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秋になってから、シャンプーのたびに手に絡む毛が気になる。1週間たっても、2週間たっても、まだ減った気がしない。『いつになったら止まるの?』と、毎日排水口をのぞいてしまいますよね。
結論から言うと、抜け毛はもともと毎日ある物なので、「ゼロになる」のを待つ必要はありません。大事なのは、様子を見る期間を先に決めておくことと、待たずに相談したいサインを知っておくことです。
この記事では、止まらないと感じた時の確認リストと、様子を見る期間、相談の目安をお話しします。
秋の抜け毛が止まらない時、先に答え
- 抜け毛は毎日ある物で、「止まる」ことはない。見るのは「いつもの量に戻るか」
- 秋に抜け毛が増えると決まっているわけではないので、季節のせいと決めつけない
- 様子を見るなら、最初に「区切りの日」を決めておく
- かゆみ・赤み・円形の脱毛・まとまって抜ける時は、待たずに皮膚科へ
- 区切りの日になっても気になるなら、量に関係なく相談してよい
『止まらない』という言葉の裏には、『このまま減り続けたらどうしよう』という不安がありますよね。その不安を小さくするために、まずは今起きていることを一緒に見ていきましょう。
よくある相談:秋は抜け毛増えるって本当?止まらないのはなぜ
知恵袋には、秋になって抜け毛が増えた、止まらない、という相談がありました。回答は意見が分かれていて、「秋に増えるというのは都市伝説」という声もあれば、「動物と同じで春と秋は生えかわりの季節」「夏バテをすると秋の抜け毛はもっと増える」という声もありました。
どちらの回答にも、はっきりした出どころは示されていません。季節で抜け毛が多くなる月を、公的機関や学会がはっきり示している記載も見当たりません。
| 回答に出ていた見方 | この記事での受け取り方 |
|---|---|
| 秋に増えるのは都市伝説 | 季節で増えるとも増えないとも決めず、自分の記録で見る |
| 春と秋は生えかわりの季節 | 動物の換毛期の話を、そのまま人の髪に当てはめない |
| 夏バテで秋の抜け毛が増える | 夏の体調や生活の変化は、相談の時に伝えるメモにする |
| 実際に増えた気がする | 感じたことは大事な手がかり。量の記録で確かめる |
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、1日に抜ける毛の量は、個人差、季節差、ヘアケアの仕方などにもよるとした上で、おおよそ100本程度までといわれています。季節で多少の差がありうる、という書き方ですね。
だからこそ、「秋だから」と安心しきるのも、「秋なのに」と焦るのも、ちょっと早いんです。
「止まらない」と感じる時に起きていること
まず知っておきたいのは、髪は毎日少しずつ入れかわっているということです。皮膚科Q&Aでは、頭髪は約10万本あり、伸びる時期・休む時期をくり返していて、休止期は2〜3か月とされています。
休んでいた毛は、次の毛が育ってくると抜けていきます。つまり、抜け毛がまったく出ない日はありません。
| 止まらないと感じる場面 | 起きていることの例 | 確かめること |
|---|---|---|
| シャンプーのたびに毛が絡む | 洗う時にゆるんだ毛がまとめて落ちている | 洗う間隔や前日の髪型を変えていないか |
| 毎朝、枕に毛がある | 寝ている間に自然に抜けた毛が残っている | 枕カバーの色や素材を変えていないか |
| 床やソファの毛が目立つ | 掃除の間隔や、服の色で目に入りやすい | 掃除の頻度を変えていないか |
| ブラシに毛がたまる | とかす回数や力が増えている | 気になって何度もとかしていないか |
| 抜け毛のことが頭から離れない | 気にするほど目に入りやすくなる | 見る回数そのものが増えていないか |
持田ヘルスケアのスキンケア講座では、1日中髪を束ねていた日や、1日おきにシャンプーした翌日は、シャンプーの時の抜け毛が多いと感じやすいと紹介されています。シャンプーの刺激で痛みなく抜ける毛は、休止期の毛だとも説明されています。
