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「ホルモンに効く育毛剤」という広告を見て、思わず手が止まった。『抜け毛の原因がホルモンなら、これで何とかなるのかも…』と期待したくなりますよね。
結論から言うと、育毛剤で言える効果は、ホルモンの話ではなく、その商品の区分で認められた表示効能の範囲までです。医薬部外品の育毛剤は「育毛」「脱毛の予防」などの表示にとどまり、ホルモンが気になる体の変化は医療機関で相談する話になります。
この記事では、育毛剤とホルモンの効果をうたう広告文の見分け方と、表示効能の確かめ方、相談先の選び方が分かります。
育毛剤にホルモンの効果はある?先に答え
『結局、効くの?効かないの?』というのが一番知りたいところですよね。先に要点だけまとめておきます。
- 育毛剤の効果として言えるのは、外箱や商品ページの「効能・効果」の欄に書かれた言葉まで
- 医薬部外品の育毛剤で効能として並ぶ言葉は「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」の範囲
- 「ホルモンを整える」「ホルモンに直接はたらく」といった言い方は、効能の欄の言葉ではない
- ホルモンの変化が気になる時は、自分で育毛剤を選ぶ前に、皮膚科や主治医に相談する
育毛剤の効き方には個人差があり、どんな人にも同じ結果が出る物はありません。だからこそ、広告の言葉より先に、効能の欄を見るのが近道なんです。
そもそも育毛剤がどんな商品かは育毛剤とはどんな商品?にまとめています。ここでは「ホルモン」と「効果」の言葉に絞って話を進めますね。
「ホルモンに効く」系の広告文、どこで見分ける?
広告の言葉は、読む人の不安にぴたりと合うように作られています。だからこそ、言い方のパターンを知っておくと、落ち着いて読めるようになるんです。
よく見かける言い回しと、引っかかりやすい理由、確かめる場所を表にしました。
| 広告でよく見る言い方 | 引っかかりやすい理由 | 確かめる場所 |
|---|---|---|
| ホルモンが原因の薄毛に | 特定の脱毛のタイプへの効果は、医薬品の効能にあたる | 外箱の区分と効能・効果の欄 |
| ホルモンバランスを整えて育毛 | 体のはたらきを変えるような書き方で、効能の欄の言葉と違う | 商品ページの効能・効果の欄 |
| 女性ホルモン配合だから髪が育つ | 成分が入っていることと、効果が約束されることは別 | 有効成分の欄と効能の欄 |
| 使った人の多くが実感 | 体験や数字で効果を約束するような表現になりやすい | 広告の根拠の書き方、PRの表示 |
| ホルモンにアプローチする新発想 | 何に、どうはたらくかが書かれていない | 販売元への問い合わせ |
医薬品医療機器等法の66条では、医薬部外品を含めて、効能や効果について虚偽・誇大な広告をしてはならないとされています。明示的でも暗示的でも同じ扱いです。
医薬品の効能に聞こえる言い方に気づく
東京都の講習会資料では、育毛剤(医薬部外品)の広告で特定の脱毛の型を挙げて「あなたにお奨め」とする書き方は、医薬品の効能にあたるので認められないとされています。ホルモンの名前を出して、ある種類の薄毛に効くように言う広告も、同じ目で見ておきたいところです。
例えばこんな場面です。
「この育毛剤、ホルモン由来の抜け毛に効くんだって」
「その言葉、箱の効能の欄にもそのまま書いてある?」
こう一度聞き返すだけで、広告の言葉と商品の表示を分けて考えられるようになりますよ。
説明文と効能の欄は、別のものとして読む
商品ページには、メーカーの説明文と、効能・効果の欄の2つがあることが多いですよね。説明文には成分の紹介や開発の話が入りますが、効果として言えるのは効能の欄の言葉です。
例えばホルモ プレミアムヘアグロウエッセンスは、有効成分の説明に「身体へ直接ホルモンを補給するものではありません」という注記を付けています。こうした注記まで読むと、言葉の印象が少し変わるはずです。
