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抜け毛が増えた気がして、ネットで改善方法を調べてみたものの、情報が多すぎて何から手をつければいいか分からない。そんな状態の方も多いはずです。
結論から言うと、抜け毛の改善方法は「自分でできること」と「医療機関に任せたほうがいいこと」を分けて考えるのが近道です。自分でできるのは頭皮や髪への負担を減らすことと記録をつけること、原因を確かめるのは皮膚科などの医療機関の役割です。
この記事では、その見分け方を表にして、4週間の記録の付け方まで順番に紹介しますね。
抜け毛の改善方法は?先に答え
抜け毛について、日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aは「これをすれば髪の毛が抜けなくなるという、特別な予防法があるわけではありません」としています。そのうえで、髪に負担のかかる髪型や極端に頻繁なカラーリングを避ける、頭皮に合った頻度で洗う、バランスのとれた食事と規則正しい生活を心がける、といった点が挙げられています。
- 自分でできること: 頭皮と髪への負担を減らす・生活を整える・記録をつける
- 医療機関に任せること: 抜け毛の原因を調べる・診断する・治療を決める
- 迷ったら: 4週間の記録を持って皮膚科で相談する
| 分け方 | 中身 | 担当 |
|---|---|---|
| 毎日のケア | 洗い方・乾かし方・髪型 | 自分 |
| 生活の見直し | 睡眠・食事・飲酒・たばこ | 自分 |
| 様子の記録 | 抜け毛の様子・頭皮・写真 | 自分 |
| 原因を調べる | 診察・検査 | 皮膚科などの医療機関 |
| 治療の判断 | 薬・治療法の選択 | 医師 |
| 市販品の相談 | 区分・使い方・飲み合わせ | 薬剤師・登録販売者 |
『全部自分で何とかしたい』という気持ちも分かります。でも、自分の役割と医療機関の役割を分けておくと、気持ちがぐっと楽になりますよ。
「改善」で期待できること・できないこと
抜け毛の改善と聞くと、『抜け毛が止まって、元どおりになる』とイメージしますよね。ただ、自分でできるケアや市販の商品には、表示できることの範囲が決まっています。
医薬部外品の育毛剤なら、表示できるのは「育毛、薄毛、かゆみ、脱毛の予防、毛生促進、発毛促進、ふけ、病後・産後の脱毛、養毛」までと決まっています。化粧品は「頭皮、毛髪をすこやかに保つ」などの範囲で、育毛をうたうことはできません。
| 方法 | 期待できる範囲 | 期待しすぎないこと |
|---|---|---|
| 洗い方・乾かし方の見直し | 頭皮や髪への負担を減らす | 抜け毛がなくなること |
| 生活習慣の見直し | 体全体の調子を整える | 特定の食べ物で髪が増えること |
| 化粧品のヘアケア | 頭皮・毛髪をすこやかに保つ | 育毛 |
| 医薬部外品の育毛剤 | 表示された効能の範囲 | 誰にでも同じ結果が出ること |
| 医療機関での相談 | 原因を確かめ、治療を選ぶ | 一度で全部が分かること |
ここが大事なところです。どの方法も「これだけで解決」とは言えないので、いくつかを組み合わせて、変化を見ながら続けていくことになります。
自分でできる改善方法は?毎日のケアと生活
自分でできることは、大きく「髪と頭皮の扱い方」と「生活のリズム」の二つです。どちらも、今日から少しずつ変えられます。
髪と頭皮の扱い方
- シャンプーは手で泡立て、爪ではなく指の腹で洗っている
- 泡やすすぎ残しがないよう、生え際やえりあしまで流している
- タオルはこすらず、押さえるようにして水気を取っている
- 濡れたまま寝ずに、ドライヤーで根元から乾かしている
- ポニーテールなど、髪を強く引っぱる髪型を毎日続けていない
- ヘアカラーやパーマを短い間隔でくり返していない
日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、ポニーテールや編み込みなど髪が強く引っぱられる髪型を習慣的に続けると、髪が抜けることがあると説明されています。毎日同じ結び方をしている方は、結ぶ位置を変えたり、ゆるめに結んだりしてみてください。
生活のリズム
