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寒くなってから、枕や洗面台の抜け毛がなんだか増えた気がする。『冬って抜け毛が増える季節なの?』と不安になっている方も多いはずです。
結論から言うと、冬の抜け毛の原因を一つに決めることはできません。ただ、空気の乾燥、暖房、熱めのお風呂、帽子のこすれ、年末年始の生活の乱れなど、冬ならではの負担は重なりやすいんです。
この記事では、冬の暮らしの中で見直せることを場面ごとに表にして、自分の生活に当てはめやすい形で紹介しますね。
冬の抜け毛の原因は?先に答え
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、1日に抜ける毛はおおよそ100本程度までといわれ、その量は個人差や季節差、ヘアケアの仕方にもよると説明されています。つまり、季節によって抜け毛の量が変わって見えること自体は、珍しいことではないんです。
- 冬の抜け毛を「この原因」と一つに決めつけない
- 乾燥・暖房・お風呂・帽子・生活リズムの負担が重なりやすいのが冬
- 自分でできるのは、頭皮への負担を減らすことと記録をつけること
- 円形に抜ける、急に増えた、かゆみや赤みがある時は皮膚科へ
冬に頭皮の負担になりやすい場面を、先にざっと並べておきます。
| 冬の場面 | 頭皮や髪に起きやすいこと | 見直しの方向 |
|---|---|---|
| 外の冷たく乾いた空気 | 頭皮がかさつきやすい | 洗いすぎない・こすらない |
| 暖房のきいた部屋 | 室内がさらに乾きやすい | 部屋の湿度と温度を整える |
| 熱めのお風呂・シャワー | 頭皮の皮脂を落としすぎる | ぬるめのお湯で洗う |
| 帽子・マフラー | こすれ・蒸れ・静電気 | 素材とかぶる時間を見直す |
| 年末年始・寒さで外出が減る | 寝る時間や食事が乱れる | 起きる時刻をそろえる |
『全部当てはまる気がする…』と思っても大丈夫です。全部を一度に変える必要はありません。
冬の頭皮に何が起きている?乾燥しやすくなる仕組み
冬になると肌がかさついて粉をふいたり、かゆくなったりしますよね。頭皮も同じ皮膚なので、似たことが起こりやすいんです。
日本皮膚科学会の「皮膚瘙痒症診療ガイドライン2020」では、皮脂膜などの保湿因子が減った皮膚に、湿度の低下や過剰洗浄といった環境の要因が加わることで、乾いた皮膚(ドライスキン)ができると説明されています。
冬の乾燥は「外」と「中」の両方から
外を歩く時は、冷たく乾いた風が頭皮に当たります。家に入ると、今度は暖房で室内の空気が乾きます。
一日のうち、頭皮がうるおいを保ちにくい時間が長くなる。これが冬の頭皮のつらいところです。
| 乾燥のもと | どんな時 | 頭皮で気づきやすいサイン |
|---|---|---|
| 外気の乾燥 | 通勤・通学・買い物 | つっぱる感じ・かゆみ |
| 暖房の風 | 職場・自宅・車の中 | 細かいフケ・かさつき |
| 熱いお湯 | 入浴・シャワー | 洗った後の乾いた感じ |
| こすりすぎ | 洗髪・タオルでふく時 | 赤み・ヒリヒリ感 |
乾燥と抜け毛の関係は決めつけない
ここが大事なところです。頭皮のかさつきやかゆみがあるからといって、それが抜け毛の原因だと言い切ることはできません。
ただ、かゆみがあると頭をかいてしまい、頭皮に傷を作ることもあります。冬の乾燥対策は、抜け毛のためというより「頭皮を落ち着いた状態に保つため」と考えておくと分かりやすいですよ。
暖房の部屋で過ごす時間の見直し
冬は、一日の大半を暖房の部屋で過ごす方も多いですよね。エアコンの温風が頭の上から当たる席にずっと座っていると、頭皮も髪も乾きやすくなります。
同じガイドラインのスキンケアの例には、室内を清潔にして適温・適湿を保つことが挙げられています。乾燥が気になる冬こそ、部屋の環境を一度見直してみてください。
- 温風が頭や顔に直接当たる向きになっていないか
- 部屋が暑すぎて、汗ばむほどになっていないか
- 加湿器を使うなら、タンクや本体を清潔にしているか
- こたつやホットカーペットでうたた寝していないか
- 車の暖房の風が、運転中ずっと頭に当たっていないか
職場で自分の席を変えられない時は
職場では、空調の向きを自分で決められないこともあります。そんな時は、無理に変えようとせず、できることを探してみましょう。