表示効能の範囲は、区分で決まる
実は、育毛剤が言える効果の範囲は、商品ごとに自由に決められるわけではないんです。医薬品・医薬部外品・化粧品という区分によって、表示できる言葉が決まっています。
| 区分 | 主な商品のタイプ | 表示できる効能の例 | ホルモンの話との関係 |
|---|---|---|---|
| 医薬部外品(育毛剤・養毛剤) | 薬用育毛剤 | 育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛 | ホルモンを整える効能は表示されない |
| 化粧品 | ヘアトニック、スカルプエッセンス | 頭皮、毛髪をすこやかに保つ、フケ、カユミを抑える 等 | 育毛の標ぼうは一切不可とされている |
| 第1類医薬品(発毛剤) | ミノキシジル外用液 | 壮年性脱毛症における発毛、育毛及び脱毛(抜け毛)の進行予防 | 使えない人の条件があり、薬剤師の説明を受けて買う |
医薬部外品の効能の範囲は、厚生労働省の通知に「概ね次表のとおり」として載っているものです。化粧品については、東京都の資料にはっきり「育毛の標ぼうは一切不可」とあります。
区分ごとの細かな決まりは、育毛剤は医薬品・医薬部外品のどちら?も参考にしてみてください。
ヘアトニックの広告でホルモンの話が出てきたら
外箱に「医薬部外品」の文字が無いヘアトニックやスカルプエッセンスは、化粧品の扱いです。化粧品で言えるのは、頭皮や毛髪をすこやかに保つ、うるおいを与えるといった範囲なんです。
そのため、化粧品の広告でホルモンや育毛の話が大きく出てきたら、区分と言葉が合っているかを一度立ち止まって見てみてください。使い心地や香りで選ぶ物、と考えておくと迷いにくくなります。
「発毛促進」と「発毛」の違い
医薬部外品の効能の範囲には「発毛促進」という言葉が入っていますよね。ただ、これは医薬品の発毛剤の「発毛」と同じ意味で使える言葉ではありません。
発毛剤(第1類医薬品)は、効能に「壮年性脱毛症における発毛」と書かれ、女性や20歳未満の人は使えないなどの条件があります。医薬品の発毛剤のくわしい話は発毛剤とは?で紹介しています。
発毛剤は、この記事でおすすめする物ではありません。気になる時は、購入時に薬剤師から説明を受け、添付文書の「使用しない人」を先に読んでおきましょう。
広告の言葉を、効能の欄で確かめる手順
『広告を見るたびに迷ってしまう』という方は、確かめる順番を決めておくと楽になります。ホルモンの話が出てきた時の手順はこうです。
- 広告に出てくる商品名を、正式な商品名で控える(略称や愛称のままにしない)
- 公式サイトか外箱で、区分(医薬部外品・医薬品・化粧品)を確かめる
- 「効能・効果」の欄を探し、広告の言葉と並べて書き出す
- 有効成分の欄を見て、ホルモン系の成分が入っているかを確かめる
- 欄に無い言葉で効果を言っていたら、その部分は効果の根拠にしない
- 分からない所は、販売元の問い合わせ窓口か薬剤師に聞く
3の「並べて書き出す」が、実は一番効くひと手間です。スマホのメモに、左に広告の言葉、右に効能の欄の言葉を書くだけで十分ですよ。
| 広告の言葉(例) | 効能の欄にある? | 読み方 |
|---|---|---|
| 抜け毛を防ぐ | 「脱毛の予防」として載っていることが多い | 欄の言葉に近い |
| 頭皮のかゆみに | 「かゆみ」として載っていることが多い | 欄の言葉に近い |
| ホルモンの乱れを整える | 載っていない | 効果の根拠にしない |
| ホルモン由来の薄毛を改善 | 載っていない | 医薬品の効能に聞こえる言い方 |
ホルモン系の成分名を外箱で探す具体的な手順は、ホルモンに作用する育毛剤はある?で詳しく紹介しています。この記事では、効果の言葉の読み方に話を絞りますね。
体験談や「実感」の声は、どう受け止める?
