ったら?
自己判断で薬をやめたり量を変えたりせず、処方した医師や薬剤師に相談してください。お薬手帳を持っていくと、いつから何を使っているかを伝えやすくなります。
振り返りで見つかった変化は、全部直したほうがいいですか?
一度に全部を直そうとせず、今も続いている変化から1つずつ見直してみてください。見直しを始めた日も表に書き足しておくと、あとで判断しやすくなります。
振り返り表は受診の時に使えますか?
はい、そのまま持っていくのがおすすめです。いつから・その前に何があったか・今の頭皮の様子を伝えやすくなります。
まとめ
- 抜け毛が増えた時の対策は、いつから・何が変わったかの振り返りから
- 毛周期の休止期は2〜3か月とされ、少し前の出来事が関わることもある
- 見直すのは、今も続いている変化から1つずつ
- 薬や治療の心当たりは、自己判断でやめずに医師・薬剤師へ
- 振り返り表は、皮膚科で相談する時の材料にもなる





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