例えば、休憩の時に席を立って体を動かす、水分をこまめにとる、帰宅後の洗髪をやさしくする。こうした小さなことの積み重ねで十分です。
「エアコンの風が頭に当たるので、少しだけ向きを変えてもいいですか?」と声をかけられそうなら、聞いてみるのも一つの手ですね。
寝室は「暖めすぎ」と「乾かしすぎ」に注意
眠っている時間は、一日の中でも長く同じ空気の中にいる時間です。暖房をつけたまま朝まで寝ると、起きた時に喉がカラカラ、という経験がある方もいるのではないでしょうか。
睡眠ガイドのリーフレットでも、寝室はなるべく暗く心地よい温度にすることがすすめられています。寝る前に部屋を暖めておき、タイマーで切れるようにしておくと、乾燥も暑すぎも防ぎやすいですよ。
枕カバーは、頭皮の皮脂や整髪料が付きやすい物です。冬は洗濯物が乾きにくいので後回しになりがちですが、替えを用意しておくと続けやすくなります。
冬のお風呂と洗い方の見直し
寒い日は、熱いお湯にゆっくりつかりたくなりますよね。でも実は、冬のお風呂は頭皮の乾燥とも、体の安全とも関わる場面なんです。
皮膚瘙痒症診療ガイドラインのスキンケアの例では、かゆみを生じるほどの高い温度の湯は避ける、洗浄力の強い石鹸やシャンプーは避ける、残らないように十分にすすぐ、ナイロンタオルや硬めのタオルは控える、といった点が挙げられています。
冬の入浴の安全の目安も知っておく
消費者庁は、冬季に多い入浴中の事故への注意として、次のような目安を案内しています。髪のためではなく、冬のお風呂の安全のための目安として覚えておきましょう。
| 消費者庁の注意点 | 暮らしの中での工夫 |
|---|---|
| 入浴前に脱衣所や浴室を暖める | お湯をはる時にふたを開けて浴室を温める |
| 湯温は41度以下、湯につかる時間は10分までを目安 | 給湯の設定温度を一度確かめる |
| 浴槽から急に立ち上がらない | 手すりや浴槽のへりを使う |
| 食後すぐ・飲酒後・医薬品服用後の入浴は避ける | 夕食や晩酌の後は時間をあける |
冬の洗髪の流れ
- 洗う前に髪をとかして、からまりやほこりを落とす
- シャワーの温度を、熱いと感じない程度に下げておく
- シャンプーは手で泡立ててから、指の腹で頭皮をなでるように洗う
- 生え際・耳の後ろ・えりあしまで、泡が残らないようにすすぐ
- 浴室を出たら、体が冷える前に髪の水気をタオルで押さえて取る
- 濡れたまま寒い部屋で過ごさず、早めにドライヤーで乾かす
『寒いから洗う回数を減らしてもいい?』と思う方もいますよね。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくなったりしない頻度での洗髪を心がけるよう案内されています。
冬だからと何日も洗わないのではなく、頭皮の様子を見ながら、自分に合う回数を探してみてください。
朝に洗う方は、乾かしてから外へ
朝にシャンプーをする習慣の方は、冬は特に乾かし方に気をつけたいところです。髪の根元が湿ったまま冷たい外気に出ると、頭が冷えて体もこわばってしまいます。
『朝は時間がないから、半乾きで出ちゃう』という方も多いですよね。そんな時は、前の晩に洗って乾かしておき、朝は寝ぐせを直すだけにする方法もあります。自分の生活に合うほうを選んでみてください。
詳しい洗い方の手順は抜け毛対策の洗い方の手順でも紹介しています。
帽子・マフラー・静電気と髪の付き合い方
冬はニット帽やマフラーが手放せませんよね。寒さを防いでくれる一方で、髪や頭皮にとってはこすれや蒸れのもとにもなります。
静電気が起きやすい素材の組み合わせ
ライオンの公式FAQでは、アクリルやポリエステルと、ナイロンやウールのような組み合わせは静電気が起きやすく、綿・麻や同じ素材どうしの組み合わせは起きにくいと説明されています。
髪がふわっと広がったり、帽子を脱いだ時にパチッとしたりするのは、こうした素材の組み合わせも関係しているんです。
| 冬の小物 | 気をつけたいこと | 見直しのヒント |
|---|---|---|
| ニット帽 | 長時間かぶると蒸れる・こすれる | 室内では脱ぐ・内側を清潔に |
| マフラー | えりあしの髪がこすれて絡む | 髪を前に出してから巻く |
| フード付きの上着 | 着脱のたびに髪が引っぱられる | フードは手で持ち上げて外す |