睡眠については、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」が、大人は6時間以上を目安に眠る時間をとるようすすめています。食事については、厚生労働省と農林水産省の「食事バランスガイド」が、主食・副菜・主菜・牛乳乳製品・果物を組み合わせて食べる目安になります。
| 見直す習慣 | 小さな一歩の例 |
|---|---|
| 睡眠 | 起きる時刻を平日も休日もそろえる |
| 食事 | 主食・主菜・副菜がそろう食事を1日1回増やす |
| 飲酒 | 飲む量を先に決め、飲まない日をつくる |
| たばこ | やめたい時は禁煙外来などで相談する |
| 体を動かす | 通勤や買い物で歩く時間を増やす |
『全部やらなきゃ』と思うと続きません。まずは一つだけ選んで、4週間続けてみるくらいがちょうどいいですよ。生活習慣の見直しの詳しい話は薄毛を改善したい時の生活習慣の見直しでも紹介しています。
使っているヘアケア用品を見直す
シャンプーや整髪料、ヘアカラーを替えた後から頭皮がかゆい、赤くなる。そんな時は、その商品が肌に合っていない可能性も考えておきたいところです。
多くの医薬部外品や化粧品の使用上の注意には、肌に異常が出たら使用を中止して医師などに相談するよう書かれています。かぶれのような症状がある時は、使うのをやめて皮膚科で相談しましょう。
| 最近変えた物 | 確かめたいこと |
|---|---|
| シャンプー・コンディショナー | 替えた時期と、頭皮のかゆみが出た時期が重なるか |
| 整髪料 | 地肌に付いたまま寝ていないか |
| ヘアカラー・パーマ | 施術の後に頭皮の赤みやヒリヒリが出たか |
| 帽子・枕カバー | 長く洗っていない物を使っていないか |
相談すべき時の見分け表
自分でできることを続けながらも、医療機関に早めに相談したほうがいい場面があります。日本皮膚科学会の皮膚科Q&Aでは、脱毛は一つの病気ではなく、内科的な病気や薬の副作用など、いろいろな原因で起こると説明されています。
| 気になる様子 | 自分で様子を見る | 早めに相談 |
|---|---|---|
| 季節の変わり目に少し増えた気がする | 記録をつけながら様子を見る | 1か月以上続く・増え続ける |
| 洗髪の時に抜ける毛が気になる | 洗い方を見直す | 頭皮の赤みやかゆみもある |
| 円形に抜けた所がある | 皮膚科で相談 | |
| 急に頭全体の毛が抜けてきた | 早めに皮膚科へ | |
| 頭皮が赤い・ジュクジュクする・強くかゆい | 皮膚科で相談 | |
| 治療中の薬があり抜け毛が気になる | 処方した医師・薬剤師へ | |
| 出産後・大きな手術の後・急なダイエットの後 | 生活を整える | 長引く時は医療機関へ |
| 体のだるさ・体重の変化など髪以外の変化もある | かかりつけ医で相談 |
円形の脱毛について、日本皮膚科学会は、再発を繰り返したり数が増えたり広がったりする場合は早めに診察を受けたほうがよく、急に頭全体の毛が抜けてきた時は早めの治療が大切だとしています。
今飲んでいる薬のせいかも、と思っても、自分の判断で薬をやめたり量を変えたりしないでください。処方した医師や薬剤師に、抜け毛が気になっていることをそのまま伝えましょう。
『この程度で受診していいの?』と迷った時
抜け毛くらいで病院に行くのは大げさかな、と迷う方も多いですよね。でも、日本皮膚科学会は抜け毛がある時は皮膚科など専門の医療機関を受診し、対策を知ることが大切だとしています。
「最近抜け毛が増えた気がして、心配なので一度見てもらえますか」と伝えるだけで大丈夫です。原因が分かれば、自分でするケアにも迷いがなくなりますよ。
家族の抜け毛が気になった時は
自分ではなく、パートナーや親の抜け毛が気になる、ということもありますよね。髪の悩みはデリケートなので、いきなり「薄くなったね」と言うのは避けたいところです。
「最近疲れてない?頭がかゆそうだけど大丈夫?」のように、体調を気づかう言い方から始めてみてください。本人が気にしている様子なら、この記事の見分け表を一緒に見て、相談先を考えるのも一つの方法です。
4週間の記録の付け方
自分でできることを試す時も、医療機関に相談する時も、役に立つのが記録です。日本皮膚科学会も、普段から抜け毛の量や頭皮の状態を把握しておくことが大切だとしています。
