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ワンちゃんと暮らしていると、床のすみや服に毛が付いているのは毎日のことですよね。『うちの子に合った抜け毛対策って、結局どれなんだろう』と迷う方も多いはずです。
結論から言うと、ワンちゃんの抜け毛対策は「毛の種類に合わせたブラッシング」「状態に合わせたシャンプーと乾かし方」「毛を広げない住まいの工夫」の3つを組み合わせるのが近道です。なかでも、ダブルコートかシングルコートかで手入れの中身が大きく変わります。
ここでは、毛の種類の見分け方から、毎日のお手入れと住まいの工夫までお話しします。
ワンちゃんの抜け毛対策は?先に答え
- 犬の毛には、2層のダブルコートと1層のシングルコートがある
- ダブルコートの子は、換毛期に下の毛がまとまって抜けやすい
- シングルコートの子は抜け毛が少なめでも、毛玉やカットの手入れがいる
- シャンプーの頻度は、犬種・毛質・皮膚の状態で変わる
- 人用の育毛剤や薬・シャンプーは使わず、気になる時は動物病院へ
抜け毛は、犬の毛が生え替わる中で起こる自然なことです。抜け毛をゼロにするのではなく、「抜けた毛を体と部屋に残さない」ことを目指すと、対策がぐっと考えやすくなります。
| 対策の柱 | 何をする? | どんな良いことがある? |
|---|---|---|
| ブラッシング | 抜けかけた毛を、体から先に取る | 部屋に落ちる毛が減り、皮膚も見られる |
| シャンプーと乾かし方 | 汚れを落とし、根元まで乾かす | 毛玉や蒸れを防ぎやすい |
| 住まいの工夫 | 毛が広がる道すじを断つ | 掃除の手間が減る |
うちの子はダブルコート?シングルコート?
犬の毛の解説では、ダブルコートは上の毛(オーバーコート)と下の毛(アンダーコート)の2層、シングルコートは上の毛だけの1層だと説明されています。ダブルコートの子は季節の変わり目にまとまって毛が抜け、シングルコートの子は一年を通して少しずつ生え替わるため、抜け毛は少なめとされています。
『うちの子、どっちなんだろう?』と思ったら、まずは犬種の解説を見てみるのが早道です。ただ、同じ犬種でも個体差があるので、迷う時はトリミングのお店や動物病院で聞いてみましょう。
| 毛のタイプ | 毛のつくり | よく例に挙がる犬種 | 抜け毛の傾向 |
|---|---|---|---|
| ダブルコート | 上の毛と下の毛の2層 | 柴犬・コーギー・ポメラニアン・ゴールデンレトリバー | 換毛期にまとまって抜ける |
| シングルコート | 上の毛だけの1層 | プードル・マルチーズ・ヨークシャー・テリア | 一年を通して少しずつ |
- 毛を指でかき分け、根元に短くやわらかい毛が密に生えているかを見る
- 季節の変わり目に、ブラシに綿のような毛がたくさん付くかを見る
- 毛が伸び続けて、定期的にカットが必要かを思い出す
- 子犬の頃と比べて、毛の量や手触りが変わったかを見る
綿のような下の毛がたくさん取れるなら、ダブルコートの可能性が高いです。ただ、家での見分け方はあくまで目安なので、決めつけずに手入れをしながら様子を見ていきましょう。
毛の種類別・お手入れの早見表
毛のタイプと長さで、使うブラシや回数は変わります。ここでは、よくある4つの組み合わせで手入れの目安をまとめました。
| 毛のタイプ | 向くブラシ | ふだんのブラッシング | 換毛期 | ほかに気をつけたいこと |
|---|---|---|---|---|
| ダブルコートの短い毛 | ラバーブラシ・獣毛ブラシ | 週に数回 | 回数を増やして毎日 | 短い毛が布に刺さりやすい |
| ダブルコートの長い毛 | スリッカーブラシ・ピンブラシ・コーム | こまめに | 毎日、下の毛を取る | わき・耳の後ろの毛玉 |
| シングルコートの伸び続ける毛 | スリッカーブラシ・コーム | こまめに | 大きな変化は少なめ | 定期的なカットと毛玉 |
| シングルコートの短い毛 | ラバーブラシ・獣毛ブラシ | 週に数回 | 様子を見て増やす | 寒さ対策と皮膚の乾燥 |