| ヘルメット・耳あて | 同じ所が押さえられ続ける | 休憩の時に外して風を通す |
衣類用の静電気防止スプレーは、メーカーが髪や肌には使わないよう案内しています。帽子やマフラーなど衣類のほうに使い、目立たない所で試してから使うのが安心です。
帽子の内側も洗っておく
ニット帽は、頭皮の皮脂や汗が内側にたまりやすい小物です。花王の解説では、洗濯表示で家で洗えるか確かめ、洗えない表示ならクリーニング店へ出すよう案内されています。
シーズン中に一度も洗わずに使い続けている、という方もいるかもしれませんね。何枚かを順番に使うと、洗う間も困りませんよ。
年末年始と寒さで乱れやすい生活リズム
冬は、生活リズムが崩れやすい季節でもあります。忘年会や新年会、年末の仕事の追い込み、お正月休みの夜ふかし。思い当たる方も多いですよね。
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」の成人向けリーフレットでは、6時間以上を目安に十分な睡眠時間を確保すること、規則正しい起床時刻を心がけることなどが挙げられています。休日の寝だめは、慢性的な睡眠不足のサインともされています。
- 休みの日の起きる時刻が、平日と大きくずれていないか
- 寒さで外に出る機会が減り、体を動かす時間が少なくなっていないか
- 飲み会が続いて、食事の時間がばらばらになっていないか
- 寝る直前までスマホを見ていないか
- 寝不足を週末の寝だめで取り返そうとしていないか
飲み会が続く時期の工夫
厚生労働省の「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」では、あらかじめ量を決めて飲む、飲酒の合間に水を飲む、飲酒しない日を設けるといった工夫が紹介されています。飲酒後の入浴は体に負担がかかる行動としても挙げられています。
『付き合いだから断れない』という時もありますよね。そんな日は、帰ったら洗髪だけ済ませて早めに寝る、お風呂は翌朝にする、と決めておくと楽ですよ。
なお、睡眠や食事と抜け毛の関係を一つに言い切ることはできません。体全体の調子を整えることが、頭皮にとっても土台になると考えておきましょう。
冬の見直しを1週間記録してみる
いろいろ見直すと、どれが自分に合っているのか分からなくなりがちです。そこでおすすめしたいのが、1週間だけ記録をつけてみることです。
ふだんの抜け毛の量や頭皮の状態を知っておくことの大切さは、日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでも触れられています。
| 曜日 | 部屋の暖房 | お風呂のお湯 | 帽子をかぶった時間 | 寝た時刻 | 頭皮の様子 |
|---|---|---|---|---|---|
| 月 | 温風が当たる席 | 熱め | 通勤の往復 | 遅め | かゆみ少し |
| 火 | 風向きを変えた | ぬるめに変更 | 通勤の往復 | いつもどおり | 変化なし |
| 水 |
こんなふうに、空欄を埋めていくだけで十分です。
記録で見るポイント
1週間たったら、かゆみやかさつきが出た日に何が重なっていたかを見てみます。熱いお湯の日だったのか、帽子を長くかぶった日だったのか。
毎日の本数を数えなくても大丈夫です。数えることで不安が強くなるなら、「排水口の毛が多いと感じたか」くらいの書き方で大丈夫です。秋を中心にした季節の抜け毛の話は秋の抜け毛と季節の頭皮ケアでも紹介しています。
冬のせいにしないほうがいい抜け毛のサイン
『冬だから仕方ない』と思って様子を見ていたら、実は別の理由だった、ということもあります。季節のせいと決めつけないほうがいいサインも知っておきましょう。
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、脱毛は一つの病気ではなく、内科的な病気や薬の副作用などさまざまな原因で起こることがあると説明されています。また、大きな手術や重い感染症、妊娠、過激なダイエットなどの後に、抜け毛が増える休止期脱毛という現象も知られています。
| こんな時は | 相談先 |
|---|---|
| 円形に抜けている・数が増える・広がる | 皮膚科 |
| 急に頭全体の毛が抜けてきた | 早めに皮膚科 |
| 頭皮の赤み・強いかゆみ・ジュクジュクが続く | 皮膚科 |
