タンパク質でハゲは予防できる?髪の材料と食事・育毛剤との役割

タンパク質と薄毛予防の関係、食事の整え方を表したアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が公的機関・各メーカーの公式サイトで公開されている情報を調べて独自に執筆しています。

抜け毛が気になり始めて、『髪の材料になるタンパク質をしっかりとれば、ハゲの予防になるのでは?』と考えた方も多いはずです。食事なら今日から変えられるので、期待したくなりますよね。

結論から言うと、髪はたんぱく質からできているので、食事でたんぱく質が足りている状態を保つことは大切です。ただ、たんぱく質をたくさんとれば薄毛を防げる、と言える公的な情報はありません。

この記事では、髪とたんぱく質の関係を公的な情報で確かめながら、1日の食事の整え方と、育毛剤との役割の分け方をお伝えしますね。

目次

タンパク質でハゲは予防できる?先に答え

先に答え
  • 髪の毛は、いくつかの種類のたんぱく質からできている
  • たんぱく質は、毛髪や皮膚、筋肉などの体をつくる材料になる
  • ただし、たんぱく質を多くとるほど髪が守られる、という公的な情報は無い
  • 食事は「足りない状態を作らない」ための土台、育毛剤は頭皮に使うケアと考える

『じゃあ、食事は意味がないの?』と思った方もいるかもしれません。そういうわけではないんです。

日本皮膚科学会は、抜け毛を防ぐ特別な予防法があるわけではないとしたうえで、バランスのとれた食生活と規則正しい生活を心がけるよう案内しています。つまり、食事は「これさえ食べれば」の切り札ではなく、毎日の土台なんですね。

「予防」という言葉をどう受け止めるか

薄毛や抜け毛の理由は人によって違い、病気や薬、体調の変化が関わっていることもあります。日本皮膚科学会も、脱毛症は1つの病気ではなく、いろいろな原因で起こると説明しています。

だからこそ、食事だけで予防できるかどうかは、一人ひとりで答えが違うんです。急に抜け毛が増えた時や、円形に抜けている時は、食事を見直す前に皮膚科で相談してみてください。

髪とたんぱく質はどうつながっている?

まずは、髪とたんぱく質の関係を、公的な情報で確かめておきましょう。言葉だけ知っていても、仕組みが分かると食事の考え方がぐっと楽になります。

公的な情報書かれていること
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A髪の毛はいくつかの種類のたんぱく質からできている
厚生労働省 e-ヘルスネットたんぱく質は筋肉・臓器・皮膚・毛髪などの体を構成する成分
厚生労働省 e-ヘルスネットたんぱく質は20種類のアミノ酸がつながってできている
文部科学省 食品成分表体内で作れない、または十分に作れない不可欠アミノ酸がある
日本皮膚科学会 皮膚科Q&A過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える「休止期脱毛」が知られている

ここで大事なのは、たんぱく質は髪だけのために使われるわけではない、という点です。筋肉や臓器、ホルモンや酵素など、体のあちこちで使われています。

アミノ酸とたんぱく質はどう違う?

たんぱく質は、アミノ酸がたくさんつながってできた物です。文部科学省の食品成分表では、体の中で作れないか、十分に作れないアミノ酸を「不可欠アミノ酸(必須アミノ酸)」と呼んでいます。

不可欠アミノ酸は食事からとる必要があるので、1つの食品に偏らず、肉・魚・卵・大豆製品などを組み合わせるのが基本です。『アミノ酸のサプリだけ飲めば?』と考えるより、毎日の主菜をそろえるほうが近道ですよ。

髪は伸びるのに時間がかかる

日本皮膚科学会によると、毛は1日に約0.4mm伸び、成長期は大体2〜6年続くと考えられています。休止期は2〜3か月です。

食事を変えたとしても、髪の様子にすぐ表れるわけではありません。『1週間プロテインを飲んだけど、変わらない』と焦らなくて大丈夫ですよ。食事は長い目で整えるものなんです。