『短い毛なら、とかさなくてもいいのでは?』と思うかもしれません。でも、短い毛の子でも抜けた毛は体に残ります。なでるようにとかすだけでも、部屋に落ちる毛は変わりますよ。
ブラシの種類と役割
| ブラシ | 役割 | 向いている毛 |
|---|---|---|
| ラバーブラシ | なでるように抜け毛を集める | 短い毛 |
| 獣毛ブラシ | 毛並みを整え、表面のほこりを払う | 短い毛・仕上げ |
| スリッカーブラシ | もつれをほぐし、下の毛を取る | 長い毛・換毛期 |
| ピンブラシ | 長い毛を傷めにくくとかす | 長い毛 |
| コーム | 根元まで通して、毛玉を見つける | 長い毛・仕上げ |
スリッカーブラシは細いピンが並んでいるので、強く当てると皮膚を傷めることがあります。手の甲に当ててみて、痛くない力加減で使ってみてください。
毎日のブラッシングを習慣にするコツ
ブラッシングは、1回をていねいにするより、毎日少しずつの方が続きます。散歩の後など、毎日決まってある時間とセットにしておくと忘れにくいんです。
- 散歩から帰ったら、決めた場所でワンちゃんを落ち着かせる
- 手で全身をなで、毛の流れと皮膚の様子を確かめる
- 毛のタイプに合ったブラシで、首から背中、お尻へと毛の流れに沿ってとかす
- 長い毛の子は、わき・耳の後ろ・内股をコームで確かめる
- ブラシに付いた毛を取り、その場で袋に入れて捨てる
- ほめておやつをあげて終わる
嫌がる場所は、最後に短くするのがコツです。足先やしっぽをさわられるのが苦手な子は多いので、気持ちよさそうな背中や胸から始めてみてください。
ブラッシング中に見ておきたいこと
とかしながら、皮膚の赤み、フケ、かさぶた、しこりがないかも一緒に見ておきましょう。ブラッシングは、体の小さな変化に気づける大事な時間でもあります。
家族の会話で「今日は背中に少しフケがあったよ」「じゃあ明日も同じ所を見てみよう」と伝え合うだけでも、変化に早く気づけますよ。
ブラッシングでよくある失敗
| よくある失敗 | 起こりやすいこと | 防ぎ方 |
|---|---|---|
| 表面だけをとかす | 根元に下の毛が残り、毛玉や蒸れのもとに | 毛をかき分けて根元からとかす |
| 同じ所を何度もこする | 皮膚が赤くなる・嫌がる | 1か所は数回で次へ進む |
| 換毛期も回数を変えない | 部屋の毛が一気に増える | 換毛期だけ毎日に切り替える |
| 嫌がるのに最後まで続ける | ブラシを見ると逃げるようになる | 短く切り上げ、翌日に続きを |
| 毛玉を引っぱってほどく | 痛がってお手入れ嫌いになる | 根元を押さえ、毛先から少しずつ |
家でほどけないほど固い毛玉は、はさみを使うと皮膚まで傷つけるおそれがあります。家でほどけない時は、トリミングのお店か動物病院で見てもらいましょう。
換毛期は「回数を増やして、1回は短く」
ダブルコートの子の換毛期は、下の毛がまとまって抜けます。1回で全部取ろうとすると長くなり、ワンちゃんも疲れてしまいますよね。
朝と夜に分けて、1回の時間は短くするのがおすすめです。ブラシに付く毛が少しずつ減ってきたら、ふだんの回数に戻していきましょう。
シャンプーの頻度と、乾かし方
シャンプーの頻度について、動物病院のコラムでは「月に1〜2回程度」が一つの基準としつつ、犬種や毛質、皮膚の状態、生活環境によって変わると案内されています。決まった回数にこだわるより、その子の状態を見て判断しましょう。
- 毛がベタついてきた
- 体のにおいが強くなってきた
- フケが増えてきた
- 散歩で泥や草の汚れが付いた
| 場面 | 気をつけたいこと |
|---|---|
| 洗う前 | 全身をとかして、もつれと抜けかけた毛を取っておく |
| 洗っている時 | 人用ではなく犬用のシャンプーを使い、よくすすぐ |
| すすぎ | 泡が残りやすい、わき・お腹・指の間を念入りに |
| 乾かす時 | タオルで水気を取り、ドライヤーで根元まで乾かす |
| 乾かした後 | もう一度とかして、浮いた下の毛を取る |