- 記録する日を決める(毎日でも、週2回でもよい)
- 洗髪後の排水口や枕の抜け毛が「多い・普通・少ない」かを書く
- 頭皮のかゆみ・赤み・フケの有無を書く
- その週に変えたこと(髪型・シャンプー・睡眠など)を1行で書く
- 週に1回、同じ場所・同じ明るさで頭の写真を撮る
| 週 | 試したこと | 抜け毛の感じ | 頭皮の様子 | メモ |
|---|---|---|---|---|
| 1週目 | 結ぶ位置を毎日変えた | 普通 | 変化なし | 仕事が忙しかった |
| 2週目 | 寝る時刻をそろえた | |||
| 3週目 | ||||
| 4週目 |
写真の撮り方のコツ
写真は、光の当たり方や髪の乾き具合で見え方が大きく変わります。洗面所の同じ照明の下で、髪を乾かした後に撮るなど、条件をそろえておくと比べやすくなります。
『毎日見ていると気になってしまう』という方は、撮った写真を毎回見返さなくても大丈夫です。4週間たってから1枚目と並べて見るだけにしておきましょう。
4週間たったら
記録を見返して、増え続けている・頭皮の症状が続いている時は、相談を考えるタイミングです。特に変化がなく落ち着いている時は、続けやすいケアを残して、無理なく続けていけば十分です。
記録が続かない時の工夫
記録は、続けられる形にするのがいちばんです。紙のノートが面倒なら、スマホのメモやカレンダーに一言だけ書く形でもかまいません。
洗髪の後や歯みがきの後など、毎日欠かさずする行動とセットにしておくと、書き忘れが減りますよ。書けなかった日があっても、気にせず次の日から再開しましょう。
相談先ごとの違い
一口に「相談」と言っても、相談先によって聞けることが違います。どこに何を聞けばいいかを知っておくと、遠回りしにくくなりますよ。
| 相談先 | 聞けること | こんな時に |
|---|---|---|
| 皮膚科 | 抜け毛や頭皮の症状の原因・治療 | 円形の脱毛・頭皮の赤みやかゆみ・急な増加 |
| かかりつけ医 | 体全体の不調との関係 | 髪以外にも体調の変化がある |
| 処方した医師・薬剤師 | 治療中の薬と抜け毛のこと | 薬を飲み始めてから気になった |
| 薬局・ドラッグストアの薬剤師・登録販売者 | 市販品の区分・使い方・飲み合わせ | 育毛剤などを買う前 |
| 消費生活センター(188) | 定期購入などの契約のトラブル | 解約できない・聞いていない請求 |
一般用医薬品を売るお店では、相談があれば薬剤師や登録販売者が情報を伝えることが法律で決められています。市販の育毛剤や発毛剤で迷った時は、レジで「頭皮用の商品で相談したいのですが」と声をかけてみてください。
受診の時に伝えること
- いつ頃から抜け毛が気になったか
- 抜け方(全体的に・一部だけ・円形など)
- 頭皮のかゆみや赤みの有無
- 飲んでいる薬・最近の体調の変化
- 使っているシャンプーや育毛剤・カラーやパーマの時期
- 4週間の記録と写真
お薬手帳と、使っているヘアケア用品の写真を持っていくと、話が早く進みます。
改善方法でやりがちな失敗
気持ちが焦ると、あれもこれもと手を出したくなるものですよね。でも、焦りから来る行動が、かえって遠回りになることもあるんです。
| やりがちなこと | どうなりやすいか | 代わりにすること |
|---|---|---|
| シャンプーや育毛剤を次々に替える | どれが合っているのか分からない | 一つ変えたら4週間は記録する |
| 強くこすって洗う・マッサージする | 頭皮に負担がかかる | 指の腹でやさしく |
| 抜け毛を毎日数えて落ち込む | 不安が強くなる | 「多い・普通・少ない」で記録 |
| ネットの体験談を自分に当てはめる | 合わない方法を続けてしまう | 区分と表示を確かめる |
| 何か月も一人で悩み続ける | 相談のタイミングを逃す | 見分け表に当てはまれば受診 |
| 海外の医薬品を個人輸入する | 健康被害が出ても救済制度の対象外 | 国内で薬剤師・医師に相談 |
厚生労働省は、個人輸入した医薬品による健康被害は医薬品副作用被害救済制度の対象外になると案内しています。抜け毛の悩みで医薬品を考える時は、国内の医療機関や薬局で相談しましょう。
「早く何とかしたい」と思う時ほど、一つずつ確かめながら進めるのが結局は近道ですよ。