「たんぱく質」と「タンパク質」

どちらも同じ栄養素のことです。公的な資料や食品の表示では「たんぱく質」と書かれることが多いので、この記事でも両方の書き方が出てきます。

食事でできること・できないこと

「タンパク質で予防」という話を聞くと、期待が大きくなりがちです。食事でできることと、できないことを分けて見ておきましょう。

食事でできること食事ではできないこと
体の材料が足りない状態を避ける食べた分だけ髪を増やす
無理なダイエットによる栄養不足を防ぐ病気や薬による抜け毛を防ぐ
毎日の体調を整える土台を作る薄毛の原因を見分ける
頭皮ケアと並行して生活を見直す育毛剤や医療の代わりになる
食事に期待していいこと
  • 体をつくる栄養をそろえる
  • 偏った食生活を見直すきっかけになる
  • 体調が整い、ほかのケアも続けやすくなる
食事に期待しすぎないほうがいいこと
  • 特定の食べ物だけで抜け毛を防げる
  • たんぱく質を増やすほど髪が守られる
  • 食事を変えれば受診しなくていい

『結局、普通に食べていればいいってこと?』と思いますよね。その「普通に」が意外と難しいので、次で具体的に見ていきます。

「これを食べるとハゲない」という話を見た時は

ネットやSNSでは、特定の食べ物を名指しして「髪にいい」とすすめる話をよく見かけますよね。ただ、日本皮膚科学会も、これをすれば髪が抜けなくなるという特別な予防法は無いとしています。

1つの食べ物に頼るより、主食・主菜・副菜をそろえるほうが、結果的にたんぱく質もほかの栄養も整います。話題の食べ物は、いつもの献立に「1品足す」くらいの気持ちで取り入れてみてください。

1日の食事でたんぱく質を整える表

たんぱく質の量をグラムで毎回数えるのは大変です。そこで役立つのが、農林水産省の「食事バランスガイド」の考え方です。

食事バランスガイドでは、肉・魚・卵・大豆製品などを主な材料にした料理を「主菜」と呼び、たんぱく質の供給源としています。主菜1つ(1SV)は、主材料に由来するたんぱく質約6gが目安です。

食事主菜の入れ方の例つまずきやすい点
朝卵料理・納豆・ヨーグルトを1品時間がなくパンだけになる
昼定食なら肉か魚のおかずを選ぶ麺類や丼だけで済ませがち
間食牛乳・チーズ・豆乳などお菓子だけになる
夜肉・魚・豆腐などのおかずを1〜2品遅い時間でおかずを抜く

「1日のどこかで主菜が抜けていないか」を見るだけでも十分です。主菜を数える考え方は薄毛とアミノ酸の関係は?たんぱく質の食事と頭皮ケアの組み合わせでもくわしく取り上げています。

買い置きしておくと便利な主菜

忙しい日に主菜が抜けるのは、冷蔵庫に何も無い時がほとんどなんです。日持ちする物を少し買い置きしておくだけで、「今日はおかず無し」が減ります。

買い置きの例使い方のアイデア
卵ゆで卵を作り置きして朝に1つ
納豆・豆腐ごはんに足すだけ、汁物に入れるだけ
魚の缶詰ごはんやサラダにのせる
冷凍の魚・鶏肉焼くだけで夜の主菜に
牛乳・ヨーグルト間食や朝の1品に

缶詰や加工品は、食塩相当量も一緒に見ておくと安心です。

主菜だけで終わらせない

たんぱく質ばかりに目が行くと、ほかの栄養が抜けやすくなるんです。日本皮膚科学会も、髪の新陳代謝には各種のビタミンやミネラルが関わっているとして、バランスのとれた食生活をすすめています。

1日の食事のチェック
  • 朝・昼・夜のどこかで、主菜が抜けていない
  • 野菜・きのこ・海藻などの副菜も1日の中に入っている
  • ごはん・パンなどの主食を極端に減らしていない
  • 牛乳・乳製品や果物も、無理のない範囲でとっている
  • 食事を抜いた日が続いていない