例えば、涼しくなって洗う回数を少し減らした、という方は、洗った日の抜け毛が多く見えることがあるんです。
止まらないと感じた時の確認リスト
不安な時ほど、何から見ればいいか分からなくなりますよね。ここでは、3つの方向から確認してみましょう。
- 頭皮にかゆみ・赤み・フケが続いていないか
- 円形に抜けた所や、地肌が目立つ所が急にできていないか
- 毛がまとまって抜ける、触るだけで抜けることはないか
- 眉毛やまつ毛など、髪以外の毛も抜けていないか
この中に当てはまる物があれば、様子を見る期間を待たずに皮膚科で相談してください。皮膚科Q&Aでは、脱毛が何度も再発する、数が増えたり広がったりする、急に頭部全体の毛が抜けてきた時は、早めに診察を受けた方がよいとされています。
- 数か月前に、高い熱が続く病気や大きな手術をしていないか
- 食事を大きく減らすダイエットをしていないか
- 出産や、体調の大きな変化がなかったか
- 新しく飲み始めた薬はないか
皮膚科Q&Aでは、大きな手術、重い感染症、妊娠、過激なダイエットなどの後に、毛の抜けかわりが影響を受けて抜け毛が増える休止期脱毛という現象も知られている、とされています。思い当たることは、日付と一緒にメモしておきましょう。
治療中の方や薬を飲んでいる方は、自己判断で薬をやめず、処方した医師や薬剤師に抜け毛のことを伝えてください。
- 洗う回数や、シャンプーを変えていないか
- 結ぶ髪型が増えていないか、結び方がきつくなっていないか
- 寝る時間が遅くなったり、短くなったりしていないか
- 仕事や家のことで、忙しい日が続いていないか
『全部当てはまらない』という方も、それはそれで大事な情報です。何もないのに気になる時は、次の「様子を見る期間」を決めるところに進みましょう。
治療中の方や薬を飲んでいる方へ
病気の治療中の方や、薬を続けて飲んでいる方は、抜け毛のことも主治医に伝えておくと安心です。抜け毛が気になるからといって、自分の判断で薬をやめたり量を変えたりしないでください。
伝える時は「秋ごろから抜け毛が増えた気がする」「いつから」「頭皮の様子」の3つをメモにしておくと話しやすくなります。育毛剤や頭皮用品を使ってみたい時も、使う前に主治医や薬剤師に一言確認しておきましょう。
様子を見る期間はどう決める?
「様子を見る」と決めても、終わりの日が決まっていないと、不安な日がずっと続いてしまいます。そこで、最初に区切りの日を決めておくのがおすすめです。
| 状況 | 区切りの目安 | 区切りの日にすること |
|---|---|---|
| 頭皮も抜け方も気になる所がない | 気になり始めてから約1か月 | 記録を見返し、続けて見るか決める |
| 1か月たっても多い日が続く | さらに1〜2か月(合計2〜3か月) | 写真と記録を持って皮膚科で相談 |
| 不安が強くて毎日がつらい | 区切りを待たなくてよい | 早めに皮膚科で相談 |
| 確認リストに当てはまる物がある | 待たない | すぐに皮膚科で相談 |
2〜3か月という長さは、休止期が2〜3か月とされていることを考えた目安です。その日に落ち着くと決まっているわけではないので、あくまで「振り返る日」として使ってください。
- 抜け毛が気になり始めた日を、おおよそでいいので思い出す
- カレンダーにその日を書き、1か月後に「見返し日」と書き込む
- 見返し日までに見る場面(シャンプー後の排水口など)を1つ決める
- 見返し日に、記録と最初の写真を並べてみる
- 続けるか、相談するかをその日に決める
『1か月も待って大丈夫?』と思った方は、確認リストに戻ってみてください。リストに当てはまる物がないなら、1か月を「記録をためる期間」と考えると気持ちが少し楽になりますよ。
記録は1行で十分
様子を見る間の記録は、凝らなくてかまいません。こんな1行で十分です。
「10月12日(日) 洗った後の排水口:いつもより多い 前日:結んでいた 頭皮:かゆみなし」
週に1〜2回、同じ場面だけをメモしていきます。写真は、乾いた髪で分け目と頭頂部を2週間に1回撮っておくと、相談の時に役立ちます。
様子を見ている間の過ごし方