毛が密な子は、表面が乾いていても根元がしめったままのことがあります。しめり気が残ると、毛玉や皮膚のトラブルのもとになりやすいので、指で根元までさわって確かめてみてください。
皮膚に赤み・強いかゆみ・湿疹・毛が抜けた所がある時は、自己判断でシャンプーせず、動物病院で相談するよう動物病院のコラムでも案内されています。先に受診して、洗い方を聞いてからにしましょう。
家で洗うのが大変な時は
大きな子や、洗われるのが苦手な子は、家でのシャンプーが負担になることもありますよね。トリミングのお店に頼む日を決めておくのも一つの方法です。お店に頼む時は、皮膚の気になる所や、苦手な場所を先に伝えておきましょう。
毛を広げない住まいの工夫:入口・通り道・たまり場
部屋の抜け毛は、どこから入ってどこにたまるかを考えると、掃除の手間を減らしやすくなります。ここでは家を「入口」「通り道」「たまり場」に分けて考えてみましょう。
| 場所 | どんな所? | 工夫 |
|---|---|---|
| 入口 | 玄関・散歩から帰る所 | 帰ったらその場でさっとブラッシングする |
| 通り道 | 廊下・リビングの動線 | 毛が目立ちにくく、掃除しやすい床にする |
| たまり場 | 寝床・ソファ・部屋のすみ | 洗えるカバーを敷き、毎日そこだけ掃除する |
| 空気 | 部屋全体 | 加湿と換気で、舞い上がる毛と静電気を抑える |
環境省のガイドラインでは、自宅の居室内など決めた場所以外でブラッシングをしないこと、抜け毛を排水管に流さないこと、衛生害虫を防ぐためにこまめに掃除することが呼びかけられています。集合住宅では、ベランダでのブラッシングは避けておきましょう。
- ブラッシングは玄関か決めた部屋の1か所だけ
- 寝床とソファには洗えるカバーを敷く
- 床は先にモップで集めてから掃除機をかける
- 飼い主の服は、家用と外用を分ける
- 洗濯物は、ワンちゃんが過ごす部屋とは別に干す
服は「外で毛を落としたくない時」の道具
服を着せると、お出かけ先や車の中で毛が散らばるのを抑えやすくなります。ただ、抜ける量そのものが減るわけではなく、長時間着せっぱなしにすると蒸れや皮膚トラブルにつながることがあると言われています。
家の中ではブラッシングと掃除を中心にして、服は車やお出かけの時だけ、と使い分けるのがおすすめです。大型犬の服の選び方はラブラドールの抜け毛対策と服で紹介しています。
乾燥する季節の静電気にも気を配る
空気が乾く季節は、静電気で毛が服やカーテンに張り付きやすくなります。加湿や換気で部屋の空気を整えておくと、舞い上がる毛が落ち着きやすくなりますよ。
部屋ごとの掃除の流れは、ゴールデンレトリーバーの抜け毛を家で減らす工夫でも詳しく紹介しています。
何頭かで暮らしている時
ワンちゃんが2頭以上いる家では、それぞれの毛のタイプに合わせて道具を分けておくと、とかし残しが減ります。ブラシを共用すると、ほかの子の毛が付いたままになりやすいので、名前を書いたかごに分けておくのも一つの方法です。
ブラッシングの順番は、落ち着いている子から始めると、もう1頭も待ちやすくなりますよ。
子犬・成犬・シニア犬で変わる、お手入れの注意
同じワンちゃんでも、年齢によって毛の様子やお手入れの負担は変わります。その時期に合ったやり方に少しずつ切り替えていきましょう。
| 年齢 | 毛や体の様子 | お手入れのポイント |
|---|---|---|
| 子犬 | 毛が生え替わり、手触りが変わることもある | ブラシや手でさわられることに慣らす |
| 成犬 | 毛のタイプがはっきりし、換毛期の様子が分かる | 毛のタイプに合った道具と回数を決める |
| シニア犬 | 毛づくろいや体の動きが変わることもある | 短い時間で回数を分け、体を支えて行う |
子犬のうちは、ブラッシングを「楽しいこと」と覚えてもらう時期です。最初はブラシを見せる、背中を数回なでる、おやつをあげる、くらいの短さで十分ですよ。
シニア犬は、立ったままを無理させない
年を重ねた子は、長く立っているのがつらいこともあります。横になって休んでいる時に片側ずつとかすなど、体の負担が少ない姿勢で進めてあげてください。