生活の場面ごとの整え方

同じ「たんぱく質をとる」でも、生活の場面で工夫の仕方は変わります。自分に近い場面を探してみてください。

場面起こりやすいこと工夫の例
朝ごはんを食べない1日の主菜が夜だけになる牛乳やゆで卵など、手軽な物から1つ
外食・コンビニが多い麺類やおにぎりだけになるサラダチキン・焼き魚・豆腐の小鉢を足す
ダイエット中食事量を減らしすぎる主菜を残して、量の調整は主食や間食で
夜遅い食事おかずを抜いて軽く済ませる豆腐・魚など消化しやすい主菜を少量
一人暮らしを始めた同じ物ばかり食べる卵・納豆・冷凍の魚など保存しやすい物を常備

ダイエット中は特に気をつけたい

日本皮膚科学会は、過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える休止期脱毛という現象が知られているとしています。厚生労働省のe-ヘルスネットでも、誤ったダイエットが栄養不良のリスクを高めることに触れています。

『体重を落としたいから、とにかく食べる量を減らそう』という方法は、髪のためにも体のためにもおすすめできません。減らすなら、主菜より先に間食や飲み物を見直してみてください。

産後・授乳中の方は

授乳中は、体が必要とする栄養が増える時期です。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、授乳婦のたんぱく質に付加量(推奨量で1日20g)が設けられています。

日本産婦人科医会の解説によると、産後の抜け毛は出産後2〜4か月頃に始まり、6か月から1年程度続くといわれています。食事だけで何とかしようとせず、気になる時は産婦人科や皮膚科、授乳中に使える物は医師か薬剤師に相談してみてください。

食品の「栄養成分表示」でたんぱく質を確かめる

コンビニやスーパーの食品は、パッケージの栄養成分表示でたんぱく質の量を確かめられます。消費者庁によると、容器包装に入った一般用加工食品には、熱量・たんぱく質・脂質・炭水化物・食塩相当量の表示が義務付けられています。

栄養成分表示の読み方
  1. 表示が「100g当たり」か「1個当たり」「1食分当たり」かを確かめる
  2. たんぱく質の欄を見る
  3. 自分が食べる量に直して考える(2個食べるなら2倍)
  4. 主菜の目安(1つで約6g)と比べて、おかず何品分かを考える
  5. 食塩相当量や熱量も一緒に見て、偏りすぎていないか確かめる

例えば「100g当たり」の表示なのに、1袋が200gなら、実際に食べる量は表示の2倍です。ここを読み違える方がとても多いんです。

プロテイン飲料やプロテインバーを取り入れるかどうかは、薄毛対策にプロテインは役立つ?食事の考え方と育毛剤との違いで取り上げています。

「髪にいい」と書かれた食品を見かけたら

食品は、医薬品や医薬部外品と違って、病気の予防や髪が増えるといった効能を表示できません。栄養機能食品でも、表示できる文言は国が決めたものに限られています。

『髪にいいって書いてあるから』と、それだけで選ぶのは控えめにしておきましょう。表示の区分と、栄養成分表示の中身を見るのが確実です。

育毛剤とタンパク質の役割分担

食事と育毛剤は、どちらかを選んで終わりにする物ではないんです。役割が違うので、両方を無理なく続けるのがいちばんです。

項目食事(たんぱく質など)育毛剤(医薬部外品)
区分食品医薬部外品
届け方食べて体の中から頭皮に塗る
表示できる効能無い(栄養機能食品などは決まった表示だけ)育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛
役目体をつくる材料をそろえる頭皮のケア
続け方毎日の食事の中で商品の用法どおりに

育毛剤の効能・効果は、その商品の区分で認められた範囲で表示されています。効き方には個人差があるので、「食事を変えたから育毛剤はいらない」「育毛剤を使うから食事は適当でいい」と考えないのがコツです。

育毛剤を選ぶ時に、食事と一緒に見たいこと

食事を見直すタイミングで、育毛剤も見直したいという方もいますよね。その時は、成分の名前より先に、続けられるかどうかを見てみてください。

育毛剤を選ぶ時のチェック
  • 箱に「医薬部外品」の表示があるかを見た
  • 効能・効果の欄を読んだ
  • 1日の回数と1回の量が、自分の生活で続けられそうか考えた
  • アルコールやメントールの刺激が気にならないか考えた
  • 定期購入なら、最終確認画面で条件と解約方法を確かめた