様子を見ている間も、できることはあります。ただ、心配なあまりやりすぎてしまうのも考えものです。
- いつもどおりの頻度で、やさしく洗ってよくすすぐ
- 根元から乾かして、濡れたまま寝ない
- 結ぶ髪型は低めにゆるく、結ばない日もつくる
- 寝る時間と食事の時間をなるべくそろえる
- 抜け毛を怖がって洗う回数を極端に減らす
- 頭皮を強くもんだり、爪を立てて洗ったりする
- 新しいシャンプーや頭皮用品を一度にいくつも試す
- 1日に何度も排水口や枕を見て数える
皮膚科Q&Aでは、これをすれば髪の毛が抜けなくなるという特別な予防法はないとした上で、頭皮が乾燥しすぎたり油っぽくならない頻度での洗髪や、髪に負担のかかる髪型を避けること、バランスのとれた食生活と規則正しい生活を勧めています。
秋の頭皮で気をつけたいこと
涼しくなると、汗をかく量が減って、洗い方を変える方も多いですよね。夏と同じ強さで洗い続けると、頭皮がつっぱる感じがすることもあります。
| 気になること | 見直しの例 |
|---|---|
| 頭皮がつっぱる・乾く感じがする | すすぎのお湯を熱くしすぎない、洗う力を弱める |
| 夏の日焼けの後、頭皮がひりつく | こすらずに洗い、ひりつきが続く時は皮膚科へ |
| 朝晩が冷えて、乾かさずに寝てしまう | 寝る前に根元まで乾かす時間をとる |
| 衣替えでニットや帽子が増える | 締めつけの強い帽子を長時間かぶらない |
季節の変わり目の頭皮ケアは、季節の変わり目の抜け毛対策でもくわしく紹介しています。
抜け毛ばかり見てしまう時は
止まらないと感じていると、排水口や枕を見るたびに気持ちが沈みますよね。『また今日も多い』と思うと、一日中そのことを考えてしまう方もいるはずです。
そんな時は、抜け毛を見る場面と回数を先に決めてしまいましょう。
| 見る場面 | 決め方の例 | それ以外の時は |
|---|---|---|
| シャンプー後の排水口 | 週2回、決まった曜日だけ見る | ネットごと捨てて、数えない |
| 枕の上 | 見返し日の前の週だけ見る | 粘着クリーナーでさっと取る |
| ブラシ | 記録の日だけ、残った毛を見る | とかし終えたらすぐ毛を取る |
見る回数を減らしても、記録の日にきちんと見ていれば、変化を見落とすことはありません。気になる気持ちを「記録の日」に預けるイメージで過ごしてみてください。
家族や身近な人に「最近、髪のボリュームが変わったように見える?」と聞いてみるのも一つの方法です。自分では気づきにくい変化も、見慣れた人の目なら冷静に見てもらえることがありますよ。
受診の目安表:期間と様子で見る
相談するかどうかで迷った時は、期間と様子の両方から見てみましょう。
| 様子 | 気になり始めて1か月未満 | 1か月たった時 | 2〜3か月たった時 |
|---|---|---|---|
| 量が多い日がある。頭皮は問題なし | 記録をつけて様子を見る | 記録を見返して判断する | 気になれば皮膚科で相談 |
| 量が多い日が続いている | 記録をつけて様子を見る | 皮膚科で相談してもよい | 皮膚科で相談 |
| 写真で地肌の見え方が変わってきた | 皮膚科で相談してもよい | 皮膚科で相談 | 皮膚科で相談 |
| かゆみ・赤み・フケが続く | 皮膚科で相談 | 皮膚科で相談 | 皮膚科で相談 |
| 円形の脱毛・まとまって抜ける・全体が抜ける | 早めに皮膚科へ | 早めに皮膚科へ | 早めに皮膚科へ |
表のどこにいても、不安が強い時は早めに相談してかまいません。皮膚科Q&Aでも、心配な時はできるだけ早く医療機関を受診するとよい、とされています。
近所で探すなら、日本皮膚科学会の皮膚科専門医MAPが役立ちます。受診の流れや持ち物は抜け毛対策で皮膚科に行くにはで紹介しています。
相談の時はこう話してみる
「秋になってから抜け毛が止まらない感じがして、1か月記録をつけています。頭皮のかゆみはありません」
この一言に、記録のメモと写真を添えれば十分です。夏の間に体調を崩したことなどがあれば、それも伝えてくださいね。
育毛剤を考える時に確かめたいこと