育毛剤を足す時の考え方
自分でできるケアに加えて、育毛剤を使ってみたいと考える方もいますよね。育毛剤(医薬部外品)は、表示された効能の範囲で使う物です。効き方には個人差があり、使えば抜け毛がなくなると約束できるものではありません。
- 皮膚科で相談して、特に治療が必要な症状はないと言われた
- 毎日のケアを続けたうえで、もう一つ取り入れたい
- 使い方や続ける期間を記録できる
- 円形の脱毛や頭皮の赤み・かゆみがある
- 妊娠中・授乳中・持病がある・治療中の薬がある
- 何を使えばいいか分からず、商品を次々に替えている
ミノキシジルを含む発毛剤は第1類医薬品で、買う時には薬剤師から書面での説明を受ける仕組みです。使える人の条件も決まっているので、自分で選ぶ前に薬剤師に相談してください。
育毛剤えらび
買う前に、育毛剤の選び方を確認
医薬部外品の育毛剤・医薬品の発毛剤・頭皮用化粧品の違いと、成分・使い心地・続けやすさ・買い方から自分に合う1本を選ぶ時に見ておきたいポイントをまとめました。
無料育毛剤の選び方を見る育毛剤とはどんな物か、医薬部外品と医薬品の違いから知りたい方は育毛剤の基本の解説を、効き方の考え方は育毛剤は効果があるのかの解説を読んでみてください。
使い始めたら記録に1行足す
育毛剤を使い始めたら、さっきの4週間の記録に「使い始めた日」と「使い方」を書き足しておきましょう。後から振り返った時に、何をいつ変えたのかが分かると、続けるか見直すかを決めやすくなります。
通販で買うなら定期の条件も確かめる
育毛剤は、通販の定期購入で売られていることも多い商品です。特定商取引法では、通販の申し込みの最終確認画面に、分量や支払いの時期、申し込みの撤回・解除に関することなどを表示することが求められています。
申し込む前に、最終確認画面で「何回続ける約束か」「解約はいつまでに、どうやって伝えるか」を確かめておきましょう。解約できないなど困った時は、消費者ホットライン188で消費生活センターに相談できます。
よくある質問
抜け毛を改善する一番の方法は何ですか?
日本皮膚科学会は、抜け毛を防ぐ特別な方法があるわけではないとしています。頭皮と髪への負担を減らす、生活を整える、記録をつける、気になる時は皮膚科で相談する、の組み合わせで考えてみてください。
自分でケアして様子を見るのは、どのくらいの期間ですか?
期間に決まりはありません。この記事では4週間の記録を目安にしていますが、円形に抜ける、急に増える、頭皮の赤みやかゆみがある時は、待たずに皮膚科で相談しましょう。
抜け毛の相談は何科に行けばいいですか?
抜け毛や頭皮の症状は皮膚科で相談できます。髪以外にも体調の変化がある時はかかりつけ医、治療中の薬が気になる時は処方した医師や薬剤師に相談してください。
食べ物やサプリで抜け毛は改善できますか?
特定の食べ物やサプリで髪が増えるとは言えません。サプリメントは食品なので、効能をうたうことはできません。主食・主菜・副菜をそろえたバランスのよい食事を心がけましょう。
育毛剤を使えば抜け毛は改善しますか?
育毛剤(医薬部外品)は表示された効能の範囲で使う物で、効き方には個人差があります。使う前に頭皮に傷や症状がないかを確かめ、迷う時は薬剤師に相談してください。
病院に行くほどか迷う時はどうすればいいですか?
迷った時点で相談して大丈夫です。抜け毛に気づいたら皮膚科などで対策を聞いてみることを、日本皮膚科学会もすすめています。記録と写真を持っていくと話しやすくなります。
まとめ
- 抜け毛の改善方法は「自分でできること」と「医療機関に任せること」に分けて考える
- 自分でできるのは、頭皮と髪への負担を減らす・生活を整える・記録をつけること
- 円形の脱毛・急な増加・頭皮の赤みやかゆみ・治療中の薬がある時は早めに相談
- 4週間の記録と写真が、ケアの見直しにも受診にも役立つ
- 相談先は、症状なら皮膚科、市販品なら薬剤師・登録販売者、契約なら188
- 育毛剤は表示された効能の範囲で、記録をつけながら使う
抜け毛の悩みは、一人で抱えるほど不安が大きくなりがちです。できることから一つずつ、必要なら専門家の力も借りながら進めていきましょう。





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