アミノ酸やたんぱく質に関わる名前が成分表に書かれた育毛剤もありますが、多くは「その他の成分」として入っています。食べるたんぱく質とは別の話だと考えておきましょう。

育毛剤で期待できる範囲は、育毛剤は効果ある?で確かめられます。育毛剤そのものの基本は育毛剤とは?効果の範囲・種類・選び方と使い方の基本で紹介しています。

育毛剤えらび

買う前に、育毛剤の選び方を確認

医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。

無料育毛剤の選び方を見る

よくある勘違いと、その防ぎ方

たんぱく質と髪の話では、思い込みから遠回りしてしまうことがよくあります。代表的なものを並べてみました。

よくある勘違い実際のところ防ぎ方
たんぱく質は多いほどいいとりすぎてよいという話ではない主菜をそろえることから始める
肉だけ食べればいい魚・卵・大豆製品も主菜になる1日の中で種類を変える
サプリで補えば食事は適当でいい食品で補うのが基本まず普段の食事を見直す
1か月で髪が変わるはず毛には長い周期がある数か月単位で生活を見直す
食事を変えれば受診はいらない原因は食事以外のこともある急な変化は皮膚科で相談

記録をつけて、変化を見守る

日本皮膚科学会は、普段から抜け毛の量や頭皮の状態を知っておくことも大切だとしています。食事を見直す時も、何を食べたかと一緒に、髪の様子を軽くメモしておくと役立ちます。

例えば、「主菜を入れられた回数」と「シャンプーの時の抜け毛の様子」を週に1回書くくらいで十分です。受診した時に見せれば、医師に状況を伝える材料にもなりますよ。

体調に心配がある時は

持病で食事に制限がある方や、通院中の方は、自己判断でたんぱく質を増やさないでください。食事の内容は主治医や管理栄養士に相談してから変えるのが安心です。

よくある質問

タンパク質をとればハゲは予防できますか?

たんぱく質は髪の材料ですが、たくさんとるほど薄毛を防げるという公的な情報はありません。足りない状態を作らないための土台として、バランスのよい食事を心がけてください。

1日にどのくらいのたんぱく質をとればいいですか?

年齢や性別で目安が違います。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準」に推奨量が示されていますが、まずは毎食に主菜が入っているかを見るところから始めると続けやすいです。

プロテインを飲めば髪にいいですか?

プロテインは食品で、髪の効能を表示できる物ではありません。食事で足りない時の補助と考え、飲む前に普段の食事を見直してみてください。

肉が苦手でもたんぱく質はとれますか?

魚・卵・大豆製品・牛乳や乳製品にもたんぱく質が含まれます。食べやすい物を組み合わせてみてください。

食事を整えたら育毛剤はやめてもいいですか?

食事と育毛剤は役割が違います。育毛剤をやめるかどうかは、使っている理由や頭皮の様子で決め、迷う時は薬剤師に相談してください。

抜け毛が急に増えたのは食事のせいですか?

抜け毛の理由は食事以外にもいろいろあります。急に増えた時や円形に抜けている時は、食事を変える前に皮膚科で相談してください。

まとめ

この記事の要点
  • 髪はたんぱく質からできているが、たくさんとれば予防できるという公的な情報は無い
  • 食事は「足りない状態を作らない」ための土台として整える
  • 1日の中で主菜が抜けていないかを見るのが続けやすい
  • 栄養成分表示は「何g当たりか」を確かめてから読む
  • 育毛剤は頭皮のケア、食事は体の材料と、役割を分けて続ける
育毛剤えらび

育毛剤えらび 編集部

抜け毛や髪のボリュームが気になり始めた方に向けて、育毛剤(医薬部外品)・発毛剤(医薬品)・頭皮用化粧品の違い、成分と選び方、正しい使い方と続け方、市販と通販の買い方、定期購入の確かめ方をまとめている情報サイトです。 公式サイト

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