『ホルモンが原因だったけど、これで変わったという声がたくさんある』と聞くと、心が動きますよね。ただ、体験談はその人の体と使い方の話で、あなたに同じことが起きる約束にはなりません。
厚生労働省の医薬品等適正広告基準の解説では、「私も使っています」のような使用経験や体験談の広告は、客観的な裏付けにならないとされています。使用前後の写真も、承認外の効能を思わせる物は認められない扱いです。
- 広告であることが分かる表示(PR・広告など)があるかを確かめる
- 使った期間や使い方が書かれているかを見る
- 区分の違う商品(発毛剤や飲み物)と話が混ざっていないかを見る
- 「ホルモンが原因だった」という部分が、医療機関で言われた話か本人の推測かを分けて読む
- 数字で効果を約束するような書き方は、根拠の書き方まで確かめる
令和5年10月1日からは、広告であることを隠した表示は景品表示法の不当表示になっています。PRの表示があるかどうかも、読む時の手がかりになりますよ。
SNSの投稿で見かけた時は
SNSでは、広告と個人の感想が同じ画面に並んで流れてきますよね。投稿の最初か最後に「PR」「広告」「提供」といった表示が無いかを、まず見てみてください。
表示が無い投稿でも、商品の購入ページにすぐ飛べるリンクが付いている時は、広告の可能性も考えて読むのが安心です。気になった商品は、投稿ではなく公式サイトの効能の欄で確かめましょう。
口コミを読む時のコツは、育毛剤の口コミの見方にもまとめています。
ホルモンのことが気になる時は、どこに相談する?
ここが大事なところです。ホルモンの変化が気になる時に、育毛剤を選ぶだけで済ませてしまうと、相談すべきことを後回しにしてしまうこともあるんです。
場面ごとに、相談先と持っていきたい物をまとめました。
| 気になる場面 | まず相談したい所 | 持っていくと話が早い物 |
|---|---|---|
| ホルモン剤や持病の薬を使っている | 処方した医師・薬剤師 | お薬手帳、使いたい育毛剤の外箱か商品ページ |
| 産後に抜け毛が増えた | 産婦人科か皮膚科 | 抜け毛が気になり始めた時期のメモ |
| 急に抜け毛が増えた、まとまって抜ける | 皮膚科 | 抜け始めた時期、頭皮の様子のメモ |
| 円形に抜けた所がある | 皮膚科 | 気づいた日、広がり方のメモ |
| 生え際や頭頂部が少しずつ薄くなってきた | 皮膚科など専門の医療機関 | 家族に同じ悩みがあるか、使っている物 |
| 育毛剤を使ってかゆみや赤みが出た | 使うのをやめて皮膚科・薬剤師 | 使った商品の外箱 |
抜け毛が気になったら皮膚科などで対策を知るのが大切、というのが日本皮膚科学会の考え方です。ホルモンが関係するかどうかを決めるのも、医療機関の役目です。
日本産婦人科医会の記事では、産後の抜け毛について、ホルモン値と産後の抜け毛の関連を示した論文はないとしています。「産後だからホルモンのせい」と自分で決めつけず、気になれば相談してみてください。
自己判断で薬をやめない
『ホルモン剤のせいで抜けるなら、薬をやめたい』と思う方もいるかもしれません。その気持ちは自然です。
ただ、処方された薬を自分の判断でやめたり、量を変えたりするのは避けてください。抜け毛が気になることを、そのまま処方した医師に伝えるところから始めましょう。
相談する時の伝え方
診察の時間は限られているので、伝えたいことを短くまとめておくと安心です。例えばこんなふうに話してみてください。
「この2〜3か月で、シャンプーの時の抜け毛が増えた気がします」
「市販の育毛剤を使ってみたいのですが、今の薬と一緒で大丈夫ですか」
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る効果を判断する前に、決めておきたいこと
育毛剤を使い始めたら、効果を感じるかどうかが気になりますよね。でも、ホルモンの話を気にし始めると、毎日の小さな変化に振り回されがちなんです。
使い始める前に、次の3つを決めておくと落ち着いて続けられます。
| 決めておくこと | 決め方の例 | 理由 |
|---|---|---|
| 見直す時期 | メーカーが案内する継続の目安を、公式サイトで確かめておく | 早すぎる判断を防ぐ |
| 記録の方法 | 月に1回、同じ明るさ・同じ角度で写真を撮る | 印象ではなく見比べて判断できる |