抜け毛が止まらないと、育毛剤を試してみようかと考える方も多いはずです。始める前に、区分と使い方を確かめておきましょう。
| 区分 | 表示できる効能の範囲 | 確かめること |
|---|---|---|
| 医薬部外品(薬用育毛剤) | 育毛、薄毛、脱毛の予防、ふけ、かゆみなど承認された範囲 | 有効成分、使う回数と量、使用上の注意 |
| 化粧品(頭皮用ローションなど) | 頭皮・毛髪を健やかに保つ、など | 使い心地、香り、アルコールの有無 |
| 医薬品(発毛剤) | 承認された効能。使える人の条件がある | 薬剤師の説明、添付文書 |
どの区分でも、使えば抜け毛がなくなる、髪が増えると決まっている物はありません。効き方には個人差があります。
頭皮にかゆみや赤みがある時は、新しい物を足す前に皮膚科で相談してください。妊娠中・授乳中の方や持病がある方は、使う前に医師や薬剤師に相談しましょう。
育毛剤がどんな商品かは育毛剤とはどんな商品か、使い始めの抜け毛が気になる方は育毛剤と初期脱毛もあわせて読んでみてください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見るこの記事で出てきた言葉
| 言葉 | ひと言でいうと |
|---|---|
| 休止期 | 髪が伸びるのを休んでいる時期。2〜3か月とされる |
| 休止期脱毛 | 体の大きな出来事の後に、抜けかわりが影響を受けて抜け毛が増える現象 |
| 見返し日 | 記録を並べて、続けるか相談するかを決める日 |
| 換毛期 | 動物の毛が季節に合わせて生えかわる時期。人の髪にそのまま当てはめない |
| 季節差 | 季節によって抜け毛の量に差が出ること。皮膚科Q&Aで目安の幅として触れられている |
よくある質問
秋は抜け毛が増えるので、止まらなくても普通ですか?
季節で抜け毛が増えると決まっているわけではありません。季節のせいと決めつけず、1か月ほど記録をつけて、多い状態が続く時は皮膚科で相談してください。
秋の抜け毛はいつ止まりますか?
抜け毛は毎日ある物なので、ゼロになることはありません。見るのは「いつもの量に戻ったか」で、気になり始めてから1か月後に見返し日を決めておくと判断しやすくなります。
様子を見ている間に、育毛剤を使ってもいいですか?
使ってもかまいませんが、頭皮にかゆみや赤みがある時は先に皮膚科で相談しましょう。新しい物は1つずつ試すと、合う・合わないが分かりやすくなります。
抜け毛を減らすために、洗う回数を減らした方がいいですか?
洗う回数を極端に減らすのはおすすめしません。痛みなく抜ける毛は休止期の毛とされていて、洗わなくても近いうちに抜けます。いつもどおりの頻度でやさしく洗いましょう。
去年の秋も抜け毛が多かった気がします。毎年のことなら放っておいていいですか?
毎年のことでも、去年と比べられる記録がないと判断は難しいです。今年から記録をつけておき、見た目の変化や頭皮の異常がある時は皮膚科で相談してください。
抜け毛を数えるなら、何本数えればいいですか?
1本ずつ数える必要はありません。決めた場面で「いつもどおり」「少し多い」「かなり多い」の3段階でメモすれば十分です。数えることに疲れてしまうと、記録そのものが続かなくなります。
何科に行けばいいですか?
抜け毛や頭皮の相談は皮膚科です。治療中の病気や飲んでいる薬がある方は、その主治医にも抜け毛のことを伝えておきましょう。
まとめ
- 抜け毛は毎日ある物で、見るのは「いつもの量に戻るか」
- 秋に増えると決めつけず、自分の記録で確かめる
- 頭皮・体の出来事・暮らしの3方向から確認リストで見る
- 様子を見るなら、最初に1か月後の見返し日を決める
- かゆみ・赤み・円形の脱毛・まとまって抜ける時は、待たずに皮膚科へ
「止まらない」と感じている間は、毎日が少し長く感じますよね。区切りの日を決めて、その日までは記録に任せてみてください。気持ちが軽くなった分、髪と頭皮にもやさしくしてあげられるはずです。





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