さわった時に痛がる所や、急に毛の様子が変わったと感じた時は、年のせいと決めつけず動物病院で相談しましょう。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る人用の育毛剤を犬に使わない理由と、動物病院の目安
抜け毛が多いと、『人の頭皮用の物を少し使ってみたら…』と考えることもあるかもしれません。けれど、人の頭皮向けの育毛剤や薬、シャンプーは、犬の皮膚を前提にしていません。
犬に使う薬は、国が承認した動物用医薬品として、許可を受けた販売店や獣医師を通して届けられています。毛や皮膚が気になる時は、人の物を使わず、動物病院で相談しましょう。
| こんな様子 | どうする? |
|---|---|
| 換毛期でもないのに、抜け毛が急に増えた | 動物病院で相談 |
| 円形に毛が抜けている | 動物病院で相談 |
| かゆがる・同じ所をなめ続ける | 動物病院で相談 |
| 皮膚に赤みや大量のフケがある | 動物病院で相談 |
| 抜け毛が長く続いている | 動物病院で相談 |
| 元気や食欲がない | 早めに受診 |
受診の時は、いつから気になったか、どこの毛が抜けているか、ブラッシングやシャンプーの様子をメモし、写真を撮っておくと伝えやすくなります。
飼い主の育毛剤の置き場所にも気をつけて
飼い主さんが育毛剤を使っている場合は、ワンちゃんが届かない扉付きの棚にしまいましょう。床に置いたままにしない、塗った直後の手でなでない、といったことも大切です。
ご家族の髪の抜け毛が気になっている方は、育毛剤とはどんな商品かもどうぞ。
犬の毛の話で出てくる言葉
| 言葉 | ひと言でいうと |
|---|---|
| オーバーコート | 体の表面をおおう上の毛 |
| アンダーコート | 根元に密に生える、やわらかい下の毛 |
| 換毛期 | 季節の変わり目に、毛がまとまって生え替わる時期 |
| トリミング | 毛のカットや全身のお手入れ |
| 毛玉 | 抜けた毛と生えている毛がからまって固まった物 |
よくある質問
ワンちゃんの抜け毛は、毎日とかせば減りますか?
とかしても抜ける量そのものは変わりませんが、抜けかけた毛を体から先に取れるので、部屋に落ちる毛は減らせます。毎日短い時間でも続けることが大切です。
シングルコートの子なら、抜け毛対策はいりませんか?
シングルコートの子は抜け毛が少なめとされますが、毛が伸び続ける子は毛玉ができやすく、定期的なカットも必要です。毛玉を防ぐブラッシングは続けてあげましょう。
シャンプーは何回くらいがいいですか?
動物病院のコラムでは月に1〜2回程度が一つの基準とされていますが、犬種や皮膚の状態で変わります。ベタつきやにおい、フケを目安にし、皮膚に赤みがある時は先に動物病院で相談してください。
人用のシャンプーや育毛剤を使ってもいいですか?
使わないでください。人用の物は犬に使う用途で作られていません。犬用のシャンプーを使い、毛や皮膚が気になる時は動物病院で相談しましょう。
とかそうとすると、うちの子が逃げてしまいます。
気持ちよさそうな背中や胸から始め、苦手な場所は最後に短くしてみてください。散歩の後など毎日同じ時間にして、おやつでほめて終わると慣れやすくなります。
部屋の抜け毛を減らすには、何から始めればいいですか?
まずはブラッシングの場所を1か所に決め、寝床やソファに洗えるカバーを敷くところから始めてみてください。毛がたまる場所を決めておくと、掃除の範囲を絞れます。
まとめ
- 犬の毛には、2層のダブルコートと1層のシングルコートがある
- 毛のタイプと長さに合うブラシと回数を決める
- ブラッシングは散歩の後など、毎日の習慣とセットにする
- シャンプーは状態を見て。洗った後は根元まで乾かす
- 住まいは「入口・通り道・たまり場」で毛を広げない工夫を
- 人用の育毛剤や薬は使わず、気になる様子は動物病院へ
ワンちゃんの抜け毛対策は、毎日のふれあいの延長です。その子の毛のタイプに合ったやり方で、無理なく続けてみてくださいね。





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