| やめる・相談する条件 | かゆみや赤みが出たら中止、急な抜け毛は皮膚科 | 迷った時に動ける |
頭髪は毛周期という生え変わりのサイクルがあり、休止期は2〜3か月とされています。1〜2週間で結論を出さないほうがいいのは、このためです。
どのくらいの期間で見直すかは育毛剤はいつから効果が出る?、効果全体の話は育毛剤は効果ある?で紹介しています。
ホルモンの話が気になって、育毛剤・サプリ・シャンプーを一度に始めてしまう。合わなかった時にどれが原因か分からなくなるので、始めるのは1つずつにしておきましょう。
見直す日に、比べる条件をそろえる
写真で見比べる時は、撮る場所と時間、髪の濡れ具合をいつも同じにしておくのがコツです。洗った直後と、整髪料をつけた日では、見え方がまるで違いますよね。
メモには、使った回数、頭皮のかゆみの有無、生活で変わったこと(寝不足が続いた、季節が変わった等)も一言添えておきましょう。相談する時にも、そのまま見せられる記録になります。
毎日の生活で見直したいこと
日本皮膚科学会は、これをすれば髪が抜けなくなるという特別な予防法があるわけではないとしたうえで、バランスのとれた食生活と規則正しい生活を心がけるようすすめています。
髪に負担のかかる髪型を避けることや、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくならない頻度で洗うことも挙げられています。育毛剤と一緒に、できることから見直してみてください。
広告から申し込む前に、もう一度見たいこと
ホルモンの話で気持ちが動いた時ほど、申し込みの画面は急いで進めてしまいがちですよね。『とりあえず1回だけ試してみよう』と思ったら、それが定期購入だった、ということもあるんです。
国民生活センターは、「定期縛りなし」というSNS広告を見て育毛剤を注文し、2回目の分を請求された相談事例を紹介しています。1回限りとは限らないので、条件は最終確認画面で確かめるよう呼びかけています。
- 分量(定期なら各回の分量)
- 販売価格(定期なら2回目以降の代金)
- 支払いの時期と方法
- 引き渡しの時期(次回の発送時期)
- 申し込みの撤回・解約の方法と連絡先
- 申込期間(期限がある場合)
確かめた画面は、スクリーンショットで残しておくと安心です。申し込んだ後に困ったら、188(消費者ホットライン)に電話すると、近くの消費生活センターを案内してもらえます。
定期の解約の流れは、育毛剤の定期の解約でも紹介しています。
よくある質問
育毛剤でホルモンバランスは整いますか?
育毛剤(医薬部外品)の効能の範囲に、ホルモンバランスを整えるという言葉はありません。ホルモンの変化が気になる時は、皮膚科や主治医に相談しましょう。
「女性ホルモン配合」の育毛剤は、ホルモンの効果があるということ?
配合されていることと、ホルモンの効果が約束されることは別の話です。効果として言えるのは、その商品の効能・効果の欄に書かれた言葉までです。
男性がホルモン系の成分入りの育毛剤を使っても大丈夫?
商品によって案内が違います。男性も使えると案内している商品もあるので、公式サイトの対象や使用上の注意を確かめ、迷う時は薬剤師に相談してください。
ホルモン剤を使っていても、市販の育毛剤を使えますか?
自分で判断せず、ホルモン剤を処方した医師か薬剤師に相談してから使いましょう。使いたい育毛剤の外箱や商品ページを見せると話が早いです。
広告に「医師が推薦」とあれば、効果は確かですか?
医薬品等適正広告基準の解説では、医薬関係者が推せんしている旨の広告は、事実であっても不適当とされています。推薦の言葉より、効能の欄と区分を見て判断しましょう。
効果を感じない時は、ホルモンが原因ですか?
原因を自分で決めることはできません。使い方や期間を見直し、急に抜け毛が増えた時や頭皮に異常がある時は皮膚科で相談してください。
まとめ
- 育毛剤で言える効果は、区分で認められた表示効能の範囲まで
- 「ホルモンを整える」「ホルモン由来の薄毛に」は効能の欄の言葉ではない
- 広告の言葉は、効能の欄と並べて書き出すと見分けやすい
- 体験談や推薦の言葉は、効果の根拠として読まない
- ホルモンが気になる時は、皮膚科・主治医・薬剤師に先に相談する





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