| 治療中の薬があり、抜け毛が気になる | 処方した医師・薬剤師 |
| 出産後や大きな体調の変化の後に増えた | かかりつけ医・皮膚科 |
治療中の薬があって抜け毛が気になる時は、自分の判断で薬をやめたり量を変えたりせず、処方した医師や薬剤師に相談してください。
受診する時は、さっきの1週間の記録を持っていくと、いつから・どんな時に気になるのかを伝えやすくなりますよ。
冬に育毛剤を使う時のポイント
冬の抜け毛対策として、育毛剤を使ってみようかなと考えている方もいますよね。育毛剤の多くは医薬部外品で、表示できる効能は「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」の範囲と決まっています。
使い方は商品ごとに違うので、まずは箱や公式サイトの案内を読むのが基本です。そのうえで、冬に気をつけたい点をまとめておきます。
- 洗髪後はタオルで水気を取ってから使う(商品の案内に従う)
- 冷たく感じる時は、浴室を出て体が冷える前に済ませる
- アルコールの刺激を強く感じたら、使用を中止して医師・薬剤師に相談する
- 頭皮に傷やかき壊しがある所には使わない
- エアゾール缶は暖房器具やストーブの近くに置かない
花王のQ&Aが案内しているのは、シャンプー、タオルで水気を取る、育毛剤、ドライヤーという順番です。冬は濡れた髪のまま過ごすと体も冷えるので、この順番を習慣にしておくと安心です。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る育毛剤がどんな物なのか、医薬部外品と化粧品の違いから知りたい方は育毛剤とはどんな商品かの記事も読んでみてください。
冬に使い始める時の心構え
『冬に始めたら、春には変わる?』と期待したくなりますよね。ただ、効き方には個人差があり、使った期間で結果を約束できるものではありません。
使い続ける目安は、商品ごとにメーカーが案内していることがあります。始めた日と使い方を記録しておくと、続けるかどうかを落ち着いて判断しやすくなりますよ。
よくある質問
冬は抜け毛が増える季節なのですか?
1日に抜ける毛の量には季節差もあるといわれています。ただ、冬に抜け毛が増える理由を一つに決めることはできないので、乾燥や生活の変化など、自分の暮らしで重なっている負担を見直してみてください。
冬の頭皮のかゆみやフケは抜け毛の原因になりますか?
かゆみやフケが抜け毛の原因だと言い切ることはできません。ただ、かいて頭皮を傷つけることもあるので、洗いすぎやこすりすぎを避け、続く時は皮膚科で相談しましょう。
冬は毎日シャンプーしないほうがいいですか?
回数に決まりはありません。日本皮膚科学会が案内しているのは、頭皮が乾きすぎず油っぽくもならない頻度で洗うことです。頭皮のかさつきやべたつきを見て、回数を決めていきましょう。
熱いお風呂は頭皮によくないですか?
かゆみが出るほどの熱いお湯は避けるよう、日本皮膚科学会のガイドラインに書かれています。体の安全の面でも、消費者庁は湯温41度以下、つかる時間は10分までを目安として案内しています。
ニット帽をかぶると抜け毛が増えますか?
帽子そのものが抜け毛の原因になるとは言えません。ただ、長時間のこすれや蒸れ、静電気は髪や頭皮の負担になりやすいので、室内では脱ぐ、内側を清潔にするなどの工夫をしておきましょう。
冬の抜け毛で皮膚科に行く目安はありますか?
円形に抜ける、急に頭全体が抜ける、赤みや強いかゆみが続く時は皮膚科で相談しましょう。治療中の薬がある時は、自己判断でやめずに処方した医師や薬剤師に相談してください。
まとめ
- 冬の抜け毛の原因は一つに決められず、乾燥・暖房・お風呂・帽子・生活リズムの負担が重なりやすい
- 暖房の風が頭に当たり続けないようにし、部屋の温度と湿度を整える
- お湯は熱くしすぎず、洗浄力の強いシャンプーやこすりすぎを避ける
- 帽子やマフラーはこすれ・蒸れ・静電気に気を配り、内側も清潔に
- 1週間の記録で、かゆみやかさつきが出た日の共通点を探す
- 円形の抜け毛や急な増加、赤みやかゆみが続く時は皮膚科へ
冬の見直しは、できそうなものを一つ選んで始めるだけで十分です。寒い季節を、頭皮にやさしく過ごしていきましょう。





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